通称「猫じゃらし」と言われるエノコログサです。背炙り峠で日当たりが良い崖の下に沢山、生えていました。あまりにも見事なものですから、つい撮影してしまいました。これでも粟の原種だと言うのですから、食べられるのでしょう。食べられると聞いて食べないのは、「野生児」の資格がないようにも思うのですが、いまいち食欲が湧きません。何しろ調理方法が分かりません。誰も見向きもしませんから、何処にでも豊富にあります。何時かはきっと食べる日が来るでしょう。
木通(あけび)も完全に熟していました。畑沢へ来るととお腹が空きます。普通の大人は、木通の皮の部分を食べますが、この日は果肉の部分が美味しそうに見えました。誘惑に負けて、四個も食べてしまいました。食べると言っても、木通の場合は、種子がぎっしりと詰まっていますので、普通の食べ方は通用ししません。果肉全体を口に入れたら、歯の隙間で種子を濾し取り、どろどろした甘い汁を呑みこみます。口に残った種子は、思い切り口から吐き飛ばします。このやり方は痛快です。決して、町の中ではできません。きっと来春は、あちこちから木通の芽が吹き出てくるでしょう。