インドネシアの大量虐殺を、虐殺した当事者たちに再現させる(演技ですが)という前代未聞の手法で撮影されたこの作品は、社会の暗部を炙り出し、殺戮者たち自身にも大きな問いを投げかけ、双方に変化をもたらしている。
フォーカスされている虐殺者の一人アンワルは、映画好きのヤクザで、若い頃に観た残虐な映画の殺人シーンを真似てスター気分で1000人もの殺人を手掛けた。悪の共産主義者を、正義のため一掃するという軍の要請を受けてである。
彼らが自慢げに再現してみせる殺人方法は、どれも非情で残酷極まりないが、本当に恐いのは、こうした愚鈍なある意味普通の(アンワルは孫を可愛がる好好爺な一面も見せ、どこか憎めない)人間たちを大量殺人装置にしてしまう扇動勢力と、それを正当化したまま生きていられる社会である。
インドネシアは現在も、汚職と暴力の横行する腐敗した政治、恐ろしい常識の中で、多くの国民が諦めと屈辱と恐怖をかかえて生きている。
人間は、生きる環境により、仏にもなれば、殺人鬼にもなりうる。
だから、個々の中にも社会にも、命の尊厳と人権、共生の哲学が必要だし、
人間は変わる。歳とともに、体験によって、いや、一瞬一瞬。
何に触れ、誰に出会い、何を選択するか、どう捉えるかで。
アンワルはあの歳になって、自分の殺戮をカメラで客観視して、また殺害された人間を疑似体験して、本当の恐怖と向き合った。
罪悪感と、殺戮の恐怖、怨念、吐き気…彼は死ぬまで苛まれ続ける。それが彼の報いだ。
監督やスタッフが命懸けで撮ったこの作品は、世界中で類を見ないほどの賞を受賞、山形ドキュメンタリー映画祭でも最優秀作品賞を受賞しています。
渋谷のイメージフォーラムと、新宿シネマカリテで上映中です。
永田雅代さんの生演奏、とても感動的で、作品を盛り上げてくださいました。
第一回アカデミー賞の監督賞、女優賞、脚本賞受賞作品だけあって、見ごたえはあったと思います。
また、今年は、第一次世界大戦の開戦からちょうど100年ということもあり、第一次大戦下のパリを舞台にしたこの作品をチョイスしました。
D・W・グリフィスの『世界の心』も、今年のうちに上演したいと思っています。...
来月は6月26日(木)27日(金)に、ラブコメディ『猛進ロイド』を、また永田雅代さんとお送りいたします。ぜひいらしてくださませ!
◆6月26日(木)27日(金)<活弁!シネマートライブ>@シネマート新宿
二日間上映『猛進ロイド』
上映時間(二日間とも)①13:00~ ②18:45~
活動弁士 佐々木亜希子
生演奏 永田雅代
場所 シネマート新宿スクリーン2
料金 ◎一般2000円(税込) ◎学生1500円(税込)
チケット販売 シネマート新宿 窓口 03‐5369‐2831
『チビッコギャング~モンキービジネス』は、砂川和子さんと古賀義明くんが自身の台本でそれぞれに活弁を披露し、違った個性の作品となりました。
『チャップリンの勇敢』は声優養成所へ通う小幡奈苗ちゃんと平賀渉くんのコンビで、二人の掛け合いもよく、若さあふれる新鮮なストーリーに。
4人全員出演の『水戸黄門』は、稽古の甲斐あり、聴き応えのある声色掛け合い説明になっていて、出演者も鑑賞者も満足のいい公演になったと思います。
後半は、私の活弁で『沓掛時次郎』をご覧いただきました。
6月からは、第12期活弁ワークショップ(6~10月)を開催します。
そして、明日はシネマート新宿での<活弁!シネマートライブ>『第七天国』です。多くの方に喜んでいただけますように。
6月8日のBmapバリアフリー映画上映会『ぼくらの七日間戦争』のモニター会。
昨日に続き連夜のモニター会でしたが、皆熱心に音声ガイドに耳を傾け、意見を交わしました。
6月8日は、東京都障害者福祉会館で13時半開演です。
●6月8日(日)Bmapバリアフリー上映会『ぼくらの七日間戦争』
ライブ音声ガイド&日本語字幕付き上映会です。
ライブ音声ガイド 藤原くに子(Bmap)
時間 13:30開演 (13:00開場)
会場 東京都障害者福祉会館
入場無料
予約・問合せ info@b-map.org
www.b-map.org
この作品、たいへん名作ですが、細かい突っ込みどころも満載で、永田雅代さんとところどころツッコミ入れて笑いつつ、クライマックスではうるうるしつつ、通しました。
生演奏、ステキですよ!
13:45~と18:45~の二回です。
お越しをお待ちしています~♪
今回は、第一回アカデミー賞で3部門受賞した『第七天国』7th Heaven。
見ごたえがあります!
