普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

安倍さんがまた失言?

2007-09-10 07:44:07 | 安倍内閣

 9月9日のテレビは一斉にテロ対策特別措置法の延長が出来なければ、総辞職もありうるとの安倍さんの発言を報じた。
 「給油継続」だめなら内閣総辞職も、首相が示唆 (読売新聞)


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  安倍発言で喜ぶ人・がっかりする人
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 この報道を聞いて喜んだのは
・民主党を始めとする国民新党を除く野党
 小沢さんの臨時国会対策 
安倍内閣を敵視する朝日新聞など一部のマスコミ
・一国平和主義者
・升添さんから苛められていると思っている社保庁職員
・日朝会談が一層有利になる北朝鮮
 北朝鮮有利の日朝会談 
・小沢さんの米国大使への思い切った発言に喝采して、テロ特措法延長反対に変わった一般国民
それと事によると今のように自民党の政権脱落の危機にあると言うのに、安倍さんの足を引っ張ってとって変わろうとしている一部党員達も秘かに喜んでいるのかもしれない。

そしてがっかりしたのは
・大半の自民党員
 彼の発言を聞いてより一層の危機感を持つと言うより、がっかりしたと言うのが正直な感想と思う。
・民主党内でも何らかの形で給油続行をした方が良いと考えている人達
・そして読売新聞など政権寄りと揶揄されているマスコミ
 小沢さんの臨時国会対策

 それと日米関係のあり方や日本の政治情勢が日朝会談に悪い影響を与えはしないかと心配している国民だろう。

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  安倍さんへ
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 安倍さんは自民党の敗戦がほぼ決定的になったとき、何故かは知らぬが「小沢さんを選ぶか私を選ぶか」を連呼した。
 そして大敗を喫した選挙の後続投を宣言して、マスコミ、野党や党の内部からの反発を招いた。
 そして今回の発言だ。

 政権打倒しか眼が言ってない小沢さんは安倍さんの弱気とも取れる発言を聞いて、民主党はなお勢いづいて、なお一層倒閣一本槍に傾斜するに違いない。

 小沢さんの延長派遣の方針の中で、国を誤らせないように何とかしたいと思っている一部の民主党員の影が薄くなるのは目に見えるようだ。

 報道されるように、仮に安倍・小沢会談が実現しても、一歩も譲らないだろうことは、小沢・米国大使の会談結果からも容易に想像出来る事だ。

 私は仮にテロ特措法延長に失敗して総辞職をするにしても、失敗の仕方があると思う。

 それは国会で同問題を徹底的に討論して、自民・民主の主張のどちらが正しいのか明らかにすることだ。
9月9日けの読売新聞はその社説
が言う様に
 民主党は、国連決議の直接の裏付けがないことを反対理由に挙げているが、説得力を欠く。民主党は、国際平和協力活動への対案を示し、同盟に基づく日米関係のあり方や安全保障政策をどう考えるのかについても、明確に説明すべきだ。
 政局判断を優先して、いたずらに「反対」を唱え、国の存立や国民生活の安定に必要な政策の実現まで阻むのでは、政権担当能力が疑われる。
 そのために、与党との政策協議も避けるべきではない。むしろ、与野党協議を含め、安定した新たな政策決定の仕組みを作るくらいの建設的な姿勢で、臨時国会に臨んでもらいたい。
と言うのが正論だと思う。

 これを国会で徹底的に討議して、民主党が党利党略でテロ特措法延長に反対していることを明らかにして、今後これに関する諸問題が起こっても全て民主党に責任があることを、明らかして負けることだ。
 つまり次の選挙を睨んで、負けても敵に一太刀を浴びせて置く事だ。

 勿論安倍さんの心中は、退路を絶って徹底的に戦いを挑む積もりだと思うし、素人の私の言う事などとうに判っているに違いない。

 然し安倍さんは轟々たる党内外からの批判の中で続投を宣言した。
そして党や日本のために、高村、町村、与謝野さんなどの大物や、社会保険庁の改革に生命を投げ出してもやると言っている升添さんも組閣に応じた。

 その人達の意欲も考えずに、テロ特措法延長に失敗したからと言って簡単に職務を放棄出来るのだろうか。
 ブログなどて良く言う言葉を借りれば「それなら大敗後何故辞めなかったのか」だ。

 彼の発言を聞いて、細川さんがあっさり政権を投げ出したのを思い出した。
 安倍さんはやはり世に言われる様に細川さんのようなお坊ちゃんだったのか。

 中曽根さんの言う様に、同法案が通らなければ、総辞職の可能性は自分で言わずとも当然出てくる。

 安倍さんは発言の中の安倍・小沢会談の提案などの連想でいざと言うときは総辞職と言うのが決意でなくて、弱気と取られる危険性を冒した。

 安倍さんは選挙中の「小沢さんを取るか、私を取るか」と言う問題発言の教訓を活かして、今の時期は絶対に通すと言う覚悟を述べるだけで良かったと思う。

 いずれにしても彼はいざと言う時の総辞職を示唆した。
 今後彼が実際にどうするのかが問題だ。

 私はこの際安倍カラーなどにこだわらずに高村、町村、与謝野、麻生さんなどの大物とじっくり相談して、日本の為に進路を誤らないようにして貰いたいものだ。


参照:
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任命責任と総裁選

2007-08-30 07:17:35 | 安倍内閣

 安倍改造内閣が発足して、予想したように依然として批判が絶えない。
 世論調査でも支持するは朝日と毎日が約30%、その他が40%近くだそうだ。
 朝日の支持率の少ないのも予想した通りだ。

 世論調査はまずそんな事だろうが、問題なのは安倍さんの批判を公然とマスコミに流す自民党の人がいることだ。

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  誰が安倍さんを選んだのか
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 そのような人が先ず考えて貰いたいのは、彼らの反対する安倍さんを誰が選んだのかとことだ。

 安倍さんは閣僚の不祥事に対して、どこまでも庇って彼自身の閣僚の任命責任を問われた。
 それと同じように安倍さんを選んだ自民党員の責任は何もないのか

 彼らは選挙に勝つ為に、支持率の高い安倍さんを選んだ。

 当時の安倍さんへの支持率の高さの理由は、彼の若さもあるが、その殆どは拉致問題に関する北朝鮮への強硬姿勢だった。

 然し、国家犯罪に対する問題に対する処理の難しさは、現在の状況を見ても明らかだ。
 最初は米国の対北朝鮮の強硬政策に頼り、米国の対北朝鮮への政策の軟化以来、反日姿勢をちらつかせている、中国や韓国に仲介を依頼するしか、手の打ちようのないあり様だ。

 六カ国協議に基づく、日朝の国交回復のための協議を何時開催するかさえ、完全に北朝鮮に主導権を握られている
  この調子で協議に持ち込んでも、北朝鮮にイニシアティブを取られるのだろう

 詰まり安倍さんへの国民の支持率は、極論すれば言わば徒花の上に立ったもの だった。

 そして、首相になって安倍さんのやったことは、安倍内閣改造への提案
にも書いたが、
1.リーダー・シップの取り方の勘違いから所謂仲良し内閣を作り、何でも自分でやろうとし、思いつきや、小手先の政策を打ち出して、党内からも反対が出た。

2.慌て過ぎ、前を見過ぎた政策の基本方針
 安倍さんは戦後レジームの脱却、小泉改革の継承、憲法改正を唱えた。
 私の眼からは、安倍さんの具体策は実は小泉政治からの脱却と仕残した分の遂行だと思ったのだが、安倍さんはお人好しにもそれを口にしなかった。
 実際の彼のやったことは、野党からの小泉政治の歪みと仕残した部分の追求に対する思いつきの彌縫策の立案だった。

3.そしてその対策に負われて、野党からの追求から洩れた地方格差を放置した ひのを小沢さんにうまく突かれて今回の大敗の一因となった。

4.強引な議会運営の失敗に気付かなかった
 安倍さんは選挙で彼が如何に多くの法案を通したか力説していたが、それを聞いた国民は誰もが首を捻った強引な議会運営を思い出していた。

5.慰安婦問題に対する失言
 一旦国が謝ったのにとやかく言って却って問題をこじらせてしまった。

6.内閣のメンバーの不祥事にあくまで当事者を庇って、結局安倍さん自身の評判を落としてしまった。

7.内閣改造の時期を失した
 私は何度も、内閣のメンバーに、首を捻る様な人がいること、そしてその人が問題を起こした事、メンバーの力が弱い事、安倍さんを補佐し、直言する人が居ないことから、内閣改造をせよと書いた。

 その時期は勿論参院選前と考えるのが当然だが、それを見送って、法案を通す為に会期を延長し、強引な国会運営をしたこと、選挙中のマスコミの赤城さんの報道などで深い痛手を負う原因となった。

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  大敗の総括
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 参院選大敗後、安倍さんを無能、バカ扱いにしたブログを多く現れた。
 私はそんなことはないとは思うが、少なくとも私の様な素人が見ても明らかに、今までのやり方は安倍さんの政治手法の幼稚さ、政治への感の鈍さ を示しているような気がする。

 政治のベテラン揃いの自民党員は総裁選挙のときこのことは見抜けられ無かったのだろうか。
 そしてそのことを彼に直言する人はいなかったのか。

 政治は結果責任だと言われるそうだ。
 これから見ると安倍さんを選んだのも彼をサポート仕切れなかったのも自民党員の責任だ。

 そのような人を選んだ原因は自民党総裁の選び方
に書いた様に、半世紀に渡る一党支配に馴れて、政権交代の出来そうな民主党ができたのて、従来のようないい加減な総裁選びをしたことにあると思う。
 詰まり俗に言う腋が甘くなっているのだ

 安倍さんの敗戦の総括も国民にははっきりしないが、自民党の総括でも、安倍さんの責任は追求しても、彼を選んだ自民党員の責任まで言及していないようだ。
 それと素人の私でも判る前記のよう安倍さんの拙いやり方を見逃してきた、自民党員の責任についても触れていない。

 無党派を自認するする私は、どの党に対しても是々非々の立場だが、国民の為に自民党が体制を立て直して民主党と四つに組んで国会に望んで欲しいと思う。
 そのためにも、安倍さんを批判する前に、彼を選んだ責任を自覚して、それこそ挙党一致で、安倍内閣を支えて行って欲しいものだ。

参照:
 カテゴリー → 安倍内閣


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安倍さんと舛添さんへ(安倍改造内閣)

2007-08-28 10:22:45 | 安倍内閣

 安倍改造内閣が27日夜、発足した。

 この内閣については、同日のテレビで色々な賛成意見と批判の声が上がっている。
私も私なりの感想を纏めてみた。
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  良い人事
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官房長官:与謝野馨
外務大臣:町村信孝・元外相
防衛大臣:高村正彦・元外相

 3氏に共通しているのは、豊富な経歴をもっているのは勿論だが、何より堅実でかつ揺るぎない考え方を持っている信頼に値する人達だと言うことだ。

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  首を捻る人事
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文部科学大臣:伊吹文明・留任
財務大臣:額賀福志郎・元防衛庁長官、経済企画庁長官、経済財政政策担当大臣

 伊吹さんは安倍さんが設立した教育再生会議の提案に対して、文科相の立場から種々の注文を付けた。
 批評家のの中には、彼が文科官僚の代弁をして教育改革にブレーキを掛けたと言う人もいる。
 安倍さんが、今回の人事の特徴である、派閥の代表として彼を切れなかったのかも知れないが、教育改革が安倍さんの中心政策であるのに、そのブレーキ役を留任させたのだろう。

