さあ~てと 帯しめましょか。

人生、山あり谷あり
向かうはわが身の置き場所よ。
帯締め、気を染め、往きましょか・・・  ~part 2~   

骨粗鬆症の新たな治療法

2011年02月14日 16時50分00秒 | 家庭の医学/薬膳

TBS 夢の扉 ~NEXT DOOR~
                  (2011.2.13(日) 放送分より)
 

 

【骨粗

推定患者数  1000万人以上

かつては高齢者に多いとされてきたが、最近では
食生活の変化や極度のダイエットなどで栄養バランスが
崩れ、
若者にも骨粗鬆症になる危険性が高まっている。

最も多い症状・・・背骨の一部が潰れる圧迫骨折
(歩くこともできなくなり寝たきりになる可能性もある)

カルシウムは骨にかかせないもの。
しかし、それだけでは不十分。もう一つ、
骨にはかかせないもの、コラーゲンを発見した人物、

東京慈恵会医療大学付属病院

医学博士 斉藤 充さん、43歳。

2006年、骨のコラーゲンに付着する錆が原因で
骨質が悪くなることを世界で初めて解明。

目指すは骨粗鬆症の撲滅!

整形外科医として多くの患者と向き合いながら研究を続けている。

 

 これまでの一般的予防法はカルシウムを摂取すること。

≪新たに見つけた骨粗症の真実≫

☆ 骨に含まれるコラーゲンが骨の強さを発揮するのに
   大事な役割を持っている。
☆ コラーゲンは骨に重要な成分。

カルシウムだけでは骨粗しょう症は改善されない。
コラーゲンが大きく関与していることが解明された。
骨はカルシウムとコラーゲンでできている。
コラーゲンの状態がよくないと骨が錆びたようになってしまう。

≪どうすれば健康な状態に保てるのか?≫

骨粗鬆症の新たな予防策を発見した先生はいう。

「あと一歩ですね。本当の意味で広がるのは。
広がるだけじゃあなくて、ちゃんとそれが患者さんの
医療に役に立つかどうか」

骨を鉄筋コンクリートに例えるとよくわかる。
真ん中の棒が鉄筋、そのまわりにコンクリートが
塗り固められて耐震性を高める。
≪骨の場合≫
鉄筋がコラーゲン
コンクリートがカルシウム

骨は50%がカルシウム、残り50%がコラーゲン。

コラーゲンというのは、繊維状になって骨の中に存在する。
コラーゲンは繊維状のものとそれぞれをつなぐアミノ酸の
結合体でできている。
この組み合わせが骨に柔軟性をもたらす。
正常なコラーゲンが集まった骨はしなやかで質がよく折れにくい。 

骨の質はコラーゲンの構造にある変化が起きると悪くなる。
錆びのようなものが張付いてしなやかさを失わせコチコチにしてしまう。

コラーゲンに悪いアミノ酸の結合体が付着した状態=錆(さび)

錆が付着したコラーゲンは骨に大変なことを起こす。
骨が錆びたようになってしまう(茶色に変色)と
簡単に折れてしまう。
骨粗鬆症のなかには
こういう骨の患者さんがいることがわかってきた。
 

骨質=コラーゲンの質の良し悪し

骨質が骨粗鬆症の基準を変える可能性がある。
今までは骨密度=骨の密度を高めることが大切とされてきた。

骨密度が70%を下回ると骨粗鬆症と診断されている。
(骨がスカスカ状態)

しかし、70%を超えても例外があった。
骨密度が高いのに骨折しやすい人がいる。
従来なぞだったこの現象。

斉藤先生が骨質の解明したことで、従来の基準を覆す
新たな事実が浮かび上がってきた。

 

骨密度が高いが骨質が悪い→ 骨折リスク 1.5倍
骨密度が低いが骨質が良い→ 骨折リスク 3.6倍
骨密度、骨質ともに悪い→ 骨折リスク 7.2倍


骨密度を高めることも大事だが、
同時に骨質もよくしないと十分な骨折防止効果が出きない。
ということが疫学的な調査から証明できたそうです。

「骨質っていったい何なんだ。臨床的には全く測定もできなければ、
単なる理論上の問題だろう、と長い間問思われていたんですが、
そこに斉藤先生が初めて光をしかも臨床的に当てられた。」
と、日本骨粗鬆症学会前会長はいう。

≪なぜ骨のコラーゲンに錆が付着するのか?≫

 

