ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

拉致問題・ 蓮池准教授の意見 - 4

2024-03-23 10:38:22 | 徒然の記

 〈 4. FNNプライムオンライン   令和6年2月 めぐみさんに関するインタビュー談話 〉

 蓮池准教授の談話の一部を紹介します。

  ・めぐみさんは、平成2 ( 1990 ) 年と平成6 ( 1994 ) 年頃、2度招待所を抜け出した。

  ・1度目は、帰りたいなあと言う思いから、ふらっと出た。

  ・市内のちょっと行ったところで、捕まった。

  ・どこへ行くのと聞かれたら、いや船に乗ろうと思ってと・・答えた。

  ・2度目は、北と新潟をつなぐ万景峰号( まんぎょんぼうごう ) で帰ろうとしていた。

  ・めぐみさんは日本へ帰りたい気持ちを、北朝鮮の幹部に吐露することがあった。

  ・めぐみさんは、酔うとそういう話をするわけですよ。そうすると幹部としては、面白くないと思うでしょうね。

  ・めぐみさんは、こういう理由で帰国メンバーに選ばれなかった。

 誕生日や何かの祝日には招待所に住む日本人が集まり、北の幹部を交えて宴席を設けていたと言いますから、めぐみさんが酔ったというのはこうした集まりの時の話です。蓮池氏や地村氏は、帰りたい気持を北の幹部の前で口に出しませんでしたが、めぐみさんは酔うとそれができなかったようです。

 万景峰号 ( まんぎょんぼうごう ) というのは、新潟港と北朝鮮をつなぐ不定期貨物船で、この船は航海のたびに、日本から無許可の支援物資や現金、北からの密航者、工作員などを運搬していたため、安倍内閣が制裁の一環として寄港禁止にしました。めぐみさんが乗ろうとしていたのは、この船です。

 次に氏が語ったのは、小泉首相が金正日総書記と会談をしていた当時の状況です。

 ・北の幹部 ( 工作員 ) が私に、突然ですよ。それまで何も言わなかったのに、「今日、ちょっと遺骨探しに行く。」・・と言いました。

 ・誰の遺骨かと聞くと、「実は、めぐみさんの・・」みたいな曖昧な返事です。

 ・え ! めぐみさん亡くなったんですかと聞くと、「うーん・・」みたいなことを言いながらごまかしました。

 蓮池氏が説明しているのは、北朝鮮が5人以外の拉致被害者が死亡したと言い、「死亡診断書」や遺骨を見せようとしていた時の裏話です。

 その当時、病気になっためぐみさんは、招待所から離れた別の市の病院に入院していました。彼女の夫や娘さんが近所に住んでいた時ですから、めぐみさんの死を幹部から聞いた時、思わず聞き返したのです。

 ・めぐみさんが亡くなっているのなら、めぐみさんの夫から話があるはずでしょ。遺骨があるのなら夫の手元にあるのが普通ですよ。

 ・近くに住んでいて何時も訪ねているのに、そんな骨の入れ物なんか、見たことがありません。

 更に氏は、北朝鮮が日本政府に渡した「死亡診断書」のコピーを示しながら、彼らの嘘を指摘しました

 ・めぐみさんが入院していた、病院の所在地と名前が違っています。彼女が北の幹部の車で病院に行く日、私たちは家の前で見送ったんです。病院は寒いからと、家内が毛布をめぐみさんに渡しました。幹部がめぐみさんを送って行った病院は、診断書に書いてある病院とは逆方向の別の市にあるとのことです。

 ・自殺した日付は、めぐみさんがまだ招待所にいて、私らと行き来していた時です。こんなものは、全部嘘ですよ。

 初めて聞く重大な証言に、私は驚くと言うより疑問が生じました。 

  ・氏はこの話を、政府や家族会の人にしていたのだろうか ?

  ・話していたのなら、マスコミはトップニュースとしてなぜ報道しなかったのだろう ?

 北朝鮮との交渉当時なら、発表を控える必要があったのかもしれませんが、蓮池氏たち5人が帰国して20年が経っています。私には、氏が重大な事実を公にしている不自然さだけが残りました。

 動画の最後に、氏がいつものように持論を述べました。

 「拉致問題で北と交渉するには、期限を定めてしないと、時間だけ引き延ばされて意味をなさない。日本政府には、それを改めて言いたい。」

 この動画の公開は先月の話です。最近の氏の発言の頻繁さだけでなく、ネットの動画や記事が盛んに「拉致問題」を報道している不自然さも目立ちます。「ねこ庭」では、こうした不自然な動きと、北朝鮮が発表した金正恩氏の「衝撃発言」が連動しているのではないかと、そのような推測をしています。

 ・令和6年1月6日  金正恩総書記の「岸田首相への見舞い電報」

 ・令和6年1月15日   金正恩総書記の「最高人民会議での演説」

 上記に関する動画を見つけましたので、次回に紹介いたします。関心のない方は、スルーしてください。

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拉致問題・ 蓮池准教授の意見 - 3

2024-03-22 18:35:35 | 徒然の記

 〈 3.   ANNnews CH       令和5年11月23日 蓮池氏がゲスト出演 〉

   慶應大学教授・礒崎敦仁氏、 共同通信特別編集委員・杉田弘毅氏も出演

  ・蓮池氏の発言 

    ・金正恩 ( きむ・じょんうん  ) が会談に応じる限り、何らかの成果を上げなくてはならない。

    ・その成果が見えない限り、会談に応じてこないと考えられます。

    ・会談に応じれば成果があると、事前に彼らに伝える必要があります。そういう呼び水がないと、彼らは応じてこないのではないかと思います。

 蓮池氏の言葉は、単なる准教授の思いつき発言ではありません。「成果を事前に伝える」というやり方をしたのは、20年前の平成16年小泉首相の時です。「ねこ庭」が確認した事実によりますと、この時北朝鮮のミスター X氏と「成果」の打ち合わせを事前にしたのが、外務省の田中均氏でした。

 北朝鮮の言う「成果」とは、金銭のことです。北は5人を帰して幾らの金額を得たのか、結局あの時の日本の役割も「現金自動支払い機」でした。言い出すと長くなりますので、ここで話を横道へ逸らさず蓮池氏の発言に戻ります。

