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 最近気づいたことがある。それは北京、上海以外にも中国籍の末日聖徒がある程度の人数住んでいる所では、支部開設が可能なのではないのか、ということである。中国は宗教の自由を保証している。それで末日聖徒は北京、上海などで外国籍の会員は礼拝することができている。イスラム教徒が少数民族も漢族も多くないが各地でモスクに参拝し、教徒として生活できているのと同様である。海外で改宗した中国籍の末日聖徒は、自分達で支部を運営することができている。北京、上海に存在している。この形が他の都市でも可能なはずである。ここにまだ実現できていない盲点(隙)があるように思われる。・・・以下 [ ]部分が改訂箇所。

 [ この点について、2008年にその数が20に及んでいたことがわかった。それはバラード長老がBYUハワイ校で語った話の中で言及されているのでわかった。それによると、中国政府の認可と指示に基づいて約20の小さな支部が日曜日に集会を開いている。
 そして中国政府の認可を得るに際してアメリカで副ステーク会長に召されたことがあるチア(賈[漢字は推測])・チュージェン兄弟が重要な役割を果たしているとバラード長老は語っている。]

 中央がチア兄弟於北京

 各地でldsの支部を設けることは行政側の地域差があってまだ許可が出にくいのか、申請手続きに踏み切るほどの中国籍教会員が人数、意識の点で及ばないのかわからない。しかし、制度上は可能なはずである。LDS教会が中国に存在し始める方法は現時点でこれしかないように思われる。外国籍の宗教者に信教の自由があって、中国に既にモルモン教会が存在するのは確かであるが、外国籍の会員はあくまで一時的な居住であって、帰国していく。

 [ 例えばこの夏、ldsの教員や留学生が帰国してしまうので、7月いっぱい中国における電話会議による聖餐会は行なわれなかった模様である。模様であるというのは私自身が中国にいなかったため、支部から定期的に送られるニューズレター(聖餐会のプログラムを含む)が6週間にわたって送られなかったことからそう受けとめたものである。]

 中国は外国の伝道団を受け入れることはない。末日聖徒の宣教師に限らずいかなるキリスト教会の宣教団も同じである。中国が外国の宣教師を受け入れることはおそらく将来もないと思われる。この点で一般のLDS教会員の期待と中国の現状の認識の乖離は大変大きい。時々LDS教会はまだ公認されていない、という言い方を耳にするが、公認されているのは三自の原則で運営されている中国のプロテスタントとカトリック教会(天主教)だけで外国の指示を受けない教会である。(なおLDS教会はプロテスタントに近い教派であるが、異端であるとされている。)

 現在、外国籍の会員と中国籍の会員間の往来は許されていない。それは三自の原則を考える中国でアメリカの末日聖徒の指導や支援など影響力を遠ざけたいためであろう。中国のキリスト教の状況を学べば理解できる方針である。年月がたち、中国籍の会員の支部が十分独立して運営される時がくれば、両者の往来はできるようになるかもしれない。その方がずっと自然だからである。同じ信仰を持つ者が往来し、強め合い協力するのは自然なことだからである。

 なお、認識という点では、中国で言う信仰の自由の中に街頭に出て布教活動をすることは含まれていないことを知らなければならない。あくまで個人が思いと、礼拝を含め自分の生活内で信仰実践をする範囲で自由が許されているのである。礼拝堂に共産党員が来て信仰を捨てるように言わないのと同様、現在安定している中国の社会(キリスト教会を含む)に出て布教し波紋を起こすことは控えてほしい、という考え方である。

[注] 
*「三自」とは教会の三つの自立、すなわち「自治」(牧会・運営の自立)「自養」(財政の自立)「自伝」(自ら伝道する)の方針である。
*天主教(カトリック教会)もローマの指示を受けていない。
*参考 「原典 現代中国キリスト教 資料集」新教出版社 2008年
資料 http://newsroom.byuh.edu/node/1762

http://www.ldschurchnews.com/articles/58550/Country-information-China.html
On 12 March 1991 Elder Dallin H. Oaks, speaking at a BYU devotional, addressed the question of when China will be open for missionary work: "I state my belief that China is already 'open' – it is we who are closed. . . . We must understand their way of thinking, . . . observe their laws, and follow their example of patience. We must deserve to be their friends. . . . our Father in Heaven . . . will bring His purposes to pass in that great nation 'in his own time, and in his own way, and according to his own will'" (D&C 88:68).

