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イッピンNHK 「かすれにほっこり~福岡 久留米絣(がすり)~」

2023-07-24 08:43:15 | イッピンNHK

 第92回 2015年5月26日 「かすれにほっこり~福岡 久留米絣(がすり)~」リサーチャー: 藤澤恵麻

 番組内容
 今、福岡・久留米絣(がすり)の“もんぺ”が大人気だ。淡くにじんだようなかすれ模様が、ほっこりあたたかいと、ファッションとして、愛されているのだ。その繊細な柄を生み出す、織りのワザとは?また伝統の藍染めの技術を進化させ、美しいグラデーションをほどこした幻想的なワンピースや、従来にないカラフルな生地を組み合わせた、おしゃれストールなど、モダンでスタイリッシュな久留米絣の世界を、藤澤恵麻がリサーチする。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201505261930001301000 より

 詳細不明につき、勝手に調べてみました。

 「久留米絣」

 久留米絣(くるめかすり)は、福岡県久留米市および周辺の旧久留米藩地域で製造されている絣。綿織物で、藍染めが主体。あらかじめ藍と白に染め分けた糸(絣糸)を用いて製織し、文様を表す。伊予絣、備後絣とともに日本三大絣の一つともされる。久留米絣の技法は1956年に重要無形文化財に指定され、1976年には通商産業大臣により伝統工芸品に指定された。

 南方から琉球を経由して伝わった絣と別に、江戸時代の後期に、井上伝という当時12歳の少女が創始したとされる。久留米藩が産業として奨励していた。一時は年間200〜300万反を生産したが、戦後は洋装化により絣の需要が激減。現在は少量の生産にとどまるなか、久留米絣を用いたスニーカーやカバンといった新商品開発など、新たな動きも出てきている。

 織り手であった農家の娘たちが口ずさんでいた労働歌を、明治時代に買い付けに来た全国各地の商人が聞いて宿屋で芸者とともに楽しみ、商売道具のそろばんを機織りの音を再現したことから始まった「久留米そろばん踊り」が伝わっている。

 日本の小説家、太宰治は久留米絣を用いた着物を好んで着ていた。

*Wikipedia より


 普段着に素朴な美しさを柄のかすれが生む温もり。

 筑後地方に伝わる綿織物・久留米絣。丈夫な綿織物は仕事着に最適で、昔は各家庭で手織りされていました。実用性重視の普段着だけに、無地が一般的だった約200年前。農家の娘の偶然の発見により生み出されたのが、優しい風合いの柄を、織物に浮かび上がらせる技法です。綿糸を先に染めてから織ることで、微妙なズレが生じ、独特なかすれ模様となります。これが久留米絣の大きな特徴であり、魅力。現在では、伝統的な幾何学模様や藍染めだけではなく、モダンな柄、ポップな色合いの製品も多く作られています。

 時代は流れても職人の技術は不変暮らしになじむ綿織物。
 久留米絣には綿素材ならではの良さがあります。それは、夏は涼しく、冬は暖かいという、日常的に着る上で、とても重要な点。着心地も大変良く、機能性の高さが再評価を得ている理由の一つです。工程は非常に緻密で、柄を生み出すために糸束を縛って染色し、染めた糸束をまた一本一本の糸にほどき、織ることでやっと一枚の織物ができあがります。完成までにかかる日数は約3ヶ月。その間、30もの工程を経る、手間のかかる工芸品です。機械の進化で、作業の負担が減ったとはいえ、人の手仕事が不要な工程は一つもありません。機械織りでも経糸と緯糸の柄を合わせるのは非常に難しく、職人の高い技術が必要なのです。元々、着物として親しまれてきましたが、最近では現代の暮らしにさりげなく取り入れられるアイテムが主流となっています。

 規則的な模様を浮き出させるのが得意な久留米絣。元々は藍色と白で表現されていたが、現在は色彩も多彩に。

 デザインを決め、柄を生み出すために経糸と緯糸、地糸と絣糸の配分を計算します。右の写真は手織りの際に行う絵糸書き工程。これらは糸の伸縮率も考慮した上で行わなければならない大変難しい作業です。

 昔の久留米絣の主な用途は着物。綿織物なので、季節を選ばず日常的に着られるのが魅力です。

 括り、染色工程などを経た綿糸を乾燥させます。引っ張った状態で干しているのは糸の伸縮を少なくするためです。糸の束に白く見える部分は染まっておらず、この束を一本一本の糸にほどき、織っていくことで絣特有の柄が生まれます。

 藍で糸を染めるのが伝統的な久留米絣。「藍は生きている」と職人たちが話すほど、手間をかけて世話をしなくてはいけないのです。

 染色、乾燥を終え、一本一本にほどいた糸を織っていきます。手織り、機械織りともにここまでの工程はほぼ同じです。

 機械が発達した現代ですが、手織りにこだわる工房もあります。機械織りでは表現できない繊細な柄を生み出せるのが手織りの魅力です。上下に分かれた経糸を引き上げ、その間に緯糸を通し、打ち込んでいくことで一枚の綿織物を完成させます。大きく、経糸と緯糸の両方で柄を織り出す「本絣」、経糸で柄を織り出す「絵絣」、緯糸で柄を織り出す「板絣」に分けられます。

 ユネスコ無形文化遺産にも登録された博多祇園山笠。実はこの祭りと久留米絣は深い関わりがあります。山笠期間中の正装に当たる長法被が久留米絣で作られており、祭り期間中、博多の街のいたるところで男性たちが長法被を着用している姿を見ることができます。

 現代の暮らしに合う製品が多数生まれているのも久留米絣の魅力。

*https://www.crossroadfukuoka.jp/feature/traditionalcrafts/kurumekasuri より

 


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