立秋の声を聞いたとたん、明け方ちょっとだけ涼しくなったような気がします。この夏も「ひんやり」系の敷きパッドや汗取りの良い敷きパッドがよく売れました。特に好評だったのが、西川リビングの「Ice*Mist アイスPCM敷きパッド」でした。PCMを使って温度上昇を抑え、脱脂綿入りで汗取り効果をアップした、W(ダブル)の効果で快適にお休み戴ける商品です。
ほとんどの方は、それなりに「涼しさ」に期待して購入されたと思います。もちろん、評判も良くシングルは完売しました。でも、ちょっぴり意外な感想を言われた方がいらっしゃいました。前回の90歳のご婦人です。購入後5日目に伺った時「朝起きると、なんとなく腰の動きが悪い」と言われます。「涼しくて気持ち良いんでは?」と聞けば、「腰が冷えてイカン!普通のを持って来て、替えてくれ。」と言われます。
概ね好評であったこの商品、若い人達にとっては、涼しさはイマイチと言われる方も正直有りました。でも「冷えすぎる」と言われたのは初めてです。
昔話です。爺の父(169㎝・60㎏ぐらい)は、特に70歳を過ぎた頃から、夏、エアコン無しで、しかも夏ふとん(羽毛)をキチンと掛けて寝ていました。お彼岸の頃にはそろそろ普通の羽毛ふとんを用意してくれと言います。家族みんなからは「オカシンと違う?」と言われてました。
冬になると、アイダー(1㎏入り)を肌ふとんのようにし、1.4㎏入りの羽毛ふとんを重ねていました。それでも大寒の頃は寒いと時に言ってました。「冬は寒いに決まっとる」と言って家族みんなは気にも止めませんでした。 ご婦人の言葉を聞いた時、父の事を思い出し、そして、「年寄りは意外と寒がり?」という思いが頭を過ぎりました。
ご存知、人の体温の模式図です。以前熱中症と睡眠の話を書きました。人は生きている限り、体温の基である産生熱を発生させています。体格が大きい方は熱産生も大きく、体温が上がりやすいのです。ところが、高齢になってくると、筋肉量が少なくなり特に痩せている方は、熱産生が低下し体温が低めになりやすいようです。高齢者は、産生熱が低いため血流や発汗による体温調節機能を発揮する機会が少ないのかもしれません。機能の低下によっても、汗を掻きにくくなり、さらに高齢者は暑さ寒さの感覚も鈍ってきて、幼児・子供とは違った意味で熱中症に掛かりやすいようです。
若い人と高齢者とでは、体温が違います。子供の体温は平熱でも37度近くあります。活発に遊べば、さらに体温は上がります。高齢者は体温の低い方が多いようです。活動量も低く、体温は上がりにくいかもしれません。
今回のご婦人の「ヒンヤリ敷きパッドは腰が冷えるからダメだ」という話は、以外と言うより、よくよく考えてみれば、当然のことかもしれません。どんなに良い寝具といっても、その人それぞれの体格や感覚で、「良い寝具」にもなり「悪い寝具」にもなると言う事です。
お爺ちゃん・お婆ちゃんのお布団を若い人と同じ感覚で用意すると、ちょっとトラブルかも・・・。注意して上げて下さい。
ザンネン!サッカー(男子)負けちゃった・・・。でも銅は。頑張って!!