小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



3月6日、南町の小田原文学館へ城内から移設された北村透谷碑の撮影に出かけた。北村透谷碑については、馬屋曲輪修景整備事業竣工後のブログの記事にしようと考えていたからだ。実際出かけてみると、移設された北村透谷碑は思ったよりも地味だったので、以前から気に入っていた白秋童謡館裏手の木製の門も合わせて紹介しようと、門の周辺も多めに撮影した。それから5日後の11日の午後、東日本大震災の揺れで門は倒壊してしまった。小田原市南町、西海子通りにある小田原文学館。敷地内には別棟の白秋童謡館もあり、各々の庭園を通って南側の路地に抜けられる。小田原文学館の洋館は、昭和12年に元宮内大臣の田中光顕伯爵別邸として建築されたもの。洋館裏の庭園を抜け白秋童謡館へ向かう。小田原文学館の庭園を南側に抜けると木造建築の白秋童謡館に出る。こちらも田中光顕伯爵が建てた住居の別邸で、洋館とは対照的な純和風建築となっている。白秋童謡館前の日本庭園の石畳を抜けると南側の路地に面した門に出る。この南門も別邸建築当時に作られたと思われる古い佇まい。門を出ると閑静な住宅街の路地に出る。棟門で切妻屋根には重厚な瓦が葺いてある。庭園の木々と調和していて美しい。南門から白秋童謡館の庭園を望む。こちら側からのアプローチのほうが雰囲気があって気に入っている。路地と南門。この周辺の散策時には小田原文学館の庭園からこの南門へ抜けるのが楽しみとなっていた。 3月12日の朝、同じ場所から撮影。南門は路地側へ倒れてしまっている。葺いてあった瓦も大部分が割れていた。門柱や木組みに致命的な損傷はないように見えたので、修復されることを願っている。西海子通りの桜が咲くころに、また様子を見に出かけようと思う。

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