 額賀さんは先ず第一に、歴代内閣の最大の課題である財政赤字の処理、年金問題の資金でせ当然に出てくると思われる消費税の値上げという政権交代の繋がりかねない、重要なポストに財政に殆ど関係のない人がでて処理出来るのだろうか。

 私はマスコミが騒ぐ程政治と金の問題には余り感心がないが、伊吹さんは松岡さなどた一緒に問題にされていた、衆議院議員総選挙における伊吹の選挙運動費用収支報告書に、実際の収支と異なる記述をしていた経歴がある。(選挙運動費用収支報告書への故意の虚偽記載は公職選挙法違反に該当する。)
 また額賀さんは、KSDが進めていた「ものつくり大学」問題に関連して、KSDから1,500万円の資金提供を受け(疑惑発覚後に全額返却)、立件はされなかったものの、経済財政担当相を辞任した経歴がある。

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  今後の本人の活躍で評価が別れそうな人事 
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総務大臣:増田寛也・前岩手県知事
厚生労働大臣:舛添要一・自民党前参院政審会長

 増田さんは岩手県知事としての辣腕を買われて、安倍さんの地方重視の政策によって選ばれたそうだが、建設省勤務の経験はあってもいきなり大臣となってどれだけ力が発揮できるのだろうか。
 彼は総務大臣に加えて、内閣府特命担当大臣(地方分権改革担当)、郵政民営化担当、道州制担当、地方・都市格差是正担当の仕事までさせられるそうだが、彼の得意分野での活躍に期待されているのだろうか。

 舛添さんは、率直な発言をする一方、実務に当たっては、その職責に沿った発言や行動をする学者出身にしては珍しい実務型の政治家だ。
 然し彼は当面の年金問題に対処しなければならない。
 彼にとっては天から与えられた大きなチャンスだ。
 それと彼に対する期待はマスコミの間でも高いようだ。
 小泉さん時代の竹中さんのような大活躍を期待している。
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  提言
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[舛添さんへ]
・現場に出ること
  厚生労働省や、社会保険庁の末端の人達の働きぶりや彼らの意見を直接に訊くこと。
  (多分)今までどおりに一般国民の意見を吸い上げること。
・功を焦らないこと。
・足元を掬われないこと。
  相手は野党は勿論、マスコミ、党内、厚労省や社会保険庁の官僚など。
・自分一人で走らないこと。
・場合によっては(例えば年金に関する情報開示など)民主の長島さんと協力を惜しまないこと。
・世論、内閣のメンバー、(心ある)官僚などをを味方につけること。
[安倍さんへ]
・国民にもっと判りやすいポイントをついた内容、言葉で話すこと。
改造直後の挨拶についても、与野党、批評家、一般の人達を問わず、何を言っているのか判らないと言う人達ばかりだった。
 必要ならアドバイザー役を設けて、重要な発言についてはもう少し練る必要があると思う。

・今回入閣した大物の閣僚の意見をフランクに聞くこと。聴いた上で、リーダー・シップを発揮すること。
 安倍さんの今までのやり方からみると、自分の意見を固守する傾向があるようだ。
まして今度のように先輩閣僚の中では、一種の嫁姑に似た関係になり、自分の殻にとじこもりそうなことになりそうな気がしてならない。

・以後の安倍さんの政策の目玉となる問題を担当する増田さん、舛添さんを強力にバック・アッブすること。
 特に安倍さんを批判してきた舛添さんが困った時、それ見ろと言わんばかりの態度は絶対さけること。(まさかそんなことをする小さい人とは思わないが。)

・閣僚や党員の意見を積極的に聞くこと。
 報道によれば、舛添さんの批判的な意見が安倍さんに直接届かなかったようだし、今回参議院議員になった丸山和也さんの話によると、会見の申し込みに安倍さんがOKしたのに、秘書がスケジュールを理由に事実上阻まれたそうだ。
 今朝の読売の橋本さんは、安倍内閣の最大の欠点はその反射神経の鈍さにあったと言っていた。
   それは安倍さんの資質と言うより、安倍さんのところに重要な情報や党内外の批判などが届いていなかったのではないか。

 今回の自民党の敗戦の総括にもあったように、危機管理の不十分さを解決する為にも、一般党員の意見や、国民の意見が安倍さんに何らかの形で直接届くようなシステムの確立が必要と思う。

 例えば党員の意見に対しては、秘書の管理外の安倍さんが全く自由になる時間を取ってでも訊くようにした方が良いと思う。

 一般の意見については、自民党に来た投書やメールなど、隔日でも良いから、全て安倍さんに直接渡し、安倍さんがそのうちの5枚でも10枚でも良いから、抜き取りで読んだ後に担当者に返すだけでも、十分に効果があると思うのだが。

 安倍さんは裸の王様にならないように、世論や党員からの意見を吸い上げるアンテナを持つ必要があると思う。


参考:
   カテゴリー → 安倍内閣

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安倍さんがインドに行って何が悪い

2007-08-25 07:22:59 | 安倍内閣

 8月23日のテレビ朝日の報道ステーションで安倍さんのインド訪問につい、古館さんが例のいかにも深刻そうな口調で、安倍さんのやり方を批判していた。

 その中で気がついた彼のコメントを挙げる。
・今自民党の危機状態にある時に、3ケ国に出かけるのは、安倍さんの指導力回復のためのパーフォーマンスだ。自民党の内部からさえ冷やかな眼で見る人もいる。
 私も今は全てを投げうって組閣に全力を挙げるべきで、その前に党員からの意見を十分に訊いて、それを組閣に活かすべき大切な時期と思う。
 また安倍さん流のーフォーマンスもあったかも知れない。
 然し、3ケ国訪問は自民大敗の後急遽決定したのでなくて、長い事前準備や相手国との交渉によって決められた筈だ。
 また後で書く様に彼の訪問でかなりの外交日程をこなし、またそれなりの成果も上がったことも報道すべきだ。

・約250人による経済ミッションも首相に同行したが、その中にはではお付き合いて゛やむなく同行していた人もいたに違いない。
 いかにも悪意に満ちたコメント!
 経済ミッションを通じて、インドと通商拡大を図ることは日本の国益に合致している。

 元自民党幹事長の加藤紘一さんのコメントを流して、
・インドネシア、インド、マレーシアの3か国をの関係強化を図ったりオーストラリアを巻き込んで成長著しい中国の勢力拡大の影響を牽制しようとするのは、徒に中国の警戒心を増すばかりだ。
 安倍さんはインドの国会で、「日本とインドが結びつくことによって、拡大アジアは米国や豪州を巻き込み、太平洋全域にまで及ぶ広大なネットワークへと成長する」と訴えた。
 これは古館さんの言う様に、中国のアジアでの勢力を拡大の動きに対応するものかも知れない、もし公平な立場でコメントするなら、中国の勢力拡大の動きに厳しい批判をするべきだ。
 今の世界は対立と友好の複雑な関係にあることを忘れてはいけないと思う。

・第二次大戦後の極東国際軍事裁判のインド代表判事として戦犯の無罪を主張した、パル判事の長男、プロシャント・パルさんと面会して、パル判事への敬意を伝えたことや、戦前に日本政府も支援したインド独立運動の英雄、チャンドラ・ボースの記念館を訪れことを上げて、戦後レジームの脱却の名の元で、戦前の日本を取り戻そうという危うさ感じる。
 安倍さんは古館さんの言う様に、彼流のパーフォーマンスあったかも知れないが、当時戦犯だった祖父の岸信介元首相のお礼を込めての訪問だったと思うのが自然の考え方だ。

シン首相は、民生用原子力で米国から支援を受ける米印原子力協定について、日本の支持を求めたとき、安倍首相は、明確な態度表明を避けたことについて、
・安倍さんは「主張する外交」というが、唯一の被爆国といて、核兵器を持っているインドの首相に核兵器の放棄を主張すべきだ。
 どこの国の首領が友好の強化を目的として、相手国を訪問してその国の一番痛いことを言う人がいるだろうか。
 日本を小馬鹿にしている(と私は思う)、中国や韓国の上層幹部でも、日本ではせいぜい歴史認識を持っていて欲しいと言うくらいが関の山だ。

 総括的に言えば、今度の古館さんの批判も、考えてみると今回の大敗の一因となった安倍さんは政治手法の幼稚さをまたマスコミに突かれたものの一例だと思う。

 然し公平な放送をするなら、今回の訪問で得た次のような安倍さんの成果も認めてやるべきだと思う。
・財界人約250人による経済ミッションにより日本のセールス・マンの役割を演じた。
・エネルギー資源の安定供給に関する枠組み作りを明記した日インドネシアEPAに署名した。
・日本の12大学とインドの14大学の間で「日印学長懇談会」を開催した
・インド国会で日本の立場と日印関係強化の必要性を訴えた。
・インドから2012年までの温室効果ガス削減目標を定めた京都議定書以降の新たな枠組みに積極的に参加する約束を取り付けた。

 前々から思っているのだが、テレビ朝日のニュース報道の政府、政治家、企業、経営者、官僚、NHKなどの権力に対する批判はそれなりの価値があると思うが、批判ばかりでは国民にとって有害な一面もあることを知るべきだ。

 情報の殆どをテレビに頼っている人達、自己弁護や言い訳ばかりする人達など多くの人がいる。
 彼らに言わせれば、偉い人達や特権階級が自分の都合の良いことや、悪いことをしているのに、俺達がやって何が悪いのかと言ったり、年金の掛け金やNHKの受信料の不払いを自分なりな正当化してしまうことだ。

 マスコミ特にテレビは不合理なことの多い世の中でも、自分の仕事に頑張っている人、世に知られてないがボランティアで社会に奉仕している人達など明るいニュースももっと放送すべきだと思う。

NHKの例を挙げれば、教育テレビは当然としても、綜合テレビだけでも、
・百歳バンザイ! (長寿で元気で頑張っている人の紹介)
・ふだん着の温泉 (コミュニティー造り)
・鶴瓶の家族に乾杯  (地域の元気で明るい人達の紹介)
・知るを楽しむ選 人生の歩き方 (有名人の生涯と考え方)
・プロフェッショナル 仕事の流儀 (業界のトップを走る人の業績と考え方)
・熱中時間 (趣味に打ち込んでいる人の紹介)
・あしたをつかめ~平成若者仕事図鑑 (それぞれの職場で頑張っている若者達の紹介)
・一期一会 キミにききたい!(人生に悩んでいる若者と同年代の人達の交流)
など明るく聴取者自身を振り返らせる番組がある。

 他の民間のテレビでもテレビ東京を始めとして、幾つかの示唆的な番組を見かけるが、テレビ朝日に殆どないのは、親会社の朝日新聞の自社の主張に沿った報道のやり方に従ったのだろうか。

 今の様に、集中的に権力批判報道をするにしても、その同じ番組で頑張っている人達の紹介をすれば、批判の対象の問題点がより際立って見させる効果があると思うのだが。

 今回の参院戦の自民党大敗の結果もを見ても、参院選でマスコミが大きな役割を果たしたのは明らかだ。
 マスコミは彼らがいつも批判の対象としている権力機構にマスコミ自身も入っていることをいつも自覚して、より公正な報道をして貰いたいと思う。