    ・11月13日の「国民大集会」で、岸田首相が「日朝平壌 ( ぴょんやん  ) 宣言」に基づき、と言われています。

    ・宣言には、拉致問題と核・ミサイル問題を解決したら、国交を正常化して戦後補償 ( 経済支援 ) をすると書いてあります。

    ・つまり核・ミサイル問題と拉致問題という、時間の違いのある問題が同列に並べてあります。

    ・拉致問題は一刻の猶予もならない喫緊の問題ですが、核問題については、アメリカも長期的な目で見ていると思います。

    ・これをセットで解決したら、国交正常化するという道筋のわけですね。

    ・そうなると、拉致問題は果たしてどうなるのか。今はもっと具体的に、はっきりさせるべき時と思います。

 拉致被害者の両親が生きておられる間に帰国を実現しないと、問題の解決にならないと言うのが、蓮池氏の持論です。核・ミサイル問題と切り離し、国交正常化と戦後補償を「成果」だと伝えれば、北朝鮮は会談に応じるというのが氏の提案です。

 分かった上で言っていると思いますが、背後にあるのは困難な問題です。

  ・アメリカは北が「核・ミサイル問題」の解決に応じない限り、経済封鎖と制裁を課す方針である。

  ・日本が拉致問題で国交を正常化し、戦後補償をするとなれば多額の経済支援が行われることになる。

  ・アメリカ政府の方針が、日本によって崩されることになる。

 蓮池氏は言及しませんが、アメリカ政府が日本の独自外交を認めるかどうかです。20年前に小泉氏が訪朝した時は、外務省の田中均氏が国務副長官だったアーミテージ氏と極秘で何度も調整し、米側の了解を得ています。ジャパンハンドラーの一人であるアーミテージ氏は、共和党米政府内の実力者でしたからそれできましたが、現在は誰がその役割をするのか、「ねこ庭」では確認できていません。

 高齢化する拉致被害者と家族の方々の心情を思うと、アメリカが反対しても日本は独自の外交をすべきという蓮池氏の意見が正論に聞こえます。日米同盟にヒビが生じるとしても、日本独立のためには何時か超えなければならない壁ですが、果たして岸田首相にその決断ができるのでしょうか。

 ウクライナ、イスラエル、台湾と、国際情勢の剣呑な時期に、日米同盟を不安定なものにして良いのかと考えますと、岸田首相より前に「ねこ庭」の決断が鈍ります。正論と思える蓮池氏の提案が簡単なものでないと知ると、多くの人に拉致問題の困難さが一層分かるのではないでしょうか。

 次に紹介する動画は、FNNプライムオンラインの報道です。FNNは朝日テレビの系列会社でなく、保守と言われるフジテレビ系の会社ですが、最近の蓮池氏はインタビューを受けたらどこにでも出演し、拉致問題の解決を訴えています。

 一刻の猶予もならない喫緊の問題と考えるからそうしているのか、北朝鮮の経済的逼迫が急がせているのか、「ねこ庭」では判断がつきません。次回の話は横田さんのご家族にも伝えているのかどうか分かりませんが、めぐみさんに関する発言は涙なしに聞けません。必要と思われる部分だけを割愛し紹介しますので、息子たちと「ねこ庭」を訪問されている方々は、各自で氏の真意を判断してください。

 スペースの都合で、次回となります。

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拉致問題・ 蓮池准教授の意見 - 2

2024-03-22 12:40:36 | 徒然の記

 〈 3.   ANNnews CH        令和5年11月23日 蓮池氏がゲスト出演 〉

   慶應大学教授・礒崎敦仁氏、 共同通信特別編集委員・杉田弘毅氏が出演

  ・杉田氏の発言 

    独裁国家の残虐さを忘れないこと。

    ・どうすればこれらの方々が帰られるようになるかと、真剣に考えて行かなければと、改めて感じます。

  ・蓮池氏の発言 

    ・私が拉致されて24年間、帰って来てから19年という事件は、あまりにも大きな出来事なので、このことは残された方々にも伝わっていると思う。

    ・いくら情報統制をしていても、そういう情報は伝わるものなので、残されている方々が帰れないものと割り切っていた思いが、崩れてしまうと思います。

    ・帰れるんだ、だけど何で我々は帰れないんだという、新たな重い気持になる。我々の時より、もっと辛い状況で過ごされていると思わざるを得ないですね。

  ・アナウンサーの発言 

    ・水曜日に第二次岸田内閣が発足しました。

    ・岸田総理は2012 ( 平成24 ) 年から2017 ( 平成29 ) 8月まで、外務大臣として拉致問題に取り組んできました。

  ・礒崎氏の発言 

    2014年5月にスウェーデンのストックホルムで、日本と北朝鮮の間で「ストックホルム合意」が交わされたが、北の不誠実な対応で破棄されました。

    ・2016年2月には北が核実験と、ミサイル発射を行い、日本が再び制裁を行いました。

    ・拉致問題は総理の専権事項なので、この間の岸田外相の役割は不明です。

    ・北朝鮮は米国とでも、他の国々とでも約束はするが、継続的に守らない。北を相手にするということは、継続的につき合うという覚悟が要ります。

  ・蓮池氏の発言 

    ・前提時要件をつけないで会談するという発言は、今の北朝鮮側から見ると、彼らには「上から目線の発言」と受け止められかねないですね。

 ここで蓮池氏が、「上から目線の発言」という重要な指摘をしています。「前提条件をつけない」という言葉がなぜ「上から目線の発言」と受け止められるのか、私には理解できません。24年間拉致され、北の幹部と接触して来た氏にしか分からない心情があるのかもしれません。コメントを入れないつもりでしたが、こういう重要な発言がなぜできるのか。「氏は本当に金日成バッジを外したのだろうか ?」と、いつもの疑問が生じます。

 氏が伝えようとしているのは北朝鮮のメッセージではないかと、話が具体的になるにつれ疑問が大きくなります。大事なところでスペースがなくなりましたが、すぐ次回を続けますので、そのまま「ねこ庭」でお待ちください。

