普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

少子高齢化と年金・医療問題

2008-05-21 12:22:21 | 少子高齢化

[年金制度改革案の財源]
 政府の社会保障国民会議は19日は各所から出された、年金制度改革案に対して、それぞれの案に必要となる消費税率などを計算した財政試算を発表した。
  その結果、2009年度に改革を行う場合、基礎年金を税でまかなう「全額税方式」を導入すると、現行5%の消費税率に4・5~13%(1%を2・8兆円で換算)の上乗せが必要となることが分かった。これに対して、税と保険料でまかなう現行の「社会保険方式」を修正の案では2%の消費税率上乗せの必要性のあることが各マスコミで報道された。

呆れた民主党案
 これに関する報道を聞いて呆れたのは、民主党提案の現行5%の消費税をそのまま年金に当てて、今の消費税で賄っていた財源は無駄を排したもので当てると言うものだ。
 これは如何にも聞こえが良いが、消費税の年金への転用は直ぐ出来るが、その穴埋めのための民主党の言う天下りなどの政府関係官庁の無駄の排除は何年もかかるのだ。
 詰まり民主党の言う事の実行については時差があるが、その間どうするかの説明が全くない。
 唯一考えられるのは、今でさえ低迷している日本経済に大きな打撃を与え可能性のある、道路などの公共事業の一部の廃止などが考えられるが、これに就いての言及がない。
 詰まり民主党案は海上給油の対案と同じで、実行不可能な国民への人気取りの案でしかない。
 社民党ならともかく次期政権を狙う党がこれでは困ったものだ。

マスコミの報道
 また政府の言う事に何でも反対したがるマスコミは、市内を歩く多くの人達にこれ以上消費税が上がったら困ると言わせ、付け足しのように僅かの人達に今の状況では消費税アップは仕方がないと言わせる。
 さらには専門家の意見として、この数字の算出にはからくりがある例として算出の根拠として年1%の成長を見込んでいるが、今年はマイナス成長だと言うのだ。
 然し考えて見ると、年何%かの成長があると政府税収の増加(それと競争激化の今では可能性は少ないが国民の収入増加)に繋がるが、想定の成長がないと政府の財政が苦しくなるので、より一層増税に頼らねばならぬことになるので、専門家の意見はむしろ消費税などの増税容認の意見に成るかも知れぬのに、自社の都合の良い所だけを報道しているのだ。

[老人を支える若者]
 年金の「社会保険方式」を修正の案は現役の労働者に高齢者の分を一部負担して貰う考えだ。
 これに対して「全額税方式」はそれを国民全体で負担される考え方だ。

 今<問題になっている後期高齢者医療制度で言えば、その本音は別として、表向きは若者ばかりに頼るには限度があるので特に医療費を食う後期高齢者にも一応の負担をして貰う考え方に対して議論が集まっている。

一歩引いて見て考えると言うまでもないことだが、年金にしろ医療制度にしろ少子高齢化の進展が大きな影を落としているのは間違い無い事だ。
 しかもその影響は後になるほど大きくなるのは間違いのないことた。

 国立社会保障・人口問題研究所の発表による日本の将来推計人口の年齢別人口の割合%は

年度   ①15~64歳 ②65歳以上 ③:①÷②
2005        66.1             20.2       3.3
2025        59.5             30.5       2.0
2045        52.8             38.2       1.4

だそうだ。

 15~64歳の人口の内実際に労働に従事する人の割合を仮に90%とすると、③は65歳以上の人一人を現役で支える人の人数を示す事になり、2005年は 2.9、2025年、1.8、2045年 1.3となる。
 詰まりこのまま進めば将来は65歳以上の人一人を現役の若者が一人づつで支えねばならない事を示している。

 また経済面で見れば、現役の人口の減少は経済の縮小にも繋がりかねない大きな問題だ。

[年金、医療問題の対策とその問題点]
 年金、医療問題に対して考えられる対策は
・65歳以上人達も進んで働くし、国も企業も働き安い環境を整える。
・現役時代から健康管理を強化して、医療に掛かる経費を節約する。
 以上の二つは国の経費もかからず、労働力不足も補えるし、また私も経験してきたように、若い人達も老人達も皆やろうと思えば出来るし、「日本と言う生活共同体のために」(昔なら「国の為に」と簡単に言えたのに、今はこんなややこしい言い方をしなければならない)やらねばならぬことだと思う。
 ・少子化の傾向をなんとかして食いとめる。
・外国人労働者を導入して、労働力不足を補うとともに人口の減少を防ぐ。

労働者導入の問題点
外国の場合
 労働者不足の対策として多くの欧米諸国や石油で潤っている中東諸国では多数の外国人労働者を受け入れている。
 然しここで考えねばならぬのは、欧米や中東の諸国の実情は格差社会だ。
 自由の国と言われる米国にしても奴隷導入からの伝統で、使用者と非使用者の間には、はっきりした線が敷かれていてそれをはみ出す事は出来ない。
 欧米企業のトップダウンに対して、日本企業のボトムアップのために決定が遅いと批判されているが、それには上記のような使用者、非使用者の身分の違いがはっきりしている土壌があるのだ。
 私は南米と中東に長期出張したとき良く聞いたのが、「欧米人は現地の人達を豚のように使うが日本人は我々を人間として扱ってくれる」と言うことだ。

 それに加えて貧富の差が大きくて富んだ人達と貧乏な人達の居住区域ははっきりと区別されている。
 然しそう言う国でも最近は外国人労働者の取り扱いが問題に成り始めている。

日本の場合
 それに対して日本は維新前までは士農工商、敗戦までは地主と小作人のような身分差があった。
 然し日本は戦後50年の間、そのような身分差のない社会、家族的な企業経営で発展を遂げてきたし、一億総中流意識を持つと言われる格差のない環境を作り慣れ親しんできた。
 その日本人が価値観の全く違う外国人を受け入れたとき、心ある人達は私が外国で聞いたように、日本人と同じように接するかもしれないが、最近の研修員という名の外国人労働者の取り扱いで問題も起こっている。
 そして全面的に外国人労働者を導入したとき、外国が経験してきたように全国的に発生する賃金格差、人種格差に適応できるだろうか。
 日本政府、日本人が外国人受け入れに対する心の準備ができているのだろうか。

少子化問題
 結局残る問題、そして私が一番大きな問題と考えるのは少子化の問題だ。
 詰まり、このままで行けば40年後には老人一人を若者一人で支えて行かねばならぬと言う問題だ。
 国として一番の問題は子供を産みやすい環境を造るまでは何とかしても、金銭的に豊かな生活をしたい、子供より夫婦二人の生活優先という若い人達に、子育ての楽しみを知らせ、「日本と言う生活共同体の」年金や社会福祉の制度存続のために、次世代に命を繫いで行く大切さを知らせると言う難しい問題が横たわっている。

 少子化の問題については下記のような何度も書いたが、また機会があれば再度纏めてみたい。

参照:男女共同参画に関する区民意識・実態調査報告書
        カテゴリー → 少子高齢化


 このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


後期高齢者にも言わせて(2)

2008-05-19 11:04:01 | 少子高齢化

[尊厳死について]
 昨夜NHKで「安らかな最期を迎えるために~尊厳死を考える~」の放送があった。
 尊厳死をめぐってガイドライン作りや法制化が論議を呼んでいる。
 安らかな最期を迎えるために何が必要なのか。
 医療の現場を取材し、医療、法律など様々な角度から考える。

と言う内容だ。

 事故死または突然死で無い限り近い内にその当事者になるのは間違いない私に取っても避けては通れない問題だ。

 私は基本的には尊厳死には賛成だ。
 家の人達には脳死状態になって意識が判らなくなり、医師がこれ以上の治療は出来ないと言われたら、生命維持装置を外して貰うように言っている。
 
その理由は
人工で生かされている残酷さ
・義兄が脳死状態で人工呼吸で生かされていたのを見たが、残酷と言う以外の印象はなかった。
 そして彼の死の直後の家族のほっとした表情が忘れられない。
 (但し今は元気だからそう思うのかも知れないので、不治の病に倒れたときはどう変わるか自信はありませんが。)

人が生きている意味
・80歳を越すまで現役やボランティアで少しは社会のお役にたってきた(と思っている)し、今もほんの気持ちだけだが趣味のグループの裏方の役割を果たしている。
 ブログでは私の一方的な押しつけながら、そして不十分ながらも戦前、戦中派の意見を毎日、数百人の方達にも聞いて貰ってきた。
 これで充分とは思わないが自分の力の限度を考えれば、これ位でも満足しなければならないのかも知れない。
・不治の病に倒れた後は人の迷惑を掛けるだけだ。
・唯一、私が生きている意味があるのは、もし死ねば家内の受け取る年金が減ることだが、脳死状態で家計を支えられるのは数カ日か数週間の間だけだから諦めて貰うしかない。
・そして私が最後に国のために出来る事は、無用な処置をして貰うことで、ただでさえ苦しい国の医療関係の支出を減らすことだ。

 但しこれは全く私個人の考えで、その様な状態になっている本人や家族への批判では全くないのでご了承下さい。

[後期高齢者は被害者か]
 今、後期高齢者医療制度が大きな問題になっている。
 この廃止を唱える人達は、該当者たちは戦後の苦しい時期を乗り越えて、今日の繁栄をもたらした功績者だ、そんな彼らを苛める制度など即刻廃止すべきだという。
 またこれに関連して、老人グループのデモのシーンがテレビに良く出ている。

幸運だった老人
 私自身を考えて見るとどちらかと言えば、戦後から今までは大まかに言って幸運だったと思う。
 戦後は、貧乏だったが、夢があった。
 戦後暫くは社会もまだ平和だった。
 皆は国の再建に向けてそれぞれの立場で働いた。
 それを苦痛とみると今の老人は被害者とみることになるかも知れないが、楽しみと見ると、今のようなリストラ、不正規労働者、引きこもり、ニートなどはなかったことから考えると昔の多くの人達は皆幸福だったと言う事になる。
 当事者の私からみると後者の立場だ。。
 私自身の例で言えば、私のような無能なものでも、大企業で今の時世には考えられないような大きな仕事もさせて貰えた。
 退職後も80を越すまでボランティアとして働かせて貰った。

 誰かのためなお役に立つ事が出来るのは幸福だと思いませんか。

 勿論、後期高齢者医療制度の該当者の中には戦災で家族や家を失ったり、戦死者の出た家族も多くいるだろう。
 また零細企業や自営業、農業や漁業従事者で充分な社会保証制度の恩恵を受けて来なかった人達も多いだろう。

 然し全般的に言えば、後期高齢者の中では差し引きしてみて、戦後の生活は幸福だったと考える人達、まあまあと考える人達が多数を占めていると思う。

後期高齢者医療制度の本当の問題点
 年金の行方不明事件に絡んで、少ない国民年金や厚生年金から後期高齢者向け医療保険の天引きが問題になっている。

 また今までの扶養者が保険料支払いの対象者となっているのも問題になっているが、私の場合は試算をすると今度新しく発足した家内の保険料を併せても今までとほぼ同じか僅か下回っているようだ。

 本当の問題は厚生年金の対象者以外の人達の老後の生活保証は自己責任としそれを補完する形の国民年金制度の基本的なあり方の問題だ。
   つまりほんの気持ちばかりの国民年金の給付金で人々が暮らせるかと言う問題だ。

政争の具に使われている老人たち
 どうかマスコミや野党の人達は後期高齢者を被害者扱いにして世間の人達を煽ることで、問題をそらさないでもらいたい。
 被害者もいるかも知れないが、私のように少なくともそうではない人もいるのだ。

本当の問題点
 それより後期高齢者の今一番の関心事は、重病に倒れ一応の処置が終わった後の病院のたらい回し、それを安い経費で受け入れる介護付きの老人ホームが圧党的に少ない事だ。

 勿論、不備の多い後期高齢者医療制度、問題のある厚生年金、気持ちばかりの給付しかない国民年金など、そしてその根底にある少子高齢化問題、政府支出の25%を占める国債費に取られる苦しい国の財政など総合的に考えてもらいたいものだ。