着目したのは血液。

血液の中にあるホモシステインと言う物質が
骨のコラーゲンの錆の元凶であることがわかった。

ホモシステイン=血液中のアミノ酸の一種

これが増加すると体中の骨のコラーゲンに錆を付着させる。
すると骨質が一気に悪化して、もろく折れやすい骨になる。

≪どういうときにホモシステインは増えるのか?≫

そもそも新陳代謝が悪い高齢者はホモシステインが増える
傾向にある。それだけではなく、ファーストフフードなど
最近の食生活の変化で若年層にもホモシステイン
が増える危険性が高まっている

≪日本人特有の問題≫

5人に1人は血液中のはホモシステインが増加しやすいタイプの人
これは欧米人の約2倍の骨折頻度。
日本人は骨折しやすい予備軍の人がたくさんいる可能性がある。

≪どうすれば、骨質をよい状態に保てるのか?≫

骨質の予防には食生活からできる。

☆ 骨質の予防に大切な食材

ビタミンB12・・・サンマ・とりささみ・まぐろ赤身
葉酸・・・ブロッリー・にんにく  など

 

 

先生は高校時代はサッカー部でインターハイや国体まで出場
したスポーツマン。
それは同時に怪我との戦いの日々だった。
その経験から選手を治す医療の道を志すようになったという。

東京慈恵会医科大学 医学部入学
スポーツ医学を究めるつもりだった。ところが、
恩師が病に倒れ
骨のコラーゲンの研究を仕方なく引き継ぐことになったという。


当時骨の研究は、遺伝子によるものが花盛り。
周囲は最先端の分野に取り組んでいた。
時代遅れとなったコラーゲンを研究する斉藤先生に対し、
「今時コラーゲンの担当なんて、お前終わったな」
と言われたようです。そのひとことが先生の心に火をつけた。
「でも、今に見てろよ。」と言う気持ちで
なんとしてもコラーゲンと骨のかかわりを突き止めたい
先生は新たな実験装置の開発に取り組んだそう。
遺伝子研究などで使われていた機械を独自にアレンジ
誰の手も借りず一年半かけてようやく、身体から骨を取り出さ
ないで、血液や尿を分析するだけで、骨のコラーゲンの状態
がわかる装置
完成させた。

身体に存在する全てのコラーゲンの良い状態と悪い状態の
両方を分析可能にした自らの手作り機械で、サンプルを集め
薬までできているようだ。

日本骨粗鬆症学会も骨質を臨床研究の診断項目
に取り組
むことを決定した。

先生は今、骨質の診断を保険適用にするために、骨質の重要性をいろいろな人たちに広め、駆け回っているそうです。

医師として勤務する以外のわずかな時間で実験を続ける先生。

「研究だけやりたいとは思わないですね。
人がいて時間もあるところは色んなことに手を広げて素晴らしい
ノーベル賞取るような仕事をされている人もいると思うんだけども、
僕らはそんな高いところに目標をおいてるんじゃあなくてあくまで
患者さんの役に立つ研究をやると。」

≪斉藤先生のマイゴール≫

2015年までに 
骨質を取り入れた新たな治療法を確立し、
骨の病気で苦しむ患者を救いたい!

 

 


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9 コメント

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よく調べました、立派です。 (S@toshi)
2011-02-14 18:38:38
もう、骨粗しょう症マスターですね。

ところで、私の得意分野で申し訳ありませんが、

「骨粗しょう症」

は、漢字で

「骨粗鬆症」

と書きます。

鬆=粗い。ゆるい。しまりがない。

骨がスカスカの状態だからです。

また「鬆」の字は訓読みで”す”とも読みます。
そうです、「ご飯にスが立つ」とか、「大根にスが入る」というのはこの字を使います。

--
<Wikipedia>
鬆が立つ(すがたつ)とは・・・

鬆(す)とは、本来は均質であるべきものの中にできた空間をいう。
漢字は松の葉の重なりから向こうがすけて見えるさまからきた。

茶碗蒸しや豆腐の表面に細かい泡のような穴があいた状態。
蒸したり、煮たりするときに火が強すぎたり、加熱時間が長いと起きる。
ダイコンやゴボウなどの根菜類、スイカなどの果実において、すができることが多い。
組織が外側に向かって成長しすぎることなどが原因で、内部が割れて空間(亀裂)ができるのである。