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拉致問題・ 蓮池准教授の意見

2024-03-22 07:23:52 | 徒然の記

 探せば見つかるもので、蓮池准教授の講演とインタビューの動画4件を見つけました。スペース節約のため、コメントを入れず順番に紹介したいと思います。

  1.   新潟ニュースNST           令和4年10月14日 柏崎市での講演会

  2.   TeNY新潟一番ニュース  令和5年3月15日 新潟市明訓中学・高校での講演会

  3.   ANNnews CH                  令和5年11月23日 蓮池氏がゲスト出演

  4. FNNプライムオンライン    令和6年2月 めぐみさんに関するインタビュー談話

 〈 1.   新潟ニュースNST           令和4年10月14日 柏崎市での講演会 〉

  ・拉致被害者全員に、絶対に帰って来てもらって、その恨みを少しでも晴らしてもらいたい。あそこには自由がないのです。まったく。

  ・拉致被害者の家族のどなたかが他界される。するとその時に同じようなお話があって、「忸怩たる思いだ」、「痛恨の極みだ」というお話があって、時間が過ぎて、どなたかが亡くなると、また同じようなお話になる。

  ・そんなことが繰り返されているだけだったと、感じてしまうのです。

  ・アメリカとの非核化交渉を避け、経済的な困窮が続いている北朝鮮が、支援を求めて、日本独自の交渉の呼びかけに応じる可能性が今はあると、私は考えています。

  ・考えようによっては、拉致問題が動く可能性があるんじゃないかと思うのです。

  ・こんな例を挙げていいのかどうか分かりませんけれど、小泉元総理が平壌 ( ピョンヤン  ) へ行く時には、色々なリスクを背負って行ったと思っています。

  ・現状をそのまま維持していたら、動かないんですよ。だって、それで20年間何も動かなかったわけですから・・

  ・変えなきゃいけない。変えると言うことはそれなりのリスクを負うこと。その覚悟を持って、政府にはやってもらいたい。

  ・今の状況では、そう言う思いが一番強いですね。

 〈 2.  TeNY新潟一番ニュース 令和5年3月15日 新潟市明訓中学・高校での講演会 〉

  ・怒り、恐怖の全てを込めて、なんでこんなことをするんですか、助けてくれ。日本に帰してくれと、帰してくれ、帰してくれとずっと言って、2、3ヶ月言い続けていたら、

  ・いい加減にしろ、甘く見るなよ・・と言う感じですね。お前がこれ以上言ったら、( 命の )無事を保証できないぞ・・て感じですね。

  ・拉致されたのではないと日本政府に伝えるよう、私たちは北朝鮮の幹部から叩き込まれて来ました。

  ・必要に応じて、日本政府の人間に会うかもしれない。会った時は、日本に帰りたくないと言え、家族には、ピョンヤンで会いたいと言え。

  ・拉致されたんじゃありません。救われて来ましたと言えと、長いシナリオができていました。2ヶ月間くらい、この長いシナリオを頭に叩きこむことをさせられました。

 〈 3.   ANNnews CH                  令和5年11月23日 蓮池氏がゲスト出演 〉

   慶應大学教授・礒崎敦仁氏、共同通信特別編集委員・杉田弘毅氏が出演

  ・アナウンサーの説明

    ・2020年から毎年、解決の糸口がある限り、蓮池さんから話を頂いて来ました。今回が4回目です。

    ・全拉致被害者の即時一括帰国を求める「国民大集会」が開かれました

    ・岸田総理大臣と松野官房長官が出席し、岸田内閣の最重要課題だと話しました

    ・横田早紀江さんが、めぐみさんを13年間しか育てられなかったことが本当に悔しいと、その胸の内を語られました

  ・蓮池氏の発言 

    ・私が帰って来て19年間ということは、残された方が19年間も待ってこられたということになります。

    ・その間の家族の思いというものは、年々重苦しく辛いものになっている。

    ・現状のまま進展が見られないというのは、もどかしいなと思っています。

 これから杉田氏や礒崎氏の発言があるのですが、スペースがなくなりましたので、次回に紹介いたします。

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拉致問題・ 蓮池薫氏とANNnews CHについて

2024-03-21 18:33:01 | 徒然の記

 蓮池薫氏は帰国した5人のリーダーだけあり、向学心のある努力家です。最初は地元柏崎市役所の非常勤職で働いていましたが、2年後の平成16年に除籍されていた中央大学法学部に復学しています。韓国語文献の翻訳者の仕事をしながら同大学を卒業し、さらに新潟大学大学院へ進んでいます。

 現在氏は新潟産業大学で教鞭を執り、肩書は下記のとおりです。

  ・経済学部准教授  

  ・同大学の国際センター長

 地村保志氏が郷里の小浜市役所で、家族との日々を大切に暮らしている姿と異なるひたむきさがあります。帰国以来薫氏は、全国各地の学校や団体の施設で、年に4、50回「拉致問題」の講演を続けていると言います。地上波のテレビや大手新聞がニュースに取り上げないので、多忙な学者生活をしている氏の姿を今日まで知りませんでした。

 帰国するまで5人が北朝鮮のどんな組織に所属し、何をしていたのかも参考情報として得ましたので紹介します。

 「朝鮮労働党対外情報調査部」・・・簡単に言いますと北朝鮮の諜報機関の一部で、日本の各種新聞を読み朝鮮語に翻訳するのが主な仕事でした。一緒の場所で暮らしていた横田めぐみさんと田口八重子さんは、翻訳作業でなく、北の工作員へ日本語を教える仕事だったのかもしれません。どう言う組み合わせで働いていたのか分かりませんが、少なくとも5人には、日本の情報がほとんど伝わっていたことになります。

 スペースがあれば後で紹介しようと思いますが、ネットの世界では、帰国した5人の動静や発言が想像していた以上に扱われていました。ANNnews CH ( チャンネル ) だけでなく、次の各社も動画やニュースを報道していました。

   TBS NEWS DIG    サンケイNEWS     NNNドキュメント   NNNセレクション  

    日テレニュース   TeNY新潟一番ニュース  新潟ニュースNST          読売テレビニュース

   FNNプライムオンライン

 しかし断トツに拉致問題と言うより、帰国した5人の動静を報道しているのは、ANNnews CH ( チャンネル)で、蓮池氏の専属会社という印象があります。

 前回紹介した動画ANNnews CH・サンデーステーションのアナウンサーは、「蓮池氏がテレビのインタビューに応じるのは今回が初めてで、自分の考えを述べるのも初めてです。」と説明していましたが、別の動画で「蓮池さんのインタビューは今回で4回目になります。」と喋っていました。

 朝日新聞の系列なので、ネットの世界でも捏造をするのかと思いましたが、本題と関係がないのでこれ以上深入りは避けます。むしろ「ねこ庭」として気にかかるのは、ANNnews CH ( チャンネル)と蓮池氏の密接な関係の方です。蓮池氏の意見をここまで広く報道する意図が、どこにあるのか ? 