 老人を被害者扱いにして政争の具にするような小さい問題でなくて、難しくて複雑な問題、しかも国の行き方を左右する大きな問題だと思いませんか。

参照: 後期高齢者医療制度について 
    
後期高齢者医療制度の本当の問題点 

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


高齢者の責任

2008-05-16 12:10:12 | 少子高齢化

 最近、後期高齢者医療制度に就いて国会やマスコミなどで盛んに議論されているし、テレビでは該当者達の制度反対のデモを放映している。
 それで立場を変えて高齢者の社会における責任について私の経験を基にして考えて見た。

[私の経歴、健康、評価]
20代前半 
 夜学の工業専門学校入学
 夜学の外国語大学に入学、以後、現在まで英語を趣味として継続。
20代後半
  趣味として登山、クラシック・ギターを始めて現在まで継続
20代~40代前半
  健康保険に全くかからないことで表彰される
40代後半
  盲腸炎手術
50代
  歯が悪くなり結局は下が総入れ歯になる
  私の専門技術と英語力を買われ海外へ長期出張3回
60代
  現役引退
  海外技術協力のボランティア団体に参加
  やや大きな手術を2回受ける。
60代~現在
 再発防止の為の検査と薬の投与。
 それ以外の病気は殆どなし。 
80代
  ボランティア団体から引退
 
私の勤務評価
 現役前半は中以下
  他の人達は仕事に100%の力を入れていたのに、私は夜学に行ったり、登山で長い休暇を取っていたので当然だ。
  退職時評価
 多分、海外勤務の時の業績を評価されたと思うが中の上の評価を受ける。

私の趣味の実力
 英語:読み書きは英検1級程度(一度冷やかしで受けたら前期の学術試験は一発で合格したが会話はさっぱりでせいぜい3~4級程度)
 登山:技術を要する岩登り、冬山登山などとは無縁だが、それ以外の山登りは単独登山が多いにも関わらず、怪我や計画の大幅な遅延などトラブルはゼロで家のものに心配を掛けたことはない。
(但し一度だけ登山後、自転車で帰宅途中に原因不明の交通事故で病院に担ぎ込まれたことがある。)
 クラシック・ギター 中級
 要するに趣味の全ては経験年数は長いが、仕事などの都合で中断することもあり、練習も中途半端だったのがこの結果だ。

現在私が少しはお役にたっていると思うこと
・健康、介護保険についてはその給付以上の保険料を払って国に貢献している?
・英語クラブ:アドバイザー的な役割
・クラシック・ギター:初心者指導の助手的な立場
・ブログの社会批評で毎日多くの方達に戦前派の意見を読んで貰っている。

  以上総合して言えば私の性格そのままに勤務、健康、趣味の全てに亙り中途半端、自分への評価を余り気にしない(会社にとっては困ったこと)、表に出るのが嫌いで裏方に廻るのが好きという事で全てが言い尽くされている。

 従って私より遥かに活躍し、優れた人生観を持っている人達も多いと思うので、私の意見をそのまま押しつけるものでなく、単にありのままを書いただけで、以下が私の意見だ。

[高齢者の責任]
健康管理
 自分の健康に留意して、できる限り国からの給付を受けることを避けることで健康、介護保険の存続に協力すること。
 然しこれは言うは易くて行うのは難しいことで、国もいま盛んにメタボリック・シンドローム検診を進めているし、私が下記のブログで書いたように現役時代からの健康管理がそれ以後の病気の予防に大きく影響してくる。

参照:中高年の方へ(設備と人体の健康)

 それで仕事と自分の健康管理をどれだけバランスを取るかが問題だが、そこに個人的に考え方が入ってくるのは当然だ。

 然しこれだけは自分の将来のために気をつけるべきだと思う。
・仕事に一番乗って来る40~50代の健康管理が退職後の健康に大きく影響することを自覚しておく。
・定期健康診断は必ず受ける。
・それで異常が出たら直ぐ受診し、病気を長引かせることによる保険給付の減少に貢献する。
・問題のあると思わる症状については最善の医者を選ぶ。(患者が自分でできることはそれだけ)
・身体と頭を使う趣味を持ち身体、精神の健康を維持する。

退職後の社会への貢献
・退職して家に閉じ籠もらずに外に出て出来る限り働こう。
 男性の場合で言えば、家におれば奥さんのストレスを増やすだけだ。
 そして幾許かの税金を納めて赤字の国の財政にいくらかで貢献しよう。
・それも卒業すれば趣味のグループや地域の活動に参加し何らかの手助けをしよう。
・退職後の社会貢献のための技術や趣味を現役時代から計画的に貯えておこう。
・社会での活動に伴うストレスは余程のことの無い限りは、惚け防止に役立つと思って逃げないこと。
 逆に言えば過大なストレスで精神的、身体的に影響が大きいときとあっさり逃げる事、余計な責任感に囚われないこと。
・社会活動では自分の価値観を人に押しつけない事。
・企業では許されないこともあるかもしれないが社会生活では妥協とか、適当にやると言う心のゆとりも大切。

 以上、随分偉そうなことを書いたが、
・実は英語、山登りやギターは単に好きだから始めたのだが、
・英語が自分の仕事の巾を拡げるのに役立ったこと、
・山登りやそのトレーニングで自然に健康になり足が強くなったこと、
・趣味を長く続けたお蔭で今思わぬ役にたっていること
・専門の設備保全で学んだ身体管理の重要さを知ったこと、
・地域活動で思わぬトラブルに遭遇したこと、
など全て後になって気がついただけの話だ。
 こんなことを始めから気がついていれば立派な事だが、凡人の私では後になって気がついてこのようなだ駄文を書くのが関の山だ。

 もう一つお断りしておくが、以上の意見についてはある程度社会的に恵まれた?環境にいた私の意見で、前記のデモに参加した人達のように厳しい環境iる人達の考え方も尊重すべきだと思う。

 このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


社会福祉制度の充実のために

2008-05-12 11:43:19 | 少子高齢化

 昨日、NHKで「セーフティーネット・クライシス~日本の社会保障が危ない~」と言う特別番組を放送していた。
 私は最後しか見ていなかったが、番組の案内によると、
リストラされ健康保険を失ったサラリーマン。ヘルパーが来なくなり一人暮らしに窮する高齢者。企業社会と家族が変容する中、危機に立つ社会保障を立て直す課題を探る、という内容だったそうだ。

[金子さんの提言]
 私が見始めた時ゲスト3人の中で、NHKお気に入りの、慶応義塾大学教授の金子 勝さんが自説を展開していた。
 金子さんの論旨は、
・社会福祉制度充実すべきこと
・その中でも出生率2人まで回復したフランスに倣って、子供を持つ女性への支援設備を充実して、日本の出生率を上げるべきだ。
・政府が支援に直接乗り出すべきだ。
・大きな政府でもGDPの上がった国は多いので必ずしも大きな政府が悪くはない。
と言うものだった。

[私の意見]
 私は何かにつけて政府批判に廻る金子さんの発言には首を捻ることも多いが、彼の出生率向上策は少子高齢化に伴う諸弊害、例えば年金、医療、介護などの破綻防止への前向きの投資として評価出来る。
 金子さんの言葉を私なりに翻訳すれば、小泉さんの進めている小さな官から民への思想に基づく小さな政府、民主党が主張している増税より先ず政府機関の合理化により税源を捻り出すと言う考え方の考え方には反対で大きな政府にすること、それで各種福祉政策を充実しろと言っているようだ。

 然しこの番組では社会保証の充実に伴う金の問題は私がみた番組の後半では全くでていなかった。
 金子さんの事だから、その財源についても考えがあると思うが、私なりに考えて見た。

財源についても昨日も書いたが、
平成19年度一般会計予算  82.9兆円
 国債費                           21兆円(内利払費9.5兆円)
 社会保障費                    21.1兆円 
 地方交付税交付金等        14.9兆円 
  公共事業                          6.9兆円 
 文教科学振興                   5.2兆円
 防衛費                              4.8兆円
 中小企業対策                 0.16兆円 
をみると、素人が考えて、この内ひねり出せそうなのは公共事業費と防衛費だが、防衛費については一国主義でしかも軍事力強化に異常に力を入れている中国とロシヤを隣国に持つ日本としては安全保証の点から簡単には削減できそうにないような気がする。
 残るのは公共事業費だが、将来の発展への投資に絞って考えて見ても今の道路建設問題のようにややこしい問題があるので困ったものだ。

増税の必要性
 残るのは増税だ。
 これに就いては文藝春秋4月号では、
これには竹中平蔵さんなどが言うように、「増税ありきの財政再建は失敗する」理由として、個人消費の減退→国内需要の低下→景気の低迷→企業収益悪化→税収減と言う悪循環に陥るおそれがある。
 すでに割高にある法人税率を更に上げれば、日本企業が海外に逃げてしまう。
とすれば政府による経費の徹底てき削減だ。
 国民に税負担を願うのは大鉈と振るった後だ。
と主張している。

 文春の主張を逆に読むといずれ増税は致し方ないと言っている。
 文春が心配する法人税については、いくら自民党や次に政権を取る民主党が頼り無いと言っても、今法人税をあげるような馬鹿なまねはしないと思う。
 残る問題は消費税アップか環境税などの形の受益者負担による増税しか残らないと思う。
 消費税アップの時は、誰でもが考える様に、食糧などの国民生活の基幹となるものに付いては据え置きするのは勿論だ。

 増税に関しては主要国の05年から06年のGDPの伸び率税収(04年の対GDP)を並べてみると、
          GDPの伸び率  税収 (内消費税)
フランス            5.2        43.4    11.1
英国                5.9      36.0    11.5
米国                5.1       25.5     4.7
ドイツ               4.4        34.7     11.1
日本             -4.0      26.4      5.3

となるように文春が言う様に税金の高さとGDPの伸び率は関係があるかも知れないし、上げない方が良いのは勿論だが、それが絶対的なものでなく他の影響(日本の場合は中国)も大きいとが判る。

 増税による個人消費の減退→国内需要の低下以下の問題については、多くの人が日本経済の回復には国内消費の増大の必要性を言っているが、もう飽和状態になっている日本の国内市場の拡大は、環境問題も絡んで今後は殆ど望めないし、中国、インドなどの新しい巨大市場の実現で日本企業が国内市場に頼る割合は今後益々減少してくると思う。

増税に関しての選択肢
 一番大きな問題は、増税→国民の負担増→生活が苦しくなることだ。
 この観点から考えてみると日本として二つの選択肢が考えられる。
1.現状維持
 今のような貧乏になりかけてはいるが、未だそこそこの収入で、ある程度の暮らしが享受できる。
 然し日本の国全体としてはじり貧、前途に明るい展望もなく、士気もモラルも低下したままで推移する。

2.増税
 文春の言う様に、個人消費の減退→国内需要の低下→景気の低迷→企業収益悪化→税収減→さらなる増税(然しこれはある所で収斂してくる)。
 増税によって相対的な収入の低下で国民の生活が苦しくなる。
 然し、金子さんのいうように安心して子供を育てることで、少子高齢化の問題が少しづつでも解消し、特に老人を中心とする医療問題に明るい展望が開け、さらには日本の借金の減少で将来の財政が楽になり、中小企業を中心とする私企業などの支援の強化→日本の競争力の回復など明るい希望があ。

今こそ頑張る時
 私は 2.の増税で、国民の生活、企業の経営が苦しくても、今日本全体が頑張る時期だと思う。
 一口で言えば戦後への回帰だ。
 小泉さんの言う米百表の精神だ。
 左派系のマスコミは過去の政府の失敗を国民に押しつけるのかと言うだろうが、今はその前に財政を建て直し、それから政府の過去の失敗の教訓を活かすしかないと思う。
 昔は皆貧乏だったが、皆希望を持って頑張ってきた。
 日本はその貴重な経験を持っているのだ。
 だからやれば出来ない事はないのと思うのだが。

