今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

母の日だぜテンちゃん

2019年05月09日 | (故)テン
お店は、いよいよ明日から本格的に母の日モードに入ります。
日頃の数十倍の販売量に配達量。
ギフト仕様は作っても作ってもなくなるので、夜を徹して作り置きします。
年間最大のイベント。
花屋なら慣れたもんですが、それでもやっぱり大変だ。

今日はお店の広告用の写真を一部拝借しちゃいました。
とにかく花、花、花。
花がいっぱい。
こんな感じの店内です。




さて、上の2枚目の写真と同じアングルを自分のガラ携で撮ってみると・・、



むむむ、何だかスモークがかって解像度の差は歴然。
いい加減にカメラ変えろ、誰でもそう思いますよね。

それはとりあえず差し置いて、(汗)
上のガラ携写真、よく見ると、いるんです。
下の方に・・・こんなのが。



テンちゃんでした。
そうなんです。
テンちゃんはお花屋さんの看板猫なんです。

10連休で病院が休みのときだけ自宅輸液を甘受しました。
最近はまた暴れるようになったテンちゃん。
相変わらず保護者を翻弄しています。


「ふん! 知ったことか」(テンちゃん)

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余命 ~命を考えさせる猫~

2019年04月18日 | (故)テン
テンちゃんの近況です。
テンちゃんのことを書くのは正直言ってつらい。病状(検査値)や年齢から慢性腎不全の末期と診断され、ネットやもろもろの本で調べても、その平均余命はもって200日というところ。テンちゃんはこの夏を越えられない可能性が高いのです。

しかしテンちゃんはまだまだ元気。リードフリーのわが家では音も立てない素早い動き。高いところも大好きです。ちなみに、他の猫たちとは不干渉主義でうまくやっています。これまで一切のトラブルなしはむしろ優良ニャンコの域だ。食欲も増して、往年と較べれば半分もないけど、みうのような少食猫よりは食べている。しかし体重は減る一方で、直近ではついに3.7kgまで落ちました。


最近は冷蔵庫の上がお気に入りの居場所

唯一の悩みは輸液嫌いなこと。家で老夫婦が相手ではまったく言うことをきかず、病院でも次第に抵抗を増してきた。そのうち看護師さんの手にも負えなくなって、ついには若い新人の先生を相手に大暴れ。しかも2回続けて繰り返したので、"要注意猫"のレッテルを貼られてしまいました。家でトライしてもまずダメなので、1日か2日おきに通院してベテランの先生に施してもらっています。

「本当は1日に1回か2回は必要なんだけどね」と先生。まだ食欲があると言うと「不思議だ」を繰り返しています。ただ、輸液なしで3日目になるとさすがに動かなくなって、食べるどころか水を飲んでも吐いちゃう始末。輸液が命綱になっていることは明白です。


家でも日光浴が大好き (右はみう)

ところで移動が大嫌いだったテンちゃんでしたが、この問題はすっかり解決しました。もともと横から押し込み式のキャリーケースを断固拒否、そのためスポーツ用のバッグで運んでいました。当初は落ち着いていたテンちゃん、そのうちそのバッグも拒否するように。今にして思えば、やはり外が見えないので怖かったらしい。それで横と上から入れる専用のソフトバッグを購入。今ではそれがお気に入りになって、移動じゃなくても何かと自分から入って休んでます。これで保護者は救われた。


お気に入りのケースの中、病院の待合室にて

先生は言います。「こんなに輸液嫌いの猫を、果たしてここまでして延命するかどうか。何が猫にとって幸せかなんてわかんないよ。」 通院と大嫌いな輸液のストレス。そのストレスに見合った余生じゃないと、テンちゃんにとっては割りに合わないというわけだ。そして、それを判断するのが保護者の役目だと。

しかもノラ保護の観点から言えば、テンちゃんに要している時間や手間やお金をまだ外にいる連中に回せば、直ぐにでも救いの手を差し伸べることができるかもしれない。1匹でも多くのノラを救うためにはある程度の妥協も必要だろう。家の子志願のノラたちから、「不公平」だ「差別」だと訴えられても仕方のない状況だ。

でも、だからって、テンちゃんを見放すなんてことできますか・・・??

