「失敗学」という学問領域がある。
NHKでも「失敗学」をテーマとしてドラマでやっている。
失敗からは学ぶことが多いからだ。
そこで、今回は首相の政治の失敗から学ぼう。
第一の失敗
首相は、台風15号と内閣改造を比較して、内閣改造を優先した。
だから、台風15号の対応が遅くなり、停電の復旧まで非常に長くかかってしまったのだ。
しかし、それ以上に問題と考えるのは、国政がまったく千葉県では機能しなくなったことだ。
停電で、各自治体や行政機関との連絡がまったくつかなくなってしまったからだ。
戦争で現地の部隊と連絡がつかなくなったら、おしまいだ。
つまり、問題は連絡網が寸断されて、国政が機能しなくなっているにもかかわらず、ずーっと放置したことにある。
千葉県知事と同じように。
なんで、失敗したのか?
首相は、現地の国民のことより自分の内閣の維持を優先したのだ。
つまり、
内閣改造>国民
派閥人事を行い、各派閥の支持を得ることを優先したのである。
国民より、自分の地位を優先したのだ。
なおかつ、情報網が寸断されて危機に陥っているというのに、まるで危機感がない。
3.11の時と同じで、アメリカがとっくに動き出しているのにぼーっとしている。
これが、日本という国の実相だ。
それを作り出しているのは首相の責任である。
内閣改造は中止できたはずである。
つまり、首相は判断を間違った。
(判断を間違ったことは、内閣改造の記者会見冒頭で台風15号に触れたことでも明らかである)
国民と内閣改造とどちらが優先すべきことなのかは、これから政治を目指す若き皆さんにはよくお分かりのことと思う。
つまり、問題は首相の判断能力が問われているのだ。
第二の失敗
いま話題の桜を見る会
ここでも、首相は判断を間違っている。
国民より、自分の選挙区を優先している。
自分が当選することを優先している。
これは、首相のみならず、選挙区にも問題がある。
いわば一種の利益誘導だからである。
桜を見る会といういわば、「特権」を自分の選挙区だけに与えて、支持を得ようとした。
選挙区以外の国民は無視された。
つまり、
選挙区民>国民
だいたい、桜を見る会に国政関係者が一時期に集まるという脳天気ぶりが信じられない。
危機意識がまったくない。
この時期に、戦争が開始されたらどうするのだろう?
支持命令系統はずたずたになるだろう。
こういう危機意識のない政治をしているのは、首相の判断が間違っているからである。
(判断を間違ったことは、桜を見る会を中止したことで明らかである)
危機意識がないからである。
たんに、前例主義で政治をしているからである。
仮に、桜を見る会を継続するとしたとしても、抽選とかハンディーがあるのに頑張っている方々とか誰もが納得する方法があるはずである。
内閣改造>国民
選挙区民>国民
こういう総理に一国の政治を任すことができるだろうか?
こういう判断をしてしまうのは、選挙のシステムにも問題がある。
国政を考えるのが国会議員なのだから、選挙区は不要だ。
全国のみでいい。
全国区から選ばれたという「自覚」がないから、
選挙区民>国民
となってしまうのだ。
これから、国政を目指す若き志をもつ皆さん!
今こそ、絶好のチャンスです。
どうしたら、失敗しないか「見本」が目の前にあるからです。
そして、ぜひこう言っていただきたいと思います。
「わたし、失敗しないから!」
と。
政治家は、「間違えない判断」が全てなのです。
(^J^)