御炊(みかしき)
≪炊・爨(かし・かしぎ)≫
かしぎ・爨・カシワ(柏)。カシギの原型がカシ(炊)である。
カシグ・・・葉などに包み、湯に入れて蒸すことをいう。
その葉がカシワ・カサノハであり、
カサが椀・椀の蓋などの意になった。
カシギ・・・炊事・食物を作ること。
山村・漁村で、これに当たる若者・少年をカシギという。
≪カシギは山小屋・船舶の炊事役≫
カシギは山神や舟玉様の奉仕者となるがゆえに、舟が遭難
してもカシギだけは不思議にも死を免れると信じていた。
飯櫃の蓋をとり、右手に蓋、その真ん中に左手の杓子で、
飯粒をのせ供える。この役をまた「飯を食おう」ということを、
「マエロ(参ろう)」というゆえ、「マイロシ」ともいう。
≪カシギは火の神と縁が深い≫
カシギの少年は、心の汚れのない純真な徒が食物をつかさどり、
火を神聖に保つ資格ありとされたのである。こうして神に初物を
献じるために、神に愛され身に降りかかる危難を免れている。
すなわち、カシキは神に仕え神を祀るもので、これにあずかる者が、
神意を得るために行う歌舞が、「殊舞」である。
【殊舞(たつつまい)】
起ったりしゃがんだりして舞うゆえというが、家の精霊を小人
(こびと)としていた時代――今のザシキワラシにあたる――
の侏儒舞(ヒキウドマイ)の古いもので室寿(むろほ)ぎの折、
家長の祝福のために小さいものが舞い出たこと・小人舞・
「顕宋紀」である。
この歌舞は、風を呼ぶ神技と後々にはなり、カシキは
風を呼ぶ呪法になっている。
『日本民族語大辞典』石上堅:著
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