日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 





「アーティスト」の監督 ミシェル・アザナヴィシウスが、得意のギャグではなく、シリアス物に挑戦。



基本、2つの物語ラインが進行。

チェチェンに暮らす9歳のハジ(写真:左)
彼は1999年のロシア侵攻により、両親を銃殺されてしまう。
逃げ出す道中で、赤ん坊の弟を見知らぬ人の家の前に置き、一人放浪。
街に辿り着くうちに、赤十字に引き取られるが、
が、親を失い弟を見捨てたショックがたたり、彼は口が聞けなくなってしまっていた…
(そこで映画のタイトルとなる)

一方、ロシア人青年コーリャ。
いい加減な生活をしているうちに、ロシア軍に入れられてしまう。
スパルタな生活を余儀なくされ、軍隊的な資質を少しずつ身につけていく。
担当するのは、最前線からヘリで送り戻されてくる「死体洗い」
そして...


とはいえ、物語を引っ張っていくのは、9歳のハジ。
言葉がしゃべれないので、身振りや表情で演技するのだけれど、これが泣ける泣ける…
思わず自分の家に引き取ってしまう ベジョ(写真:右 「アーティスト」主演女優)の行動もわかっちゃう。
ここに絡むのが、赤十字の責任者役のアネット・ベニング。
この2人のやり取りを通し、人道援助の限界を示唆していく。
ベジョは酷い侵略の現実を 国際会議で訴えるが、ほとんど関心を得られないまま、演説は終了。
1999年当時も、こんな感じだったのだろうか…


結論:情報不足で世界がよく知らなかった侵略を 力強く画いたという点で、十二分に観る価値がある。
特に ウクライナの一件がある昨今だからして、尚更。
   唯一不満があるとすると、その2つの物語のクライマックスでの接続具合がイマイチ弱いことかな...
あとで、その抜群の解決策を思いついたが、アザナヴィシウス気づかなかったのかな―

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