今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

介護だぜテンちゃん

2019年05月30日 | (故)テン
一進一退を繰り返しながら、テンちゃんの衰弱が確実に進行しています。
このところボーッとして殆ど動かないテンちゃん、家でも店でも自分から場所移動することがなくなった。たまに少し活発になるときがあって、そんなときは玄関から外に出たがります。しかし、以前に一度リードをつけて出したときは大変だった。慣れない景色にパニックになって大声で叫びながら大暴れ。触ることすらできなくなって、首輪が抜けないようにリードで誘導して玄関から入れ戻すのにえらい苦労した。テンちゃんは、玄関の先に店のいつもの光景があると思っていたようです。


「オレだって出たいんだぞ」とたまに元気なテンちゃん

店には週に2、3度ほど、日が傾いた夕方を中心に連れて行きます。やはり見慣れた店の景色には落ち着くようだ。でも今は散歩に歩くことも殆どもなく、置かれた場所でじっとしているだけ。日暮れて涼しくなるとたまに素早い動きも見せる程度。それにしても、テンちゃんの激しい痩せ衰えぶりにはスタッフもお客さんも驚くばかり。実際テンちゃんの衰弱は、加速度的に進んでいるようにさへ見えるのです。


お気に入りの居場所だった冷蔵庫の上

このひと月くらいの間にテンちゃんの生活は大きく変わった。まあこれだけ急激に暑くなれば普通の猫だって変わるのが当然。家猫も外猫も涼を求めて居場所が変わる。でもテンちゃんの場合はそれだけじゃない。まずお気に入りの居場所だった冷蔵庫に上れなくなった。それにともなってキッチンシンクでの水飲みも止めた。2階に行かなくなったので家では日向ぼっこの機会がぐっと減った。要は行動範囲が小さくなったのです。それは店でも同じ。こっちが連れ出さなければ、いつものプリンターの上で寝ているだけです。


プリンターの上が安心なのはオジンが傍にいるから?

それじゃあテンちゃんの楽しみは何なの? ただ生きてるだけ?
テンちゃんを家に迎えてわかったこと。それは、ニャーと同じで人間大好き猫なんです。家ではボケが功を奏した形で他の猫には一切かまわず、保護者にくっついたり一緒に食べたりやりたい放題。店ではアイドル顔負け。お客さんが来るとよちよちと近付いて「撫でて~」とばかりに足にスリスリ。頬を撫でられると反対の頬もとまたスリスリ。相変わらずのゴジラ顔と怪獣声だけど鳴かなくなったし、動きがスローモーなのでお客さんも怖がらない。おかげで人気絶頂、先の連休中も"出勤"要請が後を絶たなかったのです。


お客さんはテンちゃんを見ると必ず寄って来る

自分としては、テンちゃんの一進一退に一喜一憂するのではなく、無理をさせずに出来る限り余生を楽しんでもらいたい。それにはまず一にも二にも食べること。そして、"せん妄"と呼ばれる意識障害に近いボケの進行を如何に遅らせるかだ。テンちゃんの衰弱が食欲の減退に起因しているのは明らかだし、ボケの進行は動くことによってある程度抑制できるのではないか。

テンちゃんは食べるのにも水を飲むのにも時間がかかる。顔の下に食べ物を出してもボーッとして食べ出すまでに15分くらいかかったりする。食べるときもひと口ひと口間を開けて本当にゆっくりだ。水皿の上でボーッとして、そのうち鼻先が水に浸って我に返ったり。でも、食欲は確かにある。誇り高いテンちゃんはテツやニャーと違って強制給餌は受け付けないだろうから、食べなくなったら終り。でも波はあっても今は食べている。テンちゃんは、生きようとしている(生きたいと思っている)のです。


死んだように寝るテンちゃん・・・紛らわしい!

テンちゃんの食欲を妨げているのは毒素(尿毒)だ。毒素が溜まれば気持ち悪くなって食べるどころじゃなくなる。人間のように透析ができればいいが、そうもいかない猫はとにかくオシッコをいっぱいして毒素を体外に出すしかない。そのオシッコを促し、脱水症状や尿毒の高濃度化を緩和するために輸液を行うわけです。しかしこの輸液は、それぞれの猫に適した方法(量や頻度)があるらしいことがわかってきた。


裏駐車場で久々元気出したときのスナップ

次回はこの輸液について、さらにその次はオシッコトラブルについてと、いよいよ本格化したテンちゃんの介護についてしっかり記録していくつもりです。しかしその前に今はとっても気になることが。テンちゃんとも仲良くなったテンチビが、また消息を絶ちました。今日で4日目です。果たしてテンチビはどうなるのか。それは続報にて。


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