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どうした安倍さん

2007-08-21 07:03:48 | 安倍内閣

内閣改造は27日に、首相が表明 (8月19日 読売新聞)
 安倍首相は19日午前、内閣改造について、「熟慮しながら(人事を)固めているところだ。いろいろな観点を加味しながらよく考えたい。基本的にはその(27日に行う)方向で考えていきたい」と述べ、27日に行う意向を表明した。
 首相公邸前で記者団の質問に答えた。
 首相は既に、内閣改造と自民党役員人事を同じ日に行う考えを示しており、27日にこれらの人事が決着することが確定した。

 この報道を見て驚いたのは私だけではないだろう。

 私は何回かブログに、続投を宣言した安倍さんが、挙党一致の内閣を作るのなら、今回の大敗の原因の総括をし、その反省のもとに、新しい方針を出して、自民党員の説明した上で、その方針に基づいた皆の納得する組閣をすべきだと書いた。
 12日のテレビ朝日のサンデープロジェクトでも、元防衛庁長官の石破さん、元自由民主党幹事長の中川秀直さんや、 平沢勝栄さんなどが同じ趣旨の発言をしていた。
 これは誰でもが考える当然のことだ。

 しかし安倍さんがこの様な発言をしたことは聞いたことがない。
皆の耳に入っている彼の発言は、
 彼の政策は間違いないと国民に認められている。
 だから安倍さんの総理としての責任を全うしたい。
と言う位のものだ。

 報道によれば安倍さんは心の中で既に構想を纏めている様だ。
 それも彼の総括した結果を党員に伝えもせずに。

 そして安倍さんは東南アジアに出かけた。
 これで今の様な非常事態に党員の心を掴む事が出来るのだろうか。

 安倍さんは彼流のリーダー・シップで、党内の心配や反対を押し切って、所謂お友達内閣を造り、新人材バンクの設立を決め、強引な議会運営を指示し、問題ある閣僚を弁護してきた。

 それが自民党大敗の原因の一つとなっているのは万人の認める所だ。
 その反省もなく彼流のリーダー・シップを取っていると思っているのだろうか。

 私の考えるリーダー・シップは部下(この場合は党員)の意見を吸い上げ、自分の考えをしっかり伝え、そして部下に100%の能力を発揮させ、部下が困難にぶつかっ時に、彼をバック・アップし、いざとなれば自分が取って代わってやることだと思うのです。
 そしてその為には、しっかりとした組織造りは最低必要条件だと思うのですが。


 安倍さんは大敗を受けて、政治資金規制法の見直しを指示したそううだ。
 それと赤城さんを時期内閣の構想に入れないと発表した。

 この安倍さんの発言ら考えて、もしかしたら彼は大敗の原因は、
 年金問題もあるが、正確に言えばそれは彼の責任ではない。(私も同意見だ。)
 彼が処理を誤ったのは、政治と金の問題と、閣僚の処遇だけだ。
と思っているのだろうか。

 そして、それが彼なりの総括で、これだけで自民党員や国民が納得していると思っているのだろうか。

 それともそれ以上のことを何も言わないのは、靖国問題で中国、韓国に対してそれなりの成果を挙げた曖昧政策をまた身内の中で使っているのだろうか。

 私は、政権交代の出来る時代が早く来るのを望んでいる。
 しかし、今の民主党は多くの人が言う様に、その政権担当能力について疑問符がつく。

 今回の参院選の民主大勝で、今までの様に自民党が数に物言わせて、遮二無二議事を進めることが出来なくなった。
  また民主も参院の多数で反対ばかりしていては、次回の敗戦は目に見えている。   
  そうかといって実りのあることしようとしても民主だけでは何も出来ない。

  これから自民、民主が議会でがっちり四つに組んで、討論することにより、これまでの強硬裁決、審議拒否の議会運営から脱却し、参議院の機能の復活が期待出来る様になった。
  また民主が政権政党として成長し、国民は同党が政権を担うに足る政党か否かの見極めをする絶好の機会が出来たと思う。

 その為には、民主党も勝って兜の緒を締めるのは勿論だが、自民党も敗戦のショックからいち早く体制を立て直して貰いたいものだ。
  強力な内閣が出現すれば、小沢さんが大勝の余勢を借りて国会解散に追いこんでも、自民の巻き返しが十分に期待出来ると思う。
  何故なら今回に限って自民党にお灸を据えたと言う人も多いのだから。
  逆に言えば今後の安倍さんのやり方一つで、衆院選も負けるかもしれないと言うことになる。
  
そしてその安倍さんの出直しの第一歩が内閣改造だ。

 当の安倍さんの心中も、彼を支える人達がどう動いているのか知らないが、安倍さんは27日に全ての人事を決めると言って外国に旅立った。

 後は挙党一致の強力内閣になるのか、お友達内閣の焼き直しになるのか、その結果を待つしかない。

 安倍さんは高い理想と良い人柄を持っていると思う。
 今度の組閣が彼の政治生命の実質的な終わりに繋がらなければ良いのだが。


参照:
 カテゴリー → 安倍内閣
 
 
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安倍内閣改造への提案

2007-08-13 09:56:58 | 安倍内閣

安倍さんは轟々たる非難の中で続投を宣言した。
それはそれで一つの選択肢の一つだ。
然しその前にやらねばならぬことがあると思う。

<<改造の前にやること>>
報道される今の自民党の内情や世論の動向から考えて改造の前にやらねばならぬ事は、今回の敗戦の総括とそれに対する安倍内閣の責任を明らかにすることだ。

このことを安倍さんが口にしないことは、私たち政治の素人眼からは判らない、安倍さんの政治生命に関わる大きな問題になるのを恐れているのかも知れないが、今がその危機状態にあることを考えると、その危険を犯してもやらねばならぬ決断の時期に来ていると思う。

唯一の救いは今となっても与論調査では次期の首相に相応しい人は、安倍さんが一位になっていることだ。
安倍さんは続投により自分の責任を全うしたいと言っているが、これだけでの理由で後は口を噤んでいては、国民も自民党員も納得しないのは当然だ。

安倍さんが反省すべき点は、
1.リーダー・シップの取り方の勘違い
リーダー・シップとは自分が直接全てのことに手を下す事ではなくて、部下にそれをやらせる事だ。
そして部下の実行させる間に問題にぶつかっても、自分の信念を曲げずに彼をバック・アップしてやり、必要な時に限って自分が前面に出てそれに対処してやる事だ。

その勘違いから、所謂仲良し内閣を作り、何でも自分でやろうとし、思いつき、小手先の政策を打ち出して、党内からも反対が出るあり様だ。

安倍さんは小泉さんが竹中さんを使ってやった手法に学ぶべきだ。
彼のやった改革の殆どのもの、詰まり、金融、経済の改革は竹中さんの手によるものだ。
小泉さんの多年の懸案の郵政改革さえも最後の仕上げは竹中さんが行った。

その間小泉さんは国会答弁以外、よそ目にはなにもしなかったように見えたが、影ではしっかり竹中さんを支えていたと思う。
それがリーダー・シップと言うものだ。

何か事があればいつも、安倍さんの名前がいつも報道されていたのは、彼のリーダー・シップの欠如を示すものだ。

2.慌て過ぎ、前を見過ぎた政策の基本方針
安倍さんは戦後レジームの脱却小泉改革の継承、憲法改正を唱えた。
私の眼からは、安倍さんの具体策は実は小泉政治からの脱却と仕残した分の遂行だと思ったのだが、安倍さんはお人好しにもそれを口にしなかった。

そして安倍さんが実際にやったことは、戦後レジームの脱却どころか、野党からの小泉政治の歪みと仕残した部分の追求に対する思いつきの彌縫策の立案だった。

そしてその対策に負われて、野党からの追求から洩れた地方格差を放置したのを小沢さんにうまく突かれて今回の大敗の一因となった。

3.拙かった安倍さんの政治手法と選挙演説
(1)強引な議会運営
安倍さんは選挙で彼が如何に多くの法案を通したか力説していたが、それを聞いた国民は誰もが首を捻った強引な議会運営を思い出していた。
(2)慰安婦問題に対する失言
一旦国が謝ったのにとやかく言って却って問題をこじらせてしまった。
(3)内閣のメンバーの不祥事にあくまで当事者を庇って、結局安倍さん自身の評判を落としてしまった。
私もお人好しなので、安倍さんの気持ちはよく分かるが、政治家は時には冷たさも必要だと思う。
(4)内閣改造の時期を失した。
私は何度もブログでも書き、時には投書もしたが、内閣のメンバーに、首を捻る様なひとがいること、そしてその人が問題を起こした事、メンバーの力が弱い事、安倍さんを補佐し、直言する人が居ないことから、内閣改造をせよと言った。
その時期は勿論参院選前と考えるのが当然だが、それを見送って、法案を通す為に会期を延長し、強引な国会運営をしたこと、マスコミの赤城さんの報道などで深い痛手を負う原因となった。

その他、多くの問題があるが興味のある方は、カテゴリー → 安倍内閣を見て頂きたい。
安倍さんは続投の理由として、自分の責任を全うしたいと言うだけだ
彼は続投を決めた以上、内閣改造の方針と、政策の見直しを過去の反省に立って、国民とと党内の全員に明らかにすべきだ。

<<内閣改造と政策方針>>
1.内閣改造の方針
(1)実力者を選ぶ
閣僚の担当部門の政策実施に当たって、安倍さんが何も言わずとも確実に実行できる人を選ぶ。
特に重要部門には竹中さんの様なエースを入れる
(2)安倍さんに直言できる人を入れる。
(3)全般に亙って安倍さんを補佐出来る人を入れる。
(4)派閥人事を避ける。党内外から人材を集める。

例えば平沼さんのような腹の座った人。竹中さんのように政治家の立場に恋々としない人

2.基本政策
(1)私はいつも言うように「小泉政治からの脱却」の方針とその表明が一番良いと思うのだが。
それが政治的に難しいのなら、小泉政策の影の部分の修正など目の前の問題についてもはっきりと方針を出す。
憲法改正、「美しい国」など遠くのことも良いが、現状からは余り前面に出さない方が政治的には良いのかも知れない。
(2)ばらまき政策でなくて、世に言われる地域や社会格差の是正と言う難しいことについても何らかの形で明らかにすべきだと思う。

3.情報機関の設置
(1)安倍内閣発足時の基本政策の早急な実施

理由は彼の言う主張する外交の基本ベースになるもの。
慰安婦問題のように、一部の在米の中国、韓国のロビーストにも負ける貧弱な情報戦争に負けない戦力の強化だ。
(2)国内の世論を吸い上げる機関の設置
これは政府、自民党のいずれに設置するか問題だが、今回の選挙で感じたのは安倍さんの考え方と国民の考え方の遊離だ。
国民からのクレームを吸い上げ、分析し、安倍さん始め閣僚、与党に配布し、いつも彼らが国民から遊離していないか、自戒の資料にすることが必要だと思う。

小泉改革で自民党は多くの地盤を失い傷つけられた。
これはある程度やむを得ないと思うが、今回の選挙でもはっきりしたのは、勝敗の行方を決めるのは無党派層の動向だ。

彼らの心を把握するには、しっかりした情報収集、分析システムが必要と思う。

今までのように情報収集が楽な特定グループに対すると同じやり方では、ますます安倍さんも与党も国民から遊離して行くだけだ。

ついでですが、マスコミで人気の升添さんが、彼への通信の手段を明らかにしていないこと、山本一太さん、世耕さんのブログのコメント、TRが閉鎖されている事実を見ると、そのようなくだらない意見を聞かずとも、自分達は一般の人達(特に無党派層)のことなどよく判っているのだと思っているのですかね。

