今日、帰宅途中の電車に乗っていてぐるっと車内の広告を見回すと、目にとまったつり広告があった。
海の写真とバッグを持った家族連れ?が写っている。
広告のメッセージは、「エコな電車に乗って海へ行きましょう」といっていた。
この吊り広告を見ていてふと思い出した。
父が昔、小学生だった私たちを潮干狩りに連れて行ってくれたことである。
父は田舎育ち。
蛤とバカ貝の区別がつかなかった。
きっと父も初めてだったのだろう。
蛤のつもりで、網にいっぱいとれたバカ貝を家へ持ち帰った。
母は、
「バカ貝じゃない!こんなものたくさんとってきて」
とにべもない。
父の顔を見ることもできなかった。
しかし、何十年かたって、吊り広告を見たとき、あの楽しかった1日がよみがえってきた。
冷たい海。
塩からい海水。
冷たい砂の感触。
パンツまで濡らして、バカ貝とも知らず一生懸命集めた楽しさ。
朝、早くから夕方遅くまで電車へ乗って遠出するわくわく感。
とったものがバカ貝であろうが蛤であろうが、どっちでもよかった。
日曜日をじゅうぶん楽しんだから。
そして、父が日曜日、子供である自分たちを一日、大自然中に連れ出していろいろなものを味わせてくれたことが何よりもの収穫であった。
父は、蛤より大切なものを私たちに贈ってくれた。
この話を妻に話したら、
「あなたは何をしたの?」
海の写真とバッグを持った家族連れ?が写っている。
広告のメッセージは、「エコな電車に乗って海へ行きましょう」といっていた。
この吊り広告を見ていてふと思い出した。
父が昔、小学生だった私たちを潮干狩りに連れて行ってくれたことである。
父は田舎育ち。
蛤とバカ貝の区別がつかなかった。
きっと父も初めてだったのだろう。
蛤のつもりで、網にいっぱいとれたバカ貝を家へ持ち帰った。
母は、
「バカ貝じゃない!こんなものたくさんとってきて」
とにべもない。
父の顔を見ることもできなかった。
しかし、何十年かたって、吊り広告を見たとき、あの楽しかった1日がよみがえってきた。
冷たい海。
塩からい海水。
冷たい砂の感触。
パンツまで濡らして、バカ貝とも知らず一生懸命集めた楽しさ。
朝、早くから夕方遅くまで電車へ乗って遠出するわくわく感。
とったものがバカ貝であろうが蛤であろうが、どっちでもよかった。
日曜日をじゅうぶん楽しんだから。
そして、父が日曜日、子供である自分たちを一日、大自然中に連れ出していろいろなものを味わせてくれたことが何よりもの収穫であった。
父は、蛤より大切なものを私たちに贈ってくれた。
この話を妻に話したら、
「あなたは何をしたの?」