こと命に関する限り、"総論"なんてものはあり得ない。個々の命を十把一絡げにして話すなんて、暴論に過ぎると思うのです。何故ならテンちゃんの命は、他の何物にも代えられないからだ。 かくしてわが家は、テンちゃんが「もういいよ」と言うまで、いや、弱気になったときは励ましてでも、最後の最後までお付合いすると決めているのです。


暖かくなった今日この頃、緑になった店裏の草むらにて
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蘇るんだ! 不死鳥テンちゃん

2019年02月24日 | (故)テン
気になるニャーとテンのその後です。
ニャーはとりあえず一般食に戻したところ、少しづつ食欲回復中。
その経緯は後日として、今回は危機的状況だったテンちゃんの速報です。
4日前にテンちゃんの記事を書いたときは、正直"そのとき"を覚悟していた。
毛並みや朦朧とした動き方が、見送る直前のテツと似ていたのです。


もうダメかと思った絶食5日目の朝

その翌日は、4月の陽気となる暖かな日だった。
日光浴のために店に来たテンちゃん、暖かくて調子がいいのか、よちよちと散歩も。
そして、夕方に少しだけレトルトを口にしたのです。
食べ物を口にするのはまるまる5日振りのことでした。

しかし動きはますます朦朧となり、その後の2日間、一昨日と昨日は家で過ごした。
一昨日は1日中、コタツの中か自分の寝床で。
ただ、総合栄養食のチュールを見つけたのでやってみると1本(14g)食べた。
それをきっかけに、シーバ10粒ほどとレトルトも少し。


コタツの中のテンちゃん(暑くてダレてます)
遠慮か恐いのか、テンちゃんがコタツに入ると他の子たちが出ちゃいます

昨日は、家の中を歩き回ったり自分で水を飲みに行く動きも。
そしてシーバにレトルト、それに缶詰と口にする量も増えてきた。
今日は再び暖かい日となったので店へ。
その前に、朝は自分から出てきてご飯の催促。
食べた量は少なかったけど、いやあ久々の催促は嬉しかったですね。
店でもそこそこ食べたらしい。
帰って来たテンちゃんを見ると、ビロード毛並みが幾分戻っているように見えた。


オジンの膝の上で
実はテンちゃん、家では完全にオジンの後追いになりました

一方輸液に関しては、老夫婦が相手では断固拒否を貫いたまま。
というよりもうトラウマに近い。
準備を始めただけで身体を硬くして抵抗。
なのでただでさえ薄い背中をつまむことができない。
しかも針を当てただけでビクンと大きく反応し、立ち上がって暴れる始末。

ということで1日おきに病院に駆け込んでいます。
病院でのテンちゃんは、看護師さんたちに同じことをされてもまったくのリラックス?
こういうのを「借りてきた猫」って言うのでしょうか。
この病院は治療費も輸液セットもどちらかと言うと少々お高め。
でも、いざというときに持ち込んでお願いすれば看護師さんたちが厚意でやってくれる。
みんなとても親切です。


よちよち歩きながら青い草を探し回った3日前

ある病院のブログに、輸液を止めると尿毒が回って苦しくなる。
だから最後を迎えるにしても、安らかに逝ってもらうために輸液は続けた方がいいと。
我々保護者はその方針で行くことにしました。
あとはテンちゃんにもっと生きようという意志があれば、食欲は自然に回復するはず。
だから、テンちゃんがもっと生きたいと思うような日々を提供すること。
"最後"を視野に入れながら悲壮感もなく自然に頑張るテンちゃん。
お世話しながら、実はとても大切な何かをもらい続けているのかもしれません。

我々保護者のすべきことは決まりました。
あとは、何とか自宅輸液を実現することです。
長期戦に備えて。


「家猫もいいけど、やっぱり店は落ち着くなあ」


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もうひとつの命の話 ~テンちゃんからの贈り物~

2019年02月20日 | (故)テン
尿結石に膀胱炎、そして急性腎炎を繰り返し、ついには拒食症になったニャーにオロオロするうちに、もうひとつの命の話がゆっくりと、そして静かに進行していました。

テンちゃんのことです。末期的な慢性腎不全で「生きているのが不思議」と診断されたのに、その後の輸液で元気復活、今月5日の前回記事では余生を謳歌していると書いたばかり。そう言えば2年前に満身創痍のテンちゃんを保護したときも、別の先生に同じことを言われた。でも、それから奇跡の復活を遂げたのでした。やっぱりテンちゃんには、あの怪獣声でわめきながら店内を見回る姿がよく似合う。