 「考えずにおれない事態の発生」の一部として、無関心でおれなくなるのは、ネットワークの広さです。同社のホームページで見つけましたので、参考までに紹介します。

 〈 ANNネットワーク 〉

   北海道テレビ放送     青森朝日放送     岩手朝日テレビ     東日本放送

   秋田朝日放送       山形テレビ      福島放送        新潟テレビ21

            長野朝日放送       静岡朝日テレビ    北陸朝日放送      福井放送

   名古屋テレビ放送     朝日放送テレビ    広島ホームテレビ    山口朝日放送

   瀬戸内海放送       愛媛朝日テレビ    九州朝日放送      長崎文化放送

   熊本朝日放送       大分朝日放送     テレビ宮崎       鹿児島放送 

   琉球朝日放送

 ひた向きな蓮池氏の意見を、ANNネットワークが広く全国に伝えると言うのなら結構なことではないか。朝日だろうが夕日だろうが、拉致問題の解決に力を入れるのは素晴らしい話だ。「考えずにおれない事態の発生」などとよけいな難癖をつけるな、と苦情を言う人がいるのかもしれません。しかし「ねこ庭」には、庭木の枝に引っかかる気になるものがあります。

  ・蓮池薫氏は、本当に金日成バッジを外しているのだろうか

  ・朝日新聞グループは、本当に反日左翼をやめたのだろうか

 考えすぎと思われるかもしれませんが、「ねこ庭」から見える風景は、GHQに統治されて以来独立を達成できていない日本と、「トロイの木馬」の姿です。先日途中で止めた「能登地震とウクライナ支援の比較」のシリーズの時と、似た匂いが漂って来ます。

 「考えすぎ」や「取り越し苦労」であれば幸いですが、この話もまた、日本を「世界の現金自動支払機」にするものでないかとそんな気がしてなりません。蓮池氏ほどでありませんが、私にも「学徒の心」がまだ残っており、自分が納得するまで調べたくなりました。

 興味のある方だけ、次回の「ねこ庭」へお越しください。

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拉致問題・ 考えずにおれない事態の発生

2024-03-20 23:31:04 | 徒然の記

 「 考えずにおれない事態の発生」と書くと大袈裟に響きますが、拉致問題の厳しい経緯を踏まえますと、相応しいタイトルに思えます。

 まだ続ける予定だった「能登地震とウクライナ支援の比較」のブログを、9回で切り上げた原因は、3月13日に観た動画でした。ANNnews CHが、1月10日のサンデーステーションで公開した22分の短い動画で、タイトルが目を引きました。

  「  蓮池薫さん初証言 拉致被害者の生活と横田めぐみさんら「8人死亡」の嘘  」

私の驚きを説明する前に、氏の言葉をメモしましたので先に紹介します。

  ・北朝鮮に従順とみなされた5人だけが日本へ帰され、北の思い通りにならず、不都合なことを喋るかもしれない8人が、死亡とされた可能性があると観ています。

  ・日本に帰って、その人が北へ戻って来なかったら困る、色々喋られたら困る。

  ・とすると、帰す人間は限られてきたんじゃないかと思う。

  ・正直自分は、結婚してから、子供ができてからは、下手なことを言わなかったです。

  ・日本へ帰してくれと言っても無駄たと分かっていましたし、そういうこともあって、言う通りになる人間と北は考えた。

  ・特に私には子供もいて、人質に利用できるからと思う。

  ・そうするとめぐみさんの場合は、当時すでに病院へ行っていた段階で、ご主人とも別れていた状態ですし・・・

  ・13才の時に拉致され、辛い思いをされて、帰りたいと言う思いは、我々より何倍も強いと言うことを北朝鮮自体が知っている。

  ・めぐみさんが日本の政府関係者に会って、帰りたくないと言ってくれるかと言うと、それは違う。だから、帰せない。

  ・だからめぐみさんは、生きていると考えられると言うことですよ。

  ・北の言っている、「めぐみさんが命を絶った」とは考えられない。だって、日本に帰らなきゃと言う強い意志を持ってらっしゃる。そう言う方が、簡単に諦めるなんて、嘘ですよ。

 ここで氏は記者の用意したパソコンの衛星写真を見て、自分たちが住んでいた招待所の家々を1号棟、2号棟、3号棟とポインターで示しながら、地村さん夫妻やめぐみさん、田口八重子さんたちと家族ぐるみの付き合いをしていたと説明します。動画の最後に北との交渉方法について、自分の意見を述べました。

  ・交渉には、期限を示すことが重要です。

  ・二人の親御さんが生きておられる間の解決・・・。それができなかったら、日本は北朝鮮が思うような外交はしませんよ。

  ・時間は日本にも無いけど、貴方たちにも無いよ。今実現しなかったら、貴方たちが求めるもの、経済援助は、半永久的に得られないかもしれないよ。

  ・経済的に困っている北朝鮮に、期限を示すこと、これは北朝鮮に非常に効果があると思います。

 サンデーステーションのアナウンサーの説明によりますと、蓮池氏がテレビのインタビューに応じるのは今回が初めてで、自分の考えを述べるのも初めてだそうです。帰国して20年の節目に、やっと口を開いた蓮池氏の姿を見て、「ねこ庭」は「 考えずにおれない事態の発生」と受け止めました。

