東京国際映画祭、TOHOシネマズ六本木ヒルズで『幸福の黄色いハンカチ』をバリアフリー上映(字幕、音声ガイド付)し、ライブで音声ガイドをつけさせていただきました。
上映後に「山田洋次監督を囲んでトークショー」。
別会場での基調講演を終えられてから、客席に着いてご覧下さっていて、笑顔で「字幕も、発音がはっきりしなかったり聞きにくい台詞のフォローになっていて、語りも素晴らしかった。そのまま見るより面白かった、感激した」とおっしゃって下さいました。
「私(監督)に気を使ってだいぶ語り方を押さえていらっしゃったような気がしましたが、最後のところなどはもっと謳いあげてくれてもよかったくらいですよ(笑)。やっぱり絶対にライブがいいですよ!」との監督の言葉に、背中を後押し頂いた気がして、とても嬉しくなりました。
山田洋次監督はシンポジウムの基調講演で、30年前から聴覚障害の甥っ子がきっかけでご自身の作品に映画に字幕を付けるようになり、20年前に視覚障害の方と接してDVD化の際には音声ガイドも付けられるようになったこと、障害のある方々も寅さんや『幸福の黄色いハンカチ』を見ていてくれ、映画をもっと楽しみたいと思っていることが嬉しかったこと、そして映画誕生から現在まで映画技術はめざましく進歩し、自身の好きなフィルムもすべてデジタル化となっていくであろう現在は大きな転換期。でも、バリアフリー化など多くの人が幸福になるために役立つ技術の進歩は嬉しいことだ。というようなことを語られたそうです。
監督が愛着を持つフィルム映画、そのリュミエールの実写から小津安二郎まで40年あまりの無声映画を扱っている活動弁士としても、興味深く伺いました。
上映会後のトークショーでは、山田洋次監督が、映画の未来は?の質問に対して
「映画の未来ということに関する答えにはならないんですが、3.11以降、技術の進歩万歳に多くの人がふと疑問符を抱き、人と人の絆や思い遣りが大事だと改めて感じていると思う。人を思いやるということ、相手の立場に立つこと、繋がるということが希薄になってはいけない。私は人の温かさや絆、思い遣りを感じてもらえるような作品をこれからも作っていきたいと思う。」というようなことを、
また先駆的な視覚障害者の映画鑑賞団体シティライツの平塚代表も
「10年視覚障害者の映画鑑賞サポートをやってきて感じるのは、一緒に観る楽しさ。活動を通して気持ちが繋がるということです」とおっしゃっていました。
音声ガイド作りは、視覚障害者だけでなく、監督の立場や登場人物、一般視聴者の立場など、様々な立場に立って、作品のナビゲートをしていくものです。
バリアフリー映画を観る側も、視覚障害者、聴覚障害者の立場に思いをはせるきっかけになります。実際、目を閉じて聞いてみる方、耳をふさいで観てみる方がたくさんいます。
バリアフリー映画を見る、そこに携わるということは、相手の立場に立ち、思い遣り、繋がっていくということで、これからバリアフリー映画の果していく役割は大きいと改めて感じました。
Bmap(barrier-free movies for all people)のメンバーも皆、たいへんいい勉強をさせていただきました。今後に活かして参りたいと思います。
上映後に「山田洋次監督を囲んでトークショー」。
別会場での基調講演を終えられてから、客席に着いてご覧下さっていて、笑顔で「字幕も、発音がはっきりしなかったり聞きにくい台詞のフォローになっていて、語りも素晴らしかった。そのまま見るより面白かった、感激した」とおっしゃって下さいました。
「私(監督)に気を使ってだいぶ語り方を押さえていらっしゃったような気がしましたが、最後のところなどはもっと謳いあげてくれてもよかったくらいですよ(笑)。やっぱり絶対にライブがいいですよ!」との監督の言葉に、背中を後押し頂いた気がして、とても嬉しくなりました。
山田洋次監督はシンポジウムの基調講演で、30年前から聴覚障害の甥っ子がきっかけでご自身の作品に映画に字幕を付けるようになり、20年前に視覚障害の方と接してDVD化の際には音声ガイドも付けられるようになったこと、障害のある方々も寅さんや『幸福の黄色いハンカチ』を見ていてくれ、映画をもっと楽しみたいと思っていることが嬉しかったこと、そして映画誕生から現在まで映画技術はめざましく進歩し、自身の好きなフィルムもすべてデジタル化となっていくであろう現在は大きな転換期。でも、バリアフリー化など多くの人が幸福になるために役立つ技術の進歩は嬉しいことだ。というようなことを語られたそうです。
監督が愛着を持つフィルム映画、そのリュミエールの実写から小津安二郎まで40年あまりの無声映画を扱っている活動弁士としても、興味深く伺いました。
上映会後のトークショーでは、山田洋次監督が、映画の未来は?の質問に対して
「映画の未来ということに関する答えにはならないんですが、3.11以降、技術の進歩万歳に多くの人がふと疑問符を抱き、人と人の絆や思い遣りが大事だと改めて感じていると思う。人を思いやるということ、相手の立場に立つこと、繋がるということが希薄になってはいけない。私は人の温かさや絆、思い遣りを感じてもらえるような作品をこれからも作っていきたいと思う。」というようなことを、
また先駆的な視覚障害者の映画鑑賞団体シティライツの平塚代表も
「10年視覚障害者の映画鑑賞サポートをやってきて感じるのは、一緒に観る楽しさ。活動を通して気持ちが繋がるということです」とおっしゃっていました。
音声ガイド作りは、視覚障害者だけでなく、監督の立場や登場人物、一般視聴者の立場など、様々な立場に立って、作品のナビゲートをしていくものです。
バリアフリー映画を観る側も、視覚障害者、聴覚障害者の立場に思いをはせるきっかけになります。実際、目を閉じて聞いてみる方、耳をふさいで観てみる方がたくさんいます。
バリアフリー映画を見る、そこに携わるということは、相手の立場に立ち、思い遣り、繋がっていくということで、これからバリアフリー映画の果していく役割は大きいと改めて感じました。
Bmap(barrier-free movies for all people)のメンバーも皆、たいへんいい勉強をさせていただきました。今後に活かして参りたいと思います。