冬季の寝具のカビについて。
一般には、カビは梅雨時と思われます。新しい畳などは特にカビが付きやすく、梅雨の頃にカビを付けたらもう最悪ですね。
だが、人それぞれの環境によって違いますが、寝具におけるカビの事故という点では、実は冬季がほとんどです。
どうして冬にカビるのかと云うと、暖房をし、かつ、加湿をすることが多い為だ。
かっては日本住宅は土壁が主流であった。だが現在、カビの件で相談に来られる方(本日も若い奥さまが相談にこられた)はアパート・マンションそしてハウスメーカーのプレハブ住宅がほとんどである。土壁などが湿気を吸ってくれたが、現在は湿気の逃げるところが少ない。勢い寝具やその周辺に集まってしまうようだ。
結露の発生で、窓に水滴がびっしりという家庭、そんな家庭での事故が100%と言っても過言ではない。
以前透湿性と吸湿性の話をしたことがありました。一昨日のカビ発生の事故・相談も、スノコベッドであった。桐スノコだから安心と思って見える方が多いようだ。爺も以前勉強不足であった時は、特に桐のスノコは最高と思っていた。だが、勉強してみると、実は桐は状況によっては良いスノコから悪いスノコに変わってしまうようだ。
桐は吸湿発散の良い木材である。桐自体の組織には、チロース構造というミクロの小部屋が無数あるそうだ。これが、湿度に敏感に反応して桐自体が膨張したり収縮したりする訳だ。だから、高温多湿の夏季には、桐が膨張することにより、湿気の浸入を防ぎ、反対に、乾燥した季節になると収縮して、通気を良くします。
そうした桐の持つ特性により、桐タンス内部は外部としっかり遮断されるので、調湿に優れ、着物などの保管には最高である。だが、スノコのように使われると、冬季の加湿された部屋では、湿気は吸う一方となり、飽和状態となってしまう。寝具の湿気を吸う前に部屋の湿気を吸ってしまい、考えるような吸湿性はほとんど無いと言える状態のようだ。
ベッドにも「からっと寝」を是非どうぞ!
桐のスノコは最高と謳うメーカー・小売店が多いが、たぶんイメージからきたキャッチコピーだろう。
イメージだけで商品選びをすると、大変なことになりますよ!
まだまだ、勉強不足な点が多々ありますが、知りうる知識は最大限お客様にはお伝えしたいと思います。
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