知人が我が家のハイブリッド車プリウスに乗って言った。
「昔は、こんな静かな車に乗るには数百万円も払わねばならなかった」
「いい時代になったもんだね」
と。
多分、知人の乗っている車の1/2から1/4の価格で今乗っているハイブリッド車プリウスに乗れているはずだ。
昔、今から10年以上前には、国産車か外車の高級車にならないと、車内でコンサート会場並みの音楽を聴くことなど無理だった。
静かな室内空間にするために、つまりエンジン音を遮るために、分厚いドアーや車体と防音のための吸音材をそれこそふんだんに使うからだ。
そのため、どうしてもエンジンの排気量を大きくせざるをえなかった。
2000CC以上のガソリンがぶ飲みのエンジンにして重い図体を、強引に引っ張ざるをえなかったのだ。
エンジンの排気量が大きいのにはもう一つメリットがある。
エンジンの低回転領域で、エンジン音が低排気量に比べ静かなのだ。
つまり、発進の時、エンジンを吹かす必要がないから、静かに発進できる。
静かさを求めれば、エンジン、ボディー、どれも巨大化、重量化せざるを得なかった。
当然価格は、高くなる。
こうした巨大化・重量化した高い車が「高級車」とされてきた。
ところが、ハイブリッド車プリウスの登場によってこうした高級車の「常識」がひっくりかえった。
私が最初にディーラーで4年前にハイブリッド車プリウスに試乗したときのショックは頭を殴られるようだった。
まず、スイッチを入れたときまったく無音だったこと。
アクセルを踏み込むと、すーっと音もせず加速する。
「えっ!これって何」
と思った。
「こんな車に10年以上前から乗っていた人がいるんだ!」
「なんて自分は時代遅れなんだ!」
というのが第二のショック。
℃-uteの「ひとり占めしたかっただけなのに」の歌ではないけれど、
「くやしー!」
というのが正直な感想だった。
今まで数百万円から1千万円は超えたかもしれない「高級車」にその1/2から1/4で乗れるなんて夢みたいだと思った。
ベンツやBMWには何度か乗ったことがあるので、違いがよけい分かる。
プリウスは、車体が大型の高級車に比較してコンパクトだから、はるかに取り回しがいい。
しかも、しかもだ。
とにかくフォルムがいい。
一言で言えばデザインがいい。
どんなに高級品でも、デザインが悪ければ身近に起きたくない。
ましてや、車はいつでも他車や歩行者から見られる存在である。
しかも、誰が見てもかっこいいと思われなければ価値はない。
今のハイブリッド車プリウスに乗り始めたとき、一番うれしかったのは、
近所の幼児が、
「プリウスだ」
と車名をずばりといったことだ。
子供でも知っている。
二番目にうれしかったのは、道路を走っているとき女子高生など若い女性の注目(視線)を集めることだ。
停車時に視線を感じて、自然と視線の方向を見ると若い女性であることが多い。
私はブランドにはあまり興味がない。
しかし、この時初めて「ブランド」の意味と価値が分かった。
「ブランド」は人々の視線を集めることができる。
つまり「認め」られる。
我が家のハイブリッド車プリウスの何がそうさせているかといえば、私は「デザイン」だと思っている。
誰が見てもかっこいいのだ。
フロントからルーフそしてリアスタビライザーにいたる流れるようなライン。
どんなスポーツカーよりかっこいい!
しかも、走れば高級車をしのぐ静かな室内空間と加速の良さ(モーターも加速に使うので速い)など取り回しの良さ。
(高速で追い越しなど、急加速が必要なときにエンジンとモーター両方で力強く俊敏に加速できるので、安全な追い越しができる。ハイブリッド車に対してこのときまで誤解していた。単に燃費のいい静かな車だと思っていた)
しかもガソリン代は今までの半分。
(定速(高速以外)走行時と減速時、渋滞時の加速(モーターのみの加速)はエンジンが止まる。減速時にもエンジンは止まり、モーターが発電して電気としてバッテリーにエネルギーを回収する。下り坂でもエンジンは止まり、下るエネルギーをモーターで発電して充電する。位置エネルギー(高さのエネルギー)まで回収する(水力発電と同じ))
(ちなみに、平均の燃費は満タンから満タンまでだいたいリッター20Km走る。今までの1500CCの国産車の2倍だ。最高燃費は一部高速を使って走行距離144Kmを、リッター33.1kmで走った)
自分が乗って、乗り心地とデザインと性能対価格比に満足し、その上若い女性など人々に注目される。
こんな「安い(価値ある)高級車」は今までなかった。
(念のため言い添えるが「安い」とは支払った金額に対しての効果が、何倍もあるということである)
iPod touchとまったく同じ!
子供は好きなもの、かっこいいもの、興味のあるものには触りたがる。
大人だって同じだ。
私は、我が家のハイブリッド車プリウスにはメインテナンスも含めてよく触る。
iPod touchにもだ。
可愛いからだ。
美しいからだ。
そして、手触りや乗り心地、操作性、性能対価格費などが抜群にいいからだ。
次回は、我が家のハイブリッド車プリウスとiPod touchとの相乗効果を書く予定である。