第148回 2017年1月10日 「やさしさを泡にこめて~沖縄 ガラス製品~」リサーチャー: 中越典子
番組内容
ぽってりと厚みのある沖縄ガラスの人気が高まっている。廃ビンを再利用するのが伝統で、気泡が入っているものが多い。中でも「泡ガラス」と呼ばれるものは、器の全面が泡で覆われ、独特の清涼感にあふれる。エメラルドグリーンの美しいグラスは沖縄の海を感じさせるほど。その他、淡いピンクのひび割れ模様が今大評判の器など、どれも南国ならではの優しさの詰まったものばかり。知られざる沖縄ガラスの魅力を中越典子が探る。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201701101930001301000 より
沖縄には、ガラス工房が30件以上あります。
まず最初に、人気の気泡入りグラスを作る工房を訪ねました。
開放感溢れる工房で、ガラスに愛情を注いでやまない職人から、意外なものを使って泡を作り出すワザを見せていただきました。
また、表面にピンクの土が付いた、不思議なガラスの皿を作る職人もリサーチし、今大人気の器の誕生秘話を伺いました。
1.稲嶺盛一郎さん
沖縄ガラスの代表的な一品「泡ガラス」。
泡ガラスの特徴は、「米ぬか」を使って泡を作ること。
熱したガラスに米ぬかを入れると米ぬかが燃え、米ぬかの成分がガラスの成分と結びついて気体が発生。
この泡を作り出す方法は、30年程前に稲嶺盛一郎さんの父で、琉球ガラスを語る上で欠かせない、「現代の名工」にも選出された稲嶺盛吉さんが開発したものです。
稲嶺盛一郎さんは新たな挑戦として、米ぬかに、更に備長炭を加えると力強い大きな泡のグラスが出来ました。
稲嶺さんは「更なる泡ガラスの発展を目指して行きたい」などとおっしゃっていました。
*https://omotedana.hatenablog.com/entry/Ippin/Okinawa/glass より
「沖縄ガラス」(「琉球ガラス」と表記されることもある)は、沖縄県の沖縄本島を中心に生産される、
吹きガラスなどのホットワーク作業のガラス工芸品のことです。
沖縄には、アジアとの貿易を通じて比較的早くにガラス製品がもたらされていたと考えられていて、製造も明治時代中期には始まっていたようです。
戦前は主にランプのほや、くすり瓶、つけもの瓶等の実用的な物が型吹きで造られていました。
現在人気が高まっている「沖縄ガラス」は、戦争後の資源難のため、沖縄にあるアメリカ軍基地で捨てられたコーラやビールの空き瓶を溶かして再利用したことから始まったものです。
雑多な瓶を溶かして再生したガラスを使用していることから、厚手の赤色や緑色などの多彩な色合いと、再生の過程で混入する気泡が相俟った独特の味わいをもつガラス製品となりました。
中でも「泡ガラス」と呼ばれるものは、器の全面が泡で覆われ、独特の清涼感に溢れています。
エメラルドグリーンの美しいグラスは沖縄の海を感じさせてくれます。
その他、今、大評判の淡いピンクのひび割れ模様の器など、どれも南国ならではの優しさの詰まったものばかりです。
「琉球ガラス村」では、ガラス体験が出来る他、ガラス工房の見学も出来ます。
また、施設内には、ガラスショップやレストランもあります。
琉球ガラス村 沖縄県糸満市字福地169番地
*http://atmarymead235.seesaa.net/article/445786179.html より