○…夜、意識を失って朦朧と浅い眠りと目覚めを繰り返す。ご飯は、空腹を覚えれば食べるけど、少し箸をつけるともう満腹になってそれ以上食べられない。半分以上は、総てを知りえない自分の立場的にどうしようもない心配だったが、気を揉めば暴言も吐き叱られ、頭の中も平常以上に混乱して、作業効率も落ちる。そういう状態が、ずっと続いていた。
イベントは今回は伴走役で、自分は企画側ではなかったが、それが一つ山を越えるのを見届けた。
小休憩してお開きとなり、夕方帰りのバスに乗る。
一人になる。だんだん思い出す。思いがけず、目から涙があふれてくる。
自分の苛立ちや苦痛なんてその人の何分の一だったかと思うと。みんなスタッフがそれぞれ苦渋の中でこの数ヶ月を悩み続けたってことを。自分は自分で辛かった気になっていたが、他の人のはそんなもんどころじゃないと思うと。自分の至らなさの恥ずかしさと、何を以って応えられるのかの自問自答と、それに何より、安心どころか、ついに闘いが始まったのかと。
嬉しいのとも辛いのとも違う。どこへ辿りつくのか、という果てしない旅の始まりのような、武者震いの時の悲壮さというか。だから俺たちには「やりたいようにすべてができた状態をイメージする」ことこそが必要なのだ、と、そういうことを考える時の涙だと思う。…毎晩眠れない時に、偶然検索でひっかかった言葉を追いかけていったら、そういう田村洋一氏のサイトを見つけ、読んでいて、いつの間にか眠れていた。問題の発生するところに学びあり、ということは、言うはたやすいようで、実に重い。これからその意味を考えることになるだろう。
20代ならこういう時、酒を煽って煙草を一服しただろう。今の自分は、まだ落ち着かない気分で激しい音楽を聴きながら、また外に出て、少し夜の街を、駅前を歩いて彷徨った。街を歩いたのは、何日ぶりになるか。家に帰ってくると、まだ音楽を聴きながら、コーヒーで一服し、香の煙を揺らせ、ぼんやりと夜景を見つめる。まだ満腹するまで食べられそうにない。案外、身体は飢餓状態に耐えるみたいだが。ただ、栄養バランスは考えた方がよさそうだ。量はいけなくても。
BGM:Acid Black Cherry 「BLACK LIST」(AVCD-32099 2008.2.20.だけど、レヴュー的にはこっちで)
M-onで見ててシングルとPV連続だったやっさん。SHUSE先生の志の高いBassが聴きたかったのでアルバム買いで正解。明快な旋律とヒロイックな歌謡を悲壮な気分として。(Janneがよくわかんないのに、どうもソロから耳で入る癖があるのかワシは…)(20080308)