TRees cafeにて。すろ~しねまナイト『熱砂の舞』。
いらして下さった皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。
新藤理恵さんのピアノ演奏は今回も冴えていました。
砂漠のヴァレンチノとヴィルマ・バンキーのラブシーンが美しかったと思います。
私たちはヴァレンチノの二役と、個性的な脇役の面々がかなり好きで、旅芸人一座(盗賊団)のチビ男や、シークの息子アーメッドの従者ラマダンなどのキャラクターにだいぶ肩入れしておりました。メロドラマとはいえ、それぞれのキャラが際立っていて、表情も動きも大袈裟なので、けっこう笑えるシーンがあります。
ヴァレンチノもこれが遺作というのが惜しまれます。
トーキーになったらどんな俳優になっていただろうと。声の演技で消えたかもしれないし、またしぶくて存在感のある俳優として成長し続けたかもしれないし。
今回は映画の前に、吉屋信子の少女小説『花物語』から、最初の一遍「鈴蘭」を新藤さんのピアノにのせて朗読させていただきました。
吉屋信子原作の映画作品はたくさんあり、無声映画でも『花物語』の中から映画化された「福寿草」が残っています。これも純な乙女が少し年上の乙女を慕う物語。
どの作品も思い遣りの優しい心が美しい文章で描かれていて、浪漫を感じさせます。
たまにはこういうのもいいかもしれないなと。
今年生誕110年の吉屋信子展は4日(日)まで、神奈川近代文学館で開催されています。
次回のすろ~しねまは、ワールドカップドイツ大会を記念して、ゲルマン民族の間に古くから伝わる一大民族叙事詩「ニーベルンゲンの歌」を上映します。 名匠フリッツ・ラングが二年近い歳月をかけて製作した、ドイツ映画史上に燦然と輝く名作です。
恐れ多いのですが、楽しみにして下さっている方がいらっしゃいますし、格闘させていただきます。
6月15日(木)「ニーベルンゲンの歌」第一部
『ジークフリート』
Nibelungen(I) SIEGFRIED
7月13日(木)「ニーベルンゲンの歌」第二部
『クリームヒルトの復讐』
Nibelungen (II) Kriemhilde's Revenge
いずれも南青山gabowlにて。
そういえば、お客さまの中に、いまや私も持っていない、○年前のテレビ情報雑誌「NHKアナウンサー、キャスター名鑑」をお持ち下さった方がいらしてびっくりしました。「これ、佐々木さんですよね?」懐かしいっ!…ああ、私も若かった…いや、今も若いですが。