目白バ・ロック音楽祭2008がスタート。
私もこの音楽祭の期間中に、目白聖公会で活弁公演をさせていただくことになっており、目白界隈の関連イベントとして位置づけていただいています。
今日は自由学園明日館でのNECアートフォーラムとオープニングパーティに参加。「日本の音楽祭、大集合」と題したフォーラムでは、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのエグゼクティブプロデューサー、仙台クラシックフェスティバルのプロデューサー、福岡18世紀音楽祭協会の事務局長が、それぞれの音楽祭の成功までの道のりと今後の課題をレポート、その後目白バ・ロック音楽祭のプロデューサーも含め、パネルディスカッションがありました。
GW期間中に開催された
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭などは、東京国際フォーラムや丸の内周辺を会場に、100万人の来場者があったとか。東京の中心地だからこそですが、クラシック音楽祭にこれだけの来場者があるのは主催者側も驚くほどの定着ぶりです。
仙台クラシックフェスティバルは「せんくら」を愛称に、101の公演を、すべて1000円という料金で楽しめるように設定しています。1公演45分。朝から晩まで、好きなものを好きなだけチョイスして、コンサートのはしごを楽しんでくださいという斬新な企画で、アーティストの幅も広く魅力的です。
福岡古楽音楽祭は、もともとは、熊本の小国町で古楽好きが集まってこじんまりスタートした音楽祭。それが10年続き、その間、大きくなった映画祭は舞台を福岡に移し、全国から古楽ファンが集まる九州の代表する音楽祭になりました。行政主導で始まったものではなく、10年前からの古楽好きボランティアスタッフがほとんど辞めずにいまだに支え続けているので、運営はわりとスムーズだといいます。
地元の
目白バ・ロック音楽祭は今年まだ4年目を迎えたばかり。プロデューサーいわく「目白は山手線の駅の中でも2番目に乗降客が少なく、大型開発も入っていない、東京の田舎、都心にある避暑地なんです。緑も多く、明治、大正、昭和初期の名建築が残っている。古く美しい洋風建築物を会場に、バロック音楽を楽しむ。場に、人が集い、ロックな精神が生まれる。そういう意味でバ・ロック音楽祭なんです」なるほど。
私もこの、目白、下落合の街が大好きです。6月15日まで、目白界隈の会場でさまざまな演奏会が催されます。梅雨時期ではありますが…ぜひ都心の避暑地へ、いらして下さい。
夜は、イプセンの『人形の家』を現代能の舞台にした『
ふたりのノーラ』を観劇。能と現代劇の融合…なのですが、日本人としては、正直、能にする必要性が感じられず…。初めから海外公演を視野に入れた舞台で、イプセンの故国ノルウェーを始め北欧では非常にうけたようです。「日本」の演劇として「能」の方が海外では受け入れられやすいですから。面白い試みとは思いつつ、やはり私は、能は能、現代劇は現代劇の方で自然に楽しみたいという気がしました。
その後のプロデューサーや演出家の方々との打ち上げの方が非常に興味深く。勉強させていただきました。