日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



主演は、躍進著しい 名優マイケル・ケイン。
「ハンナとその姉妹」(なつかしいねえ)、「サイダー・ハウス・ルール」でアカデミー助演賞を受賞、「スルース」「ダークナイト」などでも、その存在が光る。
彼が主演で、日本未公開のいい映画があるというので、リージョン1のDVDを買って鑑賞した。


そんな彼が演ずる老人に相対するのは、養老院を経営する家庭で育った結果、「死」に異常に興味を持つ少年。
こんな2人が、少しずつ交流していく話。

ということで地味めなのだけれど、メイン・テーマは「老化」との向き合い、だろうか。
養老院のメンバーたちがそれぞれが強烈な個性を発揮しながら、順に1人ずつ亡くなっていく。
これを同じ家の中で体験する少年エドワードの関心は、だんだんと「死」「死後の魂の行方」に向かってしまう。
しまいには、だんだんマニアックになり、死が迫った老人の部屋にテープ・レコーダーを持ち込み、録音する始末(Oh NO!)
またサブキャラで、ミッドライフクライシスを迎える少年の父そしてそれに戸惑う妻も描かれていて、こっちもなかなか痛々しく、少年の心持ちに影響を与える。

この少年と交流する中で、自分自身も「気づき」を受けつつ、彼を正しい方向に向けようとする主人公。
彼は、最初は嫌々ながら、自分のキャリアを生かして、少しずつその説得に成功していく。
そこが最大の見所か。


結論:こういうしっとりした人間臭い映画も、なかなかいいなあと思える佳作。
こういうのも、映画の醍醐味の1つではある。

マイケル・ケイン主演、ということだけでは結局、日本ではお蔵入りなのかな?
もったいない気もするが。

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