2日の水曜日に湖南市の立入君のところで、数年ぶりに集まりを持った。昔(二十年ほど前)からの勉強仲間の集まりである。皆、いまが働き盛りの40代50代ばかりである。爺が唯一の60代である。
今回は、これからのマットの主流になると思われる「ラテックス」天然ゴムの勉強会である。主に「ラテックスの品質について」と「ラテックスの流通の現状と将来について」の勉強であった。
3日は東京のビッグサイト で開催中の「interiorlifestyle」(ライフスタイル提案型国際見本市)へ行った。目的の1つに、昨日の延長で、ラテックス系のノンコイルマットを探すことでもあった。「帯に短したすきに長し」と言ったところだった。
ラテックス(天然ゴム)のマットレスは、実は今に始まった商品ではない。確か昭和40年(もっと古いかも)には販売していました。ウレタンマットレスに比べ、ラテックスマットの寝心地はとても良い商品でした。さらにヘタリが殆ど無く10年ぐらいは優に使えた商品でした。価格はウレタンマットより少し高い程度だったと記憶している。ただ、品質は天然ゴム100%であったかどうかは解からないが、今よりもう少し固かったような気がした。爺としては40年以上も前の記憶であるから、おぼろげな不確実な記憶である。
「こんにゃく」のように少しばかりグニャとして扱いにくいこともあったが、最大の欠点は「重い」ということで、家庭の奥様には不人気であった。いつの間にか生産も打ち切られこの世から消えた。「化石寝具」になった。
当時は和式・・・畳の上に寝床を敷くのが一般でした。殆どの家庭では、木綿わたの敷きふとん1枚だけを敷いて休んでいました。ウレタンマットレスを敷き、その上に木綿わたの敷きふとんを乗せて休むのは当時としては革新的でブームの様であった。爺の父や業界の長老(7~80歳以上の方)に話を聞けば「ウレタンマットレスは飛ぶように売れた」と自慢げに懐かしく話すふとん屋さんが多い。だが、その当時ラテックスのマットを販売していた店舗は少なかったと思う。
だが、ラテックス100%のノンコイルマットならば、少々重くても良いだろう。毎日畳む(収納する)ものでは無いからだ。
寝心地が良い。殆どの寝姿勢に対応できる。雑菌も繁殖しにくく衛生的である。・・・などなど、重いという欠点を除けば、非常に良い商品と言える。
最近のウレタン系のマットには、低反発と高反発のマットがある。それぞれ一長一短がある。最大の欠点は通気性が悪く、蒸れてしまうことである。改良されつつあるがまだ問題を有している。
今、ヨーロッパではボンネルコイルマットは、完全に一般家庭から消えたという話も聞く、また、スプリングマットは廃棄する時には自己責任で処理しなくてはならないというが、真偽のほどは不明だ。
ラテックスやウレタン系なら土に帰るというから廃棄を考えればこれからはノンコイルマットが良いのかもしれない。だが、その時間はべらぼうに掛かる。寿命は10年前後であるのに対して、自然分解されるのに多分100年以上は要するだろう。それがECOだと言えるのかは疑問であるが・・・。コイルマットでも、弊店が推奨する品質の良いコイルマットは、20年から30年は十分に使えると思う。
次回ヨーロッパに行くことがあったら、現地の一般人に色々と聞いてみたい。
ECOだけに目を向けて、寝心地を無視する(快眠を得る)ことをないがしろにするのも出来ない。今回のインテリアライフスタイルに出展していたイタリアのベッドマットとフレームのメーカーの社長さんとも会場で1時間以上話し込んだ。
そして、いろいろ質問をさせて戴いた。
「ベッドパットはどんな素材の物が一般ですか?」
「ベッドパットは使う人もいるが、使わない人が大方です」
「ええっ!?」
通訳を介してなので、意味が伝わらなかったのかと心配したが、何度聞いても同じであった。
つまり、ヨーロッパは日本と比べ湿度が低いので、蒸し暑いということはない。吸湿はあまり考えない。(主に麻か綿の)シーツを一枚マットに敷いて寝るということだ。
また、「ポケットコイルの方が涼しいのは確かです。」あっさりと言われてしまった。
日本で特に蒸し暑い西三河の気候にも対応できるノンコイルマットとなれば、簡単には探しだすことができない。場合によっては、夏のノンコイルマット専用のベッドパットも開発されなければならないだろう。
そこんとこは、爺としての「こだわる」ところである。
次にドイツの会社の日本法人のブースに立ち寄った。
今回出展が間に合わなかったので、現物は見ることができなかったが、爺が思う商品に近いマットがもうじき出来ると言われた。
出来上がったら是非拝見したいと思う。
ヨーロッパの商品は良いものが多い。中国からも類似品が模造品がたくさん出ている。いかなる商品であっても、使う場所は日本であり、日本人なのだ。だからこそ、日本の気候に合った、日本人の体質に合ったものでなければならないと思っている。
ヨーロッパで良い≠日本でも良い そんな商品が多い中、
ヨーロッパで良い=日本でも良い そんな商品をこれからも探します。
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