 氏の話を素直に聞けない自分がいて、真っ先に浮かぶ疑問が幾つかありました。ANNnews CHはテレビ朝日系列の動画会社で、反日左翼の朝日新聞の仲間です。

 ・動画配信会社は沢山あるのに、なぜ氏はANNnews CHを最初のインタビュー先に選んだのか。

 ・こんなに具体的なことを、氏は政府関係者や家族会の人たちに話をしてこなかったのだろうか。

 ・20年経って意見を言うのでなく、もっと早く話をしていたら、政府の交渉の役に立っていたのではないか。

 なぜなぜと言う疑問と同時に、氏が日本へ戻って来た時の記者会見の状況が浮かんできました。NHKのネットニュースの録画を見た感想だと思いますが、「ねこ庭」の過去記事から見つけましたので紹介します。

  ・地村保志氏夫妻・蓮池薫氏夫妻・曽我ひとみさんの5人が、日本政府のチャーター機で24年ぶりに帰国した時の様子です。羽田空港では待ちわびた家族の方々が出迎え、再会を喜びあっていました。

  ・今でも忘れられないのは、記者たちにマイクを向けられた時の地村保志さんの言葉です。

   「詳しいことは、あっちに聞いてください。あっちの方が、上ですから。」

  ・質問攻めに戸惑った地村氏が言い、目くばせした先にいたのが蓮池薫氏でした。上下関係の厳しい国から帰国すると、ちゃんと監視役がついているのだと深い意味もなく感じました。

  ・蓮池氏は他の帰国者と異なり、胸につけた金日成バッジを家族に言われても外さなかったと言います。バッジは薫氏の誇りでもあったようで、兄の透氏が、「洗脳されて帰ってきた」と呟いていた記事をどこかで読んだ記憶があります。

 それ以後氏の姿はマスコミから消え、弟を気遣う兄として印象に残っていた透氏が、別人のようになった姿を見たのは14年後の平成28年でした。「外国特派員記者クラブ」に招かれ、氏が会見をしている動画でした。

 氏の辛辣な政府批判を、弟の薫を代弁している意見として聞きました。平成28年と言えば、第三次安倍内閣の時です。

  ・政府が、対話を続けながら制裁を強化するなんて矛盾している。言っていることとやっていることが、ばらばら。
 
 北朝鮮が残る拉致被害者の消息について、病死、事故死と日本政府に伝え、物証を見せて欲しいと要求すると、火葬後の骨を埋葬した墓が水害で流れたから無いと言い、さらに追求すると「探したら見つかった」と、遺骨を持ち出してきました。DNA鑑定をすると別人の骨だったという杜撰さで、断固とした対応をと家族会が政府に要求していた時の話です。
 
 強く迫ると北が機嫌を損ね、黙っているとすぐに露見する嘘をいうので、政府は制裁と対話という難しい対応をしていました。透氏が批判していたのは、このことです。
 
 ・帰国した拉致家族にしても、政府の生活支援はほとんどありません。こんな話を北にいる拉致被害者が聞いたら、帰る気になりませんよ。
 
 薫氏の気持を代弁していると考えたのは、この発言でした。リーダー的立場にいた薫氏は北朝鮮で優遇されていたのかもしれず、弟の不満を兄が代わりに述べていると感じました。
 
 ・安倍さんは拉致問題を踏み台にして、首相の座を手にしたんだと思っています。
 
 透氏のこの発言には驚かされました。氏は、安倍氏が拉致を利用して首相の椅子を得ていると、そんな本を出版したばかりでした。むしろ彼の方が拉致家族と安倍氏を踏み台に、売名と金稼ぎに精を出しているのではと考えました。このような意見が生まれる原因を考えると、薫氏による安倍氏批判しか思いつきませんでした。

 長らく拉致問題を担当してきた山谷えり子議員が、「蓮池透氏は、北の工作員ではないか。」と疑問を呈していましたが、こういうことを平気で口にするから、透氏は家族会のメンバーから外されてしまいました。

 しかし私は山谷氏とは違う意見で、今も変わらず同じ考えをしています。

  ・北の工作員ならもう少し賢い。彼は北に洗脳された、お花畑の日本人の一人に過ぎない。

 透氏を洗脳した北とは弟の薫氏ではないかという、当時の印象が今も残っています。次回は蓮池薫氏とANNnews CHについて、手元にある情報を息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介します。薫氏については結論を急がず、一緒に検討して頂ければ有り難いと思います。

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拉致問題・「救う会」の公報より

2024-03-20 13:09:03 | 徒然の記

 〈 北朝鮮は日本以外の近隣諸国から、何人の人間を拉致しているのか。 〉

 今回は「救う会 全国協議会」の広報より、北朝鮮が日本以外の国からどのくらいの人間を拉致しているかを紹介します。

 「救う会」のデータを見ますと、他の国からの拉致は韓国を除くと少数で、国を対象に狙った拉致とは思えません。あくまでも北朝鮮の主たるターゲットが日本だったことが、表示が「〇〇人 ( じん ) 」となっているところから推察できます。

 〈 世界に広がる北朝鮮による拉致被害(救う会作成)〉

   ・韓 国 人   ・・・82,959人  ( 朝鮮戦争中の民間人拉致数  )

                               ・・・  489人   ( 朝鮮戦争休戦後の拉致数  )

   ・レバノン人    ・・・  4人   ( 1979年までに救出。うち1人は米兵の妻  )

   ・タイ人                   ・・・  1人   ( 米兵の妻  )

   ・ルーマニア人         ・・・  1人   ( 米兵の妻  )

   ・マカオ系中国人        ・・・  2人   

   ・マレーシア人            ・・・  4人   

   ・シンガポール人         ・・・  1人   ( 上記マレーシア人女性と同時期に拉致 )

   ・フランス人                 ・・・  3人  

   ・イタリア人                 ・・・  3人   

   ・オランダ人                 ・・・  2人  

   ・ヨルダン人                 ・・・  1人  

 警察庁広報の説明通り、「よど号」犯人の元妻が金日成から、「革命のためには、日本で指導的役割を果たす党を創建せよ。」との教示を受けていたのなら、韓国以外の国の拉致総数が22人である事実と、約900人という日本の人数が付合します。
 
