元 Talking Heads のリーダーの、2004年(Grown Backwards)以来のソロアルバム。
ちょうど 14年ぶり!
一聴して直ぐわかるのが、なぜ久しぶりにソロを出したか。
その原因は、明らかにアメリカの新政権のリーダーの「彼」(笑)
まずあからさまに「大統領」が登場し、尊敬を勝ち得ていないサマが描かれる。
弾丸がカラダを突き抜ける瞬間(汗)を描いた“Bullet”も銃規制反対にストレートに対抗。
また特徴的だったのがキャリア40年でほとんどなかった、動物モチーフの連発。
犬、チキン、狐、豚、ロバ、ゴキブリまでが登場…
グニャグニャの「人間界」を揶揄しているのは、ほぼ間違いなかろう。
その動物が最も登場する曲のタイトルが ”Everyday is a miracle” とは何ともアイロニック!
続く曲の ”This is That” も同様にとてもアイロニックでその次も “It’s Not Dark Up Here”(笑)
ラスト曲”Here” まで、その意識が貫かれている。
さて、結論:Byrne がリアル・ワールドに帰ってきた、と当ブログは解釈する。
ではいつ以来か?
元々 Talking Heads 発足時の2枚のアルバムは歌詞がそのリアル・ワールドで貫かれていた。
1st. Talking Heads 77(直球!)、2nd. は More Songs About Buildings and Food ←そのものズバリ!
人間関係のあり方・活動を中心に、環境問題までをしゃべり倒すように叩きつけていた。
ところが 3rd.の Fear of Music からは散文的な歌詞が半分を占めるようになる。
さらに出世作4th. Remain in Light の歌詞はほぼ 散文!
あとで知るに、 3rd.の Fear of Music の制作中、Byrne は歌詞ができないことを悩んでたと。
これをその作品からプロデュースに参加した Brian Eno が「それでいい」と諭したそう。
それで良くも悪くも?、そっち方向に進んでいったわけ。
その後ソロになってからは彼が大好きなブラジル志向や「個」に特化したような内容が多かった。
作品を貫くものが、デビュー直後の頃のような内容はなかったと明言できる。
というわけで繰り返し。
結論:Byrne がリアル・ワールドに帰ってきた(くらい、世界が酷いらしい… だな…)