参照:
  カテゴ゛リー → 安倍内閣


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安倍さんの靖国参拝

2007-08-06 10:14:45 | 安倍内閣

<<安倍さんの靖国参拝>>
日本人の一人として、また鬱陶しい8月15日が近づいてきた。
首相の靖国神社参拝問題だ。
昨年の8月15日の私のブログを見ると、

(小泉さんの靖国参拝に関連して)安倍官房長官が、4月に靖国神社に参拝したと言うテレビを見て、私の家内が何故今頃このような詰まらぬことを放送するのと言って呆れて言っていました。
何故なら今まで首相以外の人達の靖国参拝の批判していなかったテレビや新聞が俄に(安倍さんの参拝を)取り上げ始めたのですから。
ニュースのソースとしてはテレビにしか頼っていない、政治に無関心な無党派の彼女ですら、この様に言っているのですから、日本の大多数の普通の(軽薄でない)人達は皆そう思っているに違いありません。
と書いてあった。
今になって勘繰ってみると、NHKの「慰安婦模擬裁判」の誤報で安倍さんからやられたA社がこの種を持ち出したのかも知れませんね。

今年も、何かあればと政府攻撃の種を探している、一部マスコミがその安倍さんがどう出るか、手ぐすね引いて待っているに違いない。
また中国や韓国の政府も強い関心を持って、安倍さんの出方を見ているだろう。
安倍さんは総裁選の時以来、参拝するか否かは明らかにしていない。

私は政治の約束である公約に靖国参拝と言う宗教問題を持ち込むことに反対の立場なので、総裁選で靖国参拝をしないとはっきり言った谷垣さんより、その件ついては何も言わなかったのは安倍さんの態度の方が正しいと思っている。

然し、いよいよ安倍さんの態度をはっきりするときが近づいてきた。
しかも自民党大敗で党の内外からの批判の嵐の中でだ。

<<靖国参拝の前に>>
安倍さんは他人がとやかく言う前に慎重に考えているに違いないが、次の点についても考えて貰いたいものだ。
同趣旨のことを以前ブログに書きましたが、一部、修正加筆しております。

1.首相が何故靖国神社を参拝してはいけないか
日本は信教の自由の国だから、誰がどのような宗教を信じてもよい。
首相も国民の一人だから、国費を使わなければ、どの様な人を祀った、どのような神社仏閣で、どの様な考えで参拝してもいいし、教会で祈りを捧げても良い。

むしろ国民の代表的な人物に信仰の自由がないのは大きな問題だ。

然し、国内の一部の人達や近隣諸国が靖国参拝を政治問題化しようとしている現在は、政治的な観点からの配慮も要るのは止むをえない。

2.首相が参拝のとき「内閣総理大臣」と記帳する理由
安倍さんが靖国神社の春季例大祭に合わせ、「内閣総理大臣」の名で供え物を送っていたことが判りまたマスコミから追求を受けた。

参拝というのは、参拝者と祀られている神仏や人の心と心の問題だ。
だから当時の政府の答弁書にあるように、私人として真榊料を供えるときでも、「安倍晋三」の名だけでも英霊にその心は通じると思う。

「内閣総理大臣」と麗々ししく書くのは、英霊に向けてでなく、国民に向けての物だといちゃもん付けられても仕方がない。
マスコミにとっては供え物に政治的意図があると言う理屈の証明になる訳だ。
詰まり参拝や供え物と言う宗教上の行為に政治的意図を込めている→政教分離の原則に反すると言う口実を与えているのだ。

[記帳の意味]
私の議論を進めて行くと、第一、記帳と言う証拠を残す行為もおかしなことになる。
記帳と言えば私たちは葬式のときも、記帳をする。
それは、死者に覚えて貰うためではなく、式の後に葬儀参列者への欠礼を防ぐ為や、香典返しのための書いてもらうものだ。

首相のような大物は特に本人が記帳しなくても、まして「内閣総理大臣」など書かなくても、神社側が欠礼することはない筈だ。

3.靖国神社に行って祈る他ないのか
信仰は心の問題だから、イスラム教の礼拝のように、何処でも祈ることが出来る。

仮に官邸で祈ったらまた可笑しいと言う人が出るかも知れないが、自宅で祈る分には新聞沙汰にもならないし、外国からけちを付けられることはなくなる。

今の日本が置かれている捩じ曲がった情勢の中で、新聞種になるのを覚悟で参拝するのは、一部の人達への一種のデモンストレーションの意味も含められてしまう。

何度も言うがこのようなこと考えずに誰でも自由に参拝できる日本であって欲しいのだが。

小泉さんは靖国参拝を公約した。
そのため、日本としてのプライドのため、外国からクレイムがついても、強行しなければならなくなる。

安倍さんは賢明にも、それについて何も言ってこなかった。
だから、靖国に参拝することも、自宅で、雑音に妨げられずに、ゆっくり祈ることも自由に出来る筈だ。
どうすれば、彼の行動が日本にとって不利にならぬのか、後は安倍さんの自由なそして慎重な考慮を待つ他はない。

4.マスコミの対応について
靖国に参拝した有力政治家に、どの立場でまたはどのような気持ちで参拝したか聞く報道関係者がいるが、石原都知事でなくても、全くの愚問と思う。
案外それを聞く本人も恥ずかしいと思っていると思うが、こんな事をテレビで見ていると本当に情けなくなる。

もしマスコミが、この様な国際関係にも微妙な報道を自主的に止めたら、中国や韓国はスパイを放つ?か、自国のメディアを使って、首相や政治家達の監視するかも知れないが、問題は一挙に解決するに違いない。

何故なら両国は日本人がこのことで騒ぎてているのを利用しているのだから。

日本は世界に類を見ない独特の宗教観を持って、世の為になった人ばかりでなく、天満宮のように、世に祟りを及ぼす人も祀るし、山、樹木、石等何でも神にするする国だ。
福岡県では鮭を祭ったお宮さえある。

もし、マスコミがどうしても外国に誤解を与えかねない靖国報道をしたいのなら、その報道力を利用して、日本人の特異な宗教観をも併せて外国に解説する位の努力をして貰いたいと思う。
それが日本の報道機関の使命だと思う。

何故なら平和日本は外交しか外国のトラブル解決の手段しか無い国だから。
そして外交の基本は情報戦だから。

報道機関の人達は是非見識を持って貰いたいものだ。

もっとも、日本に不利な報道をするのが、結局は日本の為になると?思って、偏った報道をし、読者投稿欄などを使って世論を誘導している?一部のマスコミにそれを願うのは無駄な話かも知れないが。

参照:
  常識で考えた靖国問題
 
軽すぎるニュース報道とワイドショー(1)(靖国問題)
 
軽すぎるニュース、ワイドショー(NHKと靖国問題)

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安倍内閣改造について

2007-08-05 08:22:24 | 安倍内閣

参院選の大敗後安倍さんは早々と続投を宣言した。
これにはマスコミや野党からは勿論、自民党ないからも批判が続出している。
私も3月10日の
安倍内閣改造の勧め
 予算成立以後でもいつでも良いが、内閣改造を行って、安倍さんらしい内閣 改造をして貰って体制を建て直し、難問だらけの拉致問題、教育問題、少子化、格差是正など、小泉さんがし残した問題解決に、後顧の憂いなく本腰で取り組んで貰いたいものだ
その時は、前にも書いたが、安倍内閣の清新さを失わないような人材の入閣 とともに、是非安倍さんの相談相手になり、且つ一部権限の移譲できるような、実力者を是非内閣にも入れて貰いたい。

私は人気のある麻生さんに副首相的な役割は果たして貰うか、党内事情が許せば、腹の坐った平沼さん が良いと思うのだが。
と書いた。

勿論私の提案の改造の時期は、常識から考えても、参院選後でなくてその前の積もりだった。

然し、安倍さんは懸案の法案を通す事に重き置くあまり、会期を延長してその改造の時期を逸してしまった。

その結果は、安倍さんの法案を通すための、強引な手法の批判と、今のなって自民党自身も最大の敗因と多分認めている、選挙期間を通じて、金と政治の問題の証拠として、赤城さんがマスコミからさらし者された結果、自民党にとって悲劇的な結果になってしまった。

もし私が言う様に参議院の会期終了と共に内閣改造をしても負けたかも知れないが、少なくとも大敗はしなかっただろうし、多くの識者が認めているように、組閣責任と政治手法の拙さと言う安倍さんが当然負わねばならぬ責任に比して、歴代の首相が負わねばならぬ年金問題や小泉さんが本来負わねばならぬ、改革に伴う負の遺産の未処理の責任が遥かに大きいことを考えると、安倍さんが今のように党の内外から今ほど批判されることは無かった筈だ。

そして安倍さんの党内外からの大批判の中での続投宣言だ。

ここでも私が7月4日の私の安倍さんの評価
で、私の山口県出身の旧友の比較として私の友達のように、安倍さんの性格の温厚で、良い人当たりだが、筋の通った自分なりの考え方をしっかり持ち、言い出したら一歩も引かないと書いたのがこんな事でまた当たろうとは夢にも思わなかった。

とにかく安倍さんは続投を宣言した。

週刊誌などの広告を見ると安倍さんは馬鹿呼ばわりされているようだ。
私は天下の自民党が選んだ人だから、そんなことはあるまいと思いたいし、その前提で今後の行き方を考えてみた。

安倍さんは皆が言う様に内閣改造前には、今までのやり方の総括は当然するだろうが次のことは是非考えて貰いたいものだ。

1.仲良し内閣から実力者内閣へ
言うは易く行うのは難しい挙党一致内閣を作る事だ。
これはどのマスコミや識者が言っているので簡単に書くが、是非考えて貰いたいのは、仕事はやりにくくなるだろうが、是非実力者と、重点項目について、小泉さん時代のように竹中さんや飯島秘書官のような実行力のある人、升添さんでも誰でもいいが安倍さんにも直言出来る人を入れて貰いたいことだ。

2.施政方針の見直し
(1)「美しい国」など奇麗事過ぎるキャッチ・コピーは言わぬ事。
このお蔭でやることなすことすべてにこのことを引き合いに出され、批判の種となった。
(2)急ぎ過ぎぬ事、目の前のことから片づける事
憲法改正より、多くの識者の言う小泉政治の影の部分、負の遺産の整理だ。
(3)小手先、思いつき政策から先を見通した政策
その為の人事の入れ換え強化

3.施政方針演説
・トーンダウンまたは引っ込めるもの
 小泉政治の継承や戦後レジームの脱却
・強調すべきもの
 小泉政治からの脱却
 私はそれをはっきり言った方が良いと思うが、それが政治的に拙かったらその修正、または仕残し部分の強化くらいは言う事。

4.国民から遊離しない方策を考える
地方の離反→小沢さんの取り込みの反省をすべきだ。
勿論小沢さんの言う従来型の補助金でなく、自助努力を支援する方策。
農村で言えば、農業の大型化に補助金を出して後はほったらかしでなくて、如何にして零細農業を大型化に巻き込むか、そして当然余ってくる人員を如何に地域の発展に投入するかなどの細かな政策が必要だ。

