六甲高山植物園の目玉と言えば何と言ってもロックガーデン!
タイミングが合えば、高山植物の女王コマクサや、ヒマラヤの青いケシが咲き乱れる光景が見られます。
今回もそこそこ咲いていたのですが、雨のせいで十分には写真が撮れず・・・
何とか晴れ間に写した花の姿をどうぞご覧ください。
一番びっしりと咲いていたのがこちらです。
(上から写してみました)
密すぎて何がなんだか・・ですが、ご存じイブキジャコウソウ(シソ科イブキジャコウソウ属)です。
普通のお庭でも育てられますが、多少冷涼な気候の方がやはり元気があるようですね。
タイミングも良かったようです。
マツムシソウ(マツムシソウ科マツムシソウ属)が綺麗に咲いていました。
こちらは山地の高原に生える日本固有種なんだそうです。
六甲高山植物園では夏~秋にかけて、いつでも咲いている印象。
ノコギリソウ(キク科ノコギリソウ属)は園芸種もあるので、高原の花とは気づかない人も多いかも。
でも野生では、標高1000m以上の高地に分布するそうです。
こちらはタテヤマウツボグサ(シソ科ウツボグサ属)です。
京都府立植物園では5月頃に咲いていましたが、自生地(亜高山~高山の草地)では夏の花です。
おや、木の陰で何か動きました。鳥?
そーっとカメラを向けてみると・・・あなたはだあれ?
ホオジロの幼鳥?お母ちゃんを待ってるのか、ついにへたり込んでキョロキョロ。
私がいたら親が現れないので、何枚か撮らせてもらって離れました。
こちらは有名なエーデルワイス(キク科ウスユキソウ属)。
和名はセイヨウウスユキソウで、星型のこの花を高山で見ると感動するそうです。
残念ながら、この日はまだましでしたが、このところの暑さで花はへたり気味。
この花はまだマシですが、他のはほぼ傷んでいました。
タイミングもありますが、やはり自生地で見るのが一番なんでしょうね。
同じく日本に自生している花ではありませんが、六甲高山植物園の目玉のひとつがこちら。
ヒマラヤの青いケシ、メコノプシスです。
このエリアには沢山の株が伸びていましたが、咲いていたのはたったの一輪。
しかも、ケシ科特有の四弁花のうちひとひらが落ちてしまい、横から蕊の様子が観察できました(笑)
いかにも和風なこちらの花は、タンナショウマ(バラ科ヤマブキショウマ属)。
名前も地名っぽいですし、てっきり日本の花とばかり思っていたら、何と韓国の花でした。
タンナ(丹那)というのは、済州島の古名なんだそうです。
別名はタンナチダケサシ。確かにチダケサシに似ていました。
こちらは遠目でも目立っていた真っ赤なチダケサシ風・・
名札には「アスチルベ・シネンシス」。
その名の通り、中国原産のアスチルベで、種々の園芸種を生み出しているようです。
日本のアスチルベ、チダケサシは、こちらでは見られませんでした。
ところで、上の「タンナチダケサシ」はバラ科ですが、このアスチルベはユキノシタ科です。
そう、「チダケサシ」はユキノシタ科なんです。
なんとややこしい・・・
近くに咲いていた綺麗なピンクのテンナンショウ。
その名も、モモイロテンナンショウ(サトイモ科テンナンショウ属)。
園芸品種のように綺麗ですが、こちらも中国は四川省に自生するテンナンショウの仲間です。
「マムシグサの仲間は苦手!」という方でもこれなら大丈夫かも。
このように、六甲高山植物園のロックガーデンは日本の高山植物だけでなく、広く海外の植物も育てられています。
綺麗な花が多いのですが、ほとんどの名前が学名そのものなのが難点・・・
出来れば現地の呼び名を和訳したような名前にしてもらえたら、もっと親しみを覚えるのですが・・・
さて、日本の花に戻ります。
こちらは、秋田以西の山地の林下に生えるシライトソウ(シュロソウ科シライトソウ属)。
糸を束ねたような姿が特徴的です。
最後は高山植物の女王、コマクサ(ケシ科ケマンソウ属)です。
他の植物が生育できないような厳しい環境に咲くことから「孤高の女王」とも呼ばれるとか。
六甲高山植物園でも他から隔離したような場所に育てられていました。
残念!花がほとんど終わっていてたった一輪だけ花の名残があったのみ・・・
登山する方がけわしい山道を登ってコマクサの群落を見たら、感動されるでしょうね~
ということで、今日はロックガーデンの花たちでした。
さて、明日は「その他もろもろ」。
お楽しみに!
【撮影:2022/6/25 六甲高山植物園】