 韓国は同胞の国なので、金日成の頭では社会主義化は当然のこととして予定されていたはずで、日本を超える人数も納得できる数字です。
 
  紹介した末川博、小田実、寺尾五郎、土井たか子各氏の言葉の通り、当時の北朝鮮は社会主義国家の建設を進めている若い国でした。日の出の勢いだった金日成の目には、韓国は言うに及ばず日本での革命も、遠からず達成出る見込みだったのではないでしょうか。  

 日本人拉致は、昭和45 ( 1970 ) 年頃から10年間に多発し、前に説明しましたが、この間の内閣は次のとおりでした。

  佐藤内閣、 田中内閣、 三木内閣、 福田内閣、 大平内閣、 鈴木内閣

 歴代内閣は拉致問題の発生をほとんど知らないか、知っても過小評価して過ごしていたことになります。状況が変わったのは、昭和62 ( 1987 ) 年に発生した大韓航空機爆破事件でした。実行犯の金賢姫 ( きむ・ひょんひ ) の証言から、日本人拉致被害者の実名が語られ、マスコミが大きく報道するようになりました。

 〈 金賢姫の証言 〉

   ・「蜂谷真由美」という名の偽造パスポートを持って、日本人に扮していた

   ・北朝鮮で「李恩恵」(リ・ウネ)という日本人女性から日本語を習った

   ・警察は「李恩恵」という日本人女性を、田口八重子さん(当時22)と断定

 ウィキペディアでは、昭和50 ( 1977 ) 年に拉致された横田めぐみさんの実名報道がなされ、国会でも取り上げられたと説明していますが、この新聞記事は残念ながらいくら探しても見つかりません。

 日本政府からの問い合わせが増え、都度北朝鮮は否定し続け、金日成の計画が狂ったのは、おそらくこの頃からでないかと「ねこ庭」では推測します。拉致した日本人を革命の精鋭として教育し、日本各地へ送り込む計画が頓挫して、平成6 ( 1994 ) 年に金日成は失意のまま亡くなったのではないかと思われます。

 この後の動きとして私たちが知っている大ニュースは、平成14 ( 2002 ) 年9月小泉首相が北朝鮮で日朝首脳会談に臨んだ事件です。

  ・金正日(キム・ジョンイル)総書記が拉致を認めた

  ・翌10月には蓮池薫さん ( 64 )、地村保志さん(66)ら5人が、昭和53 ( 1978 ) 年の拉致から24年ぶりに帰国した

  ・2年後の平成16 ( 2004 ) 年に、5人の家族が帰国・来日した

 拉致問題シリーズの第一回目に、次のように述べました。

 「考えずにおれない事態の発生につきましては、後でゆっくりと説明する予定です。」

 急遽「拉致問題」を取り上げることとなったのは、考えずにおれない事態が発生したからなので、本来の主題はここにあります。これに言及していないのは、勿体ぶっているのでなく、事前の事実整理と確認が重要であるため、敢えて遠回りをしました。

 惑いつつ、躊躇いつつ、常に「ねこ庭」のブログを書いていますので、正しい情報を紹介するには、事前の整理と確認作業が不可欠になります。訪問される方々を焦らせるためでなく、自分の整理能力の未熟さがさせている状況をご理解ください。

 次回は、「考えずにおれない事態の発生につきまして」説明いたします。

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拉致問題・北朝鮮の目的とは

2024-03-18 17:12:13 | 徒然の記

 拉致問題を根本から考えるため、前回までに4つの事実を確認してきました。

  1.  拉致犯罪行為が行われたのが、昭和45年から昭和55年の10年間に集中していたこと。

  2. 不法に拉致されたと思われる国民が、およそ900人もの多数に上っていたこと

  3.  当時の日本には、北朝鮮へ警戒心の生じる風潮がなかったこと

  4.  北朝鮮を称賛する著名な学者や政治家が沢山いて、マスコミが彼らの意見を大きく報道していたこと

 ブログのタイトルを少しずつ変えていますが、シリーズとしては今回が6回目になります。前回までに登場した人物と組織を整理すると、興味深い事実が見えてきます。

  反日左翼主義者・・・末川博、大内兵衛、土井たか子、小田実、寺尾五郎、小和田恒の各氏

  自民党内の反日リベラリスト・・・野中広務、加藤紘一両氏

  反日左翼マスコミ・・・NHK、朝日新聞、

  反日左翼組織・・・ベ平連、九条の会、日本学士院、日本学術会議、朝鮮総連

  反日左翼政党・・・共産党、社会党(社会民主党)、

 先月の初めに「ねこ庭」で「トロイの木馬」の言葉を2つに分け、新しい定義を次のように変更しました。( 「トロイの木馬 A」は割愛します。 )

 「トロイの木馬 B」とは、日本をダメにした人間と組織

   1. 反日左翼学者・・「日本学術会議」と「東大社会科学研究所」で育成された学者たち

   2. 反日左翼メディア ・・NHK、共同通信社、朝日新聞社、毎日新聞社、日本経済新聞社等

   3. 反日左翼政治家・・与野党を問わず、「5つの悪法」の拡散に協力する政治家たち

   4. ジャパンハンドラー ・・米国の反日勢力に送り込まれ、日本の政界、マスコミ、財界、学界内にいて影響力を行使する、外国人と日本人

 ジャパンハンドラーは次回以降に登場しますので除外するとして、前回までに出てきた人物と組織は、「トロイの木馬 B」に該当します。何の自慢にもなりませんが、日本をダメにした人間と組織は「トロイの木馬 B」だ、という「ねこ庭」の分析が案外的を得ている気がします。

 今回は、「北朝鮮が、なぜあのような大掛かりな拉致犯罪を実行したのか。」について、警察庁の公報を紹介します。( 長い文章なので、息子たちと訪問される方々が読みやすいように、「ねこ庭」で編集しました。)

