-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

イカリソウ

2013-11-18 17:37:19 | 自然

 この植物は、常盤中学校出身者の夏の思い出になっているはずです。でも、この花の名前に記憶がある人は少ないでしょう。この花は、雪が融けた5月にタムシバや山桜と同じ時期に花を咲かせます。花の形が船の錨(いかり)に似ています。花が終わり、やがて葉が茂った夏には、常盤中学校の生徒たちが、寄ってたかって根ごと引き抜いてしまいます。常盤中学校生徒会活動の資金を捻出するために、この植物を乾燥した物が漢方薬を扱う専門業者に売られるのです。ドクダミ、ネコノアシ(ゲンノショウコ)、イカリソウの中から、好きなものを選んで採集します。イカリソウは、業者の買い取り価格が高いのですが、そんなに多く生えているわけではありません。その点では、ドクダミは豊富にありました。スビタレたる私は、当然のこととしてドクダミ派でした。イカリソウは、山の中に入らなければなりません。しかも藪(やぶ)を漕ぐ形になります。言い訳に聞こえるかもしれませんが、私も少しはイカリソウを採取しました。

 中学校卒業すると、イカリソウに関心が全くなくなりました。あのころの私の頭の中は、飛行機と魚だけでしたので、花や薬草や歴史などには見向きもしません。それでも、他界した父が山から採ってきたイカリソウを庭に植えたことがありました。その側に私が魚を飼っていた小さなコンクリート製の水鉢がありましたので、それ以来、毎年イカリソウの花も見ることができるようになりました。

 イカリソウは、園芸種としても人気があり、多様な色のものが売られているようです。花の色には、地域的な特徴があるのかもしれません。畑沢のイカリソウも他の地域のものと違う可能性がありますが、私は園芸にも疎いので、詳細は分かりません。

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