・そのための情報収集システムの整備活用
特に地方の人達、大きな支持基盤となり得る無党派層の情報の収集、分析、政策への反映に中心にする。

5.いざの時頼れるブレーンを置く
時に応じて相談できる、そして道を誤りそうなとき、稚拙と言われた政治手法などについて直言して貰える人。
特に安倍さんの良い所でもあるし、政治的には時に欠点となる人柄の暖かさによる、政治的な判断の誤り(閣僚の不祥事について庇う限界など)都度指摘貰える人。

私は前に書いたように、今のような難しい時期での内閣改造とそれ以後の運営については、小泉政治から脱却の宣言が一番必要だと思うが、安倍さんの慎重な配慮と決断を願いたいものだ。

参照:
  カテゴリー → 安倍内閣


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自民党大敗の分析

2007-07-30 13:17:03 | 安倍内閣

参院選で自民党大敗が明らかになった。
これについては、私の7月19日の私の安倍さん評(2)
でも書いが、選挙前ということもあり、安倍さんの政治手法について絞って書いたが、選挙も済んだので改めて自民党全体の問題として大敗の原因について纏め直して見た。

1.支持率を頼りに安倍さんを選んだこと
自民党は拉致問題に対する言動で国民からの高い支持率があると言う理由だけで、安倍さんを選んだ。
その拉致問題は今の状況を見る様に、北朝鮮政権の解体以外解決の手段がない。
つまり徒花に対する人気に基づいた支持率を持つ彼の未知数の政治力に自民党の将来をかけたのだ。

2.「美しい国」の言葉がもたらしたもの
安倍さんの所信表明演説は立派なものだったが、 「美しい国」と言う奇麗事過ぎるキャッチコピーが彼の実際に当たっての言動にマイナスに働いた。
例えば世論の非難を浴びて引っ込めた「ホワイト・カラーエグゼプション」による残業代ゼロ政策「美しい国」では考えられない事だ。
だから安倍さんの発言の全てが「美しい国」の尺度で、見られてその発言がうさん臭く見られることが多かった。

3.小泉政治の継承
安倍さんの所信表明演説を良く見ると、小泉政治の歪み修正または脱却だ。
然し彼は(私の考えでは)彼の人の良さからそれを明言しなかった。
それどころか小泉路線の継承を唱えた。
もし彼が小泉政治の脱却と修正を宣言していたら次のように彼または自民党の評価が180°変わっていたかも知れない。

(1)復党問題
・もし安倍さんが私は小泉さんと違うのだからと言って、ほぼ無条件で全員復党させていたら、郵政改革反対だけで、自民党を追放した小泉さんの冷酷、独裁的な手法に首を捻っていた多くの人達から、安倍さんの暖かい人柄に対して喝采を浴びたに違いない。
実際は、小泉路線を
継承すると言った安倍さんが、復党者に踏み絵を踏ませて恥をかかせた上で復党させた。おまけに、党の決めた原則に反した人まで安倍と個人的関係を理由に入れるのだから支持率が落ちるのは当然だ。

・今回の選挙で大物の片山自民党の参議院幹事長が落選した。岡山は復党を辞退した平沼さんの地盤だ。平沼さんは片山さんを支持したが、平沼さんの支持団体は自民党のために動かなかったのが片山さんの落選の一因と言われている。

(2)年金問題
これは自民党の責任ではあるが、明らかに小泉さん以前の首相の責任だ。
彼が小泉路線の脱却を唱えている安倍さんが昔のことを何も言わずに、全てを自分の責任として、今回の様な思い切った法案を通したら、今のような安倍さんへの大きな批判は無かったかも知れないし、彼の問題解決の態度に支持を与える人も多かったかもしれない。

それと後にも述べるが彼の政治的な感覚の鈍さと、政治手法の拙さから、問題の拡がりを見落として、早期に手を打たずに問題をこじらせてしまった。

3.問題の多い内閣の閣僚
・私は組閣の時から問題を抱えていた閣僚の多い事、安倍さんを支えるご意見番や副首相的な人がいないと指摘していたのだが、不幸にもそれが的中してしまった。
柳沢さんや松岡さん がそれだ。
この様な人が出た時は、小泉さんなら直ぐに閣僚を切り換えるのだが、安倍さんは徹底的にそれを護ったて、それが「美しい国」を唱える安倍さんの支持を落とす ことになった。安倍さんは小泉さんから学ばねばならぬ、時に応じての非情さなかった
・その代わり彼は小泉さん流の官邸を中心として押しまくるリーダーシップを発揮した。
その現れが、談合防止→その温床の天下り防止→新人材バンク法案という党内からも反対がでた小手先の欠陥法案の提出だ。
その理由は閣内の人材不足(小泉さんの時は竹中さんがいた)のため安倍さんの決断にまつ事が多いためだ。
自民党としては新人の首相を補佐する協力なスタッフ内閣に入れるべきだった。
然し安倍さんは小泉さんの真似をして自分で全て決めてしまった。それが党内でも揶揄される仲良し内閣を作ってしまった。

4.自民党の脇の甘さ
自民党は半世紀に渡って殆ど一党支配の世をエンジョイしてきた。
そしてこれが何時までも続くとなにとなく思っていた。
それが幾つもの油断を生んできた。
(1)小泉改革の影の部分から来る国民の不安、不平に対する対策を忘れていた。
 1)改革に伴う社会格差、地方格差
 2)一般国民の負担の増加
そしてこれが本来の自民党の基盤を脅かしはじめているのに。
これこそ「美しい国」の基本なのに。

(2)総裁選候補者をその人の支持率で選んだ。
(3)参院選大敗を喫した今、自民党の中から挙党一致内閣を作るべきだと言っている。
    本来は新人が首相になった時こそ挙党一致でことにあたるべきだった。

(4)閣僚の数々の失言
(5)事務所経費の不透明さ
     何故、野党の提案と同じかそれ以上法案しか出さなかったのか。

(6)消費税など選挙に不利だからと国民を馬鹿にしたような事を言う。
(7)政権の維持がおかしくなりかけているのに、マスコミに内閣批判じみたことをマスコミに言う。

 5.安倍さんの稚拙な政治手法と政治への感の鈍さ
(1)憲法を参院選の主な争点にする言う一方で集団的自衛権についてのパネルを作り、反対党に日本を外国での戦争に駆り立てるものだとの批判の口実を招く。
実際に参院選で憲法のことを選挙で持ち出したのは、社民党と共産党だけで、憲法論争など消えてしまったが、安倍さんが鷹派だとの印象だけ残った。

(2)憲法改正には国会の3分の2以上の賛成を要するのに、国民投票法案の強行採決で、民主党の反対を招き、憲法改正の道を自ら閉ざしてしまう。

(3)安倍さんは多くの懸案の法案を前にして、議会の多数を頼んで強行突破した。
参院選を前にしたこの議会の攻防を国民は見ていた。
そして参院選で安倍さんが如何に多くの法案を成立させたか誇らしげに言うたびに、国民は自民党の強引なやり方に不安を感じていたのに気がつかない鈍さ。

[読売新聞が取材した落選した与党候補7人が感じている敗因]
年金 4人
政治とカネの問題 3人
小泉政権による地方切り捨て 1人
農政への理解不足 1人
年金問題や地方切り捨ては直ぐに思いつくことだが、「政治とカネ」と言う自民党としてどうにでも簡単に処理できることが大敗の一因となったことは、安倍さんも自民党も考えが甘かったことを十分に反省する必要があると思う。

6.国民から遊離しかかっている自民党
私は上のようなことをブログに何度か書き、同じことを自民党にも投書した。
それが無視されるのは、当たり前と言えと思うが、半世紀も与党を続ける自民党が支持率の調査で40%を占める私のような無党派の意見を何らかの汲み上げるシステムを構築する必要はないだろうか。
無党派がそれが小泉さんの時には大勝させ、今回は大敗させる大きな要因になっているのだから。
落選候補の感じることと、私のような普通の国民が感じていること、ブログや2チャンネルで書かれている事には大きな差があるようだ。

今朝のテレビで、比例区でトップ当選した升添さんも、私と似た様な意見を言っていたが、政権与党全体として国民との間のギャップを埋める努力も必要なような気がする。

参照:
カテゴリー→安倍内閣


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私の安倍さん評(2)

2007-07-19 11:29:34 | 安倍内閣

最近マスコミやブログ上で安倍さんの批判に対する批判が厳しくなっている。

然しその中には今回の社保庁の年金問題のように、政権与党である自民党の責任ではあるが、必ずしも安倍さんが直接責任とは言えないものもあるようだ。

それで無党派を自認する私として、もう少し公平な眼で今までの安倍さんの手法、実績を小泉さんのそれらと比較しながら考えてみたい。

[基本的な主張]
小泉さん:自民党破壊、改革実行、米国一本槍の外交
安倍さん:「美しい国」、主張する外交、戦後レジームの脱却、教育改革

私は安倍さんの主張には基本的には賛成だ。
然し、安倍さんはその手法と相まって、戦後レジームの主張を戦前への回帰→軍国主義の道へ導びこうとしていると一部の人達やマスコミから批判を浴びている。

私は安倍さんが言わねばならぬし、多分本当に言いたかったのは、戦後レジームでなくて、小泉体制からの脱却だったと思うのだが。

[内閣の陣容]
下記のメンバーを見て直ぐ判るのは、小泉さんは次期総理大臣になりそうな有力者を揃えているのに比して、安倍さんは麻生さんを除いて小粒な人ばかりで仲良しグループ内閣と揶揄されのも判るような気がする。
[安倍内閣]          [小泉内閣(三次改造)]   
総務大臣、郵政民営化担当
               菅 義偉     竹中 平蔵(経済財政政策)(金融経済財政政策)
外務大臣       麻生 太郎    麻生 太郎
財務大臣       尾身 幸次    谷垣 禎一
文部科学大臣 伊吹 文明    小坂 憲次
厚生労働大臣 柳澤 伯夫    川崎 二郎
農林水産大臣 松岡 利勝     中川 昭一
経済産業大臣 甘利 明     二階 俊博
防衛大臣        久間 章生    防衛庁長官 額賀 福志郎
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策)
                    大田 弘子    与謝野 馨(経済財政・金融)

組閣時にブログでも書いたが、安倍さんは伊吹、柳澤、松岡、久間さんなど以前から官僚の言いなりになるような人や、とかく噂のある人達を入れた。

そして心配した通り、佐田、松岡、久間さんの辞任または死亡を招いた。
なお安倍内閣のイメージを悪くしたのは、安倍さんが彼ら(最近では赤城さん)を徹底的に庇い結果的には安倍さん自身のイメージまで悪くさせる原因となった。

小泉さんの場合も組閣の失敗もあったが都度改造で入れ換えて乗り切ってきた。

安倍さんは良く言えば、彼の部下を思う暖かさから庇ったのかもしれないし、小泉さんは郵政改革反対の人を追放した冷酷さを持っているのかも知れないが、世論はそんな首相の人柄など何も言うわけない。

[人の使い方]
内閣の陣容から判るように、小泉さんは内閣の人達を活用し大臣達もそれに応えてきた。特に改革の重要な所には現職に恋々としない、竹中さんを随時配置し彼も思い切ってそれだけのことをしてきた。

端的に言えば小泉さんの諸改革は担当大臣と竹中さんと道路公団の猪瀬さんがやったようなものだ。
小泉さんが直接に手を下したのはイラク派兵くらいのものだ。

彼らがやってきたこと自体の評価は別として、確固たる信念を持ってそれらの人達を動かした小泉さんが評価されるのは当然だ。

それに比して安倍さんには信頼して任せる事が出来る部下もなく、全ての重要案件に対して首相が自分で決めるしかなかった。
だからその諸施策に色々の批判される余地があるのはあるのは当然だ。

小泉さんも安倍さんも、それぞれの形でリーダー・シップを取って来たがその成果は全く異なるのはいたしかたない事だ。

[復党問題]
郵政改革反対者の一部の人達の復党で自民党はまた支持率を下げた。
この場合ももし安倍さんが前にも書いた様に、当初から、小泉体制の脱却を宣言していたら、或いは亀井静香さんや平沼赳夫さんなどを含む全員の復党も果たして、今のように参院選で慌てずに済んだかも知れないし、その安倍さんの決定に、小泉さんの独裁的な態度に疑問や懸念を持っていた国民から喝采を浴びていたかもしれない。

然し事実は復党者に踏み絵を踏ませる様な屈辱を与えて、党と安倍さんののイメージを落としてしまった。

これも安倍内閣発足時、小泉体制の継続を言った彼流の気配りが裏目にでたのだと思う。

[今批判されていること]
思いつくだけを並べてみると、
1.明らかに小泉さん以前からの問題
・5千万と言われる消えた年金問題
・給与・社会格差、フリーターの問題
・改革の名のもとの国民の負担の増大
・景気上昇の実感がない
・医師の偏在などの医療不安
・復党問題
年金や復党問題は既に触れたが、これらは小泉改革またはその以前から抱えていた問題の後始末だ。

2.安倍さんの時代以後の問題
・閣僚に任命責任、赤城さんをを含む問題閣僚を庇う。
すでに触れた。
・小手先の諸施策
前々からの懸案の教育三法な、国民投票法などを除いた安倍内閣になって以来の諸法案や施策は皆小手先の対策ばかりで、党内からも批判がでる始末だ。

殆どの諸施策の発想を諮問委委員会に任せたり、安倍さん一人で考えた結果が、これくらいの施策で終わったのだろう。

・慰安婦問題に対する発言
・ホワイトカラー・エグゼンプション(WE)が労働時間短縮に繋がると発言
以上二つの発言は日本を預かる首相にしては軽率、不勉強と言われても仕方がない。

・日本の右傾化
一方では憲法改正を選挙の争点にすると言い、同じ時期に集団的自衛権討議のパネルの設置を決めるなど、一部のメディアや政治家、批評家から日本を軍国主義に導こうとしているのではないかと言う批判を受ける原因となった。(実は批判する人は本心ではそうで無い事を知っていてだ。)

<<安倍さん批判の分析>>
安倍さんの治世に新しく起こった事への批判と、その以前に起こったことに対する批判の内容の重要度は遥かに後者の方が大きいのは直ぐ判ることだ。
だがその対処の仕方が拙い事が多かったのは事実だ。

前にも書いたが、ハマコーさんがテレビで言っていた。
「安倍さんは小泉政治との決別を宣言しなさい。」
然し、そう彼は言わずに小泉政治の継承を唱えた。
それは安倍さんが小泉さんの下で官房長官をしていたからで彼なりの配慮だったのだろう。
そしてやってきたことは、小泉さんのしりぬぐいだ。
そしてその点についてマスコミやブログで批判を浴びているのだ。

某ブログで言っていた。
安倍さんは「おそらく気持ちの優しい人なのだろう」「根は悪くないのかもしれない」。
お人好しを自認する私もその言うことも、安倍さんの気持ちも良く判る気がする。

しかし政治の世界では小泉さんのような冷酷さもたまには必要になるのだろう。
それを欠く安倍さんは首相として色々の批判を受けるのは当然だ。

然し彼の考えは筋が通っていると思うし、その人柄から考えても、日本のリーダーとしては有用な人材の一人だと思う。

これからどう政局が動くかは判らない。
唯一つ言いたいのは、安倍さんの治世以前の尻拭いの批判など、彼に取って不公平な批判や、小泉改革のつけや多年の年金問題が一度にふりかかった新米首相の政治手法の拙さへの批判で、彼を完全に潰すようなことは日本として勿体ないと思う。

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私の安倍さんの評価

2007-07-04 11:21:06 | 安倍内閣

最近の安倍さんに関する報道やブログでの批判を見たり聞いたりすたびに安倍さんと同郷の山口出身の昔の同僚を思い出す。
と言うのは私のもといた会社は北九州にあるのに、何故かお隣の山口県の卒業生が珍しかったのと、性格や仕事の進め方が私の正反対だったので強い印象を持っていた事、彼の性格ややり方が安倍さんのそれに、非常に似ているからだ。

<山口出身の同僚と私の比較>
[入社]
・彼と私 旧制中学の資格で、施設管理の職場に配属された。
[性格]
・彼 温厚で、良い人当たりだが、筋の通った自分なりの考え方をしっかり持ち、言い出したら一歩も引かない。
・私 お人好し、独りよがり、気が弱い。

<10代後半から30代後半まで>
[仕事の進め方]
・彼 オーソドックスのやり方で確実に仕事を進めるので殆ど失敗なし
一方、設備トラブル解決のための改善などのリスクのあることはなるべく避ける。
・私 仕事の進め方や設備の改善などいろいろ考える事が好きなのは良いが、仕事にポカが多い。

[会社や同僚の評価]
私は当時から昇進や昇給に殆ど関心が無かったが、今になっ改めて考えてみると、上のことから明らかに
・彼 職場の中で少なくともトップ5には入っており、同僚や上司からの評価も良かった。
・私 いくら良く考えてもワースト5内で、私を認めて呉れる人は極く限られていた。

<40代から50代前半>
彼:就職時と同じ職場に引き続き勤務。
私:新設の工場に配転(左遷?)設備管理部門の立ち上げ従事させられた。
後で聞いた事だが、私の配転は私のごく限られた理解者である、関係部門の課長の推薦だったそうだ。
関係者の協力のお蔭で、会社初のコンピューターを利用をした管理システムは全社の評判になったり、当時珍しかった旧中卒の海外派遣なども経験したが、ポカの多い私らしく、関係会社出向(左遷?)の直前に、担当部門のぼや騒ぎのため、自分の作った工場規則違反で始末書を書かされ、所謂晩節を汚す結果となった。

<50代後半から退社まで>
・彼 施設管理部門の社員の王道コースである同業の子会社に出向した。
・私 社風の全く違う、関連会社で苦労しながら、2度にわたる海外プロゼクトに参加した。
[退社時の地位]
・彼と私 当時の旧制中卒の最高の地位である部長待遇で退職。
一口に言えば、多くのマイナス評価と少しのプラス評価、波瀾に満ちた会社生活の後半を送った私に比して、彼は自分の計画したレールで平穏無事に過ごすなど、サラリーマンとして理想的な一生を過ごしたのだ。

<<安倍さんの業績>>
安倍さんの場合は自民党の中で私の同僚のように、着実な仕事ぶりで地位を進め、小泉さんの官房長官への抜擢で一挙に花開き、彼の引退で首相まで登り詰めた。
彼の言う「美しい国」は筋の通った考えで、多くの国民から大きな共感と期待と少しの不安で迎えられた。

<安倍さんの基本路線>
然し彼の小泉政権の残した道を完成させると言う彼なりの筋を通した発言が第一のつまずきだった。

安倍さんの所信表明演説の内容は、実質的に、小泉さんの米国と市場経済一本槍とは全く違う物だった。
安倍さんは、小泉政治の決別をはっきりと宣言すべきだった。
同じ事を「たけしのTVタックル」で浜幸さんが冗談めかして言っていたが、そう言わないのも彼の筋を通すに拘った考え と、人柄によるのかも知れない。

然し、もし浜幸さんが言う通りにしていたら、例えば安倍内閣支持率低下の一因となった復党問題も、あっさり希望者全員を復党させれば、小泉さんの冷酷なやり方に反感を持っていた国民から喝采を浴びたに違いないし、全員の復党は今回の参院選にもプラスになったはずだ。
また今回の年金問題処理もずっと楽になっていたはずだ。

<組閣人事の失敗>
もう一つの問題は組閣人事だった。
安倍さんの現状の打破の方針は逆に言えば、新しい政策を打ち立てることだ。
だから人事も現状路線を確実に遂行する人の他、改革の必要なセクションには、クリエイティブな人を入れるべきだった。

その点から考えると現在問題になっている教育改革→伊吹さん、年金改革→柳沢さんなど官僚の言う事そのまま伝える人達は明らかにミスキャストで問題がこじれた一因となっている。

何故ならこう言う人達にいきなりクリエイティブになれと言って、自分なりの拘りもあり、プライドからもすぐなれないのだから。

要は現状を確実に処理出来る人と、どちらかと言えば改革などが好きな人達とのバランスが取れた人達の組み合わせが必要と思う。
実情は私の同僚のように王道を歩く安倍さん の下に同じ道を歩く人ばかり集めて良く人が言う「仲良し内閣」を作ってしまった。

安倍さんを含めてそのような人達が新しい事態が起こった時の対応が安倍内閣発足以来の混を招いているのだ。

それと今回の久間さんの発言問題の処理に見る様、自分が一旦決めたことに固執する性格が内閣の傷口を拡げたのは、同じ失言をした柳沢さんの温存、自殺を招いた松岡さんの例で明らかだ。

その性格は今回の強引な国会運営となり、内閣の支持率を落とす事になった。

<諮問委員会の問題点>
安倍さんは新しい方策を立てるのに、閣内でなく諮問委員会に頼った。
然しこれにも問題がある。
1.安倍さんの考える路線からはみ出る自由な発想がないこと。
教育再生会議に関して言えば、安倍さん好みの教員の管理の強化だけの答申で、教育予算増額、教員を困らせている父兄の再教育などの如何に教育環境を良くするかと言う素案としては出ても、最終答申案では消えてしまう。
そしてその答申は王道を歩む安倍さんが考えに沿えそうな結論に終わっているようだ。

2.全員の意見を纏めるため、どうしても無難な答申になってしまう。
折角の斬新で役に立ちそうな意見も多数の意見のなかに埋没してしまう。

<<小手先政策の乱発>>
<長期的な視野からの重要政策の検討>
安倍さんの「美しい国」発言や所信表明演説の内容を見ると大きな問題を含んでいる。
例えば、
1.主張する外交→今後の米国との関係
彼の言う主張する外交は、小泉さんの米国一本槍政策からの転換も含んでいると思う。
もしそうとすれば、
世界からとかく批判の多い米国と未来永劫に続けて行くのか。
そうなった時の国の独立をいかに確保するか、武力を持つ範囲は。

2.主張する外交体制の確立、情報機関の設置

3.キャリヤー、ノンキャリヤー、早期退職システム等の官僚の管理システムの見直し。
などの他、石油資源、地球温暖化、少子化、800兆負債の問題など基本的な事から検討すべき問題がそのまま放置されている。

この様な重大な問題は、別に専門の機関を作って長期的な視野で根本的ことから検討して置くべきだ。

<小手先政策の乱発>
このような大きな問題についての事前の検討不十分のためと、クリエイティビティーとそれに関連する危機管理対策不足のために前に述べた教育改革で示した問題以外でも多くの問題が起こった。

