市内でも有数の旧家の奥様から、夏布団の仕立替えの依頼を戴きました。
「究極の夏ふとん」・・・どこが?
見たところ何の変哲もない表生地裏生地とも「本麻」の夏布団です。
裏生地が変色し糸の腰もなく、取り換えることを依頼されたわけです。お預かりして、生地を外し、中綿を取り出しました。
中綿がなんと「真綿」そうシルク100%でした。
夏こそ、汗取りの良い真綿ふとんが良いと推奨してきた私にとっては、最高の証明を戴いたような気がしました。
奥様に電話でお尋ねしたところ、「弊店でかって作って戴いた」と仰られました。作り方・縫い方などを見ると弊店の作りではいので、また、品表が切り落とされていた跡があったりして、おそらく奥さまの記憶違いだと思われます。たぶん、生地の汚れ具合などから、昭和40~50年ごろ(もっと古いかも)お出入りの名古屋の松○○デパートで購入されたものと思われます。
「麻わたより、私は真綿のほうが好き」と奥様は仰られ、別誂えされた夏ふとんなのでしょう。
麻ふとんに真綿をいれる夏布団が、いつの頃から有ったかは、知りません。また、奥さまの好みで作られた夏布団かもしれません。
でも、この布団を見た時、すごいものを発見したような気になりました。
単に、私の浅学によるものかもしれませんが。・・・
どなたか、ご存知の方が見えましたら、ご教授下さい。