参考 本ブログ記事
2010/10/18 中国の方々と福音を分かち合ってくださる方へ - 中国での教会の状況(北村富弘)

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コメント
 
 
 
中国のキリスト教 ()
2010-08-17 13:09:00
中国には、

中国カトリック愛国会
中国カトリック主教団
中国プロテスタント教「三自」愛国運動委員会
中国プロテスタント教協会

の4っつが有ると書いて有りますが?
全てが三自運動関係では無いと思いますが?

多分に大本営発表の感も否めませんが・・・。


ただ、末日聖徒に関しては、神権の問題及びステーク組織の問題が有りますので、三自では運営不可能でしょう。
 
 
 
最大の関門は? ()
2010-08-17 13:15:35
忘れていました。

中国で末日聖徒が発展する為の最大の関門は、什分の一でしょうね。

世界中の何処の国でも、献金の使途を明らかにしない末日聖徒の方針は、中国の国内法に触れるでしょうし、教会としても、什分の一が本部に入ってこないのなら、中国で会員が増えても何のメリットも無いですからね。
 
 
 
中国のキリスト教関連全国組織 (NJ)
2010-08-18 21:37:11
プロテスタント側をとってみますと、中国のプロテスタント教会全てを含む全国組織を「中国キリスト教協会」と称し、中国共産党と中国政府のもとに独立自主の教会を運営発展させようと目指すのが「中国キリスト教三自愛国運動委員会」で教会側からは委員が選ばれて参加する形をとります。カトリック教会も同様の二組織であると理解していいと思います。

中国におけるキリスト教史は複雑で、いろいろな力に翻弄されてきた過去がありますが、結局今日存在するキリスト教会は一般的に三自の道を選んで生き残ってきたと言うことができます。全てが三自運動の原則に基づいていて、大いに関係があります。

三つの独立自主(自治、自養、自伝。外国の教会の指示・統治を受けない、金銭的独立、自らの力で伝道)は、私はどこの国にあっても本来あるべき姿であろうと思います。

共産党に屈した姿と見る見方もあると思いますが、今では中国のクリスチャンが自分たちの信仰に基づいて生き生きと前進しているように思われます。「来て、自分の目で見てください」と彼らは言う。

末日聖徒の場合、現在の中国の三自が適用されるとすればどうなるか、大変微妙で特に支持系統の点で仰るように大きな問題があります。中国のカトリック教会で地元の指導者たちが自分たちの聖職者を選んで聖任したという画期的なことが起こっています。Ldsで言えば、中国内に自分たちで選んだ地域会長会のような権威を設定し、SLCからの指示を受けないというわけですから。

lds教会としては、中国内に何としても地歩を築きたい一面、指示系統の面では譲ったことがないわけですから。どのような知恵がSLCに、あるいは中国の宗教局に出てくるのか、時間の経過に伴って中国政府に弾力的な姿勢が生じてくるのか、現在見当がつきません。
 
 
 
問題は金銭を越えたところに (NJ)
2010-08-18 21:48:43
什分の一について最初、納めるのが大変、という意味に受け取りました。使途の公表、このことについて中国の宗教関連の法規や細則についてまだ承知していないのでわかりません。

公表のこともあると思いますが、もとより、中国側は献金をSLCへ送ることを好まないでしょう。「自養」という以上、金銭的な動きについて敏感なはずです。度を越えた補助を拒否するものと思います。(礼拝堂建設、ましてや神殿建設など。)

SLCは什分の一の増大より、中国にどのような形であれ、認可された支部(中国籍会員の)が増えていくことを今は切実に鶴首しているのだと私は見ています。
 
 
 
戒め ()
2010-08-20 10:40:13
私が中国の末日聖徒に関して、什分の一に言及しましたのは、什分の一が単なる献金ではなく「戒め」だからです。

神権を受けるにも神殿に入るにも、その条件として什分の一を完納している事が条件の一つと成ります。

中国では例外・・・と言うわけにも行かないでしょう。


自治、自養、自伝
日本でもこうなるべきでしょうね。
 
 
 
問題の所在は (NJ)
2010-08-20 11:35:46
今の大勢の中国人にとって什分の一を完納することはそれほど難しいことはないでしょう。

私は中国における中国籍のlds教会からアメリカの本部に納めることに問題が生じないかと思っているのです。
 
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