Amazonについての本、つまりそれはジェフ・ベゾス本、ということ。
去年読んだ「ワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛」と同じような内容。
だが、こちらはほぼ500ページと、厚みが全然違う!
さて、その厚みの部分はどんな内容か。
一言にいって、それは ジェフ・ベゾスのダークサイド!
作者も書いているように、ベゾスの妻はこの本について「そこまで悪い人じゃないわよ」的な発言をしている。
他の本よりもより描き込まれているのは、べゾスの「顧客第一主義」への執念。
ネット上で「何をやるか」の選択を常に検討し、そのジャンルで同業他社をよせつけず、結果的にオンリーワンとなる。
先行しているライバルを蹴落とすために、何でも手段を選ばない感じ(汗)
買収を仕掛けるのはもちろん、それに応じなければその分野の目玉商品の破壊的価格設定で追い込む!
かなりえぐい。
アマゾンのグランドビジョンを達成するため、ベゾスは動きを早めようと社員を限界まで働かせようとする。
この結果、期待されて入社してきた優秀な人材の早々の離脱がかなり多いことも記述されている。
一方で、当ブログ的には思わずニヤリとするような記述も少々。
ベゾスはスタートレック(TNG)ファンで、当初の名前はサイト名の候補はアマゾンでなく、make it so.com(館長の定番セリフ)
とか、起業の準備に出発直前にアッパーウェストの家に友達を集め、7シーズンの最終話"All Good Things"鑑賞(これは名作!)
もしかしてベゾスのキンドルへの異常とも言える執念(写真)は、劇中で頻繁に登場するPersonal Access Displey Deviceから?
個人的にキンドルは全く興味がないし、最終的にはタブレットに集約されると読んでいる。
だが仮にそう展開しても、アマゾン・ドット・コムにとっては一事業の失敗に過ぎず、全く揺るがないだろうが(笑)
最後にまとめ。
この本を手に取るのに適している人は、以下のような人。
アマゾンの歴史を知りたいから少々長くてもかまわないし、成長企業なのだから多少のダークさは当たり前、と思える人
P.S. 今日の朝日新聞書評欄でも紹介されていますね
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