 問題は政府がどれだけのリーダーシップを持って適切な政策で日本を立て直すことが出来るのか。
 国民が今となって貧乏に耐え得るかどうかだ。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


北朝鮮の聖火リレーと末期医療制度

2008-04-29 11:03:48 | 少子高齢化

 昨日のテレビで二つの印象的なシーンを見た。
 一つは北朝鮮での聖火リレ-だ。
 日本や韓国で見たテレビで物々しい警護陣などは殆ど見えない中で北朝鮮と中国の旗を振ってリレーを整然と見送る大衆。
 全て予想した通りだ。
 然しこれを見て感心する日本人は殆どいないだろう。
 むしろこれから言い知れない独裁国家の怖さを感じる人が大部分と思う。

[末期医療制度]
 つぎに見たのがNHKの末期医療のあり方だった。
 この放送の主旨は末期医療の専門の医師の活躍を取り上げ、それに欠かせないモルヒネの使用に豊富な知識を持った専門家がいないことを訴えることにあった。
 然し後期高齢者医療制度の対象者である私の関心を引いたのは、何人かの末期のガン患者の希望に応じて、在宅治療のシーンだった。
 どちらにも患者の子供の夫婦が介護に当たり、手の空いた孫達がその患者の開放に当たっていた。
 そして子供夫婦、多くの親族や孫達に囲まれて患者の最後を引き取った。

 これは前にも書いたが、私たち夫婦の従兄弟の死の光景と似ていた。

参照:子育てより自分の生活優先と考えている若い人達へ 

 彼も末期のガン患者で、気づいたときはもう手遅れだった。
 幸い私の家内が紹介した医師が良い人で、在宅治療に全面的に協力してくれた。
 彼の廻りにはいつも彼の妻を始め、多くの弟や妹、子供達や孫達、私どものような親族がいた。
 彼は気丈にも良く冗談を言って、看護の人達を笑わせた。
 そして最後の夜も一人で入浴し、小用を済ませ、寝床について、皆から見守れながら亡くなった。
 本当に私のように余命いくばくもない人から見れば羨ましい逝き方だった。

 これらの家族で共通しているのは患者に多くの兄弟や子供や孫達がいたことだ。
 政府が進めている在宅医療もこのような大家族では成り立つが、最近良くテレビで報道される様に、老老介護の家庭も多い様だ。
 しかもこの傾向は少子高齢化の進展で益々多くなるだろう。

 正確なことは知らないが、廻りの人達を見ても、大まかに言って、私たちの70~80台の人には2~4人の兄弟や子供、60台の人達は2~3人位の兄弟や子供がいるようだ。
 だから、多くの問題が出ながらでも、ここ暫くは今の在宅医療制度は何とか進むだろう。

[少子化の問題]
 然し問題はこれからだ。
 06年の平均出生率は1.32だそうだ。
 この当時者が後期高齢者になり、在宅治療を希望しても、僅か一組みか、運が良くて二組みの息子、娘夫婦に介護して貰う他ないが、もし子供達に何からの余儀ない事情があれば、老老介護か、介護保険に頼るかしかない。

 然し、介護保険そのもの社会的入院が大きな問題であることもあり、(その制度導入には)自宅での介護(在宅介護・居宅介護)を促す意図があった。実際には介護サービスがあっても、介護職員の不足や資金不足から利用者に応じたサービス提供は難しく、自宅介護は困難なことが多い。その結果として、さしあたり「預けられる」入所介護施設の不足が、導入当初以来解消されていない大きな問題となっている。  (Wikipedia による)

 結局は在宅治療どころか不足がちの介護保険施設に無理やりに頼んで入れて貰うしかない。
 そして今の若い人達は今の様に不十分なながらも在宅介護の道は閉ざされて、老後の運命はその施設が自分自身に向いているか否かという頼り無い幸運に頼るしかないことに成りかねない。

 若い人達の中には、子供や兄弟姉妹に頼らなくても、親しい友人が多くいると言うかもしれない。
 然し私の経験から言えば、多くの人やその家族の人達は大病を患えば、遠慮か、煩わしさかまたその他の原因か知らないが、外界からの接触を避ける人が多いようだ。
 私と違って社交性のある妻には多くの友達がいるが、その友達やその配偶者が大病を患って以来疎遠になったと愚痴ているのを何度も聞かされた。

 そのことを考えると今の若い人達の最後の床は極く少数の家族か、医師や看護婦か、施設の係員の見守られながら寂しく過ごすことになるのかも知れない。

 少子高齢化の問題は年金、医療、福祉、労働要員の確保、外国人労働者導入に伴う社会問題の発生、経済の縮小などに大きな影を落としている。
 それでも民主主義日本では、戦時中のように「産めよ殖やせよ」と政府が号令を掛けるわけには行かない、北朝鮮のように金正日さんの号令に違反する人を投獄する訳にも、中国のように一人っ子政策の逆を進めるわけには行かない。
 日本は男女雇用機会均等政策の様に、女性の社会進出を進め少子化を加速させても、専業主婦による次世代の育成の役割を認めようとしない。

 私は少子化の問題を取り上げたとき、何度も専業主婦の方達から、子育てがいかに面白くて張り合いがあるかとのコメントを頂いた。
 私は昨日のブログで基本的に長期的に人口を維持できる水準の出生率は2.07だそうだが、06年には1.32だ。この儘で推移すれば、ある所で収斂して落ち着いてくるのか、あるいは日本人が消滅するのか素人には判らないがと書いた。

 私はまた前述のブログで若い人達が考える少子化の原因として、経済的な理由と並んで、「子育てより自分達の生活を楽しみたい」を上げたと書いた。
 そんな若い人達が歳を取って、少子化のもたらす老後の生活が如何に淋しいものかに気づき、そして子育てより自分の生活を楽しみたいと考えていたが、専業主婦の方達の言われるように「子育てもいかに楽しいものか」と気づいと始めて、人口の縮小が収斂してくるのかも知れない。

  勿論、女性で仕事に生きるのも良いと思うし、専業主婦として次世代を担う子供たちの育成に当たるのも良いと思う。
  唯、私が言いたいのは、仕事に生きる女性が、専業主婦より優れていると言いかねないような風潮に惑わされず、若い人が子育ての楽しみもあること、自分の老後をどう過ごすかも考えた上で、それぞれの価値観で将来を決め貰いたいことだけだ。


 時に行き過ぎたところがあっても、その内に国民の叡知により自動的に修正するのが、民主主義の良い所だろうと思うが、少子高齢化については前にも書いた様に、関連する問題が続出しかかり、拡大しかかっている。
  それが破局状況になっての解決は如何にも遅過ぎるし、またその被害が大き過ぎると思うのだが。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


後期高齢者医療制度の本当の問題点

2008-04-17 12:31:19 | 少子高齢化

 現在、後期高齢者医療制度について、後期高齢者の名前が悪いとか、年金問題が盛んに言われている時にその保険料が年金から天引きされるとか、高齢者の生活を圧迫されるとか、保険証が届かないなどの多くの問題がマスコミを賑わせている。

[後期高齢者医療制度の基本的な問題点]
 然しこの制度の発想の原点は、増え続ける高齢者の医療費を削減するために、医療制度を合理化しようとしたことと、それが現実とかけ離れていることだ。
療養ベッド数の縮小
・長期療養者のためのベッド数を減らして、介護施設にいれるか自宅療養させよう。
 問題点:
  現在既に、長期療養者のための医療費削減で、大病院で最初の処置を終えた人が追い出されて、他の病院でたらい回しにされている。
 介護施設に入れて貰うのに順番待ちの状態だ。
 それで多くの人達が老老介護で手を取られているが、この傾向は悪化するばかりだ。

かかりつけ医制度
・今まで所謂乱診乱療の弊害を防ぐために、地域ごとにかかりつけ医を決め、そこで一纏めに治療することで今までの各病院バラバラにしかもダブってやっていた検査、投薬の弊害を抑える。
問題点:
 この発想は良いが、その医療費を一括して6千円と決めてしまったことだ。
 これに対して、個々の症状に応じた検査や治療しようとする、良心的な医者も否応なく手を抜くしかない。

後期高齢者医療広域連合の問題
・新制度は後期高齢者医療広域連が主体で運営する。
問題点:
 手持ちの予算が限られている、同連合が地域の実情にあった運営と、それに伴う保険料を決めようとしても、限度が限られている。
 それで高齢化が進んだ地域(詰まり、後期高齢者医療制度のより必要な地域)程、保険料が高くなり、そして高齢者への治療がおろそかになるのが眼に見えている。

若い人達の後期高齢者支援 
・後期高齢者への医療給付は、後期高齢者自身の保険料で1割、その他の医療保険者つまり若い人達から「後期高齢者支援金」として4割、そして残りの5割を国や県・市町村からの「公費」として、まかなう仕組みになっています。
問題点:
 今後確実に増えると予想される後期高齢者の絶対数が増えた時、その医療費用を公費、若者、老齢者のいずれが負担するか問題になる。
 特に団塊の世代の人達がしたがって、今後、後期高齢者医療制度の該当者になったとき、医療費自体の増加の問題と、年金問題と同様に、頭でっかちの高齢者の医療費を少ない若者が支援するなど、問題が大きくクローズ・アップするのは間違いない。

[問題点の基本的な問題点]
 私は14日の 後期高齢者医療制度について
でこの制度のお世話になる立場から制度の問題点を書いてきた。
 そして、この制度の基本的な問題点は、政府が誰でもが判っている少子高齢化の進行と、それに伴う問題点の発生について、事実上無為無策のまま解決を先送りにしたことだと書いた。

民主主義国家の制約
  少子高齢化の問題は言うのは易いが、解決は非常に難しい問題だ。
 これが戦時中なら「産めよ増やせよ」と国民に発破をかけることが出来る。
 中国のように一党独裁国家なら、人口の増加を防ぐために一人っ子政策を進めることきが出来る。
 同じ一党独裁国家のシンガポールは政府や企業の幹部クラスの女性の子供に進学校への優先入学権を与える事で、優秀な母親が優秀な子供を産ませようとしている。

 然し、何よりも国民の意志を尊重し、国民全てに公平であるべきとする民主主義の国である日本はこんなことは絶対に出来ない。
 だから専業主婦にも、キャリヤー・ウーマンにも不公平にならない様、乏しい予算の中から恐る恐る託児所などの設備を作り、他の人とのバランスを考えながら育児休暇を作る。
 年金でも健康保険でもそうだが、若い人達が高齢者を支えるのだからと、子供の数に応じて、掛け金とか保険料を安くしたり、喫煙による病気の発生や悪化により医療費がかさむことが判っても、他国のように喫煙者に健康保険料を増やすことも出来ない。

国民の意識
 少し資料が古いが、13年に世田谷区が行った男女共同参画に関する区民意識・実態調査報告書
によると
少子化の原因(複数回答)として、
・経済的負担が大きいが女性が 42.9, 男性が 51.8 は判るが、
子育てより自分達の生活を楽しみたいが 42.9 と 48.6 で、
・保育施設、育児休暇が整っていないの 26.5 と 18.6 を大幅に上回っている。
 これでは、前に書いた託児所などの設備、育児休暇など少子化対策としてやらなくてはいけないが、その効果があまりないことが判る。

 少子化が問題になって居たとき、ある批評家が国民がそう考えているのだからそれで良いのだと呆れた発言をしていた。
 そして少子化の結果が今の年金や後期高齢者医療に大きな影を落としているのだ。
 そして、今の団塊の世代が後期高齢者の仲間入するとき、消費税のアップとか福祉税など創設をしない限り破滅的な状況になるのは眼に見えている。
 小泉さんは 800兆の赤字を埋めるために、医療制度にもメスを入れた。
 然し、消費税や少子高齢化などには殆ど手を着けなかった。

シンクタンクの設置 
 私は、日本が抱えている大きな問題、例えば、石油資源枯渇の問題、米国にこのまま依存して行くのか、800兆の負債、丸呑みのアメリカ型市場経済について基本的に研究するシンクタンクの設立を提案してきた。。
 そしてその中にも少子化の問題も含めてきた。

