ランニングハイカーのぺーじ(2010.10.09~)

ランニングハイキングの記録

はまっている本271

2025-03-04 17:43:35 | 図書

 また、太宰治の本を読んだ。作品名は「きりぎりす」です。これは表題を含む短編小説集で14編から成っている。この14編は前々回読んだ「ヴィヨンの妻」の表題の短編小説集とは異なり。ここの小説が多彩で悲劇あり推理小説あり私生活をヒントにしたものなど多岐にわたっています。個々についての感想はネタバレと書くのが大変なのでは述べません。とにかく面白く、マンネリ化していない。さらに短編なのでどれも2時間くらいで読み切れるので解説も含めて309頁ですが1週間で読破出来ました。それほど太宰治の暗さも感じないのでお勧めできる一冊です!!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本270

2025-02-27 08:14:15 | 図書

 また、太宰治の本を読んだ。作品名は「津軽」です。これは太宰治の他の作品とは異なり彼が故郷の津軽を3週間を旅行した時の旅行記です。ただ、単なる津軽のガイドブックでなくて彼の友人たちの交流が中心に書かれている。私自身は40年ほど前に津軽を少し旅したことがあり、それを思い出して懐かしさを感じました。彼の3週間を旅行の中で彼の故郷との繋がり交友関係が垣間見えるそんな作品です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本269

2025-02-21 16:25:05 | 図書

 また、太宰治の本を読んだ。作品名は「ヴィヨンの妻」です。これは表題を含む短編小説集で8編から成っている。太宰治の晩年の作品集のことで実体験から書かれた虚構のようです。テーマ的には家族を強く意識しています。読んでみて「晩年」と傾向が似ているがより死に向かう太宰治の予感を感じました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本268

2025-02-15 16:19:33 | 図書

 また、太宰治の本を読んだ。作品名は「斜陽」です。これは戦争前後の没落貴族(母、姉、弟)とその関係者の作家の4人の物語です。そのうち2人が亡くなり、姉は未婚の母になるというバッドエンドですが。弟と作家に太宰治がかぶってみえた。ストーリーは分かりやすくて登場人物も少ない。さらに太宰治らしさが出ているので一気読みしてしまった。読んでいて闇の中に引き込まれる面白さがある太宰治を感じることができるお勧めできる一冊です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本267

2025-02-12 06:55:47 | 図書

 また、太宰治の本を読んだ。作品名は「晩年」です。これは短編小説集で15編から成っている。内容は、幼年期・少年期の自伝的なもの「思い出」、自ら起こした心中事件を語った「道化の華」が読後に印象に残った。また、それ以外は創作小説だと思うが太宰の内面の思いが反映している。全体的に面白いと言うより自殺に向かう気持ちが垣間見える短編小説集だと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本268

2025-02-04 04:04:19 | 図書

 太宰治の本を読んだ。作品名は「人間失格」です。おそらく45年以上前の高校時代に読んだことがあるのだがその時の感想は覚えていないので初めて読んだと同様です。感想は、はっきり主人公は作品名のとおり「人間失格」です。こんな人間なのに女性にもてるのが全く理解できない、よほど外見がいいのだろうか? 最初は太宰治の自叙伝小説かと思ったがそうではない、ただし、彼の生涯とかなりの部分かぶっている。

 最初に述べたようにこの主人公は好きではないが、なぜか不思議なお酒に酔った時のような心地よさがこの作品にはある。これから暫く太宰治の世界に入っていきます。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本267

2025-02-01 04:22:50 | 図書

 酒井順子の本を読んだ。作品名は「消費される階級」です。これは現代の格差社会をいくつかのテーマを取り上げてエッセイ形式で述べている。具体的には、「有名になる」価値の今昔事情、超高齢化時代のおばあさん格差、稼ぐ女と使う女など、21のテーマです。相変わらずの酒井順子さんの鋭い視点に同感です。個人的には今は格差があったほうが健全で社会がうまくいいと思いますがどうでしょうか? 昭和の一億総中流時代のほうが不健全だったと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本266

2025-01-27 06:23:28 | 図書

 島崎藤村の作品を読んだ、作品名は「夜明け前」です。第一部上・下、第二部上・下の4冊から成る長編小説です。読み切るのに3週間以上かかってしまったが完読してほっとしている。

 あらすじは島崎藤村の父親の生涯の実録小説です。注解ではかなりの虚構もあるそうですがほぼ実話と思って読みました。主人公の島崎藤村の父親は長野県の木曽の馬籠の今でいう旅館に生まれた。それだけならなんて事のない人だが、生きた時代が幕末から明治時代と凄くて小説の中にその時代の様子が描かれているので歴史小説の側面もある小説です。今のようなインターネットもない時代によくもここまで調べたのか頭が上がらないです。明治維新の余波を受けて最期は狂い死にしてしまった主人公(島崎藤村の父親)だが、懸命に時代の変化に正面から向き合って生きた生涯に感動しました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本265