・慰安婦問題
米国で発生した慰安婦決議案→安倍さんの強制発言→安倍さんの米国での謝罪→慰安婦広告→非難が世界に拡がる→決議採択の可能性大→拉致問題に影響
情報機関の設置など情報戦対策が出来ていたら、そして危機管理システムが確立していたら、この問題ももっとうまく処理できた筈だ。

・官僚の早期退職システム→天下りのための政府関係法人の増加→談合発生→談合防止のための→天下り規制→人材バンク
これを見ると今度の新人材バンク法はいかにも小手先の対策だと判る。
もし基本的な官僚管理システムの見直しが出来ていたら、もっとスマートに基本的な解決ができていたかも知れない。
これは自民党内からも反対が出るほどの問題法案だ。

なお、政府関係法人の増加や彼らの予算の浪費の問題も、官僚管理システムの見直しのほか、特別会計の国会と財務省のチェック制度があれば、自然にコントロール出来るのと思うのだが。

<<政権を担う党へ>>
自民党(それと将来の政権政党?の民主党)には多くの現状を的確に処理出来る現実派の人が多くいると思う。

然し、現実派ばかりでは今度のような、新しい事態になったときは、人材バンクのように自党の人も呆れる対策を考えるのが落ちだ。

これでは地位を保証された優秀な人材を基盤にした官僚主導の政治は永久に終わらない。

政党は選挙戦略や国会戦術など、現実の対応は苦手でも、長期的視野でものを考える人達の育成改革や改善などの提案など意欲に満ちた若手の人達の提案の欠点ばかり上げてその足を引っ張らず、彼らの指導や養成にも努めて貰いたいものだ。

私のような「ぽか」とは無縁で、然も長期的視野で物を考える人や、斬新なアイディアを持つ優秀な人材は多くいると思う。
自民、民主とも自党の為だけでなく、日本の為にそのような人達の発掘と養成につとめて貰いたいものだ。

参照:
安倍首相の所信表明演説 2006/10/3 
安倍内閣支持率向上策 2007/2/23 
安倍内閣改造の勧め 2007/3/10 
米国との関係の見直し 2007/3/18 
最近の安倍さん批判について 2007/4/25        
安倍さんの理想と現実 2007/6/5      
主張する外交と慰安婦問題 2007/6/16      

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安倍さんの理想と現実

2007-06-05 11:28:54 | 安倍内閣

6月3日のサンデー・プロゼクトで国民新党の亀井静香さんが、安倍さんは小泉政治との決別を宣言すべきだと言っていた。

これは私の兼ねてからの主張と同じだ。
違うのは、多分、亀井さんは彼の情報網から得た情報と、彼独特の政治感覚からの発言だろうと思うが、全くの普通人の私の主張の根拠は彼の所信表明演説の分析 
から出たものだ。

<<安倍政治と小泉政治>>
1.安倍:「美しい国」の実現
  小泉:米国型社会指向

2.安倍:国民負担の最小化を第一の目標に歳出削減、再チャレンジ
  小泉:低所得層の国民負担の増加、格差社会の発生

3.安倍:消費税は「逃げず、逃げ込まず」という姿勢
  小泉:消費税増税はやらないと宣言

4.安倍:教育再生
  小泉:教育問題は完全に無視
           (就任演説の米百俵の話はどこに行ったのか)
5.安倍:主張する外交の推進、情報機関の設立
    小泉:米国一辺倒
 
(今までの日本は米国以外へは言うべき事を言っていた。何故安倍さんが今更「主張する外交」と言うのかと考えると安倍さんの言う主張する相手は米国を含む他の国だ。)
  
以上比較してみると、安倍さんの施政方針は小泉さんのそれと全く異なっている。
然し、安倍さんは、小泉さんのやり方と違った方針を出す一方で、小泉路線の継承を宣言した。(それが彼の人の良いところだろうが)

もし彼が亀井さんのように小泉政治との決別をはっきりと宣言していたら、安倍さんの言動はもっと国民の理解を得やすかったかも知れなかっただろう。

彼への支持率を下げる原因となった、例の復党問題でも、小泉さんと違うのだと言って希望者全員を復党させれば却って彼への支持率が上がったかもしれない。

そして次に述べる現実の多くは小泉さんの治世時代から起こったものが多い。
小泉政治の決別を宣言していたら、下記の問題が起こっても、自民党の支持率はともかく、彼への支持率には余り影響しなかったかも知れない。

<<安倍さんの理想と現実>>
1.美しい国の実現
社会格差の拡大。
日本古来の従業員を大切にする会社から株主重視の会社への転換

2.活力に満ちたオープンな経済社会の構築、再チャレンジ可能な社会
働くより失業保険を貰った方が収入が多い制度
勝ち組負け組の固定化

3.頑張る地方応援プログラム
過疎化した市町村の増加
首都圏への一極集中
地方交付税の廃止に伴う地方財政の逼迫化

4.国民負担の最小化を第一の目標に歳出削減
低所得層へ集中した国民負担の増加
株主所得などの不労所得への優遇税制の堅持
(そう言えば昨日の会合で知人が住民税が2倍になったと嘆いていました。)

5.消費税は「逃げず、逃げ込まず」という姿勢で対応
全くの手つかず。

6.健全で安心できる社会の実現
(1)年金制度を確立。社会保険庁は解体的な出直しを行う。

今なお混乱状態が続き、年金への信頼がますます薄れている。
(2)医療や介護は重点を予防へ移す。
全く手つかず。
(3)少子化対策に取り組む。
殆ど手つかず。

7.教育再生
(1)教育基本法改正案の早期成立
 成立済み。
(2)教育再生会議の設立
答申はその殆どが学校、教員の管理強化にかんするものばかり。
教育費増額など、学校、教員への支援策は殆どなし。
今一番問題となっている家庭教育は、殆ど手つかず。

6.主張する外交への転換、日本独自の情報の蒐集機関を作る。
慰安婦問題発言で余計な謝罪。
情報機関の設置の動きまったくなし。
慰安婦問題でもこれがあればまた違った対応ができたと思うのだが。

<<安倍さんの政治センス>>
1.内閣の閣僚には「美しい国」の大臣には相応しくない人達が混じっていた。
その内の何人かは辞任や自殺に追い込まれた。
それでもまだ問題発言を繰り返す柳沢さんなどを残し、年金問題で自民党にとって不利な発言をさせている。

2.慰安婦問題で、一旦謝罪したものはあっさり認め、それ以上つべこべ言わないと言う(少なくとも他国の)外交上の常識を破って事態を悪化させた。

3.松岡さんを異状に弁護し、安倍政権のクリーンなイメージを悪くした。
彼の自殺の原因は、水光熱費問題ではないとしても、早く切っておれば、安倍政権への打撃はより少なくて済んで筈だ。

4.憲法改正を参院選の争点にするのは良いが、一方では集団的自衛権の憲法解釈の諮問機関を立ち上げ、野党から安倍さんは戦争するための憲法改正を考えているとの攻撃材料を与えた。

5.安倍さんの建てた各種諮問機関からは、「美しい国」に相応しくない管理強化の提言ばかり。
これで安倍内閣の支持率が上がるわけはない。

6.小手先、見え透いたそして問題の多い施策
  新人材バンク制度
  ふるさと納税制度

7.強引さの目立つ国会運営
  国民投票法案
     これで憲法改正に必要な、民主党の協力が得られるのか。
  年金関連法案の強行採決
    これで国民の年金不信がなくなるのか。 

以上の2項目にわたって書いた安倍内閣の問題点の殆どは、安倍さんの言う「美しい国」への基本理念をしっかり護っていれば、防げたはずなものだ。

亀井さんの言うように、参院選の前に一度立ち止まって、足元を見直して貰いたいものだ。

さて参院選の結果だが、幸か不幸か当面の敵の民主党も もたもたしているのどどちらか勝つことになるのだろうか。

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安倍内閣と松岡さん

2007-05-29 08:57:13 | 安倍内閣

松岡利勝農林水産大臣のご逝去を悼みご冥福をお祈り致します。

衝撃的に事件が起こった。

実は今日は安倍内閣のことについて書いてみようと思っていたのだが、いまとなっては松岡さんのことに触れぬ訳にはいかない。

然し、戦前派の私にとって改めて死者を鞭打つようなこと、彼の死で大きな打撃を受けたと思う安倍内閣の批判を今の時期に書くには抵抗がある。

色々と迷った挙げ句、これに関連して書いて来た事をおさらいすることにした。
何故なら、一度書いたことは余程間違った事でない限り、取り消せないからだ。

それでも何を今更と言う批判もあるかも知れないが、唯一つ言いたい。
もし安倍さんが私の提案の通りにしていたら、このような思いもかけない事態は起こらなかっただろうし、問題はあっても有能な政治家を失うことも無かっただろうと思うと残念でたまらない。

安倍内閣支持率低下の原因(1月21日)
(支持率低下の原因の一つ)に組閣名簿中の首を傾げるような人が混じっていた。

小泉内閣の金融担当大臣でマスコミから散々叩かれ遂に更迭された厚生労働大臣の柳沢さんや、典型的な建設族・農林族としてマスコミを騒がした農林水産大臣の松岡さんなどが選ばれた。
(伊吹さんの件は省略)

安倍内閣改造の勧め(3月10日)
その後私が心配したように、上記3人(松岡さん、柳沢さん、伊吹さん)に関する色々な問題が起こった。
農林水産大臣の松岡の資金管理団体が事務所費として極めて高額な支出を計上している。
Wikipediaより、一部省略)
何よりも、清新を売り物にした安倍さんが、黴臭いような人達を何故閣内に入れたのだろう。
Wikipediaで「疑惑のデパート」と書かれた農林水産大臣松岡さん から今後どんなボロを出てくるか。

<<今後の展開と安倍内閣への期待>>
何度も同じことを言うが、無党派を自認する私としては、国の為に是非政権交代があって欲しいと、思っているので、この様な人事面で安倍内閣の支持率が落ち、民主党が勝って欲しいと思う。

然し、不人気の小沢さんのを率いる民主党が次期の参院選で勝つ可能性が可なり少なくなっている気配だ。

だから次善の願いとして、自民党がもっとしっかりして貰いたいと思っている。
その為にに、予算成立以後でもいつでも良いが、内閣改造を行って、安倍さんらしい内閣 改造をして貰って体制を建て直し、難問だらけの拉致問題、教育問題、少子化、格差是正など、小泉さんがし残した問題解決に、後顧の憂いなく本腰で取り組んで貰いたいものだ。

安倍内閣の理想と現実   (3月13日)  
「美しい国」と言う奇麗事過ぎて、言いがかりを付けられやすい難はあるが、国の目標を示したことも、まあ悪くはないと思う。

ところが、閣僚の不祥事に対する彼の発言は、我々が今まで持っていた彼のイメージとは全く相反するものだ。
特に松岡さんを護る為の発言は何だ。
「法の規制どうりに処理しているので問題はない」など、法の枠に入っていればどのような、不都合や非道なことをしても、国民の税金を無駄使い(横領?)しても良い と言わんばかりだ。

これが「美しい国」を目指す総理の発言だろうか。
安倍さんが、鈍感力などの言葉に載せられて、泥をかぶっているような気がしてならない。
(一部省略)

政策の推進は勿論だが、安倍さんの廻りを何時も身ぎれいにして置く ことも、その推進のためにも大事なことだと思う。
小泉さんの言う「鈍感力」はあまり感心しないが、いざと言う時の彼の非情さ を学んで切らねばならぬ時は切るべきだと思う。