 問題は若い人達の意識を如何に変えて行くかという、民主主義国家では難しいが避けて通れない問題だ。
 小泉さんの様に、規制改革は進めるが、後は自己責任では済まされない問題だ。

  前にも書いたが、日本の出生率は2006年には1.32になっていいる。
 この数値は長期的に人口を維持できる水準の2.07より遥かに低く、人口減少、高齢化の促進につながると言われている。
  これは今までの政府が目指してきた経済の拡大どころか縮小、外国人労働者の輸入に伴う社会格差の発生など少子化から派生する問題が大き過ぎる。

  経済学者はこれからは輸出より国内消費の増加を目指すべきだと言うが、少子化はその縮小に繋がるものだ。

  日本は当面の高齢者医療制度の円滑な推進とともに基本的な少子化の問題もじっくり取り組んで貰いたいものだ。

参照:日本経済と社会問題の見直し 
       
その場凌ぎの政治から抜け出すために 

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


後期高齢者医療制度について

2008-04-14 12:29:57 | 少子高齢化

 今、後期高齢者医療制度がマスコミを賑わせている。
 私も、家内もこの制度のお世話になっているので当事者の立場からこの問題を考えてみた。

後期高齢者の名前
  「次はお前だと言うよう後期高齢者」
 私たちの年代になれば、心のどこかに来るべき「死」について何時も存在している。
 そんな人が後期高齢者と言われて、どう思うかなど今の厚生労働省の現役の人達はなど考えもしなかったのだろう。

広報
 まず政府から「4月からスタート後期高齢者医療制度」のチラシが廻ってきた。
 それにはQあんどA式で説明があったがその中の問題の点を書いてみる。

一枚きりの保険証
Q.だれを対象とした制度ですか。
A.75歳以上の方全員が対象となり、全ての方に新たな保険証が交付されます。
とあり保険証の見本が出ていたが、新しいのは「従来と違って一枚きりだ」と言う記載が何も無かったので、可なりの人達が貰ってもたんなる見本と思って捨てたのに違いない。

保険料
Q.保険料はどのようにして決まるのですか。
A.所得に応じて決まります。
とあり保険料=均等割額+所得割額の公式が出ていたが、その説明が出でない。

 これを見て私もそうだったが、対象の老人はどうせ後からもう少し詳しいものが出るに違いないと思って読み捨てた人も多かったに違いない。

 それから暫くして、「後期高齢者医療重要書類在中」という書類が市から届いた。
その内容は
 「あなたは後期高齢者医療にの適用に該当しますので、被保険者証を交付します。
 詳しくは同封のパンフレットをご覧下さい」
とあり、別の一枚の紙に政府の広報誌と同様の保険者証が切り取り線付きで印刷されており、大切に保管して下さい言う注記がついていた。
 ここでも今までの保険証とは全く違うので注意くらいの説明があれば間違いが起こらなかったと思う。
 私がこれが新しい保険証だと気がついたのは、上記のパンフレットにの保険証の欄に、これまで医療機関に提示していた「保険証」と「老人保険医療受給者証」の2枚から、新しい保険証の1枚だけになります。と赤字で書いてあったのを見たからだ。

保険料
 保険料の算定の所で詳しい計算式と計算例がついていたが、基礎控除、公的年金等控除などの述語があり、元技術者の私でも正確な数字は推定によるしか無かった。
 これでは数字とは余り関係のない仕事をしていた老人など計算して見ようとも思いもしなかっただろう。
 今まで被扶養者だった家内の保険料の軽減処置の項目を読む内に今までの国民健康保険の被扶養者には該当しないと小さい字で書いてあるのにやっと気づいた有り様だ。

 それから暫くして家内と私に「後期高齢者医療保険仮徴収額通知書」(年金天引き)が届き、やっと二人の保険料が判ったが、これも説明は無いが「仮」とあるので、正式には未だ決まっていないのだろう。

 この結果、詰まり私と家内の保険料と、と今までの保険料を計算してみると、改正前と余り変わりのないことが判った。
 このことから、厚生労働省は私のような平均的な大企業の退職者を基準として新保険料の算式を作ったのかも知れないが、全ての業種の人達に適当であるか否かは疑問で、新保険料で論議を読んでいるのは当然だ。

 この保険料で無理の出てくる人達に対しては今後は当然修正されるべきだし、また厚労省も検討するだろうと思う。

[後期高齢者医療制度の問題点]
 フジテレビの「報道-2001」民主党の蓮舫さんが、後期高齢者医療制度問題の討議の中で、新保険証不着などの問題は単なる事務手続きなどのミスで、老人医療については他に大きな問題があると指摘していた。
 そして同番組では蓮舫さんの意見に併せたように、後期高齢者問題に続き、低賃金で働く人達の離職、人員不足の問題を特集していた。

 私は老人中心のボランティア団体で、多くの人達が Windows、Word, Excelなどのマニュアルも見もしないまま、人に教えて貰いながら、いつの間にか何となくパソコンを扱って仕事をこなして来たのを見てきた。
 後期高齢者医療制度も全く同じで、多くの年寄りが広報など殆ど見ずにいつのまにか慣れて来るし不都合な点は修正されて来ると思うので、マスコミが年寄りの命が危ないと言わんばかりの大事になることはないと思う。

それより問題なのはつぎのような余り論議されない問題の解決だ。

[老人医療、介護の基本的な問題]
老人医療、介護予算の増加

 平成19年度一般会計歳出歳入の内訳(予算)を見ると、社会補償費と、国債費がそれぞれ全体の歳出の約25%を占め、併せると全体の50%を占めていることだ。
 詰まりこれらは絶対必要だが、少なくとも前向きの予算ではないことだ。
 これでは日本が前向きの財政支出を進めて、歳入の増加を図り、将来団塊の世代の人達の老人医療や介護費用の増加に対応出来ないことだ。

老人の健康増進による医療費の削減
 医療費の削減で直ぐ考えつくのは、老人の健康増進や、体力の維持、さらに進んでは老人の労働力の活用だ。
 さらに簡単なのは喫煙者への保険料増額だが、何故か日本では全く論議されない。
 その代わり、老人の健康問題では中年の人達へのメタボリック・シンドロームの弊害などの啓発活動が進められている。

 これは私のブログの中高年の方へ(設備と人体の健康)で、私の専門だった設備管理の経験から定年以後の健康を護るためには現役ばりばりの中年時代からの健康管理が必要だと書いたのと同じ主旨だ。

少子化問題の解決
 保険制度の基本は昔は若い人達がその収入で、家の年寄りを扶養または仕送りなで高齢者の生活を支え、その医療費を支出したきたのを、社会構造の変化に伴い、年金、健康保険、老人介護を国家ではに進めようと言うのだそうだ。
 然し、高齢者を支えるべき少子化問題の解決は遅々として進まないか、停滞状況だ。
 このままの人口構成が進めば、前に書いたように団塊の世代が老人医療の対象になる頃は完全に頭でっかちになってしまう。
 このままでは日本の健康保険、老人介護の体制は破綻することが眼に見えている。

旗を振れない政府
 然し、国家としてこれを進めるのは昔の軍国主義のトラウマから政府が旗を振れずに、唯国民の意識の改革を待つしかない。
 健康管理の問題で言えば、彼らは企業や官庁では中心的存在だ。
 それで彼らに仕事ばかり考えずに、自分自身の身体のことを考えろと言っても、彼らの自発的な意識の変更に期待するしかない。

 若い人達は、結婚も出産も自分の都合で決めるそうだ。
 そして世の中もそれを当然と思う人達と、仕方がないと思う人達が多いようだ。
 そんな若い人達の意識をどうして変えれば良いのか、その為の国としての投資をどうするのか殆ど論議されていない。
 そして出生率は2006年には1.32になっていいる。
 この数値は長期的に人口を維持できる水準の2.07より遥かに低く、人口減少、高齢化の促進につながると言われている。

 そして、日本の老人の医療、介護問題は悪化の一途を辿るるのだろうか。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


高齢化社会で生きるために

2008-03-22 11:50:41 | 少子高齢化

 春分の日に久しぶりに娘夫婦と墓まいりにでかけた。
 前にも書いたが娘は新任教頭として某小学校に赴任と聞いて、その学校が荒れてないかと聞いて、良い学校だと聞いて安心した記憶がある。
 何故なら公立小中学校の教師にとって赴任した学校が良いか悪いかは運に任せるしかないのだ。

[学校の良否が決まる条件]
 墓まいりの車中でまた彼女の学校のその後の状況について聞いた。
 彼女は勤務する学校がうまく言っていること、そしてその理由として、次の条件を話した。
・都市部の学校に珍しく1学年1学級の小規模校であること
・小規模校のために教師に余計な負担がかかっているが、皆やる気でまた纏まっていること
・クラスの人員もある学年を除いて30人から35人と少人数で教師の眼が行き届いていること
・地域の人達が学校運営に積極的な参加していること
・逆に学校、市民生活センターが地域の人達と協力して地域の活動に協力していること。

 なお彼女は言わなかったがその他に学校の良し悪しは次の条件で決まるようだ。
・学校長の管理能力
・日教組のボスの存在の有無

[地域活動と老人パワー]
 たまたま彼女の学校は墓地の近くだったので、墓参り後彼女はわざわざ学校周辺まで車を廻して地域の自慢をした。
 正直言って私の見た限りでは、どこの地域とも余り変わらない町並みだったが、唯一目立ったのは、彼女の小学校、隣接する私立高校の塀にはそれぞれ小学生と高校の教師がボランティアで書いた絵で彩られていたし、小学校の直ぐ隣にある市民生活センターは「人情の街○○」キャッチフレーズが大きく掲げられていたので娘の自慢もなんとなく判った。

 娘の話では赴任後最初の卒業式での来賓が普通は10人そこそこなのに、卒業生が30数人に対して来賓が20名近くになったのに驚いて、如何に地域の人達が学校の運営に協力しているかに改めて感心したそうだ。
 特に彼女が言ったのは、その地域の活動のリーダー的な人達が私と同年代の70~80歳台の男性を中心に年寄りや若い奥さんたちが良く纏まっているそうだ。
 良く言われる若い奥さん中心のPTA活動にありがちな感情的なトラブルも甲羅の生えた年寄りの男性のお蔭で全くないそうだ。
 そして彼女の学校区以外の周辺地域では、学校内のいじめ、市民の犯罪の多発など問題行動が多いのに、彼ら達の活動のお蔭で、問題が殆どないそうだ。
 彼女の言うもう一つの特徴は校内外で活動する老人達の若々しいことだ。
 詰まり彼らの活動が彼らの若若しさの源になっているというのだ。

[いつまでも若さを保つために]
 多分、私のブログを見て頂いている方の殆どは、現役バリバリの方達と思うが、いずれ私ども年寄りが辿ってきた道を辿るのは間違いない事だ。
 それで将来の人生設計の参考のためににも、後になって後悔しないためにも聞いて頂きたいことがある。
・地域の活動に参加しよう
 それは前に書いたように地域の学校や地域の活動も良いが、地域での趣味のクラブ活動でも良いから家に閉じ籠もらないことだ。

・小さなストレスから逃げない事
 地域には色々の人達がいる。
 特に老人の中には身体は動かないのに口だけは達者で人のやることに一々文句を付ける人もいる。
 小母さんたちでも良く身体の動く人もいれば、知ってか知らずか人が動いているのに気づかないふりを決め込んでいる人もいる。
 それを見て頭に来て家に引っ込んでしまえば良いが、何も趣味のない人達のすることは一日の大半をテレビを見ることしかない?
 そのテレビで見たが、テレビを見る間の脳は完全に休止の状態だそうだ。
 これが毎日続けばどうなるかは考えなくても判ることだ。
 それと一つ男性の場合で言えば、家で何もしない存在は奥さんにとってストレスを増す事になるかも知れない。
 所謂「濡れ落ち葉」や「粗大ごみ」にならないようにしなければならない。