  ・北朝鮮が日本人を拉致した目的は、必ずしも明らかでないが、金正日総書記は日朝首脳会談の席上、日本人拉致の目的について下記2点を説明した

     ・1つ目は、特殊機関で日本語の学習ができるようにするため

     ・2つ目は、他人の身分を利用して南(韓国)に入るため

  ・「よど号」犯人の元妻は、金日成主席から次の教示を受けた
   
      ・革命のためには、日本で指導的役割を果たす党を創建せよ。党の創建には、革命の中核となる日本人を発掘、獲得、育成しなければならない
 
  ・また妻は、「よど号」犯人のリーダー格の田宮高麿から次の指示を受けた、 
 
       ・革命のため、日本人を獲得せよ
 
  ・これらを総合的に考えると、日本人拉致の背景には、
 
     ・北朝鮮工作員が日本人のように振る舞えるようにするための教育を行わせること
     ・北朝鮮工作員が日本に潜入して、拉致した者になりすまして活動できるようにすることのほか、
 
     ・金日成主義に基づく日本革命を行うための人材獲得という目的が、あったものとみられる

 警察庁の説明を読むと、北朝鮮が多数の日本人を日本の各地から拉致した理由が分かります。つまり北朝鮮は、日本国内で「金日成主義に基づく日本革命を行うための党」を作ろうと計画していた。このため多数の若い日本人を北朝鮮で教育し、再入国させる必要があった。同時に拉致した日本人を利用し、日本へ潜伏する工作員の日本語教育に当たらせた。

 何年計画で考えていたのか不明ですが、恐るべき事実ではないでしょうか。警察庁が広報で述べているというのに、なぜかマスコミが報道しなかった「北朝鮮の目的」です。「社会の木鐸」を自称し、大騒ぎすることの好きなマスコミが、どうして今もこの事実を国民に伝えないのか不思議になるのは私一人でしょうか。

 次回は、北朝鮮が日本以外の近隣諸国から何人の人間を拉致しているのか、「救う会 全国協議会」のホームページから紹介します。この数字がはっきりすると、北朝鮮の本気度が計れます。

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拉致問題・著名人4氏の言葉 - 2

2024-03-18 07:55:50 | 徒然の記

 〈  5.   土井たか子氏の言葉   〉

 政界と学界の違いはありますが、末川氏と土井氏は共にマスコミ界の花形で、何を語ってもトップニュース扱いでした。「ねこ庭」では、拉致問題の解決を遅らせる上で当時最も大きな影響力を与えた人物として、両氏を考えています。
 
 息子たちは土井氏の名前を聞いても、ほとんど関心を示さないと思いますが、「ねこ庭」を訪問される方々には華々しく活躍していた氏の姿が残っているのではないでしょうか。話が横道へ逸れますが、社会党委員長時代の氏を語るウィキペディアの情報があります。
 
  ・土井のはっきりした物言いのキャラクターが主婦層からの好感を獲得し、土井の立場を後押しした

  ・時の首相は改憲論者として知られる中曽根康弘であったが、土井は護憲・軍縮を掲げてこれに対抗した

  ・中曽根は改憲の動きには出ないものの、社会党が堅持を強く求めていた防衛費1%枠を撤廃した

  ・一方で土井は、内閣が提出した売上税法案に対しては社公民および社民連の4党統一組織を構築して抵抗した

  ・その間に行われた参議院岩手補選と統一地方選挙で勝利し、土井は売上税法案を廃案に追い込んでいる

  ・中曽根から政権を引き継いだ竹下登は消費税導入を強行するが、土井は消費税導入とリクルート事件を激しく追及、宮沢喜一大蔵大臣を辞任させ、竹下内閣を退陣に追い込む

 しかし何といっても氏の最大の活躍は、昭和60年11月の国会開催時に、衆議院外務委員会で小和田恒 ( ひさし )  外務次官の発言を引き出したことでした。ウィキペディアの説明を転記します。

  ・土井委員長の質問に答える形で、小和田氏が東京裁判を肯定し、「日本は昔悪いことをしたのだから、自己主張をせず、永遠に謝り続けなくてならない。」

  ・「日本の外交は、東京裁判を背負っているハンディキャップ外交である。」と答弁しました。

 安倍内閣以後次官の地位が低くなりましたが、当時の次官は大臣を超える存在で、次官の意見が省庁の方針でした。外務省の官僚諸氏が、現在も中国や韓国・北朝鮮に正論が言えないのは、小和田氏の「ハンディキャップ外交論」が生きているところにあると言われています

 元外交官だった馬渕睦夫氏の説明によりますと、小和田次官の外交論を否定しない限り日本外交は改まらないとのことです。方法そのものは簡単で「閣議決定」すれば変更できますが、暗殺された安倍元首相は外務省だけでなく党内外の反対勢力に邪魔され続けました。これ以上述べると森の脇道へ進み抜けられなくなりますので、「土井氏の言葉」のテーマへ戻ります。

 〈 昭和62年訪朝時の土井氏の言葉 〉

  ・ 私は朝鮮労働党のわが党に対する長年の友誼について感謝し、私の尊敬するわが党の歴代委員長が、お国を訪ねてうち固めた両党の友好と連帯の絆は、限りなく強固であると思います

  ・ 朝鮮革命と社会主義建設の偉業を輝かしい勝利に導かれ、朝鮮の自主的平和統一、アジアと世界の平和の為に類なき貢献をつくしておられる偉大な指導者金日成主席を、私は心から尊敬し、万年長寿を祈り、今後の友誼を願って、私の発言を終えたいと存じます

 〈 昭和63年の土井氏の言葉 〉

  ・ 北朝鮮が、そんなことをするはずがない。悪意のでっち上げだ

  ・ 拉致の十人より、北朝鮮との国交回復が先だ

  産経新聞デジタルが平成30年6月に、この言葉の発せられた経緯を次のように説明しています。朝日新聞だけと思っていましたが、肝心の部分が省略された分かりにくい記事です。それでも何となく状況が伝わりますので紹介します。

  ・北朝鮮に拉致された被害者の1人である石岡亨さんは、町で見かけたポーランド人に必死の思いで家族への手紙を託し、奇跡的に両親の手元に届いたのが、1988年 ( 昭和63 )

