名古屋市中村文化小劇場公演

昨年に続き、二回目の公演となりました、名古屋市中村文化小劇場【活動弁士～佐々木亜希子の無声映画の世界】。お招きいただき、またたくさんのお客様にいらしていただき、ありがとうございました。

今年は、昨年の『生れてはみたけれど』（昭7）に続き、小津安二郎監督のけれどシリーズ『大学は出たけれど』(昭4）『落第はしたけれど』（昭5）二本立て。ＦＥＢＯの生演奏でよりライブ感のある無声映画上映会となりました。

御存じのように、昭和4年5年といえば世界的にたいへんな不況。現代と酷似した大量失業時代でした。小津監督は、「大学は出たけれど」就職できない若者と、「落第はしたけれど」、就職できない卒業生を尻目にモラトリアム大学生活を謳歌する若者を主人公に、時代を風刺しています。とくに『落第はしたけれど』はテンポよく、小津監督のちょっと毒のきいた笑いが満載で、とても好きな作品です。
人生、自分は死ぬほど落ち込んで悲劇だと思っていることが、俯瞰してみると喜劇だったり、「これですべて終わりだ」と思うほどの事も実は何かの始まりだったり、不幸と思った出来事が幸いに繋がっていたりします。そんな、人生を俯瞰で見る気持ちの余裕をくれる作品です。

『大学は出たけれど』は、大卒のプライドにとらわれ就職できぬまま呑気にしていた青年が、許婚の姿勢に自分を反省し、心を入れかえ就職を勝ち取る、いわば主人公の成長譚。昭和6年の小津作品『東京の合唱』も同じテーマといえます。辛い時こそ、自分が変われるチャンスだな、と思います。

中村文化小劇場の方々始め公演に携わったスタッフの皆様、いらして下さったお客様に、感謝しております。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

※今日はマネージャーが開演前の会場を撮ってくれました

日舞踊り初め

昨年11月からなぜか日本舞踊を始めまして、昨日は人生初の踊り初めを体験しました。始めて2か月も経たないうちに舞台に立たせていただけるなんて、申し訳ないくらいですが、とても楽しく稚児の踊り「さくらさくら」を踊らせていただきました。
お師匠さんは花柳雅喜久先生。とても気さくで素敵な先生で、お弟子さんたちも皆さんよい方ばかり。楽しいし、勉強になります。
佐々木家のひいお祖母さんは芸の世界に生きた人だったそうで、これも御縁だなあと自分のルーツを思っています。

新しい事を始めると、身体や頭が活性化する気がします。今年は基本に立ち返っていろいろと勉強したいと思います。

北とぴあ公演顔合わせ

今年初の、北区子ども弁士教室。

3月6日（金）には、北区文化振興財団の主催で　【北とぴあ・シネマコンサート】があり、『イタリアの麦藁帽子』の活弁をいたします。今日はアコーディオン奏者のかとうかなこさんが大阪から上京、立ち寄って下さり、ご挨拶しました。
アコーディオンにも、いろんな音色のいろんなタイプがあるんですね。かとうさんは、お持ちの５台のアコーディオンに、「ピエ子」「桃ちゃん」とか「おばあちゃん」というニックネームをつけているとってもチャーミングな方でした。その名の通り、「おばあちゃん」は90年くらい前のちょうど無声映画期のアコーディオン。当日はいろんなアコーディオンで構成してくれます。

巨匠ルネ・クレール監督のサイレント映画『イタリアの麦藁帽子』。アコーディオンとフィドルの音色に乗せて、語ります。絶対に面白くなりますので、ぜひ観にいらして下さいね（台本はただいま制作中）。
その前にもいくつか公演がありますので、そちらもどうぞよろしくお願いします。

はなさかラジオ

１月２日に、酒田市中町の「なかまちシネサロン」でインタビュー受けました。ポッドキャストはなさかラジオで配信中です。聴いてみてください。

なかまちシネサロンは、旧銀行の古い建物でとても雰囲気があります。現在は月に一度名画座として活用されている他、映画『おくりびと』の制作に協力した酒田ロケーションボックスの活動拠点でもあります。

はなさかラジオでは、酒田や鶴岡周辺の様々な活動が紹介されています。ぜひよろしくお願いします。雪深き「庄内映画村」の雪かきボランティア【愛仁雪隊（あいにゆきたい）】も元気に活動中です。一度ご参加いただくと、庄内映画村の一年間のフリーパス券がもらえます。雪かきのない方、ぜひ体験下さい。。。

謹賀新年

今日は故郷酒田で新年を迎え、八幡地区をぐるりと回って大好きな玉簾の滝へ行きました。雪の舞う中、氷瀑の美しさに圧倒され見とれてきました。新緑や真夏のライトアップされた滝も素晴らしいのですが、極寒の凛とした表情が一番綺麗です。

厳しい世相ではありますが、この滝のように、強く心豊かな一年が送れたらと思います。

2009年が皆様にとっても幸せな年になりますよう。今年もどうぞよろしくお願いいたします。