・趣味のクラブ活動に参加すること
 地域活動や学校の運営の参加など世の中の為になる活動も、社会のためにも自分の為にも是非参加すべきだと思うが、それには限度がある。
 その活動が自分にとって大きなストレスを産むときだ。
 会社勤めのときは生活のために耐えねばならぬこともあろうが、年金生活に入ればそんな時にはあっさりそれから逃げることだ。
 その時に役立つのが本人に趣味があるときだ。
 特に男性の場合は料理などの趣味は奥さん孝行の一助になるだろう。
 然し、この時も前に書いた様に家に閉じ籠もる弊害を避けるために、是非趣味の会に入り外界との接触を保つことだ。
 そして年をとってもいつも色々な人達とお喋りをして視野を拡げることだ。

[定年後に備えて]
 特に次の人生設計を考え始めると思う40台後半の人達にいつまでも若若しい老後を送るためのヒントを並べてみる。
・自分の趣味を持つ準備を始める
 40台後半からから始めれば、片手間にやっても定年時は15年近くの経験をすることになり、定年後に趣味の会に入っても中心的な存在としてその会の運営に貢献できる。
 人によっては指導的立場に立てるかも知れない。
 社会貢献であれ趣味であれ、自分が他人さまに役立つていると思えるのが本人の生き甲斐なると思う。

・趣味は出来るなら、頭、手、足を使うもの三つを持つのが望ましい
 詰まり老後の体力の保持とぼけの予防だ。
 毎日家で木彫りとか、登山に行かない日は一日中ぼんやりなど避け、変化のある毎日を送くるのは若さを保つ秘訣と思うのだが。

・健康生活にシフトする
 現役の時は生きるためには、運動不足になり、暴飲暴食も判っていとしなくてはならないことも多い。
 然し、身体のメンテナンスの面から言えば、老化が本格的に進行しだす40台後半からの体調の管理が大きくその後の健康に影響してくる。
 40台後半と言えば社会生活で一番責任を伴い、そして最も忙しいときだが、ここは何とかうまく調整して貰いたいものだ。
 私どもは現役時代の不摂生で、早死にした多くの人達を見ている。
 中にはやっと年金を貰える年に死んでしまった人もいる。
 仕事に殉じるのを本望と思う人もいるかもしれないが、そうとは思うわない方は是非年寄りの申し送りを将来の生活設計のヒントにして頂ければと思う。
 

参照:中高年の方へ(設備と人体の健康)

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ

政治ブログへ


少子化対策とコミュニティー

2007-12-19 07:26:28 | 少子高齢化

 昨日政府の少子化対策についての下記のような報道があった。
政府の少子化対策、医療・保育の充実提言
(読売新聞)
少子化対策検討会議 財源案には踏み込まず 
(産経新聞)
  その概要を纏めると、
・政府は18日午前、少子化対策に関する「『子どもと家族を応援する日本』重点戦略検討会議」を首相官邸で開き、最終報告書をまとめた。
・仕事と子育ての両立に向け、〈1〉金銭を支払わずに医療や保育サービスを受けられる方式を普及させる〈2〉新たな財政投入を効果的に行う――ことなどを提言した。
・政府は国と地方の少子化対策を連携させるため、近く、各自治体に、福祉、教育部局などにまたがる「少子化対策推進本部」設置を要請する。
・最終報告書では、就労か出産・子育ての「二者択一構造」を解消するため、幅広い子育て支援策が重要だと位置づけた。
・具体的には、子どもの一時預かり制度をすべての子育て家庭が利用できるようにしたり、妊婦検診への支援を充実させたりすることなどを列挙した。
・重点戦略は、子育ての余裕を生む「仕事と生活の調和」(ワーク・ライフ・バランス)の実現と、新たな社会情勢に対応する子育て支援策の再構築を「車の両輪」に掲げ必要施策を分析した。
・ワーク・ライフ・バランスは、女性の出産後の継続就業率、男性の育児休業取得率など5年、10年後の数値目標を設定。国民挙げての働き方改革で、仕事と子育ての二者択一となっている現状の打破を目指す。
・支援策の再構築では、児童手当や保育サービスなど各種施策の考え方がバラバラとして、給付と負担を含めた一体的見直しの必要性を指摘。現金給付より社会的基盤整備を重視した。

 これに付いて産経新聞は、新たな少子化 社会全体で意識改革をで、
・重点戦略の大きな柱である働き方改革「仕事と生活の調和」(ワーク・ライフ・バランス)では、労使が利害を超えて、就業率や有給休暇取得率など14項目の5年、10年後の具体的数値目標設定にこぎつけた。ただ、目標達成には強制力はなく、どこまで実現できるか不透明だ。
・ワーク・ライフ・バランスは、結婚、子育てなど人生のさまざまな段階に対応した柔軟な働き方の普及を目指す理念だが、過労死が生まれるほど長時間労働が常態化した社会風土を変えることは容易ではない。
・一方、支援策拡充に必要な支出の試算を提示したにもかかわらず、裏付けとなる財源に言及できなかったことも中途半端な印象となった。
・政府は1月に、社会保障に関する国民会議を設置し、消費税率の引き上げなど負担と給付の在り方の検討に入るが、重点戦略を踏まえた少子化対策の財源についても結論を出せるか問われる。
・17日には、経済界や労働界の代表者も参加して、「ワーク・ライフ・バランス憲章」もまとめられた。だが、働き方改革の成否のカギを握っているのは、国民1人ひとりだ
・重点戦略が締めくくりで指摘するように、自然に子育ての喜びや大切さを感じることができるようになるよう、社会全体の意識改革に取り組む必要がある。
と指摘している。

[少子化の問題点]
 少子化の問題は『子どもと家族を応援する日本』重点戦略検討会議でも討議はされたと思うが、
・女性の意識の変化→子育てより自分生活中心
専業主婦の役割軽視の風潮→雇用均等法などの働く女性の地位向上の動き→専業主婦の声が行政に反映されない
女性の義務の軽視(女性差別?)→女性の地位向上の運動で女性の義務のことは完全に無視
教育費に金がかかる→公立小中学校ではでは十分な教育が受けられない→ゆとり教育や日教組問題
・子育て時代の若い夫婦の孤立化→コミュニティーの意識の変化
・小児科、産婦人科医の減少→医療事故へのクレーム→女性の体位の低下→行き過ぎたダイエト
など数えきれないような複雑で処理の難しい多くの問題がある。

 戦前派が考える一番難しい問題は、戦争中のように政府が「産めよ殖やせよ」のキャンペーンをやるのはもっての外で、環境を整えてあとは若い夫婦の意識の変化を待つことしか出来ないことだ。

 少子化についてご興味のお有りの方は、私のブログの「少子高齢化」のカテゴリーをご覧になって頂くとして、今日は少子化問題を関連する昨日のテレビの報道を紹介に留めて置く。

NHKの福祉ネットワーク「子を育てる 親を育てる」
 川崎市に里親歴32年、預かった子どもの数およそ100人、さらに、実の親のケアや近所のママたちの育児の支えあいの場としても自宅を開放しているユニークな里親夫婦がいる。西川公明・三枝子夫妻。「拡大家族」ともいえるにぎやかなこの家で、預かった子どもやその実親、近所の親たちがともに「育っていく」。西川家に集う人々の姿から「子育てがしにくい」といわれる現代に求められているものは何か、そのヒントを探っていく。(以上番組の紹介文)
 その中では、
・西川さんが預かった子とその親との間が疎遠にならないような配慮
・居心地の良い開放された西川さんの家に自由に集まってくる多くの子、近所の子、西川さんの預かっている子、西川さんの孫たちの奔放な遊びや入浴
・子供達とともに親達も来て子供の世話
・子供達のお下がりを持って来るなど親達同志の交流
・親達の相談に乗る西川さん
などが描かれている。
 正にこれが望ましい理想のコミュニティーだ。
 親の中には自己中心的な人も中にいて嫌な思いをしたこともあるだろうに32年間も里親を続け、これだけのコミュニティーを作るなど私などとても出来ないことで、頭が下がる思いだ。

毎日放送の「中学校の校舎を使って塾を開く」
 有名な杉並区立和田中学校の校長の藤原さんが、地域の人達、塾と協力して安い学費で塾を開く話だ。
印象に残ったのは、
・藤原さんの考え方は伸びる子でその意志のある人は更に伸ばす機会を安い学費で与える考え方、
・それを支える地域の人達が、帰校時の生徒の安全確保のために、地域の人達や消防団などに協力を依頼するなどの藤原さんをサポートする姿勢、
・本来なら敵対関係にあってもおかしくない中学校と塾の教師の交流、
など筑紫哲也さんの名を冠を頂くニュース番組で普段は敬遠しているのだが、示唆に富んだ報道だった。

参照:
 カテゴリー → 少子高齢化

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


中高年の方へ(設備と人体の健康)

2007-11-20 15:57:55 | 少子高齢化

 昨日は柄にもなく金融問題について素人考えを書いたが、今日は私の元専門だった設備保全と医療(これは全くの専門外)の関係について書いて見たい。

 昨日の読売新聞で気になる報道を見つけた。
 それによると、
厚生労働省の調査による2005年の市町村のがん検診の受診率は、12・4~22・3%と低迷しているそうだ。
 受診率向上を阻む障害(複数回答可)について、「市町村の財政難」を挙げたのが42都道府県と最も多く、「住民の関心の薄さ」の34道府県、検診の対象者数や受診率など「基本データの不足」の33都府県を上回った。
そうだ。

 私が気にしたのは、「住民の関心の薄さ」で実施しない道府県が34にもなることだ。
 詰まりがん検診は、私たちの市のように一般の定期健康診断と同時に行われることを考えれば、34の道府県が健康診断に対する「住民の関心の薄さ」に困っていることを意味するからだ。
 そう言えば私の住む町内でも毎年市が実施する定期健康診断に必ず行く人は限られているようだ。

[設備の健康管理]
 私がもと関係していた、設備保全では古典的な「バスタブ・カーブ」言う設備の使用年数とその故障率の関係つついての理論がある。

 詰まり上図のように使用時間と故障率の関係の曲線がバスタブ(浴槽)に似てるので付けられた言葉だ。
 製鉄や化学などのように種々雑多な機械や装置を組み合わせたプラントではそのスタート当初は故障が多いが、次第に安定して故障が減ってくる。
 然し上図のように点検を行い都度メンテナンスすることで、その寿命が伸びてくる。
然し設備が古くなると磨耗や材質の劣化などで次第に故障が増え、遂に使用停止までなる。
 これは新規開発の自動車や飛行機、複雑な工業製品などにも当てはまる。
 然し特に日本の上記のような製品は品質が当初から安定していて、初期の故障が殆どと言ってないこと、飛行機などは飛行中の故障は墜落を意味するので、使用後期の曲線はごく短いものになる。

[人体の健康管理]
 人体も色々な臓器の組み合わせでできているので、上記のバスタブ曲線が当てはまるようだ。
 この場合も設備と同じように人により差があり、生まれつき病気知らずの赤子もいれば、私のように虚弱体質で小学校に上がるまでは病気ばかりで下記ようなカーブにそのまま当てはまる人もいるし、特別な健康法なしでも長生きする人もいれば、健康法オタクの人でも早死にする人もいるが、平均的な人の健康と年齢の関係については下図のようにやはりバスタブ曲線になるようだ。

 一般の人は会社に入社したての時は殆どの人が元気で病気などには殆ど罹らない。
 然し40台からそろそろ病気に罹る人がぼちぼち出てくるが、それで欠勤したりする人はまだ少ない。
 問題なのは人体の良くできた所で、臓器の一部に異常が発生して図の罹患率が上がりだしても、自覚症状が無い場合が多いし、もしそれがあっても忙しさにかまけて放って置いても何とかやっていけることも多い。

 40台から60台になるにつれて症状が悪化して定年になって、現役時代の緊張が抜けてから発症する人が出てくる。
 それが人生後半の罹患率の急激な上昇だ。
 そして曲線の終端で人生の終わりとなる。