永田雅代さんの生演奏で、作品も盛り上がります。
お見逃し(お聞き逃し)なく(^-^)
◆5月27日(火)<活弁!シネマートライブ>新宿
『第七天国』 7th Heaven
1927年 米フォックス・フィルム作品 117分
監督/フランク・ボーゼイジ
出演/ジャネット・ゲイナー、チャールス・ファレル
上映時間(二回公演)①13:45~ ②18:45~
活動弁士 佐々木亜希子
生演奏 永田雅代
場所 シネマート新宿スクリーン2
料金 ◎一般2000円(税込) ◎学生1500円(税込)
チケット販売 シネマート新宿 窓口 03‐5369‐2831
『チビッコギャング モンキービジネス』は、古賀くんと砂川さんが、それぞれに活弁を披露。
弁士による活弁の違いも楽しんで頂きたいと思います。
『チャップリンの勇敢』は、声優養成所に通う二人、小幡奈苗ちゃん、平賀渉くん二人が共同で作品に取り組みます。
ご存知『水戸校門』は、4人の声色掛け合い説明。今でいう、声優さんとナレーションのような形です。
私は久しぶりの『沓掛時次郎』を語ります。人情時代劇。
会場は、最寄りが西武新宿線下落合駅の、落合第一地域センターです。
ワークショップメンバーの、個性豊かな活弁をぜひお楽しみください!
昨夜は森美術館でのアンディ・ウォーフォル展へ行き、展望台、スカイデッキで夜景を楽しみました。
展示会も最終日、GWも最終日でしたが、お客さんはいっぱい。
アンディ・ウォーフォルへの関心の高さですね。でも、「関心が高い」イコール「好き」というわけではないので、本当に好きで素晴らしいと思っている人の数はどうなのか…。
よくも悪くも、彼は当時のアメリカの象徴的存在、彼が広告デザインを手がけたことでヒットし彼自身20年間飲み続けたキャンベルスープも、彼そのもの…という気がします。
夜景は綺麗で、GW最後、いい夜となりました。
フラワーショップCurtain fig treeは、今ジャスミンの花が満開。そして週末の母の日に向けて大忙しです。
GW中、遊んでばかりいるわけではありません。半分はお店のお手伝いをして?お花に囲まれております。
これがまた楽しい~(ルンルン)
Curtain fig treeは、毎日が展示会。
お花のディスプレイも毎日変わります。ぜひ遊びにいらしてください。
母の日のお花は全国配送しています。アレンジの他、鉢花もカーネーションだけでなく様々取り揃えています。
お気軽に問い合わせてみてくださいませ(*^^*)
TEL&FAX 03-3801-8721
Info@curtain-fig-tree.ecnet.jp
10日の10~13時、17~閉店までと、11日は私もお店にいる予定です♪
中目黒のライブスポット楽屋で、伊東喜雄監督の『瞽女さんの歌が聞こえる』上映会&月岡祐紀子さんのごぜ唄ミニライブをやるというので行って参りました。
その後、六本木の国立新美術館での国展へ。
1月に二人語り『蕨野行』で水太鼓を制作して下さった岩崎幸之助さんの作品『A circle of air』は、蕨野行から発想し新たな空間芸術になっていました。
蕨野行朗読公演の時はワラビの象徴として九体会場に置かれた石は数を増し、それぞれをつなぐ竹は不思議な円(縁)を描いて、独特な世界を作っています。
蕨野行で共演した峯沙織ちゃんと一緒に素敵な時間を過ごしてきました。
国展は、5月12日までです。
世界卓球観戦を目当てに、上京した弟。酒田東高校の教諭で卓球部顧問の彼は強化合宿の名目でバス一台をチャーターし、2日の夜に酒田を出て、3日は一日代々木体育館で世界卓球観戦、昨日今日は古巣の慶応大学卓球部で生徒の強化練習をして、今日午後に帰っていきました。
父兄数人がこのツアーに便乗、酒田の父もはりきってやってきました。観戦チケットがあと二枚あるというので、私と高校時代やはり卓球部だったという義母(全国大会にも出場した腕前!)が一緒に観戦させてもらいました。
4日は父と叔父と旦那様と、谷中根津を散策。
朝倉彫塑館は本当にステキ!朝倉文夫の彫塑作品はもちろんですが、自身が企画し建築監督まで務めたアトリエ兼住まいの、木材の使い方、間取り、デザイン…、本当にセンス抜群です。3階建ての上に屋上庭園まで。現在はスカイツリーが見えますが、当時は富士山が綺麗に見えたことでしょう。
そして、時が止まったような、大名時計博物館。鬱蒼とした庭と、本当に鄙びた博物館なのですが、展示品は重要文化財、重要文化財…。
敷地内にある古めかしい木造の建物に何やら人の住んでいる気配があるのですが…買い物帰りの自転車のオバチャンが門を入っていく光景は、だいぶ違和感がありました…
そして、先日活弁公演したうどんの釜竹にたどり着くも、あまりの行列に断念。近くの定食屋でランチ。
私はここで北区子ども弁士教室のお仕事へ行きましたが、父たちは上野西洋美術館と歩き回り、夕方からうちで飲みながら世界卓球観戦。
白熱した試合の末、女子が決勝へ進出!いや~、よくやった!平野、すごかった。
いいGWを過ごさせていただき、感謝です。