  ・手紙には拉致された松本薫さん、有本恵子さんの3人で北朝鮮に住んでいることが記され、家族は忽然(こつぜん)と姿を消した子供たちの消息を知る

  ・ご家族は、北朝鮮と強い繋がりがあることを自負していた土井たか子氏側に、手紙を見せたことから2度目の悲劇が襲ってくる。

     ・土井氏側はすがる思いで助けを求める家族を見捨てるような態度だった、と語る有本さん家族をテレビで見ながら胸が痛くなる思いだった。

  ・マスコミは「マドンナ」と持ち上げ、本人も「山は動いた」と豪語し大政治家ぶっていたが、自国民を守るべき人間が、北朝鮮に国民を売ったことに等しい。その残酷な姿勢に政治家としての資質を疑う

  ・吉報を待ち続けたご両親たちが、裏切られた事実を知ったときの落胆、悲嘆いかばかりだったことか

 昭和63年の土井氏の言葉を、産経新聞がなぜ平成30年6月に報道するのかよく分かりませんが、「土井氏」と書かず「土井氏側」と書いているのは、有本さんのご家族が手紙を土井氏個人にというより、土井氏の事務所で渡したことを匂わせている気がします。また、土井氏が手紙を朝鮮総連に持ち込んだという事実が省略され、「北朝鮮に国民を売った」と曖昧な表現にされています。

  ・「拉致などない」と言い切った土井氏は、北朝鮮による拉致の実態が明らかになると、「私もだまされていた」と恥ずかしげもなく、被害者のような言い訳だった。

 平成14年9月に小泉首相が平壌で日朝首脳会談に臨んだ際、金正日(キム・ジョンイル)総書記が拉致を認めたため、土井氏も拉致を認めたのだと思いますが、拉致被害者の救済を忘れ、自国民をないがしろにし、北朝鮮の大嘘を信じたのは、土井氏だけでなく、自民党の野中広務、加藤紘一両氏も同類でした。だから小泉首相が訪朝し、金正日総書記が拉致を認めた以後、彼らは沈黙してしまいました。

 土井氏を許す気はありませんが、私はこの産経新聞のネット記事を息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介する気持になれません。偏見に満ちた醜い文章は、読者登録が88名の「ねこ庭」でとどめておくべきで、ひとかどの新聞社が発信する報道文ではない気がします。

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拉致問題・著名人4氏の言葉

2024-03-17 18:14:20 | 徒然の記

 タイトルでは4氏の言葉としていますが、同時期の貴重な意見なので、朝日新聞特派員の入江記者も紹介します。

   1.   末川博氏     2.   小田実氏    3. 寺尾五郎氏
 
   4.  土井たか子氏   5.  入江記者
 
 言葉はいずれも、主として「ねこ庭」の過去記事からの引用で順番に紹介していきます。
 
 〈  1.   末川博氏の言葉   〉
 
 「朝鮮民主主義人民共和国こそ、立命館大学が理想とする国家である。
                                                             立命館大学名誉総長 末川博 」 

 氏は昭和44年に雄山閣が出版した『金日成伝』の推薦文を、このようなタイトルで書いています。以下は推薦文の内容です。

  ・人類のながい歴史のなかでそれぞれの民族や国家は、波瀾興亡をくりかえしてきたが、現代における奇跡といってもよいほどに、驚異的な発展をとげて、栄光と勝利に輝いているのは、朝鮮民主主義人民共和国である。

  ・かって幾世紀かの間、内憂と外患のために苦しんできた朝鮮民族は、いま金日成首相を天日と仰いで、社会主義国家としての基本路線をまっしぐらにつきすすみ、ゆるぎない基盤を築きあげている。

    ・まさに金日成首相は、百戦錬磨の偉大な政治家であるとともに、国際共産主義運動と労働運動の、卓越したリーダーである。この伝記は、ありきたりの記録ではない。

   ・世界史上にもまれな、民族解放闘争を勝利へと導いた人間金日成将軍の、感動あふれる一大叙事詩であり、輝かしい朝鮮近代史であり、人類の良心とも希望ともいえる不滅の人間ドラマである。

  戦時中は学生の戦意高揚に努め、敗戦後に一転して平和主義者となった氏を知らない若者たちは、この言葉を信じるのだと思います。しかし氏の変節を知る「ねこ庭」では、北朝鮮を褒め称える無節操さを怒りと共に記録します。罪もない日本人を拉致した犯罪国家を賛美する氏は、まさに関西における「獅子身中の虫の親玉」でした。

 昭和40年代、関西には北朝鮮賛美者の氏がいて、関東にはソ連を称賛する大内兵衛氏がいました。敗戦後の日本は氏のような反日の学者により、日本学士院と日本学術会議が占拠されました。東大社会科学研究所と同様、これらの組織が今も反日左翼学者の養成機関として機能していることは、何度か紹介してきましたので繰り返しません。

 〈  2.   小田実氏の言葉   〉・・雑誌のインタビュー記事

  ・北朝鮮には、あの悪魔の如き税金がない。食料はほとんど完全に自給自足できる国だ。( 昭和51年 )

  ・北朝鮮の社会を見ていると、それはあたかも働き者の一家で、みんなが懸命に働いていて、一家の頂に〈 アポジ  ( おやじ  ) 〉として、金日成さんがいる感じだ。( 昭和60年 )

  ・北朝鮮は、ものすごい管理体制の中で蓄積しているから、去年くらいから、もの凄く豊かになった。これから韓国との差が、もの凄く出てくる。( 昭和60年 )
 

 〈  3.   寺尾五郎氏の言葉   〉・・昭和33年NHKのテレビ解説

   ・昭和61年になれば、一人当たり生産額で北朝鮮が日本を抜く。日本が東洋一の工業国だと自負していられるのは、せいぜい今年か、来年のうちだけである。
 
 土井氏の発言は沢山ありますので次回とし、スペースの都合で先に朝日新聞記者の言葉を紹介します。
 
 〈  5.   入江記者の言葉   〉・・昭和59年の記事
   ・北朝鮮の経済建設のテンポは、もの凄く早い。鉄、電力、セメント、化学肥料や穀物の、一人当たり生産高は日本を凌ぐと政府は言っている。
 
   ・深夜の街で、酔っ払いなど一人も見かけない。深夜の街を歩いているのは、夜勤へと急ぐ労働者だけだ。
 
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