一時的なスリツプ・ダウンと後々効いてくるボディー・ブローのどちらを選ぶかだ。

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首相の「真榊料」奉納問題

2007-05-10 05:40:25 | 安倍内閣

<<一部マスコミへ>>
5月8日の読売新聞によると
首相の「真榊料」奉納、野党批判で靖国問題再燃の気配
のタイトルで、
 安倍首相が4月下旬の靖国神社の春季例大祭に、神前に供える「真榊料」を奉納したことについて、野党は8日、「姑息な態度だ」などと一斉に批判した。
 首相周辺によると、保守系の学者らが「実際に靖国神社の参拝を決める前にできることがある。例大祭に真榊を奉納するという手もある」と助言し、首相は同神社に春季例大祭で真榊を奉納することを申し出たという。
 首相は8日夜、記者団に「靖国にかかわることが外交問題化している以上、参拝する、しない、供え物を出した、出さないということは申し上げない」と述べた。
 野党は「参拝したいなら堂々と参拝すればいいのにそれはやらない。内閣総理大臣名で真榊を出すのはあいまいで分かりにくい」(鳩山民主党幹事長)などと批判し、国会で追及する構えを見せている。
そうだ。

朝日新聞はその社説で、
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
政教分離の原則から疑問があるのはもちろんのこと、忘れてならないのは靖国神社の性格だ。
どこが首相の靖国参拝が何故政教一致になるのかはっきり示すべきだ。
 靖国神社は、隣国を侵略し、植民地化した戦前の軍国主義のシンボルだ。
さらに、A級戦犯を合祀したことで、天皇の参拝も75年を最後に止まり、首相の参拝をめぐって国論も分裂した。
と書いている。

「真榊料」を奉納が何故政教一致になるのかという主張の説明抜きで、いきなり政教一致だ。
政教一致にしたがっているのは、中国と韓国ではないのか。
そして、その鼻息ばかりうかがう一部勢力とマスコミではないのか。

信教の自由は、首相を含む全国民にも当然あるのではないか。

隣国を侵略し、植民地化したのは二次大戦直前からで、それ以前に戦没した人達も多く祀られていることを抜きにしている。

そしてまたもや憲法では象徴である天皇陛下を靖国と言う政治問題の論議に持ち込んでいる。

どんな問題でも、自社の主張に沿わない政府のやり方を徹底的に攻撃する朝日に比べて、真榊料問題を社説に取り上げなかった読売新聞は一応の見識を持っていると思う。

第一に、死んだ人は皆神様や仏様になると言う、日本独自の宗教観をを理解しようとせず、それを自国の有利な立場に利用しようとする、隣国がいるのに、どうしてこのような事をわざわざ取り上げようとするのは何故だろう。

このようなことを全く取り上げない見識のあるマスコミがいても良いと思うのだが。
当初から靖国問題をマスコミが取り上げなかったら、今のような隣国とのぎくしゃくした関係は随分変わっている筈だ。

<<民主党へ>>
次にこの問題に対する政治家の発言だ。

鳩山民主党幹事長の「参拝したいなら堂々と参拝すればいいのにそれはやらない。内閣総理大臣名で真榊を出すのはあいまいで分かりにくい。」
など政権交代の唯一の希望の星(随分頼り無いが)の民主党の有力者がそんな詰まらぬ発言をするのかと思うと情けなくなる。

私が何時も言う事だが、彼らの言動は何時も国民から監視されていることを知るべきだ。

政治家なら、その発言で自分の属する党の支持率が上がるのか下がるのかを何時も考えて置くべきだ。

政権とは全く縁のない社民党、共産党とは違うのだから。

鳩山さんの言うように、国会でこの問題を取り上げて安倍さんを追求するほど、民主党の支持率が下がることがあるかも知れぬことを知っていて欲しい。

<<安倍さんへ>>
安倍さんの靖国問題に対する曖昧な態度はある程度分かる。

いくら首相でも(いやそれだからこそ一層)信教の自由があると思う。
だから靖国神社に真榊の奉納をしても何も悪くない。

然し、今のようなややこしい時代に、何故真榊に麗々しく内閣総理大臣の名を付けねばならなかったのか

宗教は所詮心の問題だ。
靖国に祀られている英霊は、内閣総理大臣の肩書はなくても安倍晋三の名前を見ただけで、日本の内閣総理大臣が国民を代表して、真榊を奉納してくれたと思うだろう。

国民も安倍晋三の名だけの真榊を見たり(見られるかどうか知らないが)、その話を聞いて彼の心情を察し、また奥床しく思うだろう。

そして、彼のやった事にたいする内外の批判のトーンも随分落ちたに違いない。

今後の問題だが、安倍さんとしては、靖国参拝の問題は避けて通れないのかも知れない。

その時は、宗教は心の問題だと言う考えに立って、秘かに代参を立てるか、自宅(公舎でなく)で朝から斎戒沐浴して靖国を遥拝するとかして、その真心を英霊に捧げて貰いたいものだ。

そして、何時もの安倍さんらしく、この件について口を噤むのが良いと思う。

そして当然起こる隣国への遠慮し過ぎと言う批判には日本の国益のために、政治家らしくじっと耐えてるしかないと思う。

それとも小泉さんのように、恰好よく内閣総理大臣の名をぶら下げて、靖国神社に行くのか、そして政治問題にして隣国と一部マスコミを喜ばせるのか、良く考えて欲しいものだ。

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最近の安倍さん批判について

2007-04-25 10:41:59 | 安倍内閣

近頃のブログでは安倍さんへの批判が増えているようだ。
それも目立つのは自称右翼や保守を名乗る人達の、普通なら安倍さんを支持しても可笑しくない人達の間の批判だ。

それで何時もの情報不足、勉強不足の一般庶民の眼で問題点を考えてみた。

その主なものは
1.ニュース・ウィーク誌で慰安婦問題で謝罪
2.憲法改正への取り組み
3.政治手法の幼さ
のようだ。

1.ニュース・ウィーク誌で慰安婦問題で謝って、日本に不利なる立場に置いたと言う批判
これについては、私もブログで書いが、
一度謝ったことについてとやかく言わないで済ます。
それ以上謝る時は慎重にも慎重を期すべきだ。
今回の場合も、慎重に安倍さんの真意について、英文で書いたものを相手(とマスコミにも)に渡すべきだった。
(これについては同意見あり)
と思う。
 安倍さんの慰安婦発言について 
  
それ以上の事は、現物のニュース・ウィークの記事を見ていないので、後は同紙が安倍さんの真意を正確に報道することを祈るだけとしか言えない。

2.「憲法改正→軍国主義化」と言う古来からの批判に加えて、米国からの影響を強く受けている今、憲法改正に踏み切れば、米国の軍事戦略の枠組みに組み込まれるだけだと言う批判

憲法改正については、米軍占領終了以後から何度も叫ばれながら、未だに手づかずになっている問題だ。
それをまだまだ経験不足の安倍さんが今やろうとするのは性急過ぎると思う。
そのために憲法改正に必要な、国民投票法の成立に当たって、それこそ憲法改正のため絶対に協力が必要な民主党の仲をこじらせてしまった。
(勿論この問題については、民主党の対決一本槍の姿勢も批判されるべきだが。)

安倍さんは憲法改正を今度の参院選の争点にしたいそうだが、ここは国民投票法案の成立で、一休みして置いた方が良いと思う。

もし、どうしても憲法改正をしたいのなら、問題の9条はしばらく棚上げにして、その他の問題点の改正にしばらくとどめるべきだ。
そして、世界から総スカンを食っている、米国と未来永劫、同盟関係を続けるのが、果たして日本のためになるのか、もしそうでないとした時の、日本の防衛をどうするのかなど、基本的な考え方をきっちり整備する必要があると思う。
そうすれば、国民の理解が今以上に得られるだろう。
 米国との関係の見直し

安倍さんは、当面の日本の防衛問題解決には、憲法改正を今しなければいけないと思っているようだし、それも正しいかも知れないが、このまま仮に強行しても、議会で3分の2の承認は得られないだろう。

現在の情勢では、万一外国が攻撃してきたときは、米軍の援助の元で、超法規で戦うしかないと思う。
国が壊滅的打撃を受ける事態でも、憲法を守るなど考えられないからだ。
そうなれば、今までの平和ボケした一部の国民も憲法改正の必要性が身に沁みて判るだろう。

勿論そのような事態にはならないと思うし、またそうならないよう祈っているが、いずれにしても、もう少し時間を掛けて、考えて貰いたいものだ。
今まで、50年放って置いたのだし、後、一、二年かけて議論する方が早道だと思うが。

3.政治手法の幼さ
安倍さんの進めて政策で目立つのは、小手先の手法と管理強化だ。

教育で言えば、教師の10年毎の免許更新、いじめ生徒の出席停止、懸案になっている教育委員会への政府の関与などなど。
教育予算の増加、教師を悩ましている父兄の再教育など基本的な政策にはまったく手着かずだ。

官僚制度で言えば、談合など不正防止のため、新人材バンクの設置を先に決めて、その根幹の官僚の定年制など後回しだ。

経済問題で言えば、経団連の悪巧みに引っ掛かって、悪評嘖々の残業代ゼロ法案をを考えたのはいいが、その提出間近になって、世論の反発で始めてその問題点に気付いて引っ込めたこ。
批判者の中には、参院選後にこの問題をぶり返すのではないかと言う人もいるが、そこまで政権が無能ぶりを発揮するとは思いたくない。

<<安倍内閣に期待するもの>>
上記の批判の原因の大半は他のブログでも指摘されているように、安倍内閣の体制の脆弱なことからきているような気がする。
おまけに、松岡さんなど就任当初から首を捻られている人達を登用して、安倍内閣支持率の減少に貢献させている。

自民党内からも声が出ているように、なるべく早い時期に内閣改造を行い、もう少し強力な陣容、特に安倍さんの支えてくれるような大物を入れる必要があると思う。
リーダーシップと言えば聞こえが良いが、今は安倍さんが一人相撲を取っているような気がする。
このままでは裸の王様にもなりかねないかもしれない。

安倍さんの言う、再チャレンジ教育改革主張する外交、そのための情報機関の設置など良いことばかりだ。
前にも書いたが、上に上げたものだけを見ると、小泉さんの政策と全く違っている。
政策発表の時、はっきりと小泉さんの政策、小泉自民党との決別を明らかにすべきだった。
そうすれば、問題になった復党問題も、今までの安倍さんの対応で却って支持率は上がったかも知れない。
何故なら、小泉さんが自分の方針に反する人を追放し、刺客を立てたのを党内外の人達は皆おかしいと思っていたからだ。
今回のことで男を上げた平沼さんもとうに復党している筈だ。

また安倍さんの主張する外交は、米国一本槍の小泉さんと違って、安倍さんらしく、はっきり言わないが、恐らく米国にも言うべきことは言う意味だと思ったのは私だけ立ったろうか。

今内外から批判を浴びている慰安婦問題の発言もしっかりした情報機関があれば、もっとスムーズに処理出来た筈だ。 

安倍さんの考えている方向はそう間違っていないと思う。
安倍さんはもっと体制を強化して、もっと腰を据えて、もっと足が地についた政策で「美しい日本」の為に強い意味のリーダー・シップを発揮して貰いたいものだ。

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