第134回 2016年8月23日 「多彩な器!活気あふるる陶芸の里~茨城 笠間焼~」リサーチャー: 中山エミリ
番組内容
茨城県笠間市は活気あふれる焼き物の里。200人以上の陶芸作家が競うように創作に打ち込んでいる。いま女性に人気なのが、アラベスク風の模様のカップとソーサー。模様の部分がぷっくりと盛り上がり、器に温かみと上品さを加えている。これは泥を盛りつける「イッチン描き」という技法によるもの。その緻密な職人技を紹介。さらに一枚の皿の上に幻想的な砂浜を彫り込む作品など、多彩な笠間焼の魅力を中山エミリがリサーチする。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201608231930001301000 より
NHKの番組案内には
茨城県笠間市は 活気あふれる焼き物の里。 200人以上の陶芸作家が 競うように創作に打ち込んでいる。
いま 女性に人気なのがアラベスク風の模様のカップと ソーサー。模様の部分が ぷっくりと 盛り上がり器に 温かみと 上品さを 加えている。これは 泥を盛りつける 「イッチン描き」 という技法によるもの。
その緻密な職人技を 紹介。さらに 一枚の皿の上に 幻想的な砂浜を 彫り込む作品など、多彩な笠間焼の魅力を 中山エミリが リサーチする。
笠間には 今も 200人以上の陶芸家がいます。 まず一品描きの絵柄で ぷっくらとした模様を描く陶芸作家・近藤文さんを訪れます。 近藤さんは 自然なものを モチーフにしたいと・・・。
ろくろ成形した器に 装飾を施します。 装飾を描くには ベンガラを溶いた 泥しょうをスポイドを使って描きます。墨で おおまかな配置を描いておき量を調整しながら一気に描いていきます。スポイドの位置は 大きく動かさず ろくろを回し描く位置を調整します。精緻を極めた装飾ができます。
素焼きの後 釉薬をかけます。 飴釉の釉薬は 焼くと べっこう色に仕上がります。スポイドを寝かせ多めの泥しょうで描いた 盛り上がった立体的な部分は釉薬がたまり輪郭に 微妙な陰影が生まれ上品に仕上がりぷっくりとした表情が生まれる・・。 これがイッチン描きの特徴です。
笠間焼は 江戸中期に 始まり一時衰退していましたが後継者育成に 力を入れ人材を集めてきました。
今では GWに行われる陶器市には50万人以上集まります。笠間焼には 筑波山の花こう岩の風化した土を使います。
むかしの茨城県窯業指導所はいまは 陶芸大学校になり世界に羽ばたく人材を 育成しようと力を入れています。
新たな才能が 全国から集まり刺激を与えながら成長していく作家たち・・・。笠間には 技法とか 決められたものは 何もない。自由な風土で自由な発想で作れる・・・・。
次は「彫が生みだす幻想の砂浜」 です。陶芸作家・東香織さんの工房を訪ねます。彫が生みだす器はインテリアとしても 素敵。料理を 上品に引き立ててくれる。海へ行って 貝殻を拾ってきたことが貝殻をモチーフにするキッカケになりました。
素地に 縁をつけて 成形。器の形を作り楕円形の彫を描くにはプラの型を使う。型に合わせ 輪郭を彫る。大中小の楕円を彫ります。スポンジに白土をつけて はたく。均一ではなくり疎らに ムラを作る。
濃淡のコントラスト、陰影が 立体感を生む。彫の工具は 自分で作ります。
最後に 線刻。 針で 細い線を 何本も削る、掻き落とし。動きがある。素焼きして 釉薬をかけ焼くと 完成。凛とした力強さが 生まれる。
*https://blog.goo.ne.jp/1945ys4092/e/5cfc064229154c04943a6622629235fd より