なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

御陵の森にヤブミョウガとソクズの群生

2022-07-19 05:29:47 | 植物

御陵の森にそろそろソクズが咲くころと思い、寄り道して帰りました。
まず出迎えてくれたのがヤブミョウガ。


薄暗い林内に沢山咲く姿はなかなか印象的です。
この日は徒歩でしたが、車で通っただけでも目に留まります。


ヤブミョウガはツユクサ科ヤブミョウガ属。
関東以西の林縁に自生します。
草丈が大きく、ミョウガに似た葉をつけるのでこの名が付きました。


雌雄異花で、同じ株に雄花と雌花がありますが、少し時期が遅くほとんど実になっていました。
実からぴょろんと出ている毛は、花柱です。
今はまだ白い実ですが、これが次第に黒真珠のような光沢のある実に変わります。
その頃にはこの花柱はとれてしまいます。






写真を撮りながら歩いているとほどなくソクズの場所に到達です。
やった!満開です!


ソクズはガマズミ科ニワトコ属。
(以前はスイカズラ科、次はレンプクソウ科、それがガマズミ科に変わったらしい・・・)
別名はクサニワトコ。葉がニワトコに似ています。
ソクズは民間薬としてリウマチ、神経痛、むくみなどに用いられるそうです。
和名のソクズは生薬名のサクチョウ(蒴藋)に由来するとか・・・
(東京生薬協会HPより)


面白いのはその花です。


花の中に黄色い粒々が混じっているのがお分かりでしょうか。


もうちょっと大きく見てみると・・・(トリミング画像です)
真ん中が少し凹んだ黄色い粒。これは腺体という器官で、中央のくぼみに蜜が溜まっています。
どうりで、アリが集まっているわけです。
花は星型で、放射状に雄蕊が見えます。


見えませんが、大きくすると黄色の腺体一つ一つにアリが止まっています。


何度も近くを通っているのですが、こんなに満開の時期に来たのは初めてです。
それにしても、花には蜜がないそうですが、どうやって受粉するのでしょうか。
実はニワトコ同様赤く熟すそうですので、今度はその様子も見てみたいです。


たった20分ほどのお散歩でしたが、楽しかったです。
それにしても、他の場所にはないのに、どうしてここだけこんなにソクズが咲いているのでしょうね~


【撮影:2022/7/11  京都市伏見区】

コメント (16)
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