昨秋まだ元気な頃、出荷待ちの花苗をバックにくつろぐテンちゃん(再掲)

ニャーの輸液事故が続いてあたふたしていた頃、テンちゃんにもやはり輸液ができなかった。しかしオシッコ詰まり騒動で緊急を要するニャーを優先させ、テンちゃんの輸液は3日ほど空いてしまった。そのことが関係したのか、テンちゃんの様子がおかしくなった。何も食べなくなって動くことすら億劫がるようになったのです。翌日には何とか在宅輸液を行ったけど状態はさらに悪化して、食べるどころか水を飲むだけで吐き続けた。

あまりにも急な変調振りに慢性腎不全以外の原因を予想し、さらに翌日、昨日になって病院に行きました。しかし先生は診察もせずに「想定内」と頷くばかり。高額の血液検査は自分の方から見合わせた。過去2回の検査でCREもBUNも測定限界を超えている。改善を期待できない限り、測定しても意味がないのです。それに、どんな結果であろうと結論は輸液を続けるしかない。それでも先生は吐き止めの注射と、胃酸調整や胃の働きをよくする薬を出してくれました。

病院の後は、店にいても事務所の片隅でうずくまるだけのテンちゃんを連れて帰った。それからは猫の終活や死期に関する情報を読み漁っています。その前日までは腎不全とF.L.U.T.D.(下部尿路疾患)の情報漁り。めまぐるしく変わる事態に気持ちの整理が追いつかない。それにこの情報集めこそが、保護者にとってはテンちゃんの最後を観念して受け入れるための儀式、のようにも思えてくるのです。


わが家ではもう仲間として迎えられています

我々老夫婦には話し合わなければならないことがあった。ひとつには、テンちゃんが輸液を苦痛に感じ始めていること。病院で輸液を受けたとき先生が驚いていた。テンちゃんの背中の皮膚が硬くなっていると言うのです。それは自分にも心当たりがあった。針が入らず、無理に入れるとテンちゃんが痛がる。テンちゃんの輸液に失敗が多い理由です。しかも既に皮と骨ばかりのテンちゃんがさらに痩せたら・・。こんな状態で毎日輸液を続ければテンちゃんの背中がボロボロになってしまいかねない。一応先生からは現時点で最適の場所を伝授されたけど、やはり不安は拭えません。

自然主義派の妻が、こんなにテンちゃんを苦しめるのならむしろそっとして・・と言い出すのは目に見えている。自分でも、テンちゃんが動けなくなって何も楽しめなくなったら、さすがに無理な延命は控えるべきだと考えていました。でも実際にその段階になると、そんなに簡単に切り替えられるものだろうか。そもそもテンちゃんの不調は、腎不全由来じゃなくて一時的なものかもしれないのです。それに輸液の中断は、果たして自然死と言えるのかそれとも安楽死なのか・・。

テンちゃんは昨日も、保護部屋にある寝床の中でじっとして動かなかった。今日でもうまる4日何も食べていません。強制給餌はもちろん断固拒否。ということで病院でもらった薬も与えることができないでいます。


保護部屋の自分の寝床で1日過ごしたテンちゃん

一方この老保護者の頭の中には、前回食べないニャーのときと同じ考えが駆け巡っています。死期が近付いた猫の行動は? そもそも猫に死という概念や喜怒哀楽があるのか? 獣医師や動物学者など専門家の見解では、人間が猫の行動に自分の感情を映し出しているだけといったものが多い。本当にそうだろうか。愛猫と以心伝心の保護者ならわかる。猫は何かを伝えようとしているんじゃないのか。


食欲なくてもお膳の上に興味が・・家猫らしくなってきた

お店のスタッフも、テンちゃんの命の話には神妙です。人は死に直面した様子に接したとき、なぜか厳かで素直な気持ちになると言う。きっと、死という抗うことのできない絶対無比の力がそうさせるのだろう。何かに追われるように忙しい日々を送る現代人にとって、それは自分自身を見つめ直し、生きることの意味を実感できる、かけがいのない時間と言えるのではないでしょうか。