[40才からの健康管理]
 それでお勧めなのは、そろそろ問題が出だす40才ころから定期的な健康診断を受診し、問題があればその都度適切に処理して置くことだ。
40才台なら入社後に不摂生な生活か生じた、例えば血液検査の数字の曲線が示すように悪化の程度も知れているのでまだ十分に改善する余地は十分だ。
そのためには
私が
高齢化問題(年寄りが考えた)
で「若いときから健康に注意すること」と書いたが具体的には、仕事もラインの仕事から管理業務に変わる時期、そして身体も少しづつガタが来始める40台に一度、自分の進む方向とともに身体の健康のことを見直しても十分に間に合う。。

 そのための方策として私の乏しい経験からいえば、
1.若いときから健康に注意すること
(1)常に食事、運動など健康状態に気をつけること。
   (禁煙も決心の時期だ。)
(2)毎年の健康診断には、必ず参加すること。
(3)検診の結果に異常がでたり、体に異常を感じたら直ぐ医者にかかること。
(4)素人が適切な方法を考えるなど出来ないのは当然だから、出来ることは良い医者をより評判の良い病院を変えること。
(5)その為には、いろいろな健康に関する情報を集めておくこと。
 知人からの病院の評判に気をつけて覚えて置くこと。
2.永続的な趣味を持つこと

 趣味には登山、水泳など身体を使うものと、語学や短歌など頭を使うものを二つ以上持つのが望ましい。特に健康に関して言えば、運動はほぼ絶対条件といって良い。
 そうすれば、図で示すようにカーブが長くなり(寿命が伸び)、定年以後の第二の人生を多いに楽しむことができる。

 私の住む僅か百戸の小さな町内会で私の聞いた範囲でも、多くの人達が平均年齢に達しないまま一生を終えた人達を知っている。
 現役時の飲酒→心臓病→医者から止められていた喫煙→心臓発作
 現役時の飲酒→心臓病→心臓発作(一般病院にかかっていた)
 喫煙→肺ガン
 現役時の飲酒→定年以後は飯がわりの飲酒→肝硬変(2人)
 現役時の飲酒→消化器系疾患→惚けの発症→食べ物を喉に詰める
 年金受給年齢に達した年に種類不詳のガン(女性)

 残った70~80台の約15人のなかにも、現役時の飲酒や飽食などの不摂生で、消化器系ガンを発症したり、心臓手術後のリハビリで糖尿病の持病に困って居る人、脳梗塞で寝たきりになっている人、家に閉じ籠もりで歩行能力の低下(2人)などなど元気な人の数を数える方が早い位だ。

 そう書いてきて気がついたのは特記した以外は皆男性、そしてその殆どが定年後の定期健康診断を受けてないことだ。

 これから考えると特に男性は現役後半から定年後までも、自分の健康管理に無関心だったことが想像される。

 然し、私は上記のような人達を批判する気は全くない。
 人にはそれぞれのやり方があり、それで悔いのない一生を送れば、それで残された家族を泣かさせないかぎりは良いと思う。

 私は、唯今現在の忙しい仕事にかまけて、人生の後半を悔いを残しながら過ごす人が少しでも減ることを祈るばかりだ。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


「戦前の子供の暮らし」のその後

2007-10-22 11:37:36 | 少子高齢化

  10月20に「戦前の子供の暮らし(社会劣化の観点からみた)を書いたところ二つの反応があった。

 一つはいつも丁寧で的確のアドバイスを頂いている山本大成
さんから「昔もいじめはあったのでは?」 とご注意を頂いたこと。

 もう一つは柔らかくて鋭いプログで感心させられているねこプラどんぶり
さんから私の駄文を紹介して頂いたことだ。

[いじめ問題]
 山本大成さんのご意見は、
 先日、30年前の小学校のころのクラス会がありました。
 私はその年のクラスではいじめらしい物はなかったと思っていたのですが、同級生と話をしていていじめがあった事がハッキリ解りました。
 頭でっかちで運動が得意でなかった子や、智恵遅れの子、クセのある子などがターゲットとなっており、実に驚くべき事に、私自身もいじめられていたことが発覚しました。
 ただ、私自身はそれをいじめと認識しておらず、それはそれとして普通に過ごしていましたので記憶に残らなかったと言うことのようでした。
 (恐らく、無党派Aさんの時代でも知らず知らずのうちに遊びの輪の外になっていた子供は居たように思いますがいかがでしょうか?)
と言うものだ。

 私はたたまたま旧高専の同窓会の写真が欲しいと言う電話で、昔の写真を引っ張りだして見ている内に小学校時代の卒業写真を見つけた。
 そこに冴えない私がいた。(冴えないのは今でも同じだ。)
 その一人一人を見ても人を苛めたり苛めたりした人はいなかった。

 第一に私自身が、ブログで書いたように、鰹節に醤油をかけた弁当持参、服は継ぎ接ぎだらけ、今の方は想像も出来ないだろうが、当時は洟(はな)垂れ小僧と言われる子供がクラスには何人かいたが、私もその一人、おまけにその洟を袖で拭くので、袖口は拭いたあとで銀色に光っている。
 一口で言えば貧乏人、「汚れ」の上におとなしくて内気と来ては、苛められっ子の筆頭に上げられてもおかしくない私がそのような記憶が全くないのだ。

 強いて言えば、旧制の工業学校では、硬派、軟派と言う「悪」がいて、硬派などは他校の生徒との喧嘩の繰り替えしだったが、絶対に自校の生徒には手を出さなかった
 唯一いじめらしいのは、一人の生徒を全員で囃し立てる遊びがあったが、そのターゲットは、私のような気弱な子もいたが、硬派や級長など同じように対象になっていた事くらいだ。

 多分、戦前と言う時代と可なり開放的な土地柄がそうしたのだろうが、いじめが無かったなど皆さんになかなか判って貰えない。

 然し私の駄文の問題点をつかれたのは、
 (恐らく、無党派Aさんの時代でも知らず知らずのうちに遊びの輪の外になっていた子供は居たように思いますがいかがでしょうか?)
のコメントだ。
 私自身も当時のいじめ問題を書くときいつも感じていたことだ。

 私自身は朝鮮の人とも当時差別されていた人達の子とも同じように遊んでいた記憶はあるが、それでも本人にとっては誰かが遊んでくれないとか、皆から阻害されていると感じる子もいたに違いない。

 然しそれは今のように皆で話し合って一人の子を除け者にするのとは全く違うもので、大人や教師などの責任と言えるが、人の気持ちに気づかなかった子供まで責任があるかとか、それが「いじめ」と言えるかどうか私には何とも言えない。

[戦前の子供の暮らしとのその後]
 私たちは貧乏所帯をやり繰りする母の姿を見ながら育った。
 それで就職すると、誰から言われるともなく、給料は袋のまま母親に差し出した。

 私と二人の弟は姉と兄のお蔭での旧制の工業学校に通うことができ、卒業すると大会社にその頃言われていた職員として就職することが出来た。
 だから今でも姉や兄に頭が上がらない。
 私たち弟三人も同じように給料はそのまま母親に差し出した。
 兄弟は皆、結婚すると独立したが、親の断るのに応分の仕送りをしてきた。
 両親が死んだときの遺産分けのさい、即座に遺産のすべてを兄に相続して貰うことが決まった。

 これらのことは当時多分戦前は平凡な家庭では全て、戦後しばらくはどこの家庭でも似たことをしていたに違いないし、そして今でもこの習慣が残っている家族も多いと思う。
 何故なら当時は貧乏の程度の差こそあれ、皆、戦前、戦後の暮らしに困っている家族がみな助け合って生きてきたからだ
 私の家族を含む多くの平凡な家族は皆そうしてきかたのだ

[社会環境の変化(劣化?)]
 唯一つ母に対して申し訳ないと思ったことがある。
 両親は口に出さなかったが、私達夫婦と一緒に暮らしたいという気持ちを知って、結婚後も親達と同居してきた。
 その点、次男の嫁なのに親を見らねばならぬと言うのに、不平一つ言わずに親の世話をしてくれた家内に今でも感謝している。

 そんな私に転勤の命令が下った。
  それを聞いて「そんなことなど思いもしなかった」と言って母親がポロリと涙を流した。
  今思っても他に方法は無かったかと胸が傷む。

 私どもの家族にも核家族化の波が押し寄せたのだ。
 私の子供も就職しても、親の家計がなんとかなっているので、給料は皆自分の事に使うし、結婚すると、当然のよう別居、親も嫁姑の暮らしを嫌う。

 私の両親が中心の家族、私共夫婦の家族、子供の家族も多くの家族同様、皆平凡な家族だ。
 違うのは私たちを取り巻く環境の変化だ。

 然し、世の中が今のままで進んでよいのか??
 私は自分自身の反省と悔悟を込めて、特に教育、少子高齢化についても書いて来たし、書いて行く積もりだ。。

 その一つが私の持論の「貧乏人子沢山有用論」だ。
 もし興味がおありの方は是非読んで頂きたい。

[若い人達へ]
 幸い、私の駄文を紹介して頂いたねこプラどんぶり
さんや折にふれて貴重なコメント頂くよじままさん達のように しっかりしたお考えを持たれ何人かのお子さんを育てられながら、然も生活をエンジョイされている、若い価値観を持たれた方がまだ多く居られるので世もまだ捨てたものではないことだ。

 いつも言うことだが、若い人達、特に女性の方は、世の風潮に流されず、自分自身の価値観を持って、社会に進出するか、専業主婦の道を選ぶが、将来の生活設計を誤らないようにして、私のように反省と悔悟の毎日を送らなくてすむようにして頂きたいものだ。

参照:
 カテゴリー → いじめ
         少子高齢化


このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


高齢化問題(年寄りが考えた)

2007-10-08 10:40:14 | 少子高齢化

 日本の高齢化は避けられない問題だ。
 然もここしばらくはその傾向がますます進んで行くそうだ。

 それで若い世代の人達に迷惑かけている年寄りの一人として高齢化の問題を考えて見た。
 もっとも有名な日野原重明さんのように、95歳を超えてなお、スケジュールは2,3年先まで一杯、日々の睡眠時間は4,5時間、月に数度は徹夜と言う様な人達の話なら有り難みもあるだろうが、彼のような超人的なことは出来ないと思う人もいるかも知れない。

 それに比して私のような冴えない凡人の経験は、いずれ現役を退き以後の生活をどう過ごそうと考える人達にも別の意味でヒント位になるだろうと思う。

 私は、安倍さんの研究
でも書いたように、現役中は山登りのために時には何日も休暇を取る、夜学に通う為に定時で退社すると言う、世に言う出世街道から完全に外れたサラリーマン生活をし、それなりの低レベルの評価を得てきたと言うか得られなかった。

 そんな私が我ながら普通の高齢者と少しだけ変わっていると思うのは、80歳を過ぎるまで開発途上国の技術援助に関するボランティアとして、終日働き、週に何度か趣味の会に参加し、休日には家内かや友達からいい加減にしたらと言われながら、近所の山にに登っていることだ。

 ボランティアの仕事も私の性分にあった、裏方の仕事に廻ったが、僅かな手当てを貰い、他の年金者より気持ちだけ余計な税金を納めて国庫に貢献出来たし、趣味の会でも人の先に立つの嫌いなので、サポート役としていくらかの手伝いをしてきた。
 今はボランティアは辞めたが、趣味の会での手伝いと、山登りはなんとか続けている。

 これが出来たのは今から考えると体が下記のように時々は大きな手術を受ける以外は、体が丈夫なことと、趣味の会で手伝いできる程の経験を積んで来たことだと思う。
 
 もっともんなことを始めから計画的にやったのなら立派な事だが、いまになって気がついたのだから情けない話だ。

 このことから考えて高齢者予備軍の方達につぎの提案をしたい。

*****************************************
  私の提案
*****************************************
1.若いときから健康に注意すること。
 私は生来病弱で、今まで多くの病気を経験し手術を受けてきた。
 肋膜炎、虫垂炎、前立腺肥大、白内障、虚血性脳梗塞。

