豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

シェイクスピア 喜劇 10 終わりよければ全てよし

2016年07月22日 | 今日の美女
 All's well that End's well

 シェイクスピアの喜劇と言っても後半になると、「悲劇」「喜劇」と簡単に色分け出来ないものになっていくようで、この劇も「問題作」とか「ダークコメディ」と呼ばれたりもする。

 この話は ヘレナ Helena という女性が、男の身勝手から自分を嫌う男性と結ばれるまでのひたむきな愛の物語ともいえるが、それが「ベッドトリック」というペテンによる手段を用いたり国王の命令による強圧であったりとなると目出度いカップルとよべるかというわけである。
 「ベッドトリック」は当時の芝居ではよく用いられたというが、この劇では男バートラムが惚れているダイアナと思って寝床を共にした女は実は入れ替わっていたヘレナで、これによりヘレナはバートラムの子供を身籠るのである。


  ライトの巡礼姿のヘレナ  他の画家二点 
    

◎ ヘレナは、伯爵家の跡取りバートラムに恋心を抱くが、男は身分違いの貧乏医者の娘など相手にしない。
 しかし彼の母親はヘレナのひたむきな気持を知って全てを認め、援助までしてくれる。
 ヘレナは国王の力をかりる決意をし、名医だった父の処方で国王の病気を治癒させ、国王命による結婚に成功する。
  
    

◎ しかしヘレナとベッドを共にする気が無いバートラムはヘレナを先に帰らせそのまま逃亡してしまう。
 そして「私の指輪と私の子供を手に入れたら妻と認める」という手紙をヘレナに送ってくる。
 ヘレナは自分がいなければ彼が戻ってくるだろうと、巡礼の旅に出る。
  

◎ 旅先で知り合った未亡人の娘ダイアナにバートラムが惚れていることが判り、事情を打ち明け、ベッドトリックが行われる。
 その後の宮廷で、死んだと思われているヘレナに替って、新たな結婚を申し出たバートラムに許可を与える場面で国王がヘレナに与えたはずの指輪をバートラムがもっていることから始まって、そこへダイアナが現われ、さらにヘレナが登場して・・・彼の無理難題をすべて実行したことを示されて、バートラムも観念するのである。
 
  

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