熊本旅行の続きの記事を書きます。
熊本を出ると、そこからさらに南下して八代へ。
目的地は人吉ですが、鈍行で行った場合は八代までの電車しかないようで、強制的にそこでストップさせられます。そして、地方の路線ではよくあることですが、そこで次の電車がくるまで一時間待ち……ということになります。
それじゃあ、せっかくだから何か見ていこうということで、八代でも途中下車してきました。
熊本県は、江戸時代には細川家の領地でしたが、八代はその細川家の筆頭家老である松井氏の城下町だったそうです。
細川家といえば、戦国時代の細川幽斎が古今伝授の伝承者であったり、その息子の三斎忠興が千利休の門人であるなど、風雅な家風で知られます。永青文庫は有名ですが、その筆頭家老である松井家も影響を受けているのか、松井文庫というものがあるそうです。
で、この松井文庫が、能の面や衣装を多く収蔵することで定評があるらしく……八代市の博物館「未来の森ミュージアム」で能面乱舞なる企画展示をやっていました。これも何かの縁だろうということで、そこへ行ってみることに。
「未来の森ミュージアム」へは、八代駅からバスで。時間は5、6分ほどでしょうか。
市役所の近くにある、近代的なデザインの博物館です。
“能面乱舞”という字面をみると、シュールというかホラーというか、そんな絵が浮かびますが、もちろん実際に乱舞しているわけではありません。松井文庫が収蔵する能面などの展示です。
能面のような…という言い回しがあるように、能面というと無表情なものばかりかと思っていましたが、そうでもないようで、結構いろんな種類の能面があり、なかには表情をはっきりと出しているものもありました。ほかに衣装の展示や、能そのものに関する解説もあって、能も面白いかもしれないなと思える場所でした。
その解説によると、能には、すべて登場人物が見ていた夢だった……という、いわゆる“夢オチ”のパターンが結構多く、それが“夢幻能”という一類型をなしているそうです。
そこで私が思い出したのは、夢野久作でした。
以前このブログでも書きましたが、夢野久作は能の修業もしていた人で、当然この夢幻能という類型を知っていたでしょう。かの『ドグラ・マグラ』にもそれが反映されているのかもしれない……そんなことを考えました。
能面乱舞の話に戻りますが、この会場では“テスト”があります。
テストといっても、展示を見ながら書いていけば誰でも答えられるもの。
受け付けの人がその場で採点し、全問正解すると、ランダムで一つ能面缶バッジがもらえます。
私が引いたのは、翁面。
神を表す面です。あたり、という認識で大丈夫でしょうか。
この企画は、6月3日までやっています。
能に興味のある方、あるいは、能について勉強してみようかと思う方はいってみてはどうでしょうか。
熊本を出ると、そこからさらに南下して八代へ。
目的地は人吉ですが、鈍行で行った場合は八代までの電車しかないようで、強制的にそこでストップさせられます。そして、地方の路線ではよくあることですが、そこで次の電車がくるまで一時間待ち……ということになります。
それじゃあ、せっかくだから何か見ていこうということで、八代でも途中下車してきました。
熊本県は、江戸時代には細川家の領地でしたが、八代はその細川家の筆頭家老である松井氏の城下町だったそうです。
細川家といえば、戦国時代の細川幽斎が古今伝授の伝承者であったり、その息子の三斎忠興が千利休の門人であるなど、風雅な家風で知られます。永青文庫は有名ですが、その筆頭家老である松井家も影響を受けているのか、松井文庫というものがあるそうです。
で、この松井文庫が、能の面や衣装を多く収蔵することで定評があるらしく……八代市の博物館「未来の森ミュージアム」で能面乱舞なる企画展示をやっていました。これも何かの縁だろうということで、そこへ行ってみることに。
「未来の森ミュージアム」へは、八代駅からバスで。時間は5、6分ほどでしょうか。
市役所の近くにある、近代的なデザインの博物館です。
“能面乱舞”という字面をみると、シュールというかホラーというか、そんな絵が浮かびますが、もちろん実際に乱舞しているわけではありません。松井文庫が収蔵する能面などの展示です。
能面のような…という言い回しがあるように、能面というと無表情なものばかりかと思っていましたが、そうでもないようで、結構いろんな種類の能面があり、なかには表情をはっきりと出しているものもありました。ほかに衣装の展示や、能そのものに関する解説もあって、能も面白いかもしれないなと思える場所でした。
その解説によると、能には、すべて登場人物が見ていた夢だった……という、いわゆる“夢オチ”のパターンが結構多く、それが“夢幻能”という一類型をなしているそうです。
そこで私が思い出したのは、夢野久作でした。
以前このブログでも書きましたが、夢野久作は能の修業もしていた人で、当然この夢幻能という類型を知っていたでしょう。かの『ドグラ・マグラ』にもそれが反映されているのかもしれない……そんなことを考えました。
能面乱舞の話に戻りますが、この会場では“テスト”があります。
テストといっても、展示を見ながら書いていけば誰でも答えられるもの。
受け付けの人がその場で採点し、全問正解すると、ランダムで一つ能面缶バッジがもらえます。
私が引いたのは、翁面。
神を表す面です。あたり、という認識で大丈夫でしょうか。
この企画は、6月3日までやっています。
能に興味のある方、あるいは、能について勉強してみようかと思う方はいってみてはどうでしょうか。