お盆ころから、意識して星空を眺めるようになる。星座を見ても私がわかるのは北斗七星だけです。
今のこの時期、数年前までなら、どこかから盆太鼓の音が聞こえ、耳を澄ましたものでした。だけど、今は、どこかで子供が遊ぶ花火の音が聞こえるくらいで、太鼓の音は聞こえなくなりました。
私家のあたりがそうで、まだまだ盆太鼓ににぎわっているところもあるのかもしれません。でも、年々減少しているはずです。
私たちの育ったころは、20日盆まで毎晩それも夜中まで大人も子供も歌い踊ったのでした。時として、隣町まで遠征することすらありました。
終戦後もしばらく続いていたのですが、青少年育成条例が制定されてからでしょうか、夜遅くまで子供を外に出すことが規制されるようになり、子供盆踊りなどが作られるに及んで伝統は崩れ去ったのでした。子供は20時には家に戻る、その後大人盆踊りと言っても、子供を家において親が踊っているわけにゆかず、衰退するのは当然のことでした。
美しい星空を眺め、遠い盆太鼓と、虫の鳴き声に心を癒された昔が本当に懐かしい。
内地ではまだまだ伝統が受け継がれているらしい。「郡上踊り」とか「風の盆」とか、話を聞くと、北海道文化の薄っぺらさを思わざるをえない。