普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

教育基本法改正案について(3)

2006-05-25 10:08:43 | 教育問題

<<日本は愛するに足りる国か>>

昔、1年半くらいシンガポールにいたことがありました。

同国は事実上の一党独裁の国ですから、そこの英字紙は政府の機関紙みたいなものですが、投書欄に日本に旅した人や居住していた人から、日本人の正直さ、親切なこと、夜どこに行っても安全なことなどの投書が良く出ていましたが、日本人として少しばかり誇らしく感じたこともありました。

もっとも、回転寿司をハイテクの設備と言った報道には参りましたが。

シンガポール政府は国民の教育のために、これらの投書を載せたのと思いますが、外国人から見ても日本にも良い所がいくつもあるのです。

<<日本を公平に見ない日本人>>

それに対して、その頃から盛んになり始めた海外旅行から帰ってきた、多くの日本人が「やはり日本は良い国だ」と言うのを、ある日本のテレビの(二流の?)ニュース・キャスターが、[日本良いとこ症候群]と揶揄したのを聞いてすっかり嫌いになりました。

何故日本が良かったらいけないのですかね。何故日本を真っ直ぐに、公平に見ることが出来ないのですかね。

!!!日本がかわいそう!!!

<<バランスの取れた教育>>

シンガポール政府の主力を構成している中国系の人たちは、非常に実利的な人たちですから、上のような日本寄りの報道をしているだけではありません。

建国記念日には日本兵が、倒れているシンガポールの人たちを、踏みつけて突進するデモンストレーションをしたり、高校全入の日本を批判して、生徒の成績比較から、実質的な実力は自国のほうが日本の高校よのはより遥かに上だとテレビで首相が演説をしたりしていました。 

日本の教育でも、日本を愛せよと教えるのでなく、日本の良い所、直すべき悪い所、他国の日本より優れている所など、バランス良く教え、話し合いをして、生徒たちに日本をもっと良く判って貰うようにすれば良いと思います。

とにかく今まではアジア諸国の人たちに気兼ねしてか、あまりにも日本の良い所を教えなさ過ぎていたのです。マスコミが政府を攻撃したり、暗いニュースを報道しているが、公平に見れば日本もまんざら捨てた国ではないことを、生徒たちが知り、日本人としてのブライドや国を愛する心も生まれるかも知れません。

これくらいなら共産党や社会党からも文句は出ないと思います。 まさか日本人がプライドを持つことは戦争に繋がると言ってまだ反対するのし゜ゃないでしょうね。

[他人ごとのように日本をけなす人]


(May 19, 23投稿参照)


教育基本法改正案について(2)

2006-05-23 09:20:24 | 教育問題
基本法の中で一番問題になっている、「我が国と郷土を愛する」の条文について、テレビで、この問題は心の問題だから強制するものでなくて、自然発生的に出るものだと言って、その説明として国民の意識調査で、約30%近くの人たちが日本に対してマイナスのイメージを持っているデータを出していました。

然し、そのマイナスのイメージは私の言う教育環境の劣化にも起因する、社会環境の劣化、国や公共団体の汚職や税金の無駄遣いとう余りにもマイナス面に偏り過ぎた報道から形作られたものが多いと思います。

マスコミの人たちのこれらの問題点の報道は大切だと思います。そしてこの情報量は圧倒的に多く、それに比して、学校で日本のプラス面を教えるこは(何故か悪い事をするか思っているかのように)殆どゼロに近かったのではないでしょうか。

マスコミが為政者を批判的なのは、大変良い事ですが、それが読者、特に若い人たちに日本に対してのマイナスのイメージを与え続けているのも考えておく必要があるのではないでしょうか。

イラク戦争が一段落したとき、英国のBBCが、イラク国民に、「国の復興にどの国が中心になってやって貰いたいか」とアンケートした結果をNHKが放送していました。

驚いたのは、日本が米国を抜いて一位になっていた事です。

翌日の読売にもこのことが出ていました。 私は思いついて、他の主な全国紙にもこのことが載っているか、図書館に行って調べて見ました。その日もその翌日もの朝刊にも夕刊にも出ていませんでした。

時期的に見ても意外性や重要性から見ても、非常なニュース・バリューがある事実なのにです。 批判精神が旺盛な読売以外のマスコミは、日本人が喜びそうな報道だから無視したような気がしてしかたがありませんでした。

同じ読売の2月5日の誌上に、米国の大学とBBCの協力で33ヶ国で行った、「世界に最も良い影響を与えている国」のアンケートで、日本がトップでの33ヶ国の内31ヶ国の55%の人たちの支持を集めたそうです。残りの2カ国は勿論韓国と中国だそうです。

このときは他の全国紙は調べて見ませんでしたが、日本のマスコミは日本が他国から良く思われたら困るのでしょうかね。 

[良い話などは困ると言うメディア]

(May 19投稿参照)

元中学校教師への手紙(2)[私が見てきた教育荒廃の歴史]

2006-05-21 21:06:21 | 教育問題

前の手紙で書きました学力低下の問題以外にも、敗戦以後、当たり前のことが(または当たりまえだから?)それがいかに重要なことでも、まともに見つめて来なかった風潮があったようです。

例えば、権利についての教育はされても、それに伴う義務についての教育はおろそかにされる。男女同権は言われても、同権に伴う女性の義務についての議論がされないなど。

また政治家もマスコミも、アジア諸国への配慮からか、本心では思ったことを言わない習慣が日本人についてしまったのではないかと言うようなことにあるのではないかと言う気がします。

そしてそのことを余り知らない。若い日本人の日本に対する公平な見方に変化を与えてきたような気がします。

つまり南京の虐殺は大問題であるが、日本が原爆を投下されたり、工場でも、軍の施設でもない一般の都市を焼夷弾で焼き払われたのは天罰だ。

英国が阿片戦争で香港を支配下においたのはともかくとして、韓国を併合したのは、大問題だ。

デモクラシーの本家である、米国が作った日本憲法は不磨の大典であるといった議論。

エコノミックアニマルや経済侵略と自分の国のことを批判はするが、それが東南アジアの発展の基礎を築いたことは言わない等々。

そして戦後50年のこの状態の積み重ねが、家庭や教育の劣化から荒廃に導いている大きな原因の一つだ言ったら過言でしょうか。

教育も700兆の負債もそうですが、

[手に余るまでに溜まって来た荷物]

(May 17と毎週日曜日投稿参照)

 



元中学校の教師への手紙(1)私が見てきた教育荒廃の歴史

2006-05-17 12:42:31 | 教育問題
英字新聞の輪読会での教育に関する議論でお二人とも私が予想していたように、非常に献身的で有能な先生だったことを改めて知り、大変嬉しく思うとともに、そんな良い先生方が頑張っておられるのにどうして教育が荒れるのかとなお一層心配になりました。
 
それで最近の学校の荒れの問題についての思いつきを少しずつ書き留めていたのを、 ご参考までに見ていただきたいと思います。

教育に関心があるくせに、不勉強な私なので、 多くの誤解や間違いがあると思いますが、 出来ればご遠慮なくご指摘下さい。

 一応纏めた後気づいたのは、教育の問題は、当たり前のことを当然しなければならないのにおろそかにされていたこと。当たり前だからマスコミも批評家も取り上げなかったこと。

一時議論の対象となった学力低下などの問題が言い尽くされて、解決をみないまま現実の問題としてそのままほって置かれていることから発生していることです。