昨日、『おくりびと』のバリアフリー版特別試写会が行われ、副音声ライブ上映をさせていただきました。
滝田洋二郎監督と一緒に舞台挨拶させていただきとても光栄です。TBSテレビ取締社長の信国一朗氏、松竹専務取締役の野田助嗣氏もご登壇下さいました。
本木雅弘さんも「活動弁士さんの副音声付き上映は、我々現代人にとって温故知新。こうして新たな表現を通じ、映画の味わい方が広がっていくことを役者として観客の1人として大変うれしく思います」と手書きのメッセージをお寄せ下さり(超達筆!)感激
昨日のネットニュースシネマトゥディ新しい映画表現の形!? 活動弁士が『おくりびと』の情景を解説する上映会を実施!!
会場には、視覚障害の方、聴覚障害の方もたくさんいらっしゃって、『おくりびと』を一緒にお楽しみいただくことができ、本当に嬉しかったです。
笑いどころでは笑い声を、そして泣きどころでは泣き声を、会場から聴きながら私自身も作品世界を楽しみました。「活弁」というと、“べべんべんべん…時は元禄~”的なイメージの方が多いのかもしれませんが、それは作品によりけり。作品のもつ世界を壊さず、語りで引き立て盛り上げていくのが「活弁」です。「活動写真弁士」はつまり「映画説明者」ですから、現代の映画にナレーションをつけても自然に聴いていただけるように、と思っています。
視聴覚障害者にとっての映画のバリアは、まず観ているだけ、聴いているだけではわからない、ということ。また、公開と同時に観たい作品を選択して観ることができないこと。
こうしてアカデミー賞外国語映画賞受賞の超話題作が、障害の垣根を越えて多くの方に味わっていただけるのは何よりです。
今後は、字幕や副音声付きでご覧になりたい方が、それを選べるようになっていくのが理想です。弱視の方が耳からの情報に、難聴の方が視覚情報に頼りながらのほうが見やすく理解しやすいこともあります。ラジオ世代の方々には、副音声活弁は音の豊かなスペシャルラジオドラマのようで楽しいと言われます。お子さんや知的障害者にも理解の助けになります。
製作費等の問題はありますが、映画製作の段階で、そうしたことを少し考えていただいて、公開と同時にバリアフリー上映も数回行われ、DVD化の際には字幕、副音声対応版で、というふうになっていただけたら嬉しいものです。テレビもデジタル多チャンネル化で、今後は放送と通信の融合も図られていきますから、バリアフリー化ももっと進むでしょう。
すでに映画をご覧になっている健常者の方々は副音声上映を「また別物で、新たな発見や味わいがあって面白い」と仰います。好きな作品は、最初は普通に観て、バリアフリーナレーション版でもう一度観て、というふうに味わっていただけるようになったらと思います。
▼『おくりびと』バリアフリー版、滝田監督「環境も設備も整った」
滝田洋二郎監督と一緒に舞台挨拶させていただきとても光栄です。TBSテレビ取締社長の信国一朗氏、松竹専務取締役の野田助嗣氏もご登壇下さいました。
本木雅弘さんも「活動弁士さんの副音声付き上映は、我々現代人にとって温故知新。こうして新たな表現を通じ、映画の味わい方が広がっていくことを役者として観客の1人として大変うれしく思います」と手書きのメッセージをお寄せ下さり(超達筆!)感激

昨日のネットニュースシネマトゥディ新しい映画表現の形!? 活動弁士が『おくりびと』の情景を解説する上映会を実施!!
会場には、視覚障害の方、聴覚障害の方もたくさんいらっしゃって、『おくりびと』を一緒にお楽しみいただくことができ、本当に嬉しかったです。
笑いどころでは笑い声を、そして泣きどころでは泣き声を、会場から聴きながら私自身も作品世界を楽しみました。「活弁」というと、“べべんべんべん…時は元禄~”的なイメージの方が多いのかもしれませんが、それは作品によりけり。作品のもつ世界を壊さず、語りで引き立て盛り上げていくのが「活弁」です。「活動写真弁士」はつまり「映画説明者」ですから、現代の映画にナレーションをつけても自然に聴いていただけるように、と思っています。
視聴覚障害者にとっての映画のバリアは、まず観ているだけ、聴いているだけではわからない、ということ。また、公開と同時に観たい作品を選択して観ることができないこと。
こうしてアカデミー賞外国語映画賞受賞の超話題作が、障害の垣根を越えて多くの方に味わっていただけるのは何よりです。
今後は、字幕や副音声付きでご覧になりたい方が、それを選べるようになっていくのが理想です。弱視の方が耳からの情報に、難聴の方が視覚情報に頼りながらのほうが見やすく理解しやすいこともあります。ラジオ世代の方々には、副音声活弁は音の豊かなスペシャルラジオドラマのようで楽しいと言われます。お子さんや知的障害者にも理解の助けになります。
製作費等の問題はありますが、映画製作の段階で、そうしたことを少し考えていただいて、公開と同時にバリアフリー上映も数回行われ、DVD化の際には字幕、副音声対応版で、というふうになっていただけたら嬉しいものです。テレビもデジタル多チャンネル化で、今後は放送と通信の融合も図られていきますから、バリアフリー化ももっと進むでしょう。
すでに映画をご覧になっている健常者の方々は副音声上映を「また別物で、新たな発見や味わいがあって面白い」と仰います。好きな作品は、最初は普通に観て、バリアフリーナレーション版でもう一度観て、というふうに味わっていただけるようになったらと思います。
▼『おくりびと』バリアフリー版、滝田監督「環境も設備も整った」