田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

魔闘学園 麻屋与志夫

2008-09-20 08:42:02 | Weblog
三津夫から離れず。
吸血鬼の群れとケイコも。
にらみあっていた。

いつしょに戦えてうれしい。
これからはいつも、一緒だ。
ずっとそばにいていいの。
バァか。悪いわけないだろう。
いつもいっしょだね。
ああ、いくぞ‼

ふたりは吸血鬼の群れに乱入した。
番場があとにつづく。

吸血鬼Dの背後では。
仲間の吸血鬼は群れをなしている。

どこからこれほどの吸血鬼が。
湧いて出たのだ。

ざわつき、禍々しい唸り声をあげていた。
三津夫が駅であった。
あの黒の長ランの連中だった。
薄暗い洞窟をぬけでた。
かれらはにらみあっていた。
山の端に沈みかけている太陽にあぶられても。
吸血鬼はにたにた笑みをうかべている。
邪悪な気配は手でふれることができれば。
焼け爛れてしまうほどのものであった。

これほどの悪意には。
たえてひさしくあったことがなかった。

あれ以来……。     
 
麻屋の内部で声がする。

忘れるのだ。
吸血鬼と遭遇したことは。
忘れるのだ
傭兵D。吸血鬼。
との遭遇で精神的なダメージをうけた。
麻屋を治療してくれたのは。
基地専属のセラピストだった。

この基地で見たことはわすれるのだ。   
遠くで声がする。       
 
記憶があいまいなのは。
記憶を消去されることで。
この現実の世界にもどることが。
許されたからだろう。
内閣情報室のエージェントとして。
生涯登録ナンバーをもつ条件のもとに。
故郷にもどることを。
許されたのだ。



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