「スポーツ×○○」を目標に、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應 SDM)が今年で4年目の開催。
2日間で、合計40セッション以上を実施 @日経ホール、の2日目。
日経主催なので、日経のスポーツ欄に記事が。
第2日最終セッションでの清宮氏登場「ラクビープロ化立ち上げ」
当ブログはラクビー経験もあり興味もそこそこあるにもかかわらず、違うセッションへ。
WHY?
その理由は第2日朝一から度肝を抜かれた、以下のセッションから始まる。
【B.LEAGUE各チームにおけるコンディショニングへの取り組み ~試合数が増加するなか、選手をどうケアし強化していくか~ 】
吉岡 淳平 (川崎ブレイブサンダースフィジカルパフォーマンスマネージャー)
荒尾 裕文 (アルバルク東京パフォーマンスコーチ・トレーナー)
池田 祐輔 (千葉ジェッツふなばしアスレティックトレーナー)
宮田 誠 (ユーフォリア代表取締役 / Co-founder)
B.LEAGUEを代表する3チームのフィジカル系のスタッフが集結。
日本代表も強くなり激増する試合数(2日に一度試合のタイミングも!)
外傷性、オーバーユースへのメディカルサポートの強化への危機感を語る。
チームドクター派遣、セラピスト派遣、栄養士派遣etc...
その現場感たるや、ビリビリ痺れるレベル!
だけでなく、日本代表の永遠のテーマである、
・外国籍に負けないフィジカル強化
「日本人、フィジカルで負けました」と言われ続けた経験をどう乗り越えるか。
流石プロと唸るコメントを3人が連発するでなく、驚いたのは彼らの虚心坦懐さ、オープンさ。
宮田氏の絶妙の司会も加わり、ここまでのべストセッション、と当ブログは評価(第2日の朝一のセッション)
こうやって朝一からバスケにこんな強力なセッションをかまされ、一気にバスケシフト(笑)
で次に、
【「壁」をぶち破る ~日本バスケ世界に挑む〈一気通貫システム〉の構築~ 】
東野 智弥氏(日本バスケットボール協会 技術委員会 技術委員長)
彼は、強化担当としての彼の奮闘を熱く語る(バスケ界のいだてん?!?)
先のセッションで出た、
・外国籍に負けないフィジカル強化
この世界の壁をどう乗り越えるか、を具体的に語る。
ほんの3年ほど前は以下のような状況だった…と語る。
・弱いと、強い国が相手してくれない状況
世界から遠ざかった... 21年のブランクがこの状況を生んだ…
・その原因のメイン理由のひとつであるフィジカル、のなかでも最大の障壁=身長(汗)
平均身長 2m vs 1.9m日本
NBAプレーヤー3.83人平均ヨーロッパリーグ人平均日本はゼロ...
どうやって上記の悪環境を変えたか。
まずは基本「意識」のシフトチェンジを図る。
(旧)アジアで勝たないと世界に行けない、実は違う?!?
↓
(新)その意識を「言い換え」=「世界の基準が出来てないと、アジアを突破できない」
そしてそれをベースにした「日常を世界基準に」を合言葉にした改革。
1.世界基準を知るスタッフ配置(世界一流を招聘)
2.世界基準を意識した日常の演出=毎月合宿
3.Bリーグ・コーチ=S級ライセンス設定
外国人コーチのレベル設定
FIBAトップレベルの講師派遣
JBA技術委員会を一気通貫化、飛び級化
だけでなく、
・速さ&アウトサイド海外で活躍する2m超選手を招集
・フィジカルに優れる帰化選手の確保
・ハーフ選手を発掘ー海外で
崖っぷちだったからこそ出たアイデアが次々と。
バスケがいかに変わったか、今後も変わりそうか(ここ重要)を実感…
というわけで最終セッションもバスケ(not ラクビー…)
これがまた目ウロコがポロポロ落ちる内容…
【東京オリンピック2020のその先へ ~日本バスケットボール協会における長期選手育成理論~】
星川 精豪(日本バスケットボール協会技術委員会スポーツパフォーマンス部 /江戸川大学社会学部経営社会学科)
先の綿引氏と口角泡を飛ばしながら進めている改革、をここでまた実感。
・練習時間の目安を世界基準から判断
ライプチヒポジションードイツジュニア競技スポーツの基準
・部活中心→ユースアカデミー(長身者育成)
ナショナルデベロップメントセンターーナショナル育成センター
ピラミッド→リーグ戦化して経験を積ませる今年度からスタート
心理サポート・医学サポートをしたの年代にも徹底。
・都道府県における育成センター参加者全員の最終身長を予測:8000人ー今年から
身長の「早熟型」「晩熟型」を把握etc…
ここでも驚いたのは彼らが共通して「オープンさ」を徹底していること。
当ブログの予想としては、外圧で来た川淵チェアマンが強力に保守的な人物たちを吹き飛ばした結果、こうなったのだと類推する。
東野氏はいみじくもこう語っていた。
川淵チェアマンにこう言われました。
(思った通りにやれ、ではなく)思いっきりやれ。
こうして3連発でスポーツ界の先端をいくバスケの熱気を受け、大満足。
これでラクビーさえ吹っ飛んじゃった理由がわかったでしょ?(笑)