ほりきり 区別のつけがたいものの例えにも使われるこの言葉通り、多くの人はまず見分けがつかない。さらに「花菖蒲」や「いちはつ」などが加わり、「菖蒲」というのまで出てくるとお手上げである。もちろんパースケもその一人。
見分け方の解説を見ても、花弁の元のところがどうの葉の筋がこうのと、細かく注意しないと判らないようである。そうなると風景の中に描かれたこれらの花はまず区別しにくいのが当然だし、第一画家が正確な区別を知っていて正確に描いたかどうかもはっきりしない限り「いずれがあやめ・かきつばた」としておく方が正解だろう。
ただ、「湿原、水中や水辺に生えている」のは「かきつばた」、「畠などの乾燥地に生えている」のは「あやめ」、その中間的なのが「花菖蒲」と考えてもいいらしいので、これから見ると下掲の絵はほぼ「かきつばた」か「花菖蒲」(広重と豊国)のようであり、「あやめ」ではなさそうである。
「かきつばた・杜若」となると「伊勢物語・業平の東下り」が連想される。あれは女っ気のない話なので当ブログとは無関係かと思うとさにあらず、浮世絵お得意の「見立て」として描かれる。四枚目の国貞はまさしくそれで、中央の貴人は「娘業平」と書かれている。北斎の一枚目も見立て伊勢だと思う。
葛飾北斎
葛飾北斎
葛飾北斎
歌川国貞
勝川春潮
歌川広重
歌川豊国
鳥高斎栄昌
勝川春潮
鳥居清長
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見分け方の解説を見ても、花弁の元のところがどうの葉の筋がこうのと、細かく注意しないと判らないようである。そうなると風景の中に描かれたこれらの花はまず区別しにくいのが当然だし、第一画家が正確な区別を知っていて正確に描いたかどうかもはっきりしない限り「いずれがあやめ・かきつばた」としておく方が正解だろう。
ただ、「湿原、水中や水辺に生えている」のは「かきつばた」、「畠などの乾燥地に生えている」のは「あやめ」、その中間的なのが「花菖蒲」と考えてもいいらしいので、これから見ると下掲の絵はほぼ「かきつばた」か「花菖蒲」(広重と豊国)のようであり、「あやめ」ではなさそうである。
「かきつばた・杜若」となると「伊勢物語・業平の東下り」が連想される。あれは女っ気のない話なので当ブログとは無関係かと思うとさにあらず、浮世絵お得意の「見立て」として描かれる。四枚目の国貞はまさしくそれで、中央の貴人は「娘業平」と書かれている。北斎の一枚目も見立て伊勢だと思う。
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