あのジブリの映画以来、猫の恩返しという言葉が言われるようになりました。猫の恩返しはあるのだろうかと、ネット上でも様々な意見が飛び交っています。保護者からあり余る愛情を注がれた猫は、その分だけ深い信頼と絆を寄せて、この上ない癒しを保護者に与えてくれる。そんな猫という動物の特性が、まるで「恩返し」のように思えるのかもしれません。

テンちゃんは今、まさにその命を使って我々に特別な時間を提供し、この2年間の一宿一飯の恩義に報いようとしているのかな、などと思えてしまうのです。


今日はとても暖かな日、病院帰りは店で過ごしました


この記事を書いている横で眠るテンちゃん
こんな光景、いつまで見ていられるのだろうか

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愛の輸液だ 拒むなテンちゃん

2019年02月05日 | (故)テン
慢性腎不全と診断されたテンちゃんのその後です。
数値的には末期を越えている? 先生からは、今でも食欲があること自体不思議、13~15才とみられる年齢から考えても、今度食欲がなくなったら最後だろうと余命宣告まがいのことを言われちゃいました。でもテンちゃんは輸液のおかげで復活し、今も食べたり甘えたり走り回ったりと元気いっぱい。それで、保護者夫婦は在宅輸液の決断をしたのでした。


ん? これ何?


テンちゃんのバッグです(病院の待合室にて)

まずは先生のコーチングを受けました。肩甲骨の辺りをつまんで三角形のくぼみを作り、そこに針を刺す。輸液の量やスピード、用具の使い方や衛生維持、さらには輸液中のテンちゃんの変化について教わりました。それを携帯ビデオに撮って復習。2日目には実際に自分で刺して液を注入してみた。テンちゃんは少し唸るけど意外とおとなしく、これならいけると確信したのです。


病院は店から歩いて3分(お店見回り中のテンちゃん)

ところが実際に家でやってみるとテンちゃんの様子が全然違い、背中に針を当てただけで大暴れ。次はエリザベスカラーを買って装着、それでもやはり暴れてダメ。そこで一度通院輸液を行っていろいろアドバイスを受け、翌日は診察台と同じような台を用意して再挑戦。ようやく針を刺すことができたものの、20ccほど入れた時点でやっぱり大暴れ中止。1回の目標は150ccとはるか先です。

そもそもテンちゃんは背骨が浮き出るほど痩せてしまったので、針を刺す余地があまりないように思える。何とか刺せても、直ぐに馬のように後足で立って暴れだすのです。この暴れるのが、針も一緒に暴れるのでなかなか危ない。とにかく何とか体得しなければと頑張っているのですが、やはり素人ではダメなんじゃないかと気の萎えること萎えること。


前足を浮かした水の飲み方が評判に

一応その後も毎日試みていますが、針を刺すか液を入れ始めてすぐの時点で暴れだして中止。いまのところ注入できた日は2割程度で、しかも30ccくらいがやっと。今ではテンちゃんを台の上に乗せただけで身体を硬くして吠え出す始末です。それでも輸液は続けなければならないので、3日は空けないよう病院に持ち込んで輸液してもらっています。その時のテンちゃんの従順さったらない。こやつ、まさか若い女性看護師さんにゴマすってたりして。


わが家を探検中のテンちゃん

一方輸液のおかげで、テンちゃんの元気はだいぶ復活してきました。相変わらず昼は店、夜はわが家の生活ですが、店の見回りも小走りになったり遠くまで行く元気も戻ってきた。見回りに疲れれば憩いの場は専らスタッフルームで、古巣のアドミ事務所には興味をなくした様子。スタッフルームではS君やK君を中心に誰彼なく甘えまくっています。スタッフもみな心配してくれるし優しくなって、テンちゃんは今や幸せの絶頂なんじゃないだろうか。


再びお店での日光浴が日課になりました

わが家でも他の猫たちと打ち解けてきた。相変わらず唸り続けだけど喧嘩を仕掛ける素振りはない。体調不良のせいか敵意を見せないニャーともうまくやってます。ホント、テンちゃんにとってはいいことばかり。輸液で悩み続ける保護者の苦労も知らずに、テンちゃんはしっかりと余生を謳歌しています。


わが家で食事中(手前キー、右ちび太、奥シロキ)


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