ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

田中優子『カムイ伝講義』:江戸時代を考え直す

2015-11-09 06:39:32 | JMOOC
江戸時代とはどんな時代であったのか,歴史の教科書や参考書,歴史学者が書いた本,小説,今までいくつか読んだ。
でも,この本では,江戸時代の人間,生きていた人々や生活が見えてきた気がした。(読書メーター:ATSUより)

田中優子『カムイ伝講義』の感想です。


江戸時代の百姓というと,「生きぬよう,死なぬよう」のイメージが大きいです。
かつて,搾取されていた農民,を学んだものとしては,「生きぬよう」が強烈でした。
しかし,中世との比較で考える時,近世は,「死なぬよう」が大きいことを改めて思いました。

たとえば,綿花を栽培します。
新しい技術を学びます。
農業書がつくられます。
その本を読んだり,試行錯誤します。
字が読める者は字を教えます。
みんなで,綿づくりを考えます。
これが農民の一面です。
搾取されるだけではありません。
一揆を起こすだけではありません。
綿花を作るだけではありません。
それを流通のルートにのせなければなりません。
農民は綿花を作っても,着物までつくるわけではありませんから。
分業がされているのです。
江戸時代ってすごいですね。

ただ,明治になり,産業革命が入ってきたり,外国の安価な綿が入ってくると,
日本の綿花は急速に廃れたそうです。

江戸時代を考え直さなくてはいけませんね。

JMOOC・1月開講予定の田中優子氏の「江戸文化入門」,楽しみにしています。
コメント
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