日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



最初にカミング・アウトさせていただく。
私は「恐怖映画」「絶叫系映画」は一切見ない人である。

ところがそんな私でも、今年のカンヌ賞を制したミヒャエル・ハネケ監督の話題の映画のDVD化とくれば、どんなに内容が「えぐい」とわかっていても、つい借りてしまう。


オープンニングが、さっそくハネケ。
静かな俯瞰のうちに、主人公たちの生活の日常がどのくらいかのレベルかをさらっとみせる。
そして突然切り替わる音楽。
クラシック→ジョン・ゾーン
これから異常なことがはじまることを高らかに(笑)宣言するオープニングになっている。

実は本作、再映画化。
今回、俳優陣が格段にグレードアップしている。
ナオミ・ワッツ, ティム・ロスなど、実に豪華なのがさすが先の理由で注目されているハネケ。


さて感想。
一言でいうと、「暑さを忘れる」くらいの「悪意」がたっぷりと塗り込められた作品。
一方、その「悪意」が絶妙にコントロールされていることにも気づく。
興味深かったのは以下の3点。

1.決して残酷シーンを見せない。あくまでも「暗喩」
だからこそ、よけい怖いのかもしれない。
2.特定のある人物が、時々、画面に向かって語りかけてくる。
ぞくぞくと怖い中、唐突なのでかなり面食らう。
3.しかも(1シーンだけだったと思うが)都合の悪い展開が巻き戻ってリセットされたりする。

こう書いていると、オススメしているように見えるかもしれないが、そんなことは決して、ない(笑)
3.の展開をもう一度確認しようと一瞬思ったが、「そんなキモイことやめてしまえ」に即なった。
それくらいこの映画を嫌悪しているので、2度と観たくないのである。
なのに、こうして書かされてしまうのは、まさにハネケの目論みにはまったということだろうか?



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