2024-12-28 08:27:43 | 図書

 島崎藤村の作品を読んだ、作品名は「千曲川のスケッチ」です。これは藤村が小諸(長野県)に教員として住んでいた時のことを日記のような文体で東京の友人に宛てたもので、ほとんど実話だと思われる。理屈抜きにみずみずしいその当時の藤村の体験が目に見えるようでとても快かったです。

 今このような作品を出すと他人の個人情報満載なのでバッシングされそうですが当時は有りだったのでしょう。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本264

2024-12-17 16:32:49 | 図書

 島崎藤村の作品を読んだ、作品名は「生ひ立ちの記・出発」です。これは本の題名の2編を含む10編の短編小説集です。10編もあるので1編ごとの感想をこのブログで述べません。印象に残ったものについて感想を述べてみます。

出発:これはお嫁にいく長女の出発の物語で、家族の別れが生々しく描かれている。

生ひ立ちの記:これは自分の生ひ立ちをある婦人に手紙として書いたもの島崎藤村の自伝小説かどうかは検証していないのでわからないがいずれにせよ興味深く読めた。

眼鏡:ある紳士の旅行記を彼のかけている「眼鏡」の目線でみた擬人化小説で一番面白かったです。

 全体的な印象はどの作品も島崎藤村の人生経験が反映されているようにおもえてならない。ただし、この本は新潮文庫の昭和42年の発売のもので   注釈は全くないが、漢字も旧字を用いているのでスマートフォンで調べながら読んだのでそれが大変だった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本263

2024-12-05 17:37:48 | 図書

 「休むヒント。」というエッセイ集を読んだ。これは33人の主にエッセイストの文字通りの「休むヒント」のエッセイを収録したものです。読んでみて残念ながらハズレだった。F市の図書館で半年間待ってやっと借りることができたのに、エッセイストは常人ではないので考えが一般の人とずれている。今、愛犬を亡くしてペットロスになっていたのでちょうどよいと思っていたのに全く参考にならなかった以上です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本262

2024-11-30 15:55:43 | 図書

 また、大塚ひかりさんの作品を読んだ、作品名は「うん古典  -うんこで読み解く日本の歴史- 」です。これは古典の「うんこ話」が生まれた時代背景や歴史状況、当時の日本人の心性に迫るものです。よくそこまで調べたかと著者の努力には頭が上がらないです。しかしながらあまりにもまとも書きすぎているので内容が教科書的で読んでいて面白みがなくて国語か歴史の勉強をしている感じがした。もっとユーモラスに書かないとお金を払ってまで購入する人はいないでしょう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本261

2024-11-27 08:41:51 | 図書

 島崎藤村の作品を読んだ、作品名は「家 上巻・下巻」です。これは明治期の二つの旧家の没落を描いたもので小泉家と橋本家の2つの旧家が登場人物している。前者は藤村の生家である島崎家を、後者は藤村の姉園が嫁いだ高瀬家をモデルとしているのことです。

 自叙伝小説のようであるがあくまでもモデルにしただけで創作小説のようです。読んでみてその時期の明治期の家長制度の大変さがよく分かった。2家共に長男が結果として失敗して没落していく様が哀れに思えた。一方で三男の藤村は気軽な立場なのでマイペースで成功していくのが対照的です。小説としては長編で登場人物が多くて読みごたえがありました。ある程度の一気読みしないと物語の筋がわからくなります。但し、引用は少なくて読みやすいので藤村の長編小説を読もうとする人にはお勧めです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本260

2024-11-08 17:01:25 | 図書

 また、大塚ひかりさんの作品を読んだ、作品名は「ひとりみの日本史」です。「ひとりみ」とは独身者のことで、独身者を日本史から分析したものです。これを読んで皆結婚できるようになったのは最近であると分かった。それまでは結婚できるのは一部の身分の高いレベルの人々だった。また、結婚できる条件がありながらしなかった人々の理由もわかりよかったです。一方で令和の現代は結婚できるにはハードが上がってしまい結果として少子化が進んでいる。

 この作品は特に「ひとりみ」を推奨も否定もしていない中立的に冷静に史実に則って分析しているのでかなりのまともな本で力作であると私は評価できます。是非少子化問題に取り組んでいる役所の人たちや結婚に悩んでいる若者たちにも読んでもらいたい一冊です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はまっている本259

2024-11-03 03:28:26 | 図書

 島崎藤村の作品を読んだ、作品名は「破戒」です。これは島崎藤村の長編小説で前回読んだ「桜の実の熟する時」、前々回読んだ「春」のような自伝小説ではない創作小説です。ざっくり言うと被差別部落出身の小学校教師の苦悩の物語です。令和の現代もまだ問題の被差別部落の問題が当時の明治時代にはいっそうの差別問題だったかは想像できます。詳細はネタバレになるので述べられないが全体がわかりやすく最後はどうなるかを期待される展開は読んでいてとても興味深かったです。単に陰鬱な社会問題小説だけでなく友情と恋愛も盛り込んだ傑作であると思いました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする