
【ストックホルム7日共同】スウェーデンの王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル物理学賞を福井市出身の南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授(87)、小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授(64)、益川敏英・京都産業大教授(68)の3氏に授与すると発表した。
「物理学の醍醐味は、クロスワード・パズルのような謎解きの面白さ」。米シカゴ大名誉教授の南部陽一郎氏は昨年6月、日本に一時帰国した際に取材に応じ、物理学の醍醐味(だいごみ)をこう語った。
素粒子論の世界的権威。小学校入学前から科学の本を与えられ、小学校時代には鉱石ラジオを作って遊ぶように。東大理学部を卒業後、29歳で大阪市立大教授に就任。1952年から米国で研究生活を続け、物質の質量の起源を説明する「対称性の自発的破れ」や量子色力学、ひも理論など数々の独創的なアイデアを提唱。素粒子の標準理論の構築に大きく貢献した。独創的な研究は、「10年先を知りたいなら、南部の論文を読め」と高く評された。
ノーベル賞についても、20年近く前から候補として名前が挙がり続けていた。クォークに関する別の理論に授与された2004年のノーベル物理学賞の解説資料には、「南部は正しかったが(登場が)早すぎた」と異例の記述で先見性を賞賛。天才的な洞察と緻密な理論で多くの業績を生み出し、長年にわたり素粒子論の世界的リーダーとして尊敬を集めてきた。
南部氏が所属するシカゴ大学のエンリコ・フェルミ研究所の同僚、エドワード・ブルチャー教授(47)は電話取材に「素晴らしい。私よりずいぶん年上だが、名誉教授となってからも毎日のように研究室に来ていた。輝かしい業績を残しており、研究は受賞に値する。一方で、普段は親切な紳士でもある」と祝福した。
論語の「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆うし」が信条。自分で考えることと、他人から教わることはともにないがしろにしてはならない、という意味だ。
ノーベル物理学賞受賞が決まった南部陽一郎米シカゴ大名誉教授は7日、共同通信の電話取材に「ちょっと驚いた。大変光栄です。毎年のことなので期待をしていなかった」と語った。
誠に名誉なことなので親戚などと述べたい所ですが、ご近所さんでもなく私とは全く無関係の誉高い、 米シカゴ大学名誉教授 であられます。