返信する
参考になりました。 (権兵衛)
2011-02-15 11:02:09
今年、還暦を迎える身にとって有益な記事でした。感謝です。
返信する
S@toshiさんへ♪ (obichan)
2011-02-16 08:32:33
ここでは初コメですね、ありがとうございます。

「骨粗鬆症」私のパソコンで変換できませんでした。
更新するときに検索している時間がなく、
TVでも平仮名だったのでそのままにしてしまいました。

「スが立つ」もこの 鬆(す)とは勉強になりました。
松の葉の重なりから向こうがすけて見えるさまから
と覚えれば、難しい漢字も簡単に思い出せそうです。

漢字の成り立ちを見ればその意味が良くわかりますね。
詳しくご指導いただき、大変ありがとうございました。
早速変換させて頂きました。

返信する
権兵衛さんへ♪ (obichan)
2011-02-16 08:49:51
還暦おめでとうございます。

骨=カルシウムと思っていただけに、最近、
美容で話題のコラーゲンが関わっているとは思いませんでした。
自分の記録がお役に立てて嬉しいです。

コメントありがとうございました。
返信する
おはようございます♪ (baniramama)
2011-03-01 06:53:09
夫の母親、私の母親、共に背骨に圧迫骨折してます
大変痛みも伴い、その後も体系的に内臓に負担がかかっていると気になっております

あ、ご挨拶が遅れました
初めてコメントさせて頂きます バニラママと申します
obichanさんの子供の頃の介護、付き添いを拝読している者です(未だ途中ですが)

最近ではどんなことを書かれているのかと思い、訪ねて参りました

骨粗鬆症・・身近な問題(実は私足骨折しまして、現在リハビリ中です)でしたので少しでも今後の足しになればと思いココにきました

カルシウムばかりに目が行ってました
今後はコラーゲンにも気を配って家族の食生活を考えて行きます

ありがとうございます

それと、先生の素晴らしさに乾杯
お酒はよくないですね 慎みます

返信する
バニラママさんへ♪ (obichan)
2011-03-02 11:32:09
初コメありがとうございます。

看病記の読者さんとは嬉しいです。
かなり昔のことなので、今とは病院の様子も
違っていると思いますが、懐かしい想い出です。

本当にご年配の女性に多いですね、圧迫骨折って。
お母様方、お大事になさってあげてください。
うちの義母も背中の圧迫骨折で痛みが酷く、
手術でしか痛みが取れないと言われたため手術に至りました。

私のブログは主に備忘録。
自分用ですが、人様にもお役に立てて嬉しく思います。

斉藤先生は50人もの患者さんを受け持ってらっしゃるとのこと。
なのに保険適用までも考えた果敢なる行動、本当に有難いですね。

うちの家系もお酒に目がないんですョ。
早く飲みに行きたいと現在リハビリ必死で頑張っております。
やはり、リハビリ中はお酒は控えた方がいいですね。
痛み、よけい増すかも知れませんョ。(笑)
返信する
追伸、 (obichan)
2011-03-02 11:38:36
バニラママさんのブログではとっても痛そうでしたが、少しはましになられたでしょうか?
早く治られますようリハビリ頑張ってくださいね。
返信する
リハビリ頑張ってます (baniramama)
2011-03-02 16:21:30
とはいっても、自分には相当やさしい私なので
先生が「まだ、痛い事はしなくていいです でもいつまでもリハビリは頑張らないと固まってしまうから」
そう言われちゃうと、痛い範疇が分かりません

痛いから止めた方がいいかな?
とも思うし、骨を折ったんだものこの位痛いのはあたりまえ
もうちょっと我慢した方がいいのか
もう、訳が分かりません アハハ

リハビリも頭が忙しいです  ニコニコ

お見舞いの言葉まで頂いてありがとうございます
後悔しないように今を頑張ります♪
返信する
バニラママさんへ♪ (obichan)
2011-03-04 09:23:37
私は骨折ってしたことないからよく解らないんですが、
やはり一番は自分の気持ちの状態だと思います。
少々の痛み頑張れそう~と思うときは頑張れる時、
あ、今日はダメだわ~って思う時はダメな時。
それでいいのでは・・?

≪頭が忙しい≫

それはとても良い事でしょうね♪
私達の年では
「忙しい=心身ともに充実」
「頭がフル回転=呆けない」
どちらもお得というものではないでしょうか。

無理して後悔無きよう…
そしていつもニコニコ、クスクス、
バニラママさんならではのお姿、それが一番ででしょう~♪

再びのご訪問・コメントありがとうございました。
返信する

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