アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

チエ流マクロビオティック料理教室

2010-01-07 11:32:10 | マクロビオティック
 稲武に来てから知り合った、大阪在住の初田智恵子さんにお願いして、マクロビオティック料理教室を始めたのは、20007年春のことです。

 初田さんは子供のころから野菜が大好き。野菜の味が好きなだけではなく、形も大好きなのだそうで、おかあさんが田舎へ野菜の買出しに行くのについていくのが楽しみだったそうです。マクロビオティックの勉強を始めたきっかけも、野菜のおいしさを最大限引き出す料理法にひかれたことがひとつの理由だったとか。彼女の野菜への愛着は並々ならぬものがあり、新鮮でみずみずしい野菜を見るたびに、満面の笑みを浮かべて、「めっちゃかわいいな~」と見とれています。

さて、マクロビオティックとは、日本の伝統的な食生活のスタイルを基本にした、体のバランスとリズムを取り戻すための食事法です。マクロビオティックの食事のとり方の基本は三つ。一つ目は、全粒穀物を食事の中心にすえること。とくに、マクロビオティックが大切に考える食べ物は、玄米。撒けば芽が出る玄米は、体がほしがる栄養をバランスよく含んでいます。二つ目は、住む土地のなるべく近くで取れた旬の野菜を取ること。三つ目は、ひとつのものを丸ごと食べること。レンコンもごぼうも皮をむかないで調理します。

 季節に合わせ、体質に合わせ、体調に合わせ、自然環境に合わせた食事法がマクロビオティックです。でも、料理の味は、作る人の気持の持ち方一つで変化します。そこで、初田さんが大事にしているのは、食べる人の幸せと健康を願う気持ちを料理に託すこと。一つ一つの素材を楽しそうに扱う初田さんを見ていると、彼女の料理のおいしさの秘密がわかるような気がします。

 マクロビオティックに出会った80年代中ごろのこの料理(当時は「正食」という言い方のほうが多かったようです)は、私が知る限り、おいしくはあっても見た目は決して美しくはなく、どの品も、味噌やしょうゆで煮染めたような茶色ばかりでした。

 見た目よりも実質を重んじる風潮が強くて、それで別に不満はなかったのですが、最近のマクロビオティック料理は違います。おしゃれで、イタリア料理やエスニック料理なども取り入れていて、変化に富んでいます。初田さんの料理もさまざまな工夫に満ちていて、とてもかわいらしく、食欲をそそります。


料理教室は、年三回開いています。春の部は5月、夏の部は8月、秋の部は10月末です。開催場所は稲武地区にある交流体験施設・どんぐり工房の厨房。遠くに山が見え、広くてすがすがしい台所です。

(厨房から遠くの山を望む)
 料理は毎回3~5品作ります。玄米を使った主食のほか、稲武産の旬の野菜をマクロビオティックのきまりに沿った調理法で、初田さん独自のアイデアを凝らしたメニューを中心に作ります。定員は15名。レシピには、初田さんの妹さんでイラストレーターの森ひろこさんが描いた、野菜や料理の絵がちりばめられています。野菜料理の楽しさ、おもしろさが、絵を見ただけでも伝わってくるようです。


 自分の食生活を正すきっかけにしようと軽い気持ではじめた料理教室ですが、稲武だけではなく、豊田市街地を始め、岡崎市、安城市、名古屋市など、ずいぶん遠方からも来てくださり、思いのほか好評を博しています。今年でとうとう4年目を迎えることになりました。2009年夏の部秋の部は、「三河の山里だより」で詳しく紹介してくださっています。

 この教室は、一回ごとの単発の料理教室です。一般のマクロビオティック料理教室では、マクロビオティックの考えを学びながら段階的に進めていくケースが多いようですが、この料理教室は、あくまでマクロビオティックを楽しんでもらうための教室です。したがって、一般のマクロビオティックでは使わない素材を使ったり、異なる調理法をすることもあります。あくまで「チエ流」です。

そんなわけで、病気治しやマクロビオティックの基礎からきちんと学びたい方には物足りないかも知れませんので、あらかじめご承知おきください。

 教室開催に関しては、「豊田ホームニュース」に掲載するほか、どんぐり温泉・どんぐり横丁などにチラシをおいて告知しています。このブログでも、お知らせする予定です。お問い合わせは、アンティマキのHP「アンティマキの場所・問い合わせ」から、お問い合わせください。2010年春の部は、5月中ごろ開催の予定です。
(料理教室の写真は「三河の山里だより」のnekosanが撮影したものです。許可を得て掲載しました)
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