田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

「恋空」の観覧車を見上げて

2008-09-17 21:39:16 | Weblog
9月17日 水曜日
「恋空」の観覧車に泣く
●掲載がおくれてごめんなさい。
これが「恋空」にでた観覧車。
風光明媚なわが故郷。
鹿沼は千手山公園にあります。

       

●実は、この観覧車。
わたしの書斎から。
手に取るように見えます。
毎日眺めています。 
千手山は幼少のころからの遊び場です。
わたしの小説にもなんどもでてきます。

●この観覧車にもいろいろな思い出があります。
 
●カミサンがCASIOをかまえている。

●わたしは観覧車を見上げている。

       

●小説に感情移入をするのが下手だ。
わたしの作品の人物は生きていない。
たしかにそうなのだ。
だから売れない。
たしかにそうなのだ。

●神様どうか、たすけてください。
このままでおわりたくはありません。

●書き方が、現実のとらえかたが現実的でないのだ。

●なにせ、吸血鬼作家です。

●でも、でも、ですよ。
この町で魚屋さん。八百屋さん。
衣料品屋さん。
文房具屋さん。
かぞえあげたら。
切りがありません。

●街を構成する商店街がありません。

●鹿沼銀座がシャッター通りといわれてから何年になるのでしょうか。

●外部からの大型店舗の侵入で町は壊滅状態です。
そのことを意識できる世代。
古き良き鹿沼を経験している。
古老もすくなくなりました。
外部からのあらゆる侵略。
これをリアルに書いたらあたりさわりがでます。
この町に住むのがつらくなります。

●そこで吸血鬼。わが町に外から来るものを。
そういうイメージでとらえたのです。

●でも「恋空」の撮影隊はべつでした。

●閉ざされた町にとつては。
パニックハンマーの役を果たしてくれました。
いろいろな話題を提供してくれました。

●とくにわが「アサヤ塾」の女子生徒がいきいきと「恋空」の話をしています。

●彼女たちの笑顔。
いいですね。
もつとロケ地として選ばれないかな。

●観覧車の中段に取り付けられた風速計が。
からからとかすかな音をたてています。
観覧車は人待ち顔に。
じつと待機しています。

●鹿沼はまもなく秋祭り。
       

●見下ろす母校北小学校の庭から歓声がどよめいてきた。

●山の中腹では真っ赤な彼岸花の群落が秋風にそよいでいました。

       

●わたしの頬を涙が伝っていました。
作品に涙を、感傷を書きこむことの下手なわたしですが。
年のせいかハードボイルドにきめられなくなりました。
みっともないほど、涙もろくにました。

●こんな気持ちを素直にかけたら。
人を感動させることが。
できるのだろうか。

●ひとり悩んだ。

●もういちど無人の観覧車に「恋空」のテレビでの場面をダブらせてみました。

●観覧車の。
その上の空は。
前日光高原の澄んだ秋空でした。

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魔闘学園  麻屋与志夫

2008-09-17 06:10:17 | Weblog
麻屋が念力をこらす。
ふたたび、三津夫は。
そこに墨染めの衣の立ち姿をみた。
心に僧侶の言葉がひびいてきた。
呪文はいらない。

       

『御殿山公園にあるお地蔵様』
                                  
       
念をこらすのだ、三津夫‼

ケイコの力が目覚めるよう祈るのだ。
念じるのだ。
ケイコの体力が回復するように。
祈るのだ。
三津夫、おまえにふさわしい女生徒だ。
おまえを好きな女の子だ。 

塾の中学生との冬の合同特訓のとき。
ちくちくする視線を三津夫は感じていた。
ケイ子のものだった。ケイコがおれを見ていたのだ。
ありがたい。うれしい。
おれみたいな蛮からをBFに選んでくれた。
 
ふいに、悪意が凝縮した。
地下への階段をおりてくるものがいる。
「こいつだ。オッチャン。おれたちがあった西からきた男だ」
が、ガクランの男は。
学生などではなかった。
数百年いや、数千年を閲してきた凶悪な動物だった。
Dタイプ。
始祖に一番近いといわれている。
Dタイプ。
兇暴なやつ。
いちばん敵にはしたくないタイプ。
Dだ。
始祖Dにかぎりない近似値をもつDNA。
こわいタイプだ。  
「安倍泰成の封印はとうのむかしに弱まっていたのだ。
いつでも、この野州の地にこようと思えば。
こられたのだ。
神戸に地震をおこした。
京都でも地の竜にひとあばれさせた。
いまこうして、玉藻さまをおむかえにきた。
石裂山は尾裂く。
この鹿沼の西、加蘇の久我にある石裂山こそ。
じっは九尾の狐の封印された土地。
この娘の住む犬飼村で飼っていた。
猛犬の群れに追い立てられ。
追い詰められ10の世紀を封印されたものの。
恨みをおもいしれ」
「それでケイコの血か。
あいもかわらずクラシックナ連想ゲームだな。
犬飼の娘の血をぬきとり九つの部族のものを召喚する」
「古くてわるいか」

吸血鬼が乱杭歯をむきだした。
にたにた笑っている。
 
姻循姑息な考えは改まらないものだ。
温故知新といきたいものだ。

「三津夫、ケイコをつれだせ」
「いいの。
わたしは闘うことにした。
はじめからそうすればよかったのよ」
血の気のうせた顔で。
ケイコが健気にいう。
「番場、武を呼べ。はやく、呼べ」






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