前回の モーツァルト「実は名曲」企画 その5で 「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を紹介しましたが、この1曲への想いを持つ人はやはり多い様で、それらにふれているうちにいつの間にか自分もバターになってしまって?!このモーツァルト関係のアップが止まっておりました。
が、ひょんな形で再開です。
前から気になっていた、現代美術 マーク・ロスコの画集を図書館で借りて読んでいたのですが、モーツァルトに関した記述が出てきておもしろかったのでした。
マーク・ロスコといえば、有名な美術館に行くと、多分1点ぐらいはある(というかだいたい1点しかない)、究極の抽象画(写真)の人です。
どうここに行き着いたのか興味はあったのですが、数年ほったらかした末に思い出したので借りて読んでみました。
いろいろな歴史上の有名人が モーツァルト好きであることを公言してはばからないわけですが、マーク・ロスコについては初めて知ったのでいくつかご紹介したいと思います。
「1千年にわたる絵画の観衆と絶縁する」ことを広言したマーク・ロスコが尊敬する人物は、実はシェイクスピア、ミケランジェロ、そしてモーツァルト。
マーク・ロスコが、かつて友人たちとウオッカを数本空けた後、上機嫌でアリアを歌った。
そのアリアは、「ドン・ジョバンニ」からのもの!
それを記述したマザウェルの記憶によれば、ドン・ジョバンニというよりボリス・ゴドウノフのようだった(ボリス・ゴドウノフは、ロシアのオペラ)
何を歌ったのでしょうか。
シャンパンの歌「酒がまわったら」 "Finch'han dal vino"あたりでしょうか。
そうとうにモーツァリアンだったことを伺わせます。
何にしても、次に「ドン・ジョバンニ」を聴く時はそういう観点で注目していまいそうです。
最後に、この本の中で気に入った彼がノートに記した一節を。
「私は、昼の光を通してすでに経験された色彩を、そして全人格のこころの状態を通して経験された色彩を用いる」
モーツァルトの音楽に感じる、透明感に通ずるものがあると思いませんか?
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