日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



一度嫁いだら、二度と両親親戚に会えない環境下、国境を渡って嫁ぐ花嫁。
パスポート上は無国籍とされてしまうゴラン高原、シリア領ドルーズ・コミュニティ・マジュダルシャムス村の娘モナの話。

評判はかなり良かったので、久々の岩波ホールという気もしていたが、正直これだけ特異な環境のストーリーについていけるだろうか、とだんだんハテナがついて公開時パスしていた。
(また、日本人がついていけないクサいドラマだったらどうしようという心配もあった)
こうしてDVDになって、さっそくチェック。


結論=なかなかこれは、いい映画!

大きく4つの点が気に入っている。
私のような先入観がある人もいると思うので、できるだけシンプルにその4つにふれてみたい。

まず、1.
家族の置かれている状況が様々。
各々、現在の環境の中でもがいている様子が少しずつみえてくる。
父、それを見守る母、長女、その旦那、長男、次男、そして嫁入り本人など。
この描き込みが上手なので、だんだんとドラマに取り込まれてくる。
(冒頭は先の気分で見始めたが)

2.
こうして家族の状況が理解できる中、ある「事件」が起こる。
これは対立構造がより強調する、両国間の「お役所仕事」が引き起こす。
こうなると話は「どちらの国が悪い」ではなく、世界共通にある「問題」を強調したテーマとなる。
この点において、一気に普遍性を帯びてくる。
(特殊な状況下とはいえ)

3.
ここに介入するのが、とっても有名な「某」組織。
その交渉の過程のジレンマがリアルで、実際ありそう。
いろいろなケースであてはまりそうな展開なのが興味深かった。

4.
家族の「ある人物」が、ある決意を行う。
自分のルーツを捨てても、changeしなければならないことを判断する。
その姿が美しい。 

 
何となくニュアンスは伝わっただろうか?
この秋、お勧めの1本。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



     


 
編集 編集