 それらを何とか克服して今までこられたのは次の理由からだ。

 私はほぼ半世紀に亙って工場の機械の保全関係の仕事に携わってきた。
 機械の保全と病気を直すことは似ていることが多いこと気づき、それを実行してきた。

 [機械の健康]
 保全の基本的な考え方は予防保全だ。
(1)まず機械が故障を起こさないように、常に給油、手入れ、点検を怠らないこと。
(2)定期的に本格的な検査をすること。
(3)もし異状が発生したらことが大きくならぬ前に早く処置をすること。
(4)そしてこれからは私の考えたかだが、適切な方法を選んで良い作業者に依頼すること。
(5)その結果を記録して、同機械は勿論、同種の機械の故障に備えること。

 これを私たちの体に適用すると、
[体の健康]
(1)常に食事、運動など健康状態に気をつけること
 今考えると趣味の登山はストレス解消だけでなく健康保持でも役立っていたのだ。
(2)毎年の健康診断には、必ず参加すること
(3)体に異常を感じたら直ぐ医者にかかること
(4)素人が適切な方法を考えるなど出来ないのは当然だから、出来ることは良い医者を選ぶことだけだ。
  もし、かかっている病院がおかしいと感じたら、セカンド・オピニオンを訊くなり、より評判の良い病院を変えること。
(5)その為には、いろいろな健康に関する情報を集めておくこと。
 知人からの病院の評判に気をつけて覚えて置くこと。

 偉そうに言えないのは、生来の不精でたかが歯だからと言う理由にならない理由で、いい加減な歯の磨き方と、医師の選定を誤って下の歯が総入れ歯になったことだ。

2.永続的な趣味を持つこと
 50歳後半で定年した後、平均年齢の80から同後半まで30年から35年ある。
 特に男性で言えば、粗大ごみとか濡れ落ち葉とか疎まれながら、一日テレビを見るか、家の雑用をするだけの生活は、考えただけでもうんざりするだろう。

 その間を働くとか、趣味を楽しむなどして、少なくとも有意義に暮らしたいものだ。
 その老後の余暇を過ごす為に、現役の時から細々でも良いから趣味を持つことをお勧めする。

 その例として私の趣味の一つに英語について書く。
 英語を始めた経緯はこうだ。
 毎日の通勤電車の中で暇つぶしに読書をしていたが、毎日の事だから会社の図書館で興味があるものは殆ど読み尽くして仕舞った。
 そうかと言って、自分で買うには乏しい小遣い銭ではいくらあっても足りない。
 それで読むのに時間がかかるものとして英語の原書を読むことを考えついた。
 いかにも貧乏くさい動機だ。
 
 最初はペンギンブックのシャーロック・ホウムズ→ABC殺人事件などのアガサ・クリスティーのシリーズもの→「月と6ペンス」などで有名なサマセット・モーム→シドニー・シェルダンと進んだ。

 なにしろ毎日1時間づつ読むのだから、20年の間の読書で、いつの間にか、余程難しい本で無い限りどうにか読めるようになっていた。

 但し英語を始めたいと思われる方にお断りして置くが、この方法は読み書きはなんとかなっても、会話はさっぱりで、冷やかしで英検の1級を受けて、昔の筆記だけの一次試験は一度でパスしたが、二次の会話は全く判らずに敗退した。

 いずれにしても趣味を持ってある程度のレベルに達するのは、時間が必要だと言うことだ。

 その英語力が退職後思わぬことに、海外援助のボランティアに役立つことになったし、英語のクラブでのサポート役でいくらかはお役に立っていると本人は思っていられるのだ。

[現役の後半を迎えた人達への提案]
 私の貧弱な経験からの提案だが、

1.少なくとも40代から漠然とでも良いから退職後の生活設計を考えること。
(1)[体の健康]を参考にして健康に留意する 
 
食事の種類、量の見直し、禁煙、運動を始めるなど
  私の周辺でも現役時代の不摂生が祟って、退職後に発生した、糖尿病、高血圧やそれに伴う脳疾患の後遺症で悩んでいる人が何にもいる。
(2)永続的に続けられる好きな趣味を暇を見つけて、または作って始める。
 その趣味も出来れば、体を使うものと、頭を使うものの各一つは持つ。
(3)退職後も働きたい人で必要ならそれに要する勉強を始める。

2.退職後は在職中に考えて生活設計を実行する。
(1)
体が動くまで無理しない範囲で何らかの仕事をする。。
(2)仕事と思って[体の健康]に書いたような健康生活を送る。
(3)
人との関わりを持つ
・退職後も前記のような趣味を持つ。
・何らかの形で社会に貢献することを考える。
  ボランティア活動、趣味の会などのサポート 

 このように退職しても、丈夫な体で、医療や介護費用の削減で国家にいくらかでも貢献し、コミュニティーの活動に参加し、個人としても老後の生活をエンジョイ出来ればなと思う。

[現役の人達へお願い]

 一つお願いしたいことがあります。
 この様な偉そうなことを言う私でも、何が起こっても可笑しくない年齢ですし、実際に予防的な薬をいつも飲んでいます。
 私を含む多くの年寄りが思わぬ事で寝たきりになって、家族は勿論ご近所に迷惑を欠けたり、介護保険のお世話になるかも知れません。

 また、私のように生来の鈍感さで色々な挫折を耐えてきた人もいれば、繊細な感情の持ち主で、在職中に上司の酷い仕打ちにあって、二度と働きたくないと思う人達も何人か見聞きしています。

 どうかそんな人達にも暖かい気持ちで接して頂きたいと思います。。

 以上冴えない凡人からの提案をご参考まで書きました。


参照:
 カテゴリー → 少子高齢化

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


リーダーシップと意識革命

2007-10-01 15:11:22 | 少子高齢化

 私は一昨日のブログ昨日のブログで国民の間に閉塞感と政治面の停滞がある時、ミャンマーのような軍事政権や独裁政権が生まれること。
 日本の場合も過去に同じことが起こりまた今後起こる可能性はゼロでは無いこと。
 そしてどうにもならぬ閉塞感を如何にして打破するかは国民の意識革命しか考えられないことを書き進む高齢化の問題を取り上げた。

 今日はその国民に閉塞感をもたらしているもう一つの問題の少子化を取り上げて考えて見たい。

*****************************************
  少子化の若い人達り意識
*****************************************
 最初に断って置くが、私の結論としては、若い人が世の動きに惑わされず、それぞれの価値観を持って人生設計して貰いたいと言うことだ。
 
 これから質問の形で問題点を取り上げるが、少子化問題の解決と言う前提で書くので、質問がその方向に偏っているのはご了承願いたい。

 少子化問題について次の時代を担う若い人達、特に生理的な点から一番ご苦労される若い女性への質問です。

終わり良ければ全て良しか
・終わり良ければ全て良しと思いますが、現在の暮らしを優先しますか?
 私の周辺でも、定年後多くの子供や孫達や親戚に囲まれた生活を送り、皆から看取られて逝った人もいれば、子が一人も出来ないまま離婚し、その後内縁の夫の娘に老後の生活を託して全ての資産を彼女に任せたのは良いが、病気になると入院させぱなし、僅かに甥や姪の見舞いが来るのが唯一の楽しみ、そして誰一人見守る人もなく孤独の中で死んだ人もいます。

 このような人には今後少子化のため甥や姪の見舞いも期待出来ないかも知れません。
 友達も重病になってお互い遠慮からかも知れませんがいつか疎遠になって、夫婦二人だけでの家庭や病院で過ごしている人が何人もいます。

 昔、世田谷区のアンケートで若い男性の約52%、女性の43%が「子育てよりも自分の生活優先」ありましたが、やはり現在の生活を優先しますか?

女性無視の花嫁問題
・昔、農村の花嫁問題が盛んだったころ、嫁探しに困る青年の姿がテレビに出ても、青年と同数の数がいる筈の若い女性の姿を全く見なかった記憶があります。
 
最近でも時々中国から嫁を貰ったのは良いが結婚早々逃げられたと言う報道について、色々論議される中で日本女性の事に全く触れられず、女性の考えが反映されないことについてどう思いますか?

 
本人がよければそれで良い?
・少子化問題がテレビなどで議論されるとき、解説者の中には本人が満足していればそれで良いのではないかと言う人がいます。
 本人さえ良ければそれで日本がうまく行くと思いますか?
 少子化に伴う年金制度の不安定化、少子化→消費縮小経済の縮小、少子化→労働力不足→海外からの労働力の輸入→多民族が移入に伴う階級社会の形成など日本がうまく行かないのはすべて政治の責任と思いますか?

女性の責任
・今までの質問で、浮かび上がるのは少子化問題で主導権を握っている女性の責任問題ですが、これが論議されないのは何故でしょう?
 女性の責任無視など女権論者が良く言う女性蔑視ではありませんか?
 彼女らが言う様に、今まで女性が虐げられてきたから、全ての責任は男性にあると言うのでしょうか?


専業主婦の役割
・専業主婦で夫を支え何人かの子供を育てるのを退屈で詰まらない仕事と思いますか?
 歴史を見ても立派な業績を上げた人達は殆どが立派な母親から育っている様です。
 今の時代ですから、子育てが終わって世の中にまた出て活躍するチャンスは数限りなくあると思いますが。
 若い専業主婦で数人の子供を持ち、毎日充実した生活を送っている人達も多くいます。

女性の方へ
・雇用機会均等法、女性の雇用機会を増やす活動などの世の中の風潮、果ては一部女権論者のように女性で一生の仕事を持たない女は馬鹿と言わんばかりの発言に惑わされてはいませんか?

子供が一人で良いと思っている人へ
・昔のように家の中やご近所で子供社会を持つ権利を子供から奪って良いのでしょうか?
 小さい時から社会生活の訓練の不足が、我慢の出来ぬ子を生み、いじめ、引きこもりなどの原因の一つになっていると思いませんか?

[教育費用、高学歴化、出産費用などで金銭面的な余裕がないと言う人へ
 しばらくは大変でしょうが貧乏人の子沢山
でも良いと思いませんか?
・社会生活のルールを覚えさせる。
・助け合い、思いやりの心ができる
・我慢することを覚える
・子供達は自分で遊ぶ方法考えることで、自分で考える力や習慣がつく
・ハングリー精神の養成
・競争社会に生きる智恵を学ぶ
・忙しく働く母親の背をみて子供が育つ
など良いことも一杯あると思うのですが。

[私の意見]
 私は若い人達がこれについてどう評価しても良いと思っている。
 例えば将来はともかく今を全力でやるのも良いし、将来設計までがっちり計算するのも自由だ。
 そして戦争時代の様に「産めよ増やせよ」など号令をかけたり、世論と言う形の圧迫を加えることにも反対だ。

 ただ若い人達に言いたいのは、最初に断ったように、世の風潮に流されず、それぞれ自分が将来(それと是非国の将来も)を見据えた、自分なりの考えを持ってその方向を決めて貰いたいものだ。

 最近の調査で男は仕事女は家庭の考えに反対する意見が50%を越したそうだ。
 私はこの様に決めつけるのは時代遅れかも知れぬが、本人がこれに囚われずに自分の意志でどちらかを決定して貰いたいと思っている。


*****************************************
  少子化問題とリーダーシップ
*****************************************
 福田さんは就任の会見で、少子化問題については、少子化は避けられない現実だと軽く触れただけだ。
 内閣には少子化担当大臣として、上川陽子さんを留任させたが、福田さんの考えから類推するとどれだけ力を入れるか判らない。

 しかし今問題になっている産婦人科医の充実、保育所の増設、企業や社会の子育て協力などやらねばならぬし、またやれることは多く残っている。

 そして昨日も書いたように、最後の問題は一番難しい少子化問題解決に対する上記のような国民の意識の改革だ。
 その事を国民を納得させる為には福田さん自身の しっかりした見通しと信念が必要だ。
 然しこの問題を話すには、微妙な問題も絡むだけに、「産む機械」のように、マスコミが手ぐすね引いて、失言の機会を狙っているからなお一層の気配りが必要となるだろう。

