6日の北とぴあつつじホールでのシネマ・コンサート『イタリアの麦藁帽子』、会場いっぱいのお客様にいらしていただき、またたくさん笑っていただき、ありがとうございました。
楽しかったです!アコーディオンのかとうかなこさん、フィドルとマンドーラを演奏して下さった大森ヒデノリさんの演奏、とってもイキイキしてステキでした!アコーディオンの音色が、パリの街の雰囲気や、エスプリのきいたおしゃれなクレール作品にとてもマッチしていた気がします。
会場でもお話しましたが、今回の企画は、北区文化振興財団の方が、以前フランスでこの作品の原作になっている舞台を観て気に入り、ルネ・クレール監督の映画があることを知って映画を観て(フランス語字幕で全く無声のままご覧になったとのこと)、生演奏と活弁での公演を提案なさったものです。
財団の方々には、企画から運営まで、この度の公演でたいへんお世話になりました。お客様がとても楽しんで下さって本当によかったなあと思っています。
原作の戯曲とルネ・クレールの映画作品を観比べると、面白いです。
芝居では、すべてが室内の設定で状況は皆セリフで語られていくわけですが、これを無声映画にすると、セリフがほとんどなくなり言葉ではなく映像や動きでストーリーが展開していくわけです。実際に麦藁帽子を馬が食べてしまう森の中のシーンや、帽子を探し求めて右往左往街を駆けるシーンなどは映画ならでは。また、クレールは、笑いどころが伝わるように、執拗に細かいギャグをデフォルメして重ねていたりします。
こういう場合の活弁台本作りは、まさに、監督の”芝居→映画”の制作過程と作品を分解し、新たに”芝居×映画”に再構成していくような感覚があります。戯曲の中から引用するセリフもありますし、監督が戯曲にない部分で加えた意図も汲み取りますし、現代に生きる自分の感覚で色づけする部分も多々あります。たいへんでしたが本当に楽しかった!
そんなわけで、チャンスを与えて頂いて、とても楽しい仕事をさせていただきました。財団の皆様にも共演のお二人と舞台スタッフの皆様にも、そしてもちろんお客さまにも感謝です。またお二人とも共演したいですね~と握手をしてお別れしました。かとうさんと大森さんもお忙しい方なので、すぐに次のライブへ向けて出発。
あ、ミニアコーディオン、せっかくいただいたので、宴会の一芸くらいにはできるようになりたいと思います。
3月29日(日)には、同じつつじホールで
こども芸術劇場があります。
私が講師を務めている子ども弁士教室の発表公演もありますので、ぜひこちらの成果もご覧いただきたく思います。大人顔負けの活弁を披露してくれます。