 然し、昨日、高齢化もそれなりにメリットがあると書いたが、少子化の解決は日本の為になることばかりで、デメリットは何もない

 福田さんが少子化を避けられぬ現実として切り捨てないで、問題解決の一番の障碍である国民の意識の問題にも前向きに取り組んで貰いたいものだ
 

参照;
 カテゴリー → 少子高齢化


このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ


少子化に関する討論会

2007-04-28 09:07:11 | 少子高齢化
昨夜、NHKの九州地域カパーする番組で、少子化問題についての討論会があった。

私はこの問題について何回もブログで書いているので、印象に強く残った点について書いて見る。

1.出席者に遙 洋子さんがいたこと。
女性の立場に立った、過激な発言で有名な彼女を何故NHKが重用するのか分からない。

彼女のことで今でも思い出すのは、「たかじんのそこまで言って委員会」で田島陽子さんと彼女が女性の立場でまくし立てた後、司会の辛坊さんが彼女達の発言の賛成の有無について、聴衆の女性の挙手を求めたところ、殆どの人が手を上げなかった事だ。

このことからも彼女が必ずしも多くの女性の意見を代表しているのではないことが分かる。

念のために彼女のホーム・ページを見たが、各テレビ局のうちNHKへの出演が17回と、次位の読売テレビの7回などと比較すると飛び抜けている。

NHKが彼女を登用したのは、単なる前例に従うだけなのか、それとも何か意図があるのかと疑いたくなる。

2.鹿児島県の徳之島の大家族の例
大阪から全国で一番出産率の高い徳之島へUターンした大家族の例の放映があった。

出産の度に、コミュニティー全体での祝う習慣。

収入は大阪時代の何分の一かに減ったそうだが、そんな地域のコミュニティーに助けられて、精神的に豊かに暮らしていること。

彼らの生活をサポートするおばあさん。
大きなテーブル(飯台)を囲む大家族。
田や畑を走り廻る子供達。
家の内外で、年上の子が年下の子を世話する子供社会。
私たちの子供時代に経験した社会だ。

3.貧乏人の子沢山有用論
子供や社会のためには、貧乏の中で、多くの子供を育てるのが将来のためになると説く男の人がいた。

私もそれこそ文字通りの貧乏人の子沢山の中で育ったので、彼の言うことがよく分かる。
家族全員での助け合い。
掃除、洗濯の手伝い、山への薪取りなど遊び半分でしたものだ。
私も姉に随分世話になったし、私も末弟をおぶって外で遊んだ記憶がある。

兄弟は貧乏な暮らしの中で我慢することを覚えた。

勿論彼の持論は皆からの反応はなかったし、私も今の時代に、貧乏をしても大家族を持てとは言えない。

然し、子供のお蔭で、家計が苦しくなっても、今までのように遊びに行かれなくなって、それ以上のメリットや楽しさもあるのも事実だ。

私の持論だが、若い人達は、仕事をしなければ皆から遅れるとか、社会から取り残されると言う風潮に乗らずに、自分自身の考えで、自分の将来の行く先を考えて貰いたいものだ。

今の若い人らしく、出産を損得勘定で考えても良いが、みな生きるであろう70歳以後の20年近くの生活 をどうするかも考えて欲しいのだ。
長い老い先をただ、二人または一人、それとも子供や孫に囲まれて住むのか。

4.出産、育児に協力しない会社
経営者は出産、育児の協力について、そのメリットも考えるべきだと思う。
(1)会社のイメージアップと女性人材の確保
出産、育児休暇の奨励や、託児所の設置など。
少子化、人材不足の傾向で今後女性の重要性が益々増えてくる。

(2)要員管理の合理化を考えるチャンス
出産、育児休暇を与えることで、
1)一人要員が減っても、仕事に影響を及ばさないような、作業方法の改善や、要員管理の合理化を考える良い機会だ。
2)要員の仕事の巾を拡げるのチャンスと捉える。
単能より多機能のスタッフを持つ方が、要員管理の巾が出来る。
仕事を変わることで、要員の考えの巾がひろくなる。

5.若い男性の発言への拍手
今時の服装をした若い男性が、「私は女性は家庭を護って貰って、私は仕事で頑張ります」と発言した時、パラパラではあるが、討論会で唯一度の拍手が起こった。
私のような年寄りでさえ、偉い古風なことを言うなと思ったくらいなのに、何で皆が拍手したのか??!!

全体の印象
1.討論会では、少子化そのものだけの問題に囚われて、少子化が日本に及ぼす影響、年金制度への影響、少子化→人口減→経済の縮小→競争力の低下→日本の貧困化の可能性
など、全国的な視点が抜けている。

そのことを考えた上で、若い二人が本人の考えとそれが社会への影響とどう折り合いをつけたら良いかを議論すべきだ。
遙 洋子さんのように本人の自由だと皆が思ったら、日本と言うコミュニティーは壊れたしまう。
いや現に壊れかかっているのかも知れない。

2.徳之島で大家族がコミュニティーの助けの中で豊かな生活を送っていることが紹介されたが、肝心の都会でのコミュニティー作り に着いての議論が全くない。

3.遙 洋子さんを登用したNHKが討論会をどう持って行くのか、心配していたが彼女とと同じ考えを持っている人は唯一人だった。
他にもいたかも知れないが、その場に雰囲気に呑まれて発言しなかったかも知れない。
いずれにしても、世の中全体が少子化に対する考え方が少しづつ変わってきているように感じた。

少子化問題は、日本の行く先を決める大きな問題だ。

国民全体で、もっと深刻に考えねばならぬと思う。

参照:
少子化問題解決を妨げるもの
子育てより自分の生活優先

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ

子育てより自分の生活優先と考えている若い人達へ

2007-02-18 22:18:01 | 少子高齢化

2月13日の下記のブログで、
世田谷区のアンケートで男性の約52%、女性の43%が「子育てよりも自分の生活優先」を少子化の理由に上げているのに驚いた、
そして、私は、若い人達がその就職、結婚、出産、育児の問題について進路を決める時は、どの方向に進むにせよ、世の風潮に流されずにそれぞれの価値観と、ある程度の世の中に対する責任感を持って、自分の進路を決めて欲しいと、

書いた。
 少子化と若い人達の責任

今日は、  「子育てよりも自分の生活優先」と言う考えで、自分達の進路を考えている若い人達に、前にも一度書いたが、80歳を越して、そろそろお迎えが近くなった、私の経験と考えを聞いて貰いたいと思う。

<<叔母の死>>
身内で二つの不幸があった。一人は家内の叔母で、一人は私の従兄弟だ。

叔母は子供が一人も出来ないまま離婚し、その後、自分の持ち家で内縁の夫と二人で暮らしてた。

90歳近くになった叔母は、自分を世話して貰う条件で、その遺産を全て夫の娘(叔母とは血縁関係の無い)に相続させることにに決めていた。

その後、叔母が体を壊して、長い間入院したが、その娘が約束の週に一度の見舞いにも稀にしか来ず、病院の支払い(叔母の貯金からの)も滞りがちなのを、週に一度、交代で見舞いに来ていた甥や姪達にこぼしていた。

入院が長引き、噂に聞いた病院のたらい回しで、4回も転院させられた。
その都度、一度家に帰って見たいし、夫にも逢いたいと言う叔母の希望も、何故かその娘の拒否に会ったと聞いて、彼女の甥や姪達を怒らせていた。

結局、私の家内と息子が見舞に行ったその日に、見取る人一人もいないまま、旅立ってしまった。

<<従兄弟の死>>
その後、その甥の一人(私の従兄弟)も不治の病気で床に就いたのだが、本人の希望と、大家族と知った病院の先生の行き届いた計らいで、自宅療養をすることになった。

彼は兄弟姉妹も多く、また子だくさんだったので、彼の病床にはいつも多くの人がいて、病人本人の冗談で笑い声がたえなかった。

彼は頑固にも、家族になるべく世話をかけぬよう、入浴、排便など全て一人ですませていた。
最後の夜も自分でトイレに行き、寝床で眠りについたまま家族皆から見取られながら一生を終えたそうだ。

我々年寄りには叔母の孤独死と、従兄弟の羨ましい程の死に方が余りにも際立っていたので、考えさせられることが多かった。

<<老後をどのように過ごすか>>
入院中の叔母の気持ちはどっだっただろう。
彼女にとっての、唯一の救いは多くの甥や姪が彼女の愚痴を聞いてくれた事だろう。
家で療養していた、従兄弟や彼の家族ははどのような気持ちで病気と向き合っていたのだろう。

<これからの時代の老後>
今の若い人達も皆きっと80歳以上は生きるに違いない。

そして年をとる程、否応なしに、夫婦の内どちらかが、先に逝き、友達も限りなく0に近づいて来る。

その減ってくる大切な友達さえ病気の進行とともに、お互いの遠慮からだろうか、次第に疎遠になって来る例を多く見て来ている。

そうすれば誰に頼れば良いのだろうか。

<<若い人達へ>>
その時、我が子を持たないのは、自分の責任だから諦めるしかないと思うしかないでしょう。

もし、何人かの子供がいれば、交代で来てくれるでしょうが、一人っ子では自分の家庭の生活や仕事もあり、100%頼りにできないのは、私達周辺の老人社会を見れば、容易に想像できることです。

おまけに、これからの少子化で、入院しても訪ねてくれる兄弟、甥、姪の数も大幅に限られて来るのは間違いないでしょう。

それでも孤独に耐えて最後の日を迎えますか。

「子育てよりも自分の生活優先」で若い日を楽しんだから、それで良いと割り切れますか。

<終わり良ければ全て良しか、それとも>
若い時苦労しても、終わり良ければ全て良しと思いますか。

それとも只今現在を精一杯楽しめれば、後はどうにかなると思いますか。

ただ老婆心から言えば、
自分の仕事を通じて、世の中に貢献してきた思う人は、例え子供がいなくて前に書いた状況になっても、それなりの満足感で老後を送れるかも知れません。

人の生き方はそれぞれの価値観で決めて良いと思います。

然し、 「子育てよりも自分の生活優先」と言う、取り返しのつかない若い時の選択を、 老後になって後悔だけ
しない様、良く良く考えておく必要 があるような気がしますが。

特に女性の方にお願いです。
雇用機会均等法、女性の雇用機会を増やす活動、果ては一部女権論者のように女性で一生の仕事を持たない女は馬鹿と言わんばかりの発言に惑わされないで下さい。

上の法律や世田谷区などの活動は、女性の将来への選択の範囲を拡げるための法律や活動なのですから。

結局決めるのは女性自身の問題で、その選択に次代を担う十分且つ立派な子供のを育てる と言う、立派な選択もあるのだと忘れないで下さい。
なおご参考までに私のブログへコメントして頂いた方のお考えを紹介します。

我が家は5人家族 (takkyu)
現在私は、妻と10歳の長男、7歳の長女、4歳の次女と5人で暮らしております。
毎日が賑やかというよりうるさいくらですので、余計に疲れることもありますし、子供にもお金はかかります、当然のように。。。
けれど楽しいですね、やっぱり。
私自身も4人兄弟でしたし、おじ、おば、いとこも多く正月やお盆の賑やかさは本当に懐かしく想い出されます。
それも田舎、農村部だったからかもしれません。
世界、社会が変化していく中ではどうしようもない部分もあるのでしょうが、今は社会の中での選択肢や情報が多すぎるのかもしれませんね。
ほんの少し前の農村地帯の子供や親戚の多い生活を体験していない方には、実感ないでしょうが、子供は多いにこしたことは無い、もちろん都市部であっても。
ですが、世界が、社会がどう変化してもそれに対応するのは、
1 親、家庭
2 政府
3 学校 かなと思います。
それぞれが、それぞれの理念をもって丁々発止やりあって、最もいい方向を見出すようになればなあと思います。
政府主導ではない形で、子供を持つ親の意見を吸い上げてくれればなあと思っています。
最後にもう少し「シンプルでわかりやすいコンパクトな社会」になってくれたらなあと思います。」

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